ドラマ雑談。

2005年5月25日 テレビ
 ささやかに、ドラマの話。

 とりあえず、『あいくるしい』と『ホーリーランド』があまりにホモで、くらくらしてます(笑)。
 

 小学生に萌える属性は持ってないんだが、『あいくるしい』はえらいことになってるなー。愁が受なのか攻なのか、判断にこまってます。だってあいつ、なにげに「姫」だしな……でも相手が幌じゃ、受のつもりで待ってても一生ナニもはじまらないだろーから、根性入れて攻やりそうでもある。

 てか、野島伸司はどこまでわかって、あのBLドラマを書いているのだろう? 確信犯? 天然?
 愁のくだりは、あまりにBLしすぎてて、とまどうよ。
 

 『ホーリーランド』は原作をちらりと読んだことがあった。そっちも萌えだったが、実写ドラマになるとまたちがった萌えが(笑)。
 てゆーかわたし、石垣佑磨が好きらしい。らしいっつーのは、気づいてなかったからだ。
 『ウォーターボーイズ』で高原受本とかを買いあさっていたのは、じつは石垣佑磨が好きだったせいもある? いや、高原は攻の方が好みなんだけど。うん、わたしのいちばん好きな攻男タイプ。
 『ホーリーランド』の佑磨くんは、えらいことになってますなあ。受受しいのはべつにかまわんが、回を追うにつれてやりすぎてる気がする……アタマ弱い子になってるよ……。
 カップリングはいろいろだが、わたし的にはシンプルに、シン×ユウ(将来的にはリバ希望)で。シンちゃん萌え。

 
 あと、あまり考えたくないが、『アタックNo.1』。
 アレなんなんですか?
 猪熊×本郷はどこまでラヴってくんですか?! 見ていて恥ずかしいし、目眩するし、まちがいまくってるから悲鳴もんです。
 いや、基本設定はBLのテンプレなんだけど、脚本も演出もまちがいまくり……。
 ドラマのレベルが相当低いんで、言っても仕方ないことだが、ホモものとしてもやっぱりレベル低い……でもあまりにホモなんでつい、見てしまう。
 『ウォーターボーイズ2』と同じニオイのするコワレた作品。Part2ってのは難しいんやなー。『エースをねらえ!』はよくできてたのに、『アタックNo.1』のこのダメダメっぷりときたら……。

 あ、でも矢木沢香@宮地真緒はかっこいー。うう、大阪弁に萌える。
 それとなんといっても、三条美智留@遠野凪子の総受ぶりも素敵。
 がんばれ、NHK朝ドラヒロインたち。

 
 さて、テーマもキャラ立ても基本設定も、エピソードまでかぶりまくりの『anego』と『曲がり角の彼女』を見て、「時代」を感じる。

 昔、「女は24歳までが賞味期限。25からは売れ残り」と言われていた時代があったのだよ。

 へー、今は「32歳」がデッドラインなんだー。ほー。

 91年に『ヴァンサンカン・結婚』つードラマがあってね、やはりテーマは「女の適齢期」「生き方」てなもんなんだけど、このときはデッドラインが25歳だったもんなー。

 94年放送の『29歳のクリスマス』でも、29歳のヒロインたちは22歳のお嬢様に「お姉さま(冷笑)」って呼ばれてさげすまれてたもんさ。

 なのに、2000年放送の『やまとなでしこ』では、「合コンの女王」であるヒロインが27歳のスッチーだったことに、当時も感心したもんだった。
 うわー、時代も変わるんだ、10年前までは「嫁き遅れ」「売れ残り」「オールドミス」と言われていた「27歳」が合コンの女王?!
 いちばん輝いている年齢、として描かれてますよ。

 『曲がり角の彼女』で、32歳のヒロインに対する「若さを武器にした女」という位置で登場するキャラが、「25歳」であることへのおどろき。

 15年前なら、「売れ残り」だってば。
 今の32歳のヒロインと同じ立場で「お局様」扱いだってば。

 
 時代の流れって、すごい。
 女の賞味期限が、どんどん延びてる(笑)。

 
 さて、ここまで同じよーな作品を同クールに放映せんでもいいだろうに、と思える2本のドラマ『anego』と『曲がり角の彼女』。

 作品の質は、雲泥の差だけどな(笑)。

 
 ところで。

 釈由美子を見るたび、トウコちゃんを思い出す。

 ああ、かわいいなあ、釈由美子。
 トウコちゃんに似てるなぁあ。溜息。

 小雪を見るたびに、まっつを思い出す。

 ああ、あの辛気くさい顔、そして表情、まっつに似てるなぁあ。
 もっとも、小雪の方が華があって、背も高いけど。
 ……まっつ、男役なのに……。溜息。
 でも、まっつ好きだー。


 アニメ『マ王』の新シリーズ第1話を録り逃がした、と嘆いているわたしに、はなはなマロンさんは、やさしいメールをくれました。
 「よかったら、送りましょうか?」と。

 ああ、なんていい人なの、はなはなさん。
 そもそも『マ王』の1期シリーズを「全部貸してあげるー、送るから待っててねっ」とへらへら口約束していながらついに送っていないわたしに、わざわざ言ってくれるなんて!
 わたしが1期シリーズを送らずにいるうちに、再放送が地上波ではじまってしまったし。BSでは総集編も放送されちゃったし。緑野こあら、役立たず!! なのに。

 はなはなさんの他にもメールをくださった方々がいるし、渡る世間に鬼ナシ、世の中は善意に満ちている! と、感動していたところだったのに。

 ふと、はなはなさんの日記を見れば。(左下の方の、リンク参照)

>そうだな〜カップリング教えてくれるなら、ソッコーで送りますぜ?(にやり)

 とか書いてあるじゃありませんかっ!!

 ひ、ひどいわ、はなはなさん!!
 純粋な厚意じゃなかったのねっ。アタシの腐女子心が目当てだったのねっ。

 
 ……まーね、以前はなはなさんには、『マ王』のわたし的カップリングを教えなかった過去があるからなー。(わたしの3/2の日記タイトル参照)
 『マ王』の原作を読んだ、とゆーはなはなさんに、本の感想以前にまずカップリングを聞いてみたのですよ。
 そしたらはなはなさん、ちゃんと答えてくれたの。素直な人ねぇ。

 わたしはハナから、教える気はなかったけど、人には聞いてみたかったのよー。ほほほ。

 
 えー、カップリングを教えろ、なんてことを言わずに、快く「お貸ししましょうか?」とメールをくださった香月さん、晃さん、他の方々、ありがとうございます〜〜。

 さて。

 せっかくだから、はなはなさんに貸してもらった方がいいのかしら……。
 わしのカップリングなんて、ありきたりでつまりませんことよ。ほほ。


 さて。

 大河ドラマ『新選組!』のわたし的萌え話のつづき〜。

 いいかげん腐女子話に突入しますと、とりあえず芹沢×沖田がいちばん先でしょ、と思ってる。

 たのしいたのしい、芹沢×沖田。
 ダメな大人と生意気盛りのガキカップル。

 芹沢が沖田を汚し、沖田@ただいま思春期・大人と呼ばれたいお年頃、はその関係を積極的に受け入れる。が、芹沢が見ているのが自分ではないとわかった時点でリベンジ、ひっくり返って沖田×芹沢へ。

 たのしいたのしい、沖田×芹沢。
 生意気盛りのガキとダメな大人のカップル。

 沖田が芹沢自身を好きなことは確かだけど、芹沢が近藤とああまで対照的な存在でなければ、あんなふーに近藤に当てつけるよーなハマり方はしていないだろー。
 父とも兄とも言える、近藤の影から脱したかったはずなのに、結局はその影響から逃れられない若者のじたばた(笑)。あ、沖田は別に近藤に恋愛感情はありません。がんばれ若者。

 泥沼してるところへ、近藤@沖田の保護者乱入。

 たのしいたのしい近藤×芹沢。
 誠意だけ人一倍、鈍さも人一倍のバカ男とダメな大人のカップル。

 近藤と芹沢はプラトニックでぐたぐたやっていてくれてもエロくて好みだが、一線越えるなら、芹沢の挑発受で。誘い受じゃないの、もっと暴力的で自虐的。

 とことん自分を落としたい芹沢と、そんな芹沢を救いたいと近藤と。
 共に堕ちればなにか変わるだろうか?

 救いがない方が萌えるんですよ!!(笑)

 で、土方@近藤の正妻はどうしているかというと。
 正妻の座にいるっつったって、なにしろ近藤が鈍すぎるので、未だプラトニックだったりするんですよ。
 周囲も本人たちも「夫婦」だと思っているにもかかわらず、ナニもないキヨラカなふたり!!
 いやも土方はちっともキヨラカじゃないんだが、なにしろ相手近藤だから! 魂のつながりだの絆だので満足しちゃって、俗なことまで知識が届いてない状態だから! 今さら俗な関係になりましょーと言い出せないでしょそりゃ!(笑)

 たのしいたのしい近藤×土方。
 誠意だけ人一倍、鈍さも人一倍のバカ男と切れ者なのも大変な副官カップル。

 近藤がいちばん愛している相手は土方だと思うけど、それは「愛」であって「恋」ではないのね。だから「夫婦(セックスレス…)」にはなれても「恋人」にはなれなかったりする。
 近藤はそのちがいに気づいていないし、土方は気づいていてもあえて黙っている。土方の近藤への想いはまちがいなく「恋」だから。藪をつついてヘビを出す気はない。気づかれてなにもかも失うよりは、近藤の鈍さにまかせて副官でいる方がいい。
 なまじアタマがいいからつらいよね。察しがいいからつらいよね。そーゆー男だからこそ、近藤の足りない部分を埋められるのだとしても。
 近藤が芹沢に傾倒して盛大にもつれているのを黙って見守りながら、土方がじれじれぐるぐるしているのは、すっげー愉快かつ萌えだと思うんですが。美人受キャラはいじっぱりでやせ我慢でナンボでしょう(笑)。
 ま、いつまでもプラトニックでいるのもナンなんで、芹沢亡きあとにはちゃんと土方にがんばってもらえると思ってます。

 たのしいたのしい近藤×土方。
 誠意だけ人一倍、鈍さも人一倍のバカ男と切れ者なのも大変な副官カップル。Hアリ。

 逆ギレ襲い受あたりいかがですか、土方さん。近藤からはナニもしれくれないだろーから、土方ががんばんないとねー。大変よねー。

 近藤はバカでナンボですから!(笑)
 鈍くてナンボですから!(笑)

 そーゆー男にいい男たちが惚れてじたばたするのがまたヨシ。

 
 まあ、どうあがいたころで本編にかなう萌えはナシですがね。
 とくに芹沢@佐藤浩市の壮絶な色気っぷりを見ているだけで生きる喜びを堪能できますよ、腐女子としては!

 
 芹沢中心に駆け足で語ったので、いろいろ言葉足らずですが。
 まともに語ると毎日『新選組!』になっちゃうしな(笑)。

 エンタメを見る際のわたしの基本立ち位置として、「その世界」しか評価しません。
 「史実ではこうだった」とか「この人物はこんなことは言わない」とか「史実と基本設定がちがいすぎる」とか、そーゆーツッコミもしません。
 その作品世界だけがすべて。
 だから坂本竜馬が小男で関西弁を喋っていても@竜馬におまかせ、「その世界ではそうなんだ」とそのまま納得。そうすることによって「描こうとしたもの」の方に興味がある。

 反対に、作者がどこぞのインタビューで「**は**なんですよ」と語っていたとか、あとがきで「**のつもりで書きました」と書いてあったりとかも、一切無視。
 「その世界」しか評価しません。作品以外のところで言い訳していたり、解説していても、聞く耳持たず(笑)。語り過ぎられてもウザい。

 てゆーか。
 わたしは、わたし自身が感じたモノがすべてなんだ。

 
 貪欲なわたしは、少しでも自分がたのしくいろんなことを感じられるよーに、きょろきょろして生きてます。
 だから、自分と同じ感じ方の人の意見と出会えるのもたのしいし、また逆もたのしい。

 萌えさせてくれた『新選組!』が大好き。


 他のことを書く予定だったんだが、メールをもらったので機嫌良く大河ドラマ『新選組!』の芹沢鴨の話いきます。腐女子語りONLY。

 えー、前に書いたけど、わたしの基本姿勢は「近藤×芹沢」で、そのうえで「近藤×土方」「芹沢×沖田(リバに成長)」、斉藤はどこにからめてもヨシ、でした。

 わたしは『新撰組!』をすばらしいドラマだと思っているけど、なかでも秀逸だと思ったのは「芹沢鴨」の描き方だった。オギーが『凍てついた明日』であのクライド・バロウを描いたくらい、すごいことだと思っている。

 破滅していく男、芹沢鴨。
 彼は近藤勇に出会うべきではなかった。近藤に出会わなければ、彼は破滅しなかったかもしれない。

 えー、私感なんで、そこんとこヨロシク。
 わたしの目に映っていた「芹沢鴨」という男の話な。
 

 それまで芹沢は「ヒーロー」だった。
 彼には才能と実力があり、それは自他に認めることだった。仲間たちは彼を尊敬し、彼の元に集ったし、彼自身も己れの能力に誇りと自信を持っていた。
 この乱世に、ヒーローとして立てる男だと。

 そーやって崇拝者たちを引き連れて上京してきて。
 彼は、現実を知る。

 彼は、彼自身が信じていたほどの天才ではなかった、ということを。

 彼は田舎の秀才に過ぎず、都会ではまったく通用しなかったんだ。
 だけど、あとには引けない。彼には面子がある。引き連れてきたシンパたちの手前、逃げ帰ることもできない。
 足りない能力を誤魔化すために尊大に振る舞い、大物ぶる。
 実際のところ、芹沢が天才でなかったというだけのことで、京で出会った他の連中もつまらない者たちが大半だ。そんな凡才の間でなら、彼はいくらでも取り繕うことができた。大物ぶって天才のふりをしていることができた。
 本来なら、そこそこの働きをして、ほどほどのところでもったいつけて帰郷すればよかったんだ。自分の器を知ってしまったのだから。俺は天下を取れるような男ではない、と。

 しかし。
 芹沢は、近藤と出会ってしまった。

 近藤こそが、「本物」だった。
 芹沢が求めていたものが、自分以外の男の姿をして、目の前に現れた。

 自分より年下で、純朴で、嘘や建前をまとわないナチュラルさで。
 威張らない、命令しない、他人より上に立とうとしない。それでも自然と下に人が集まってくる、感情のままに怒り笑う、少年のような男。
 なにもかも芹沢と反対……しかしそれこそが、芹沢の求めた「ヒーロー」。彼がなるはずだったもの。

 だから芹沢は、帰れない。どこにも行けない。近藤から離れられない。
 最初のうちは、自分が近藤以下の器しか持たない人間であると認めたくなくて、突っかかり続ける。
 だがやがて、真実が容赦なく突きつけられていく。なまじ芹沢は世慣れた大人であり、さらに頭も良かったから。……バカなら、よかったのに。自分の「限界」に気づかず、他人の器にも気づかない、鈍感な愚者ならよかったのに。

 俺は、近藤以下の男だ。

 そう気づいてしまったから、拒絶と反発に揺れる。
 近藤は「器の大きさ」ゆえの素直さで、年長の芹沢に敬愛の目を向ける。他人に好意をよせることを「敗北」だとは思わない。
 それこそがまた、芹沢を傷つけ、苛立たせる。芹沢は攻撃的に、近藤と敵対する。

 だが反発はやがて、あきらめに変わる。
 どうしたところで、現実は変わらないから。
 近藤にかなわない。自分は小物でしかない。その事実は変わらないから。

 芹沢は怠惰で自堕落な生活に身を任す。
 なにかに憑かれたように、なにかに急き立てられるように、身を落としていく。汚れていく。

 近藤になれない、自分程度でしかない人生なら、そこに価値なんかない。

 芹沢はただ汚れるためだけに汚れ、破滅するために破滅へ向かう。
 彼に残されたただひとつの矜持、己れで選んだ最期は、近藤の手で殺されること。

 
 という。
 男が本気で惚れ込んで描く男、ってのはどうしてこうエロいんだろう。
 フェロモンしたたり落ちてますよ、芹沢鴨@佐藤浩市!!
 近藤勇@香取慎吾の淡泊さと、見事なコントラストだ(笑)。

 てゆーか、はっきりいってこいつら、両想いだったと思うのね。
 近藤は芹沢を愛していたよ。愛しているからこそ、すれちがって傷ついてたじゃん。理解したい、救いたいのになにもできず、悪い方へばかり転がっていくことを苦悩していたじゃん。
 でもそれを、芹沢が認めなかったから。
 近藤に愛されるとは思ってないし、愛されていることを知ったら、かえって屈辱に逆上しそうだし。
 なんて救われない。
 絶望的なカップル(カップルかいっ)。

 実際芹沢と近藤のすれちがいや駆け引きぶりは、歯車のずれはじめたカップルみたいだったよ、いちいち(笑)。

 近藤に、土方という正妻がいたのも、まずかったなー。土方がいなければ、あるいは芹沢は、「大物」ゆえに世事にうとい近藤を支える道を選ぶことができたかもしれない。
 近藤が芹沢に惹かれていくのを、横でじっと見ている土方のじれじれっぷりも、愉快だった。土方もまた「天才を愛した秀才」でしかないので、近藤の自発意志には口出しできないんだよねー。(公認幼なじみ夫婦でありながら、土方の片思いっぷりが大変ツボです)

 それから、もうひとりの「青い」天才、沖田総司。芹沢は沖田をかわいがるし、沖田も芹沢になつく。
 このふたりが愉快なのは、ふたりで向き合っていても、「お互いを見ていない」ところだろう。ふたりの間には「近藤」という大きな影がある。
 芹沢が沖田をかわいがり、また追いつめたのは、すべて近藤ゆえだろー。
 芹沢にとっての沖田は、「近藤の身代わり」でしかない。
 沖田を汚すことで、近藤を汚したかったんだ。

 
 と、よーやく腐女子語りらしくなってきたところで、文字数ないので続く〜〜。


 今さらだが、大河ドラマ『新選組!』の話。かなり簡単に、走り書きしますわ(真面目に語ると本1冊分くらいになる・笑)。

 日記はちょこちょこ書きためていたんだが、UPする時間がなくてな……パソコン開かないもんだからよー。
 だもんでこれは、ちょっと前に書いたまま、放置されていた日記だったりする(笑)。
 

 わたしは三谷幸喜のドラマで、長編をあまり評価してなかったので(冗長なものが大過ぎ)、1年間かけてやる大河ドラマには懐疑的だった。三谷幸喜は好きだし、たのしいけど、途中で失速するんじゃないかって。
 杞憂でした。
 てゆーか、すげーおもしろかった。
 1年間、上質なエンタメを見せてくれた。
 前半でキャラを描き、ストーリーが動き出す後半では、前半で確立したキャラを流れの中に放り込む。史実に従うわけだから誰が書いても同じになりがちなのに、前半でキャラをきちんと作ってあるから、そいつらを放り込むだけで勝手に流れの中で「そいつら」らしく動き回り、「らしい」物語になる。
 なにしろ史実が過酷なので、ストーリー中心でキャラが薄くなるラストパートで、きちんと「キャラもの」としての役割を果たしているところが、感動。ひとりひとりのキャラクタが、「見せ場」をもらい、エンタメとして輝く。
 歴史物ってどーしても、「主役は歴史」になりがちじゃん。
 とくにNHKの大河ドラマはそう。それ以外認めてないんだろーなー、局ではなく、視聴者が。
 わたしはエンタメが好きなので、歴史物であっても史実を羅列するだけの「苦情がこないことだけ」に必死になったつまらない話より、「歴史を題材にしたフィクション」である作品が好き。
 荻田浩一作『凍てついた明日』が好きなようにね。
 ありきたりのネタをもとに、どこまでたのしいものを創れるか。史実をもとに、どこまで想像できるか。創造できるか。
 『新撰組!』は、正しいキャラもので、正しいエンタメだったよ。
 ……ただし、視聴者が求めていないものを作った、てのは、どうかと思うが(笑)。
 大河ドラマを見る視聴者層は、「エンタメ」は求めてないんだよねえ。三谷幸喜の名前と旬の俳優を使うことで、「本来の大河ドラマの視聴者層」以外の、一般の人たちを引き込む予定だったんだろうけど、そこまでたどりつかなかったからなあ。だって一般の人って、1年間もドラマ見られないもん。3ヶ月のふつーの連続ドラマも見られないのにさー。2時間の映画か単発ドラマしか見られない人たちが大半だっつーこの現代に、1年は無理だよなあ(笑)。
 無理を承知で作ってくれて、放映してくれて、ありがたかったよ。おかげで、いいものを見られた。
 あ、カップリングは近藤×芹沢で(笑)。それを前提とした上で、近藤×土方、芹沢×沖田(リバに成長)希望。斉藤は誰に絡んでもヨシ。基本設定として、近藤と土方は夫婦だが(笑)、土方の片思い。てゆーか近藤鈍すぎ。

 腐女子的にも毎回抱腹絶倒で、なおかつ「エンタメ」としてもたのしい。
 ほんと、いいドラマだった。
 視聴率はなくても、DVDソフトは売れるだろう。「タダだから見ている」という大河ドラマ視聴者向けではなく、「お金を出しても、好きなものを手元に残したい」と思う人たち向けの作品だから。

 
 ちなみに。
 わたしはあの『竜馬におまかせ』も大好きだった。
 三谷幸喜ドラマ史上、最悪の不人気作にて、ビデオ化もされず再放送もろくにされなかった、あの『竜馬におまかせ』。
 なんでみんな、既存のイメージにとらわれて、新しいものに拒絶反応するんだろう。もったいない。そりゃ「これはノンフィクションです、ドキュメントです」と謳ってアレだったらいくらでも怒っていいけどさ。「歴史を題材にしたフィクション」が「史実とチガウ」からってそこまで怒らなくてもいいだろーに。
 『竜馬におまかせ』は、とても愉快な「ファンタジー」だったよ。見ていて、しあわせになれた。

 わたしは十代後半からハタチぐらいまで、幕末にものすっげーハマっていた。ヲタクの通る道ですね。みんなきっと、一度はハマるんだろうと思う(笑)。
 毎晩弟と、幕末か戦国時代の話をしていたなあ。弟はわたし以上にハマっていたので、年は下でも知識は奴の方がはるかに上。1日平均2時間、日本史の話で盛り上がる姉弟。てか弟よ、平気で姉の部屋で午前1時とかまで喋って行くな。お互い翌日学校だったのに。
 わたしは長州が好きだったんだよなあ……あのころから、あーゆーヘタレ系が好きだったんだよなあ。遠い目。維新以後の長州に興味ないしなー。あくまでも、ヘタレていたときが好きだったんだよなー。

 歴史好き・新選組好きを自認する人の「あのドラマの新選組は認めない。だって史実とちがいすぎる。あれを観て喜んでいるのは、史実をなにも知らないミーハーだけだ」てな意見に出会うたびに、かなしくなるさ。
 アナタが好きなのは、「史実」ではなくて、「アナタの好きな見解による史実」でしょう? それ以外は認めたくないだけでしょう?
 「ほんとうのこと」なんて誰にもわからないんだから。当事者じゃないんだし。
 嫌いな理由が「イメージがチガウ」だけ、つーのもかなしい。固定概念だけで切り捨てられると、なんの発展も未来もない。
 フィクションをフィクションだと割り切った上でたのしむのは、アリだと思うけどなー。

 
 思えば、わたしがいちばん最初に出会った新撰組モノって、『マカロニほうれん荘』だったんだな、と、つぶやいてみたり。

 そしてサトリちゃんに「ゆみこちゃんって、きんどーさんに似てない?」と言って、異を唱えられてしまったり。

 あ、言い訳しときますが、わたし、きんどーさんがいちばん好きです!! 言い訳になってない? 真面目なゆみこファンの人、怒らないでねっ。ゆみこちゃん大好きよ!!


 ひとりで梅田に行くのが寂しいので、Be-Puちゃんとクリスティーナさんをナンパした。
 つか、ふたりとも即OKかい。デートの予定はないのか、独身女たち。
 わーい、会えてうれしいぞー。

 梅田に行く用事は、みっつ。

 1.予約してあるゆーひくんのパーソナルブックの引き取り。
 2.財布を落としたときに、止めてしまったクレカの再発行手続き。
 3.名古屋までの近鉄特急のチケット購入。

 なんやかんやで、ふと気がつくと、「わかった、3人分の特急券買っておくよ」なことになっていてね。
 え? なんでわたしが、代表でわざわざ買いに行くことになってるんだ? 何時の電車がいいの? わたしが勝手に決めていいの? てゆーか、3人分立て替えとなると、いくらだ?

 あまりモノを考えずに生きているので、気がつくと「アレ?」なことになっていたりする。

 ひとりで買い物するのはかまわないけど、なんかさみしいぞー。だって今日、kineさんたちは東京でたのしく『タック』を観ているはずだし。
 わたしひとり大阪なんて、つまんなーい。わたしだって遊ぶぞー。

 とゆーことで、突然思いついて、Be-Puちゃんとクリスティーナさんを呼ぶ。

 Be-Puちゃんは来るよね? 一緒に名古屋に行くんだから。名古屋行きのチケット、買うのつきあってくれてもいいよね。
 クリスティーナさんはこの間、今失業中でヒマだって言ってたよね?

 お久しぶり、Be-Puちゃん、星組ムラ楽の夜、kineさんちの深夜ドライブ以来かな。
 お久しぶり、クリスティーナさん、ケロちゃん交通安全イベントのお誘いを断ってくれたから、会うのほんと何年かぶりだよね(笑)。

 あきれるほど変わらないわたしたち。
 出会ってから10年以上だよ、信じられない。

 
 てなことは置いておいて。

 今ごろになって、とても『あぐり』の、エイスケ×燐太郎に萌えています。

 今ごろ何故っ?!
 だってエイスケすでに死んでるよ?!@再放送。

 アンテナ不備以来、BSの録画ができなくなって、Be-Puちゃんに代わりに録画してもらってたんだもん。
 でもって、Be-Puちゃんに会うの、3ヶ月ぶりだったんだもん。
 つまり、3ヶ月分の『あぐり』を今、見ているところなのよ。

 まだエイスケと燐太郎、健在なのよ! ふたりとも若いのよ!!

 エイスケさんが素敵なのはわかりきったことだったけど、なんなのよ燐太郎のあの素晴らしい耽美オーラはっ(笑)。
 「美青年」と首からプラカードぶらさげているよーな役作りはっ(笑)。

 野村ボビ子のくせにっ(笑)。

 −注− 俳優・野村宏伸のことを、わたしとその周囲の人たちは「野村ボビ子」と呼んできました。彼が『ボビーに首ったけ』(1985年)という映画に出演したことと、そのいかにもカマくさいナヨナヨした風情ゆえに、「ボビ子」と呼んで愛でていました。

 エイスケ@野村萬斎は、言わずとしれた型破りな天才。傍若無人、前人未踏なとらえどころのない飄々とした味のある色男。
 天才ゆえのぶっ壊れ方をした男で、常識も日本語も通じない。だけどとにかく、どこまでも魅力的な男。

 そんなエイスケの横にいる、線の細い芸術家肌の美青年が、辻村燐太郎@野村宏伸。
 なにもかもがエイスケと正反対。
 真面目で礼儀正しく、物腰も柔らかい常識人。好青年の見本みたいな、出来過ぎたにーちゃん。
 欠点のなさが異世界感を醸しだしているほどに、なにもかも持ち合わせた「人格者」の燐太郎青年だが、変人のエイスケを手放しで理解しているあたり、ただの「いい人」ではありえない。
 やっぱこいつも、十分変だ。と思わせるほどには、エイスケの宇宙人っぷりに、なんなくついていっている。

 このエイスケと燐太郎の関係が、ツボで。

 長年連れ添った夫婦みたいに、肌に馴染んでいる関係が……やらしいよな?

 とーぜんこいつら、デキてるよな?
 肉体関係アリまくりだよな?
 そんなもん、共に十代の頃に経験済みだよな?
 そんなの「日常」であり、「前提」であるから、今さら目新しくもなんともない、そーゆー関係だよな?

 エイスケは「NHKの朝ドラのヒロインの相手役が、コレでいいの?」と見ている方がびびるくらい、女関係乱れきってる男だ。
 愛人がいてあたりまえ。複数の女たちを並列にはべらし、愛するのが「ふつー」な男。
 なにしろ天才で宇宙人な感覚の男だから、人間の常識は通用しない。
 こんな男が、男に手を出してないはずがないよな?

 燐太郎も一見まともで、実はじわじわと変な男だから。
 エイスケに手を出されても、すんなり受け入れそうだ。

 エイスケにあぐりという妻がいることも平気だし、あぐりのことも気に入って、親しくしちゃうのも平気だろう、燐太郎。
 そのへんの倫理観は、エイスケ並にコワレていそうだ。

 エイスケの妻はあぐり。親友は燐太郎。
 もしくは、女の妻はあぐり、男の妻は燐太郎。
 エイスケはオトコマエだから、男女ひとりずつの「妻」を持つの。
 それが「ふつー」って感じの、イカシた男。

 てことで、エイスケ×燐太郎。

 どーってことない日常会話しながら、エイスケがふつーに燐太郎押し倒して服脱がせてヨシ。
 燐太郎もその、どーってことない日常会話しながら、ふつーにエイスケの相手をしちゃってヨシ。
 なにしろ「日常」だから。
 ふたりにとっては、文学論のついでとか、お茶を飲むとかと同じ温度の行為だから。

 そこにうっかり森さん@森本レオが飛び込んできたりな。
 でもふたりともべつにあわてないし、森さんもあわてない。布団の中のふたり相手に、これまたふつーに会話を続けちゃったり。

 周囲もみんな知ってて、
「まあ、芸術家にはよくあることなのよね」
 と世津子@草笛光子が、悩むあぐりにしみじみと言ったりね。
 で、あぐりも「そーゆーもんなんだ」とあっさり納得したりな。

 いいなあ、この「大正ロマン」という名のファンタジー。
 日本がもっとも「異世界」だった時代。

 うさんくさいもの、美しいもの、妖しいもの、ありえないもの……なにもかもを、内包する力。

 そのなかにあるんだ。
 エイスケというファンタジー、そして、『あぐり』という作品のファンタジー。

 その一環に、たしかにあるぞ。
 エイスケ×燐太郎。

 わくわく。


 トイレの老朽化がひどいので、せめて外見だけは小綺麗にできないもんかと自力で改装、半日費やし、「ああ、いい汗かいたわ」と部屋に戻ってテレビをつけたら。

 シロンさんとシュウが、ものすげーラヴいことをしていました。

「よお、風のサーガ」
「シュウだって。言うてみ?」
「……言わねえ」(シュウのほっぺたをつつく)
「言うてみ〜?(語尾上がる)」(シロンの指に頬を押しつける)
「言わねえ」
「言うてみ?」
 〜〜エンドレス〜〜

 どこのバカップルですか?!!

 
 そしてその横で、グリードーとディーノくんは、

「いつか、聞いてくれるか。オレが昔、なにをしたか……。お前は、オレのことを嫌いになるかもしれないが……」
「……ならないよ」

 腕を握って、ねっとり熱々大人の恋人同士ムード。

 すばらしい。すばらしいです、『レジェンズ』。
 大阪では放送時間が変わり、金曜日の夕方放送になりました。でもって今日やっと26話だったのよ。(ん? この日記では1日ずれちゃってるよーな? ま、いいや)

 大人と子どもの恋、シロンとシュウ、グリードーとディーノのふた組のカップル。
 シロンとシュウでは、シロンがどんどんかわいくなって、微笑ましいカップルになってますが、グリードーとディーノでは、ディーノがどんどん大人びて、大人のカップルになってますがな。
 やはり、より相手を必要としている方が、相手の精神年齢に追いついてしまうのかな。恋ゆえに、自分を変えていくの。

 それにしても、前回の次回予告で、「で来週は、シュウがディーノに好きって言う話」って言ってたけど……本当にそうだった。

 てゆーか……。
 シュウ、かっこよすぎ!!

 あー、もー、この子好き〜〜っっ。
 バカでとことんバカではてしなくバカで、そしてなんて男前なんだろう!!

 バカ攻好きのわたしのハートにジャストミート!
 ああそして、こんなバカに惚れてしまった大人の男は不幸さね、シロンさん。がんばってね。ものすげー大変そうだけど(笑)。

          ☆

 アニメの話だけではなんなので。

 ドラマ『ラスト・プレゼント』の半ばあたりで、余命3ヶ月のヒロイン明日香@天海祐希が、元夫の新婚約者(ややこしいな)有里@永作博美に病気を打ち明けるシーンがある。
 明日香の言葉を信じないに有里に、明日香は病院でもらった薬を床にぶちまけてみせる。
 その量を見るだけで、彼女の病気が半端なものでないことがわかる。

 ……という。

 わたしは、そのシーンを思い出した。
 父が病院でもらってきた薬の量を見て。

 とにかく、半端な量ではないんだ。
 なんと9種類もあった。

 9種類の薬が、1日3回×日数分あるわけだから、袋もでかい。
 余命3ヶ月のヒロインが、「アタシはガンなのよ!」と証明するのに使うぐらいは、優にあった。

 
 ただし、父はガンでもなければ、余命3ヶ月でもありません。

 ただの風邪です。
 しかも治りかけ。
 カラダはもう元気になっているのに、いつまで経っても声ががらがらで仕事に差し支えるので、治りかけた今ごろになって病院に行ったの。

 そしたら、薬の山。

 その内訳がすごい。

 9種類のうち、いわゆる風邪薬は、1つだけでした。

 あとは全部、その他の薬。
 風邪にこじつけたよーな「飲まなくてもいいんじゃない?」な薬が何種類もあり、笑えることに胃薬まであった。薬を飲むと胃が荒れるから、だそうだ。

 たかが治りかけの風邪に、これだけ薬を飲ませたら、そりゃ胃も荒れるわ。

「いやあ、あの病院、いい噂聞かないのがなんでか、よーっくわかったよ」
 設立30年、悪評ばかり耳にする某総合病院に行ったらしい。
「他の病院だと混んでて、ものすごく待たされるだろ? それが嫌だから、某病院ならすぐにすむかなと思って行ったんだ。……すいてたよ、ほんと。3〜4人しか待合室にいなくてねえ。診察室は2つあるんだけど、ひとりずつにものすごーく時間かけるから、結局結構待たされたんだけど」
 ……牛歩かいっ。コミケじゃあるまいし。

 たかが風邪に、9種類……。
 今まで、他の病院ではせいぜい2種類しかもらったことないよ。
 「風邪を引いていると、**が弱くなるおそれがあるので、この薬も飲みましょう」てな便乗薬だらけで、9種類。
 しかも、胃薬まで買わせるってどうよ。

 そうやって儲けてるんだ、某総合病院……。
 みんなが「あそこは行くな」って言うわけだ。
 大人ってこわいわ。

       
ディーノってさあ、水くんに似てるよねえ?

 と、思ったのは、何週か前の、ディーノのシャワーシーンにて。濡れて、髪型がちがったせいかな。
 にしても、似てるよね?

 とくに横顔(笑)。

 
 今年のアニメで、いちばんアタリだったのが、この『レジェンズ〜甦る竜王伝説〜』だ。
 毎週ツッコミ入れつつ、大笑いして見ている。ギャグがツボに合うのよー。『ハレのちグゥ』がツボだったのと同じ感覚。キャラのツッコミ具合が快感。

 「レジェンズ」というモンスターたちが、現代によみがえってどたばたしている物語。何故かレジェンズはタリスポッドという器具で育成する。おもちゃを売るために制作されたことがよくわかる設定。

 レジェンズはどーやら、人間と一夫一婦制でパートナー関係を構築するらしい。一夫一婦、といっても、性別は限定解除。男同士の方が多いみたいだ。
 

 さて、主人公のシュウ(今どきな小学生)と、彼のレジェンズ・シロン。

 とにかくシロンさんってば、最初っからめちゃくちゃかっこよくて、シロンさんのかっこよさだけでこのアニメ見続けるぞ(笑)ってくらいのもんだったが。

 最近、とみにかわいくなってません、彼?

 シュウはバカで天然で役立たずのヘタレガキ。シロンは男前で強くてクールでとことんかっこいい大人の男。
 運命だか宿命だか知らないけど、一夫一婦制なんで離れられなくなってしまったふたり。
 最初はめちゃくちゃ「不条理だ、なんでこんなヤツと!」だったのが、半年かかって(半年かよ!)両想いっぽくなってきた。

 なにしろシロンは大人なので、勝手にいろいろ考えて「シュウのために」身を引いたりする。
 そしてシュウはバカだから、シロンがいなくなっても気づかない。いないならいないで、その重要さに気づかない。
 

 『レジェンズ』が愉快なのは、わたしのツボのひとつである「異種族間恋愛」であることと、さらに「大人と子どもの恋」がたーっぷり味わえること。

 シロンは大人。大人だから、いろいろ考える。迷う。
 なんで俺が、あんなガキのこと……。現実を認めたくなくて、ぐだぐだ悩む。

 シュウは子ども。しかも、かなり精神年齢の低い、情緒未発達なバカガキ。あまりにバカなので、なにも考えないし、悩まない。
 いつも目の前のたのしいことに夢中。食べ物とか野球とか。
 そして自覚のないままに、本能の部分で思うわけだ。シロンがそばにいなくちゃ、ダメだと。

 かっこいー大人のシロンは、子ども相手に恋をして、どんどんかわいい男になってくる。
 バカヘタレガキのシュウは、大人相手に恋(未満だなー、まだ)をして、どんどんいい男になってくる。

 いやあ、シュウのあまりものバカっぷりが、ツボでツボで。
 この子がへんに賢かったり、まともだったら、こんなにおもしろくなかったよなー。
 あまりにも突き抜けてバカだから、かわいいのなんのって。

 シュウ × シロン で!!

 当然ですね!
 シロンは受ですよ、1話から、登場した瞬間から。
 そしてシュウは絶対攻。バカ攻。ああ、いいなあ、シュウ(笑)。

 
 それから、もうひとつのカップル。
 ディーノと、彼のレジェンズ・グリードー。

 こちらも、盛り上がってますね!

 大人の男グリードーと、まだ子どもでしかないディーノ。
 グリードーは体育会系というか、融通が利かないタイプ。傷つきやすい繊細な少年ディーノの気持ちを察することなどできるはずもない。

 現在、盛大にすれ違ってますね!!
 たのしいですね!

 大人はいつも考えすぎ、子どもは感情でのみ動く。

 この恋の行方がいいんですよ。
 大人であるシロンとグリードーが、「相手のために」身を引こうとするのに、子どもであるシュウとディーノはそれをまったく理解しない。
 そして、それぞれのキャラのちがいで、「すれ違い」は見事に別の物語になる。
 身を引き、ひとりで旅立ち、ぼろぼろになるシロン。それにまーったく気づかないシュウ。
 一緒にいながらも「戦いに情は不要だ」と感情を切り捨てようとするグリードー、それに取り乱すディーノ。
 なんて愉快な2組のカップル。

 あ、 グリードー × ディーノ で!!

 ディーノくんは受です。
 最初のうちはともかく、今はもう、天下無敵の受道突っ走ってます、この子。
 あの顎なのに(笑)。

 
 今いちばんたのしいアニメ。
 作品全体の「マドンナ」キャラが、デブな男の子ってとこまで、すばらしいです。
 マックはデブ少年なんだけど、癒し系で聖母キャラ。誰からも愛され、大切にされまくってる。頭もよくてやさしくて、真の意味で「かしこい」少年なんだよねえ。

 J1&J2の語りも心地よいし、G・W・ニコル(ツボ直撃。爆笑した)も大好き。
 わたしはもともと女声のハーモニーの方が好きなんだけど、このアニメではじめて、男声のハーモニーの美しさに酔いしれた(笑)。
 わざとハモるよーに喋るよね、男たち。

 
 ああ、とにかく。
 ディーノの顎と、彼の恋から、目が離せませんわ!!

          ☆

 んで、私信ですが。
 つーか、アニメ日記の最後に書いても伝わるかどーか、あやしいんですが。

 ココナッツミルク様、日記の感想thanksです。
 よろこんでもらえてうれしい〜〜。てゆーか、照れ照れ〜〜。
 いつも好き勝手ほざいていて、すみません。なにしろ腐女子なもので……ゲホゴホ。
 寿美礼ちゃんファン日記、いつもたのしく読んでます。同じ人を好き、ってことで、一方的に親しみを感じてます……すすすすみません。ほんと一方的っす。

 世間的に評価が低いらしい『La Esperanza』も、明日で千秋楽。

 カルロスに会えなくなるのがさみしい……。東宝はチケット手に入らないし。明日で見納めっす。

 わたしが好きな作品を、同じように好きだと言ってくれる人がいて、とてもうれしいです。るーるー。

     
 朝起きて、かなしみにうちひしがれる。

 『澪つくし』、録画失敗した……。
 今いちばんたのしみなドラマなのに。若いころパロディマンガを読んで笑った「梅木はいい夫です!」なところまで話が進んでるのに……梅木の小者っぷりが全開ですげーたのしいのに……。

 昔読んだパロディマンガ、もう手に入らないんだろうなあ。『澪つくし』はパロやりたくなるくらい愉快なドラマだよねえ(笑)。

 
 『澪つくし』を見ていると、とても勉強になった。
 ストーリーラインは『真珠夫人』や『愛の嵐』シリーズとかと大差ない。
 なのに、『真珠夫人』のようなイロモノではなく、真っ当におもしろいエンタメになっている。

 キャラクタが誰も壊れていない。
 これが、ものすごーく重要。

 ストーリーが二転三転するドラマチックものって、大抵キャラは壊れてる。キャラの精神的立ち位置や言動が、ストーリーに合わせて変化するから。
 なにか出来事があるたびに、性格が変わるキャラクタばかりでできあがった物語。……それがまかり通るのが世の中の不思議。わたしは嫌いだけど、そーゆー話。『真珠夫人』や『牡丹と薔薇』みたいに、わざとやっているものならともかく。
 
 なんでキャラの性格が壊れるか。
 答えはひとつ、その方が作る側が楽だから。

 伏線張って計算して物語を少しずつ動かしていくより、その場その場でキャラの性格を変えてしまった方が、楽。
 しかも簡単に「意外性」が手に入る。
 えっ、あの人がこんなことをするなんて! という。目先だけの新しさを得られる。

 全体としての作品のクオリティは地に落ちるが、場面場面のショッキングさで視聴率を取れる。

 
 『澪つくし』も、ストーリーラインだけでいえば、ベタベタのエンタメ系、昼メロ路線だ。

 基本は『ロミオとジュリエット』。家同士が反目しあうなか、愛し合うヒロインとそのダーリン。
 運命のふたりが、障害を乗り越えて結ばれる、というよくある物語。

 このありがちストーリーは、実に小憎い彩りがされている。見ているモノをよろこばせるツボを心得た展開なの。

 ヒロインは最初女中奉公していじめられる。日本人は大好きだよね、このシチュエーション。
 その後お嬢様にジョブチェンジ。視聴者はお嬢様生活を疑似体験できる。それまでの苦労を知っているから、嫉妬もない。
 ダーリンはとことん骨太ないい男。優柔不断な態度は一切ない。障害はあくまでも家同士の確執。ダーリンはそれに真正面から挑む。小細工なし。……これはかなりめずらしい。大抵主人公ってのは、「自分の心の持ちよう」でどうにでもなるレベルのことを、大ごとぶって悩むから。
 ヒロインとダーリンはひたすらラヴラヴ。見ていて照れるくらいのいちゃつきぶり。わたしは長い間知らなかったが、ラヴラヴものって需要高いんだってね。かわいいエピソードで主役カップルがいちゃついているだけで、好感度が上がるらしい。
 そして出ました、ダーリンまさかの事故死!! 死体不明ですから、視聴者はみんな期待している。ダーリンはじつは生きていた!を。もちろんこの場合は記憶喪失がお約束。みんなが大好きなパターンですよ。
 すべてお約束の通りに展開し、再婚して子どもまで産んだヒロインの元に、ダーリンが帰ってきた。さあどうなるっ?! ええまさに、みんなが大好きなパターン。

 うまいよなー、と思うよ。
 お約束のワンパタ物語を、じつにきれいにまとめ、盛り上げている。

 時代設定をうまく使ってるのよね。
 何故なら、障害(悪役)になるのが「時代」だからなのよ。

 いちばんよく衝突するヒロインの父親は、決して悪役ではない。理不尽だし、ムカつきもするけれど、彼が悪いわけじゃないのは見ていてわかる。
 何故なら彼は、「時代」に従っているだけだから。古い時代の古い男なのよ。それがうっとうしくもあり、またかわいくもある。

 出てくるキャラの中でいちばん目に見えて「悪」というか理不尽なのは警官だとか軍人なの。彼らは横暴で傲慢。現代感覚で見ると想像もできないくらい悪の権化。こんな人間いないよ、ってぐらいひどい人たち。
 しかしそれは、時代を考えれば変じゃない。彼らは時代の常識に従って、「自分は正しい」と思って行動しているんだ。視聴者と価値観がちがうんだ。
 このわかりやすい悪の立て方もうまいと思う。また、これらがあまり出過ぎず、ときおり物語に絡む程度なのもヨシ。時代感覚を盛り上げるから。

 『澪つくし』の成功は、この「作品中の時代感覚」と「視聴者の現代感覚」をうまく使ったことだと思う。

 ヒロインとそのダーリンの行動を、視聴者が素直に応援してしまうのは、彼らの言動こそが「現代の感覚」だからだ。
 わたしたちは「家の確執で結婚が許されない」「女は家長の命令で顔も知らない男と結婚すべき」という当時の常識に従ってドラマを見ていない。
 現代人である視聴者は、「結婚は本人同士の意志が最優先」だと思って見ているから、「当時の常識」と真っ向から戦うけなげな恋人たちに喝采を送る。

 恋愛問題以外でも、いろーんなところでさりげなく、ヒロインは「時代」に「現代感覚」で新しい風穴を開けていく。「その時代の女」らしいひかえめなしぶとさで。

 それが見ていて気持ちいいんだと思う。

 ヒロインを絶叫型のキチガイ女にしなくても、いくらでも物語を盛り上げることができるんだよ(笑)。

 もちろん「あ、はしょったな」的まとめ方をされているキャラやエピソードもあるが、ヒロインと彼女の家族たちの物語は丁寧に破綻なく盛り上げてあるよ。
 エンタメの見本みたいな物語。勉強になるわ。

 
 まったく同じストーリーラインでありながら、『冬のソナタ』は笑えて仕方なかった。たぶんわたし的に「ファンタジー」が足りなかったんだと思う。
 「ファンタジー」とは、異世界を構築する力のこと。
 『澪つくし』では、大正〜昭和初期という時代が異世界感を盛り上げていた。事件ひとつひとつが時代背景を得て説得力を増した。
 『冬ソナ』はなまじ現代が舞台だから「ありえねー(笑)」の連続でツボを直撃、毎週爆笑してながら画面につっこんでいた。……本放送時なんでもう何年も前だけど。キャラの人格はけっこうころころ変化してたし。
 あ、ドラマの制作時期、てのも大きいな。20年前のドラマだからいい、てのもあるよ、『澪つくし』。『冬ソナ』も制作が20年前ならまだよかったかも。

 
 それはそうと、秋からは『あぐり』の再放送はじまりますな。
 NHK朝ドラの最高峰。上質のファンタジー。
 わたしは無事に全話録画できるかしら。なにしろNHKは時間変則的だからなー、視聴者のことなんか考えてくれないから。

 数年前に再放送していた『よーいドン!』もめちゃくちゃおもしろかった。全話録画すればよかったよ……これもすっげー勉強になる作品だったのに。
 NHKの朝ドラでおもしろいか、無神経キチガイ作品になるかの境目は、「ファンタジーを構築できるか否か」にかかってるよな。
 なまじ「大衆向け」(てゆーか、どっちかってーとお年寄り向け)な枠だからこそ、よりわかりやすいエンタメ感を要求されるから、そこでの成功作は勉強になるのだわ。
 ……わたし自身はちっとも進化してないけど(だめじゃん)。

    
 まー、なにはともあれ、今晩は花組新公だー!!(笑)

       
 すみません……未だに『ソニックX』の話です。

 あああ、こんなに『ソニックX』を引きずるとは思わなかったわ。『BOXMAN』の話したいのにー。

 わたしはなんの情報もなく、ただテレビを見ているだけの人間なんで、ほんとのとこは知らないんだけど、『ソニックX』は本来何クール放送予定だったの?
 疑問に思ってしまうくらい、ラストの1クールは「別物」だったからさー。
 本当は3クール、39話で終わる予定だったのが、1クール伸びたのかな、と。
 38話で物語は終わり、39話で、51話と52話をやるつもりだったんじゃないかな。

 というのも39話が、あまりにも脈絡のない番外編だったんだよな。
 まるまる1本使って新キャラ3人(ゲームでは登場していても、アニメでは初登場)を出しておきながら、彼らが2度と出てこないってどうよ?
 40話以降も、どーもおまけっぽいというか、番外編にしか思えない軽い話ばっかりだったし。
 そして最終回までの4本は、クリスが暴走してえらいことになってたし(笑)。あそこまで何度も長々と「回想シーン」ばかり使って、「時間に余裕あるんだなあ……てゆーか、コンテ切りまちがえた?」な作りになっていたのはどうよ。(それでもラスト4話は愉快だったが)

 最終回(52話)が秀逸だっただけに惜しいけど、本当の意味での『ソニックX』は3クールまで、つまり38話までだと思うのよ。そして真の39話は、51話と52話をくっつけたものだと思う。50話くらいからは回想シーンがめちゃ長いから、本来は1話分の話を長くしたんだと思うよ。

 もちろん、わたしはキャラと世界のファンだから、番外編である39話以降のファンサービス的な軽いお遊びの話が見られたのは、うれしいんだけどね。
 39話なんてマジ吹き出したし。ナックルズの「南の島でちょっと大胆な水着」にはときめいたわ(笑)。
 ソニックバトルのあこぎさ(笑)にもときめいたし、サムとソニックが日常的にあったりまえにデートしている現実にもときめいたわ。
 しかし……「作品」として見たら、……全39話で終わってた方が、全体としてのクオリティは上だったなあ。
 それが残念。

 もともとこのアニメ、日本市場をターゲットには作られていないんだと思う。
 ターゲットはずばりアメリカでしょう。
 舞台も画面も、日本向きには作っていない。
 ソニックというキャラクタの設定もね。日本人が感情移入できるタイプの主人公じゃない。
 国名が台詞で出ることはなかったけど、どっから見てもアメリカが舞台の生活が丁寧に描かれている。大統領はアメリカ大統領だし、彼がいるところはホワイトハウスでしょう。
 そして、クリスの家の執事タナカの故郷は日本でしょう。見事に国名は出なかったけど。神経質なほど、実在の国名も地名も使ってなかったけど。
 
 アメリカが視聴ターゲットだからか?
 あちこちに、日本向けならありえないことがあった。

 日本の低学年向けアニメで、ここまで「大人ばかり」出てくる作品って、ありえないのでは?

 ソニックと彼の友人たちはみんな、たしかに子どもだ。クリスにしろ他の子たちにしろ、みんな小学生だ(アメリカらしく、人種はばらばら)。
 でもそれ以外のキャラは見事に「大人」ばかり。

 日本のアニメに慣れているわたしは、あちこちでおどろいた。
 たとえ軍人でも、政府の要職にある人でも、プロとしてマスコミなど各世界で活躍していたとしても、アニメキャラである以上、みんな「若いはず」と勝手に思ってたのね。
 たとえば、27歳とか。ぎりぎり20代があたりまえだと思ってた。

 亡き父の意志を受けてジャーナリストとしてがんばっている美人レポーター、絵で見る分には落ち着いた大人の女性だけど、なんせ子ども向けアニメだから、きっと22歳くらいだろーなー。
 ええっ、32歳?! うそっ。

 大統領補佐官の美女、大人の女性なのはわかるけど、子ども向けアニメだからきっと若いんだろーなー。29歳とか?
 えええっ、38歳っ?!

 汚職がばれて首になった、元大統領補佐官、だめだめ男だけど恋人がいる(いた。過去形。補佐官を首になったときに捨てられた?)らしいし、きっとまだ若い設定なんだろーなー。30歳くらい?
 えええっ、42歳ぃ?!

 キャラクタの年齢が、いちいち「リアル」なの。
 実際にそこで働いていそうな年齢。

 いや、あたりまえのことなんだけど、日本のアニメではありえないから。
 過去を山ほど持つ軍人が、20代だったりするのが日本だから。10代で警官などの特殊職業だったり、地位や名誉を得ていたりするから。子どもに近い年齢に、わざわざしてあるもんだから。

 日本アニメの常識で見ていたから、あちこちおどろいたよ(笑)。

 そっかー、アメリカでは大人は大人として描いていいんだー。嘘くさい年齢の若者たちが要職についていたりしないんだー。

 そして、大人のわたしは、同世代の大人があったりまえにいっぱい出てくるのがまた、ツボだった。

 とりあえず眼鏡男萌えのわたしは、スチュワート先生萌え。
 政府のエージェントなんだよね。ソニックたちの動向を探るために、クリスの小学校の教師として赴任。コードネーム「ティーチャー」。
 彼のうさんくささとヘタレぶり、コードネーム「ディレクター」のときの徹底した二枚目ぶりが素敵。

 ソニックバトルで、このスチュワートせんせーと、スピード野郎サムが対決だったのが、これまたツボで。
 このふたりの並びはいいよなあ。
 サムはいちおー警官? ハイウェイ特別高速隊Sチームのリーダー、バツイチの28歳。のーみそまで筋肉というか、走ることしか考えていない暑苦しいバカ男……黙っていればハンサムなのにね……トップ女優を姉に持つんだから。
 ソニックへの潔い片想いぶりが、漢らしくて素晴らしかった。のーみそが軽すぎて、人間の言葉が通じないよーな気もするが(笑)、こーゆーバカ男は好き。
 てゆーか、この男がバツイチってのはいいのか。日本アニメとしてなら、そんな設定はいらんけど、アメリカ向けならOKなんかよ。笑い話として離婚歴が語られてたぞ。びっくりした。

 せんせーとスピード野郎で、もっと絡みがあればおいしかったんだが……(笑)。あ、せんせー受で。

 諜報局女性エージェント・トパーズと、ルージュの「女の友情」も好きだった。トパーズかわいい……受だよね、この女。ルージュがばりばりの攻女だからなー。
 素直に相手を「好きだ」と言えない、意地っ張りの大人の女ふたりの関係が、たのしい。ここはちと百合萌え(笑)。

 いちばん物足りなかったのが、作品中最悪のヘタレ男、元大統領補佐官ジェロームの描き方。
 3クール目まではよかったのに……4クール目では忘れられていただろ……存在……。すげーどーでもいい扱いに落ちていた。
 どんどん壊れ、落ちぶれていく彼が、立ち直るところまで描いて欲しかったよ。本筋とは関係ない部分で。

 あ、ツボといえば、トップ女優のクリスの母が撮影中の映画が、あたりまえに『ベルサイユのばら』だったのもツボに入った。台詞もほぼまんまだよ、いいのかアレ(笑)。

 あー、たのしかったなあ、『ソニックX』……。
 まだ書きたいことあるけど、文字数がない……。

           
「ぼくに、なにか言いたいことがあるんじゃないの?」
「言いたいことがあるのは、お前じゃないのか」

 ふたりだけの夜。
 運命から逃れるように、ふたりで手を握り合って逃げてきた。

「どうしてぼくと一緒に来たの?」

 少年は男を見つめているけれど、男は少年を見ない。ふたりで囲むように坐った、焚き火だけを見つめている。

「帰らなくていいの?」

 振り返らない横顔に、少年は問う。

「……帰ってもいいのか?」
 
 男は、炎を見つめたまま言った。

「ずるいよ、そんな言い方。
 じゃ、ぼくが帰らないでって言ったら、ずっとここにいてくれるの?」

「お前がそれを望むなら」

 男がはじめて、顔を上げた。少年をまっすぐに見つめ返して。

          ☆

 さて、引き続きアニメ『ソニックX』の話。

 完全無欠のクール・ヒーロー、ソニック。
 このほとんど神の域にいるよーな肉体的にも精神的にも強すぎるキャラが、さらにすばらしいのは。

 なんの取り柄もない、ふつーの男の子クリスに、ぞっこん惚れていることだ。

       
 はい、前回真面目に作品語りしたので、今回は腐女子語りです。

 『ソニックX』ってさ、ソニックとクリスのラヴストーリーだったよね?

         
 第1話から、めちゃくちゃ感動的にドラマチックにA boy meets a boyをやってくれたけど……ラスト4話はアレなんですか。クリス暴走、どえらいことになってましたがな。

 ラヴストーリーとして秀逸なのは、「運命の出会い」でお互い出会った瞬間に一目惚れし、時間の経過と共に「想いを深め合い」、これで終わり、と思わせたあとに「どかんと一発」ぶちかまし、さらに「愛が深いエンディング」を迎えるという、一連の流れ。

 ソニックとクリスは、「別世界」の人間である。
 事故によって、本来重なるはずのない世界が重なり、出会うはずのないふたりが出会ってしまった。

 クリスはずっと恐れている。
 ソニックと別れる日が来ることを。

 このアニメのとりあえずのストーリーは、ソニックたちがカオスエメラルドを集め、元いた世界へ戻ること、だった。
 目的の達成が近づくたび、よろこびにわく仲間たちの中でクリス少年ひとりが、胸に痛みを抱く。
 ソニックがもっとも幸福になるとき、それは自分との永遠の別れを意味するのだと。

 クリスはソニックがいないと生きていけない。
 だけどソニックは、クリスがいなくても生きていける。
 ソニックは困難を軽々と乗り越えて、元の世界へ帰ってしまう。会えなくなればそれで終わりだ。ソニックはきっと、クリスのことなんてすぐに忘れてしまう。
 だって、ソニックを必要としているのはクリスの方だけだから。
 ソニックは誰も必要としていないから。強すぎる男だから。

 ……とゆー、クリスの悲しみが、絶望が、じつに気持ちいい(笑)。

 片想いはいいねえ。
 失われることがわかっている美しいものを、手のひらで懸命に抱えている、そーゆーせつなさ。
 クリスの立ち位置が、非常に好みだ。

 クリス視点でいくと、「絶対に叶わない恋」なんだけど。
 なんせ物語は三人称だ、クリスの知らない部分も視聴者は見ることができる。

 ソニック、クリスにべた惚れしてんじゃん(笑)。

 しかしソニックはあまりに英雄で超人で、そのうえクールでわかりにくい男なので。
 クリス、両想いだってコトに最後まで気づかない!!

 そしてソニックは、クリスが「片想い」だと悩んでいることも知っているくせに、そのことにはあまり興味がないときたもんだ。とことんマイペースでクールな男だから。オレが惚れてて、アイツもオレに惚れてんだから、それでいいじゃん、てな。
 愛されてる実感を持てないクリスが泣こうと悩もうと、ソニック様は関知せず。……ああ、鬼畜(笑)。

 いいなあ、ソニック。
 いいなあ、クリス。
 このふたりの関係は、心底ツボなのよー。
 ラヴラヴカップルなのに、救いのない痛さがいいのよー。

 そして、別れの日。
 別世界へと消えていくソニックの手を握り、クリスは走り出してしまう。
 彼を失う現実に、耐えられずに。

 ふたりだけの逃避行。

「どこへ行こう……? どこか、遠くへ……」

 運命が、ふたりを引き裂かない場所へ。
 クリスが、ソニックを失わずにすむ場所へ。

 ……そんなところ、あるはずない。
 わかっていてなお、クリスは走る。愛する人の手を握って。

 第51話「クリスの長い旅」は、えーらいこっちゃな話です。どこのBLですか、という話です。冒頭の会話は、シナリオまんまです。
 わざわざ長い回想シーン使って、出会いから想い出のひとつひとつを全部解説してくれます。この1本でも十分「ふたりの愛の軌跡」が堪能できます(笑)。

 壊れることがわかっている美しいモノ。
 失われることがわかっている楽園。
 別れることがわかっている愛しい人。

 この恋は叶わない。
 あるのは哀しい未来だけ。

 ひとりでぐるぐる苦悩しているクリスに、誰か教えてやれよ。
 ソニックは君にべた惚れだって。
 君の意識のないときに、どれだけ愛しそうに君を見ているか。君のために音速で駆けつけているか。君を特別扱いしているか。
 教えてやれよ。誰か……てゆーか、ソニック。お前が教えろ。ちゃんと愛してるって言ってやれー。
 別れることに淡々としているのも、揺るがないものがあるためだって、言葉にして言ってやれよー。
 ソニックが天才ゆえの自己完結ぶりで、クリスになにも教えてやらないから、両想いのラヴラヴカップルのにくせに盛大にすれ違って悲劇しちゃってるんだよ。もー。
 たのしすぎだ、お前ら。

 好みの極地であるBLがこんなとこに。
 わーん、ツボだよツボー。
 痛くてラヴい物語。

 そして第52話、最終回でさらに、この恋物語はすばらしい展開を見せる。

 クリスはソニックを失った。
 仕方のないことだ。ソニックがソニックであり、クリスがクリスである以上、ふたりは共に生きることができない。ソニックは自分の世界へ戻っていった。

 あれから6年。
 クリスは18歳の青年になった。

 彼はずっと、努力し続けている。

 もう一度、ソニックに会うために。

 彼のいる世界へ行くために、ふたつの世界を結ぶための研究をしているんだ。
 ソニックをソニックのまま愛するために。
 クリスは、クリスのできることを懸命にやる。

 クリス、すげーかっこいい青年に成長してます!(笑)
 そのうえ白衣姿ですよ! 科学者ですよ!

 そして、6年前のあの夜、ふたりの本当の「別れ」のシーンが回想されちゃうわけですよ。51話ではあえて描かれなかった部分が、ここで。
 小田和正(オフコース)のラヴソングをBGMに、これでもかとふたりの物語が語られていくよ……す、すごすぎ……。
 小田和正だよ? ラヴソングだよ? 本気か?!

♪君のために強くなる 僕にはもう何の迷いもない♪ ときたもんだよ。

 演出のうまさに息をのんだラストだった。
 実際びっくりした。
 画面に向かって声あげちゃったよ。

 ソニックがソニックらしくて、クリスがクリスらしくて、泣ける。

 ああ、いいもん見たよ……すげー好みのBLを見せていただけましたよ。

 ごちそうさま。

           
 アニメ『ソニックX』が終わった。

 この番組が1年も放映されていたのがちと驚き。てっきり半年程度だと思ってたからさー。
 内容的にも、真に盛り上がっていたのは3クールまでで、ラスト1クールはかなり蛇足っちゅーかお遊び的だったな。3クールできれいに終わっていた方がよかったかも。ファンサービスに徹したよーなラスト13話も、たのしいっちゃたのしかったが(笑)。

 ところでこのアニメ、人気あったんかいね?

 主人公ソニックは、あまりにも「ヒーロー」だ。そのことに、疑問をおぼえるんだ。

 主人公ソニック・ザ・ヘッジホッグ。世界最速のハリネズミ。クールに我が道を行く最強の男。とにかく強い。かっこいい。

 彼は「すべて」を持ち合わせている。
 強さも生きる意味も自由も。
 はじめから、なにもかも得ているんだ。標準装備。デフォルト。
 だから彼は、「成長」しない。「障害につまずく」こともない。「目的」もない。
 ソニックははじめからソニックで、なにが起ころうとソニックのままで、物語だけ進み、収束する。

 こんな「主人公」アリか?

 エンタメの「お約束」は「主人公の成長」だ。
 弱虫くんが勇気を出して生きることでもいい。万年補欠くんが試合に出て勝つことでもいい。出世だけを考えていたエリートくんが、真の愛に目覚めるのでもいい。
 主人公が精神的になにかを乗り越え、「変化する」ことで、物語のカタルシスが起こる。
 それが「お約束」。

 しかしソニックには、ソレがない。
 彼ははじめから強くて自由で英雄だ。宿敵エッグマンにも全戦全勝、敗北を知らない。
 強くてかっこいいヒーローが、いつもいつもあったりまえに勝ち続けているだけのこと。第1話も最終回も、ただただソニックが強くて勝っている。どこを取ってもそう。

 ソニックにとって「勝つ」ことは「あたりまえ」なので、彼にはなんの感慨もない。それなりの達成感はあっても感動はない。彼はじつにのびのびと戦い、勝利する。
 ふだんは冴えないドジ男で、いざとなったら仮面をかぶって無敵の戦士、というわけでもない。ソニックは普段からクールでかっこいい男だ。そして彼は、活躍を隠さない。彼にとって特別なことじゃないから、隠す必要がないんだ。だから彼の功績は全世界の知るところとなる。
 大統領から表彰され、すべての人々がソニックに感謝する。街を歩けば歓声の嵐、女の子がきゃーきゃー、彼の存在はムーブメントとなり、世界的な影響を引き起こす。彼の活躍を収めたDVDが発売されるわ、グッズはできるわ、コスプレするファンはいるわと、とどまるところを知らない人気。
 そんなことになってもソニックは、変わらない。クールな彼は肩をすくめて走り去るだけ。彼はなにものにも支配されない。正義も義務もなく、ただ自分の心の赴くままに生きる。

 ……って、この、あまりにも「ヒーロー」すぎる男が主人公であるアニメは、世間的に受け入れられたのだろうか?

 少なくとも、「日本人向き」のヒーローじゃないよなあああ。
 完全無欠なんだもんよ。隙がまったくないんだもんよ。
 テレビの前のチビッコたちは、こんな男に感情移入できるんだろうか。

 あこがれることはできても、感情移入は無理だろ。

 あこがれるにしたって、あまりにできすぎていて遠い存在だしなあ。

        
 ソニックを見ていて、「似てるな」と思ったのは、なにを隠そうスナフキンだ。そう、『ムーミン』に出てくる自由人。『昭和ムーミン』ではギターを抱いた渡り鳥、渋いおっさんだったが、『平成ムーミン』ではハモニカを吹く美少年だった、あのスナフキンだ。
 もちろん、ソニックの方が相当とんがっている。姿も性格も。
 ても、根本部分でとても似ていると思った。
 彼らはあまりにも、「自由」だ。
 なにものにも支配されない。
 場所も人も、彼らをつなぎとめることができない。
 彼らはつまり、なにものにも「執着しない」んだ。
 所有することに興味がないから、すべてのモノから自由であり、またすべてのモノを持っている。
 本質として孤独を好むけれど、他人に対して友好的でもある。
 すでに「完成形」であるので、変化も成長もしない。

 本来ソニックは、「脇役」であるべきキャラクタなんだ。スナフキンがそうであるように。ソニックのテーマカラーが「ブルー」であるように。
 物語の主人公とするなら、テーマカラー「レッド」のナックルズの方が相応しい。強くて暑苦しくて善良な、欠点はあるけどヒーロー体質の、愛すべきキャラ。こーゆー男が「努力して」「障害を乗り越えて」「成長して」最終的に勝利するのが、物語のお約束。

 なのに主人公はソニックで、ナックルズは彼のライバルなんだよなあ。ライバルったって、強いのははじめからソニックで、ナックルズは1度も勝てないんだけどなあ。

 天才を主人公にして、どーやって「物語」を成立させるんだ。
 天才の天才ゆえの悩みを描く、とかゆーもんでもないしな。ソニックなにも悩んでないし。誰にも負けないし、侵されないし。彼はほとんどもー「神」の域にいるキャラクタだ。

        
 だからこそ。
 わたしはこの物語が好きだった。

 感情移入なんてとんでもない、ほとんど「神」のヒーローのなかのヒーロー、英雄ソニックが、自由に走り抜ける様を見るのが。
 好きだった。

 『ソニックX』は、そーゆースタンスで作ってあった。

 ソニックは、ヒーロー。
 絶対ヒーロー。
 「すべて」を持った男。だからこそ「すべて」に執着しない男。
 あたりまえに走り、あたりまえに誰もできないことをやり、あたりまえに人々を救う。

 世界一のあの国の大統領がつぶやく。
「大統領になれば、みんなを救えると思った」
 だけど、現実はどうだ。机の前で書類と格闘するだけの日々。ほんとうの世界の危機には無力でしかなかった。
 元特殊工作員の老人が言う。
「軍人になったのは、みんなを救いたかったからだ」
 だけど、現実はどうだ。命令で動いて、人を殺しただけじゃないか。

「ヒーローになりたかった」

 ままならない現実を抱え、傷みを抱え、背を丸めて生きているすべての人たちの前を。

 ソニックが走る。

 誰にも真似できない速さで。
 あざやかに、かろやかに。

 わたしたちができなかったこと、やりたかったこと、あこがれたこと、逃げてしまったこと、見ないふりをしてしまったこと、あきらめてしまったことを、彼はあったりまえに簡単になんてこともなくやり遂げてしまう。
 とことんクールに。

 ヒーローになりたかった。
 強くなりたかった。
 唯一無二の存在になりたかった。
 やさしい人になりたかった。
 誰かを救える人になりたかった。

 そう。
 ソニックに、なりたかった。

 徹頭徹尾、ソニックを「ヒーロー」として描いてあるんだ、このアニメ。
 ソニックの強さが、感情移入なんかはじめから切り捨ててあるよーな潔いキャラ設定と物語作りのスタンスが、小気味いい。

 いいじゃん、こんなアニメがあったって。
 こんなエンタメがあったって。
 変化も成長もしないヤツが主人公だったって。
 たしかにソニックは完全無欠すぎるけど、とても魅力的な男だし。彼の仲間たちも魅力的なんだし。
 ソニックにあこがれて、彼の生き方に歓声をあげよう。

 ……と、わたしは思っているけど。

 ねえこのアニメ、世間的にはどうだったの?(笑)
 わたしは朝起きると、食事のあとに必ず新聞を読む。
 まず、スポーツ新聞。裏の芸能欄と、事件欄のみ。
 次にふつーの新聞。1面の見出しに目を通し、社説にあたるのかしらね、1面の下方定位置の鼻息の荒いコラムを読む。このコラムがけっこー好き。鼻息の荒さが(笑)。
 そのあとは、後ろから。事件欄を読んで、どんどん前へと紙面をくっていく。
 30分くらいかな。新聞を読んでいる時間は。
 アタマが悪いので、読んでもよくわかっていないことや、すぐに忘れてしまうことばかりだが。

 本日の目的は、昨日のリカちゃんの退団記事。
 スポーツ新聞ではほぼ100%、タカラヅカスターの退団は写真付きで掲載される。

 あー、リカちゃん……本名と年齢までばっちり書かれてるよ……「退団」したんだなあ。
 宝塚歌劇団の生徒である間は、年齢も本名も公開されないけど、退団すると容赦なく書かれちゃうんだよねえ。

 だけど記事自体はとても小さなモノだった。

 スポーツ新聞は、いかりや長介さんの記事で持ちきりさ……。

 リカちゃんの退団パレードが流れないかな、と思って流していたワイドショーも、長さんの話題で持ちきり。

    
 泣きましたともさ。長さんの追悼番組で。

 訃報自体は、最初の速報で知っていたけれど。
 あらためて追悼番組見ちゃうと、ショックもひとしおさ……。

 大好きだったよ、和久さん@踊る大捜査線。
 織田裕二のコンサートで、ゲスト出演してくれたね。元ミュージシャンの腕を披露してくれた、あの粋な姿が忘れられません。

 『あなたの隣に誰かいる』の最終回、もうまともに喋れなくなっていた、だけどその誠実な演技に涙したさ。
 罪も責任も覚悟の上で、聖剣で魔物にとどめを刺すところも。
 奥さんの幽霊と、うなずきあうところも。
 この作品の真の主人公は、彼だったんだと思えた。
 とりかえせない過ちを、けっして癒えることない傷みを背負った老人が、自分の力で償いをする物語。魂の救済の物語。

 老人好きの緑野のツボを直撃。

 美形キャリア刑事@柏原崇が、草間@いかりや長介を本気で愛していたのも、ポイント高いです。
 草間の語る幽霊だの化物だのという話を信じて、武装した警官隊を出動させちゃうんですよ。
 そして、さらりと言うんですよ。「僕は、貴方を信じただけです」と。
 うきゃー、すげえ。

 大好きだったよ、長さん。
 じじい好きのわたしにしてみれば、これからがよりおいしくなる人だったのに。
 惜しいです。心から。

 どうか、安らかに。

 
 先週分の『牡丹と薔薇』を一気見しながら、手がヒマだったので、過去日記のテーマ分けをしてみた。

 過去日記のテーマ分け。
 つまり、過去日記の「修正」なわけよ。べつに本文書き換えちゃいないが、結果としては「修正」して、新たにUPしなおすことになる。

 ……失敗に気づいたのは、ずいぶん経ってから。

 この日記は、テキストをUPする際に、

メールで日記をバックアップ−−書いた日記をメールで保存しておく
他のサイトに更新通知を送る−−日記の更新を更新通知サイトに通知する

 てのを、やるかやらないか、選ぶことができる。
 デフォルトでは「やる」になっている。

 機嫌良く、過去のデータを修正していると。

 ええ。
 ふと気づくと、3ケタのメールが届いてました。修正した日記の数だけ。……削除めんどくせぇ。

 そのうえ。
 3ケタもの回数「日記を更新」したせいで、よそさまの「日記更新お知らせサイト」に、ずーーっと顔をさらしていたようです……うがー。

 まー、なんにせよ。

 『牡丹と薔薇』、ひどいことになってますなあ。

 
 『牡丹と薔薇』ですが。

 主題歌、日本語だったんですね……!!
 知らなかった。

 外国語だと、信じ切ってたよ。
 「アヴェ マリア」だと信じ切ってたんだもんよ。
 「ああ なみだ」と歌っていたとは……!

 そしてさらに。

 歌っている人、男の人だったんですか!
 知らなかった。

 ソプラノだから、女性が歌っているんだとばかり思い込んでた。
 名前見たら、たしかに男性名だ……。
 てか、「男性でありながら、ソプラノの声域を持つ、世界でも珍しいソプラニスタ」ってそんな、知りませんでしたわ。

 それらを言ったらWHITEちゃんに、

「知らなかったの?」

 と、あきれられちゃいましたさ。

 ビデオに録ってみているから、オープニングはいつも早送りしてたんだもん。
 秀さんは、ふんどしをしめていませんでした。
 ぱんつ着用でした。

 ……いや、今日の『必殺仕事人』で。
 秀さんデーだったのか、彼の脱ぎっぷりがすごかったです。

 クールな仕事人、飾り職の秀@三田村邦彦は、チラリズムが信条です。おいそれと脱いだりはしません。
 裾の合わせ目から垣間見える生足、襟の合わせ目から見える鎖骨が魅力。
 ……なんだけど、今日は裾のまくり上げがすごくてねえ。太股まで見せまくり。黒いぱんつまで見せてくれたよ。
 上半身も黒い下着まで見せてくれたし。乳首が見えそうで見えないぎりぎりライン、それに安心してたらなんと、背中はイブニングドレス張りに全開で開いてるときたもんだ。
 しかも唐突にベッドシーン突入だし。
 あー、びっくりした。

 しかし、太股率高すぎだ、秀さん……。

 そして笑えたのが、三田村邦彦氏が歌う挿入歌『いま走れ!いま生きる!』が流れたこと。
 えっちシーンで。
 ななな何故この歌が、このタイミングで。
 ぜんっぜん、合ってねえ(笑)。
 てか三田村邦彦、あなた歌は歌わない方が男前でいられるよ……(笑)。

 昔、友人に三田村邦彦ファンがいたために、彼のテープ(友人はレコードよりカセットテープ派だった)は一通り聴きました。
 だから『いま走れ!いま生きる!』も歌えます(笑)。子どものころおぼえた歌は、忘れられないものなのだ。
 作詞が三田村さん本人だということも、知っています。

 そしてこれがまた、めちゃくちゃイタい詞だということも、忘れていません。

 タイトルからして、イタいでしょ?(笑)
 『いま走れ!いま生きる!』だよ。

 歌詞を要約しますと、

「なんとなく流されているのは嫌だ、平凡な大人になんかなりたくない。あの虹に向かって走るんだ! それが生きるってことだ!」

 ……中学生が書きそうなポエムでした……。

 でも三田村さん、ハタチはとっくに過ぎてたよね……。

 当時から、三田村さんの書く詞はなんか青臭いな、と思っていました。いかにもな「青春ソング」ばっかで。

 そういう恥ずかしい人、好きですけどね(笑)。

 で、なにが言いたいかというと。

 時代劇でも、ふんどししてないじゃん、かねすきさん!
 某歌謡時代劇(笑)の宮本武蔵が黒ズボン着用だったのも、仕方ないんじゃないかしら。

 
 わたしとWHITEちゃんには、「見なければならない」俳優が何人かいる。
 椎名桔平がそうだし、渡辺謙がそうだ。
 そしてもうひとり、「田辺誠一」がいる。

 わたしとWHITEちゃんは、田辺誠一を「王子」と呼んでいる。
 そりゃ、及川光博や藤木直人も「王子」と呼んでるけれど、それとはまったく別の意味で田辺誠一は「王子」なのだ。

 だって、ファンなんだもん(笑)。

 田辺誠一は、好きだから「王子様」なの。
 ミッチー王子はミッチー王子、藤木直人は(笑)付きで王子なの。
 ただひとり、田辺誠一だけは、心から「王子様」なのよ。
 反論はいらないわ。趣味の問題だから。田辺誠一は、わたしの大好きな王子様キャラなのー(目に星)。
 だってだって、マンガのキャラをまんま演じることのできる人よ?
 『ガラスの仮面』の真澄様よ? 紫の薔薇の人よ? 毎回笑いに悶絶しながら見たわよ。
 『月下の棋士』の滝川さんよ? この眼鏡クール総受男のコスプレだけで、このドラマの価値が天までのぼったわ。
 田辺誠一は、ヅカのフリルブラウスを素で着られる希有なリアル男性(しかも三十路)よ。

 てことで、わたしは田辺誠一ファン。
 今はまた二枚目キャラが定着してきたけど、一時期は佐野史郎系一直線だったもんなあ。脇役として出てきても、「あ、こいつ絶対犯人(もしくは変質者)」とわかってしまう系俳優(笑)。

 とまあ、前置きが長いが、仕方がない。
 WHITEちゃんが、
「田辺誠一の映画、見に行く?」
 ってメールしてきたのがはじまりなんだもの。

 映画『半落ち』。
 監督・佐々部清。出演・寺尾聡、柴田恭兵、原田美枝子。

 現役の警部が殺人を犯した。
 「妻を殺した」と自首してきた梶@寺尾聡に、県警は震撼する。とんでもないスキャンダルだ。取り調べに当たった刑事の志木@柴田恭兵は上からの命令で、梶の供述をねつ造するための誘導尋問をする。アルツハイマーの妻から乞われた嘱託殺人、お涙頂戴系に持っていって、市民の不信をかわそうというたくらみ。
 県警と検察の慣れ合い、体面を最重要視する警察に葬り去られようとする梶の真実とはなにか? 「守ろうとするもの」とはなにか? 一度は死を決意した男が思いとどまったのは何故か。
 志木の他に、検事の佐瀬@伊原剛志、新聞記者の中尾@鶴田真由、弁護士の植村@國村隼はそれぞれの立場で、沈黙を守る梶の真実を追いはじめる。

 田辺誠一、端役です。つーか、田辺誠一でなくてもいいし、いなくてもいいような役だったよーな。
 むさくるしい画面だから、お花が必要だったってこと?(笑) きれい系の男は彼ひとりだもんよ。
 てか、主演が寺尾聡って段階で、キャストの美しさなんか求めていない作品だってことがわかるよな。
 しかし。

 大泣きしました。

 こーゆー作品に弱いのよ。
 生きる痛みに充ちた物語。
 梶を中心に、彼の真実を探す人々の心の傷が浮かび上がってくるの。
 誰もが痛いものを心に秘めている。誰もが生きるかなしみや、つらさを知っている。そして、よろこびや愛しさを知っている。
 だからみんな、痛い痛いとつぶやきながら、涙をこぼしながら、懸命に生きている。

 彼は何故、最愛の妻を殺したのか?

 その謎をめぐるミステリ。
 アルツハイマーを嘆く妻に「殺して」と懇願されたから、殺した。
 事実はたしかに、その通り。
 誠実な梶は、嘘をつけない。真実のみを口にする。
 それでは、妻を殺し自首するまでの間、2日間もどこでなにをしていたのか。
 梶は口をつぐむ。沈黙する。
 嘘のつけない男は、ただ黙る。
 その2日間の謎を解くことで、梶の人生と事件の真実が浮かび上がってくる……。

「あなたは、わたしが殺してって頼んだら、殺してくれる?」
 記者の中尾は恋人に問う。恋人(田辺誠一だ)は一笑に付して、取り合わない。

 わたしには、わたしを殺してくれる人がいるだろうか?

 わたしのために、殺人犯になってくれる人が、いるだろうか?

「わたしを殺してください」
 と言うのは、「わたしと死んでください」と言うことと同じだ。
 殺人を犯せば、社会的に未来を失う。ある意味一度死ぬようなもの。
 あるいは、責任を取って自殺するか。
 どちらにせよそれは、心中だ。
 愛のために死ねるのか。
 そーゆーことだろう?

 壊れていく愛する者を、ただ見守るしかできない者たち。その慟哭。
 妻を殺した梶に、妻の姉@樹木希林は泣きながら叫ぶ。
「わたしは妹を殺してやることができなかった」
 と。「ごめんなさい」と。
 愛していたのに、殺してやれなかった。

 そして、彼女をいちばん愛していた梶が、彼女の望みを叶えた。
 彼女を、殺した。

「私は、妻を殺しました」

 梶の言葉は、とてつもない愛の言葉だ。
 愛の告白だ。

 もちろんそれは、殺人だ。罪だ。
 病気だからって、本人の望みだからって、人間が人間の命を奪うのは傲慢だ。
 まちがってるさ。
 神様じゃ、ないんだから。

 でもさ。
 神様じゃないからこそ、人間はこんなに美しいんだよね?

 文字数足りないので、次の欄につづく。

           
 体調ふるわず、自宅にてごろごろ。
 最近溜まっていたビデオを一気に見てみたり。

 佐藤浩市主演『高原へいらっしゃい』第1話をよーやく見る。
 ああ、コレかぁ、『龍神町龍神十三番地』のラストで予告編が流れていたドラマは。

 佐藤浩市ってのは、「名前だけで」視聴率が稼げる役者なんですか?

 佐藤浩市主演の単発2時間ドラマのラストに、主演の新ドラマの予告を流すってことは、世間的にそーゆー認識がある、ってことよね?
 佐藤浩市目当てに単発ドラマを見る。そのラストに、佐藤浩市主演の新ドラマの予告。……じゃあ、次はこのドラマを見なきゃね!
 って、世間の人はそう考えるもんなの?
 つーか、みんなほんとに佐藤浩市目当てに、チャンネルを決めるの?! 佐藤浩市だよ? キムタク様じゃないのよ?

 わたしですか?
 もちろん、佐藤浩市目当てでチャンネルを決めますよ。

 わたしはたしかにそうだけど、自分が多数派だとは思えないもんで、この「宣伝の仕方」にちと首を傾げたのよ。
 世間的に、人気者なのか? 佐藤浩市?

 新ドラマ『高原へいらっしゃい』は、べつにおもしろくもなんともない、どーでもいいドラマだ。人生に暇が余っている人以外、見る必要はないでしょう。
 とりたてて不愉快にもならないし、壊れてもいない、つまらないと断言するほどのものでもない、ただおもしろくないだけのドラマなので、キャストのファンならたのしめるかしら。
 わたしは大してたのしめなかったので、佐藤浩市目当てでも続けて見るかどうかはそのときの暇次第かな。

 友人のオレンジが言っていた「あんなドラマ、佐藤浩市の無駄遣いよ!」に、大きくうなずくわ。

 佐藤浩市の正しい使い方の最高峰は、なんといってもドラマ『天国への階段』でしょう!!
 総受の薄幸の姫君。登場人物は老若男女問わず、彼にめろめろ。狡猾な年寄り攻をパトロンに持ち、生命懸けで惚れている美形の副官を横にはべらし、昔の男に復縁を迫られ、実の息子に愛憎の刃を向けられ、ただただ苦悩し色気全開で周囲をコマしつづける魔性の受。
 第1話から最終話まで、抱腹絶倒でした。
 いやあ、男のロマンってやつは、笑えるわー。
 谷正純もそうだけど、男の中の男だとか、ハードボイルドにときめく男が描く物語ってのは、オタク女にはカモネギ。両手を合わせて、おいしくいただきます。

 『龍神町龍神十三番地』という、なんじゃそりゃ?なタイトルの単発ドラマを見ようと思ったのは、わたしのオタク女センサーがピピッと反応したから。
 佐藤浩市主演。共演が柴田恭兵、椎名桔平。ヒロインが美貌の攻女・高島礼子。
 そして原作が、船戸与一!!
 うわっ、この面子ならそりゃ、見なきゃ嘘でしょう!! わかりやすい超カモネギ状態。

 暗い過去を持つ殺人犯の元刑事@佐藤浩市が、昔なじみの美貌の人妻@高島礼子に依頼され、五島列島の龍神町へやってきた。そこでは悪の駐在所長@宇崎竜堂が汚い手で町を支配しており、前町長は謎の事故死をしているし、今また高島礼子の夫である現市長@佐野史郎が何者かに殺害された!
 佐藤浩市は、県警のはみだし刑事@柴田恭兵とコンビを組んで、町を支配する悪と戦う!

 最初から最後まで、見事でした。ええ。
 抱腹絶倒、というのは、こーゆー状態を示すんだな、と再確認。おもしろすぎだー。
 暗い過去を持つ男が主人公。ああ、ハードボイルドはこうでなくっちゃねー。その暗い過去ってのは、「巨悪と戦ったが、個人の力ではどうしようもなく敗北」だとか「正義を行ったが、世間的には犯罪」とか、そーゆーのでなくっちゃねー。
 佐藤浩市演ずる主人公もまた、義憤により悪人をその手で殺した過去があるの。時代劇やマンガの世界ならヒーローだけど、現実社会では、死刑が確実な極悪犯罪者でも私刑を下すことはできない。つーことで彼が犯罪者として服役することになった。
 そんなやさしさと熱さ、不器用さを持ち、微妙に世をすねている男……って言ったらもー、佐藤浩市しかないでしょう。ハマリ役。傷ついた瞳がすばらしい。
 彼が龍神町での事件に巻き込まれ、刑事時代の熱さを取り戻していくわけだ。
 彼の横には、一匹狼のはみだし刑事、恭兵ちゃん。恭兵ちゃんは最初、敵意剥きだし反感むき出しで、佐藤浩市につっかかる。でもなぜか、なにかっちゃー恭兵ちゃんは佐藤浩市にアプローチ。放っておけばいいのに、わざわざつっかかるために彼の元へやってくる。
 はじめは恭兵ちゃんを邪険にしていた佐藤浩市も徐々に心を開きはじめ、ふたりの間に芽生える友情と信頼関係。
 ハードボイルドはいいですなあ。立場のチガウふたりの男の友情、ですよ。お約束ですよ。
 それにしても恭兵ちゃんの、佐藤浩市へのラブラブっぷりは、見ている方が恥ずかしくなる感じ。好きな女の子をいじめるためだけに校門で待ち伏せしてる男の子みたい。わざわざからみに行く。それも、愛情が透けて見える乱暴さで。
 笑えたのは、佐藤浩市に惚れて「ねえ、抱いてン」と彼の布団に裸で入り込んでくる脳みそピンク美女@小島聖を、恭兵ちゃんがいただいちゃうこと。えーとソレ、佐藤浩市の女(ストイックな彼は、そんな女に手は出さないが)だから、いただいちゃったの? あわよくば3人で、とか、穴兄弟目当て?
 そして恭兵ちゃん、佐藤浩市の股間触るし。つーか、掴むし。……あちこち、どーしよーもなく、笑わせてくれる。

 そして、もっとも爆笑させていただいたのが、佐藤浩市を助けるために恭兵ちゃんが死ぬところ!!
 うおーっ、助けるために死にますか! 愛!
 しかも、腕の中ですよ。
 しかもしかも。
 ……腕の中で、いきなり「告白」はじめやがります、このオヤジ。

「5年前から、アンタに惚れてたんだ……」(パラフレーズ)

 佐藤浩市が過去に犯した犯罪、正義の怒りゆえの殺人。……当時、その事件を知った恭兵ちゃんは、会ったこともない佐藤浩市に惚れてしまったのだった。
 ひそかにあこがれていた男が目の前に現れた、つーんでこのオヤジ、理由にならない理由をつけてはわざわざからみにやって来てたのね。好きな子をいじめる小学生みたいに。
 それを死ぬ間際に、腕に抱かれて告りやがんの!!
 そんな死に方アリかいっ?! そこまでかっ飛ばしますか?! 画面に向かってツッコミ入れちゃったよー。腹いてー。

 事件の真犯人は、設定を見た段階でわかる「あの人」だったし、なにもかもが「お約束」。
 ああ、ハードボイルドっていいなあ。なにもかも予定調和。お約束だけでできあがっている心地よさ。

 あとで知ったんだけどこのドラマ、『天国への階段』と同じスタッフが作ってたのね。
 ……そりゃ抱腹絶倒なハズだわ……。

 椎名桔平はチガウ意味ですごかった。アンタ誰、状態。顔も喋り方も変えてるの。わざと下顎を突きだしたままで固定。横顔なんか、ほんとに別人だよ。キモいっちゅーか、ボーダーラインなところにいる野人を迫力で演じきっていた。
 見る前は、桔平ちゃんにも期待してたんだけどね、攻様として……。いや、たしかに攻だったし、佐藤浩市を誘拐したり縛り上げたり、いろいろおいしかったけど……なにしろ不細工な野人だったから(笑)。

 次はぜひ、二枚目鬼畜な桔平ちゃんと、姫君浩市っちゃんでなにかドラマ撮ってください、鶴橋監督!! 恭兵ちゃんは属性受な人なんで、佐藤浩市と絡めても「受×受? この場合、どっちがどっち?」と混乱します(笑)。
 攻男の桔平ちゃん希望!

          ☆

 ところで今日は、デイジーちゃんのメールで起こされたところからはじまりました。
 ヅカの人事大ニュースについてでした。

 報知新聞のニュースがどうあれ、なんで今日だったのかなと思いました。
 つーのもわたし、リカコンの入力忘れてたんだわ。
 1日早くこのニュースが流れていたら、絶対入力してたのになあ。いや、わたしがどうじゃなく、リカちゃんファンのCANちゃんのために。

 エロエロないい男がまたひとり、ヅカから去っていくのかしら……。もったいない……。


 両目にものもらいができました……。
 誰にも会いたくありません。「わたしは醜い」とお岩さんごっこしたい気分です。

 わたしは疲れるとすぐ粘膜にきます。口内炎と、ものもらい。
 せっかく口内炎がなおったとこだってのに……。

 いいタイミングでオレンジから電話がかかってきたので、機嫌良くお喋り。外に出たくない日の電話はありがたい。

 ついでに風邪も引いていたので、電話しながら熱を測ったら7度5分でした。……まあ、動ける範囲の熱だ。
 まだ明日、明後日と予定が詰まっているので、寝込んでいる場合ではないのだ(笑)。

 前期のドラマ『高校教師』の主役は京本政樹だったよね? ということで、わたしとオレンジの意見は一致。藤木直人はダメダメすぎ。
 しかし、京本が愛していたのはソニンだとかどっかの女だとかではなく、あのホストの男の子だったらよかったのにね。
 ホモだからとかじゃなく、ホストの男の子の持つ影と京本の抱える影とをきちんと描けば、痛くて深い物語になったのにな。
 なのにあのホストってば、ただの薄っぺらなバカで終わってしまった……なんて楽ちんなオチ。

 ところで、藤木直人の生死に関して、わたしとオレンジの意見が正反対だったんですが。
 世間的にはどうなの?
 オレンジは死んでいると言い、わたしは生きていると言い。
 わたしは、物語の構成からいって、「藤木は不治の病である」という大前提で引っ張ってきた物語を、ラストでひっくり返して完、という骨組みになっていたんだと理解していたんですが。大前提自体が、最後への伏線、というか。もちろん「をいをい」という気持ちも含めて。
 オレンジは、「最後にひとりで百合の花を持って立っていたから、死んだと思った」とのこと。
 わたしはそれ、フェイクというか、余韻の部分だと思ったなあ。全員に「なーんだ、生きてんのか」と思われるのが嫌だから、わざと「死んだの?」ともとれるようにしているのかと。
 最終回の女医さんの「実は助かるのよ!!」とゆー変貌ぶり(このへんがどんでん返し)とかを見ていると、これで死んでたら意味がなさすぎるからなあ。
 まあ、わたしが最初から「不治の病」を疑っていたせいもあるかもしれない。
 藤木の病気は嘘で、すべてあの女医さんが仕組んだことかと、ずーっと疑ってたからな(笑)。どうせなら、それくらいやってほしかった。女医>藤木>上戸でだましあい。

 ま、それほど熱く語る意味もないヘボいドラマでしかありませんでしたが。
 設定だけはよかったのに……。

 わたしは今も昔もドラマオタクですが、オレンジがちっともドラマを見てくれないので、昔のようにドラマ語りができなくてさみしいです……。
 そりゃ、おもしろいドラマ自体、壊滅状態だけどさ……。

 
 なにがどう、じゃないけど、『どうぶつの森+』にハマってます。

 ちまちま金を貯めて、家を改築するのがたのしい……。

 そういや、パソコンの家を造るソフトって売れてるんだってねえ。
 家を造るったって、本当に家を建てるんじゃなく、パソコンの画面の中で、「理想の家」をちまちま作るという。
 理想の間取り、理想の家具。いろんな角度から眺めてうっとり。
 ……て、ソフト。

 「自分の家を持つ」ことが「夢」である、現代日本人ならではの文化よね。
 大の男たちが買っていくんだって。マイホーム作成ソフト。

 それと同じ感覚かな。
 家を造るのがたのしい。
 家を大きくするために、ちまちまちまちま、こつこつこつこつ、働くのは苦じゃない。
 ケチで貧乏性なわたしにぴったりのゲームだ……。

          ☆

 さて、WOWOWのオリジナル・ドラマ『俺は鰯』を見ました。

 まひるちゃんの宝塚退団後初仕事初主演ってことで、興味もあったし。

 なんか、予告編を見ているだけでおなかいっぱい、って感じだったんだけど……。

 わはは。

 ほんとにもー、予想通りの物語でした。

 よーするにだ、ダメダメな日常を送っている君が、ある日ある事件を境にハードボイルド、ヤクザと拳銃と女と金の世界へ巻き込まれる。ダメダメだったはずの君はハードボイルド、男の尊厳を懸けて戦い、強くなるのさ。
 ああ、男の夢。夢。夢。

 5万回は見た話なので、これで5万と1回目の鑑賞かな(笑)。

 日本のハードボイルドってなんでこー、ふつーの男が巻き込まれて開眼し、大人のステップをひとつ上がるのかしらね。
 そして巻き込まれる事件ってのはなんでこー、ヤクザがらみで拳銃BANGBANGなのかしらね。
 男の夢だからなのかしらね。

 ふつーの女の子が王子様に見初められる話と同じくらい、夢がむきだしで恥ずかしいんですけど。
 女は「白馬の王子様幻想」を「恥ずかしい」と思うのに、男はいつまでたっても「俺だってハードボイルド幻想」を恥ずかしく思わないのかしら。

 とりあえず、そーゆー恥ずかしい「男の夢」部分をのぞくと、「ただのキャラもの」だったので、役者のファンだけがたのしく見れば、それでいいでしょう。

 あ、個人的に、大沢たかおはもっと汚い方が好みです。

 

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