あなたが死ぬ日も、きっと世界は変わらずに美しい。@となりのトトロ
2003年2月12日 オタク話いろいろ。 ありゃ。
起きたら2時前だった。この時間じゃ、映画には行けませぬ。
なんか久しぶりに映画を観ない水曜日(笑)。
そしてやはり、仕事の担当氏から電話が入る。水曜日は緑野に電話をする日、と決めているのかな。
突然上京するはめになるのはいいが、日帰りだなんて鬱。それじゃヅカを観てるヒマないじゃん……。
仕事はちょっと、ひどいことになってるしなー。一寸先は闇。
ところでアカデミー賞候補が発表になったけど、デイ=ルイスって主演だったの、『ギャング・オブ・ニューヨーク』? 助演でノミネートされるならわかるんだが。
アカデミー賞がレオ様を嫌ってるってのはよく耳にする話だけど、「主役」としてさえ公式に認めないってのは、すげえなあ。
そして、『千と千尋の神隠し』はどこまで行くのでしょうか。
わたし、宮崎駿でいちばん好きな作品は『となりのトトロ』なんだよね。
あれほど泣いた映画はかつてない(笑)。
同時上映の戦争映画、あれも泣いたけど、可哀想な話や人の死を見て泣くのは人間として当たり前のことだと思ってるんで、あの映画を見て泣いたのはたんなる生理現象、「泣いた」うちに入れてない。
だから、「泣いた」のは『トトロ』の方。
……そう言うと、一緒に見に行ったぺーちゃんには心底不思議がられたさ。
「なんで『トトロ』で泣くの? べつに可哀想な話じゃなかったのに」
……がっくり。涙とゆーのは、「可哀想」なときにのみ流れるものではありません。説明する気にもなれなかったが。
そののち、『もののけ姫』とゆー映画が一世を風靡したが、それにもわたしはあまり、傾倒しなかった。わたしが『もののけ姫』をすごいと思ったのは、「『トトロ』と同じ作家が作ったものだということ」だ。だってアレ、『トトロ』とまったく同じ話だし。同じ作家が同じ話を、切り口を変えて描いた……そのことに、感動した。
でもわたしはやはり、暴力という手段よりも、日常のあたたかさで、同じテーマを描いた『トトロ』の方が好きだったよ。
『トトロ』で感じたことは山ほどあって、列記するのもなんだが、話のついでにひとつ。
『となりのトトロ』という映画のなかで、いちばんこわかったこと。
主人公姉妹の妹の方、小さなメイという名の女の子が、行方不明になった。姉のサツキは必死になってメイを捜す。そりゃーもー、真剣に捜す。
メイはまだ小さい。どこでどんなめに遭っているのか。幼児の失踪は、そのまま「死」を連想させる。現実でもそうだよね。事故? 事件? 自分で身を守れない、危機を回避する能力のない、幼児にとって世界は危険であふれている。
サツキは必死に捜す。駆けずり回って、この子もこのまま倒れちゃうんじゃないかってくらい、魂をきしませて、妹を捜す。
なのにさ。
振り返ったサツキの目に映る空は、美しいのさ。
夕焼けなの。
夜になったらますます、メイの命に危険が迫る。わかっているのに、陽は暮れてゆき、山の上の空は美しい夕焼け。
こわかった。
世界が、美しいことが。
こんなにこんなに、必死になって捜していて、無事でいて、死なないで、って叫びつづけているのに、今この瞬間に愛する人が死んでしまっているかもしれないのに。
世界は、美しい。
人間の慟哭なんか、関係なく。
こわかったのよ。
ああ、わたしが死ぬ日もきっと、世界は美しいんだろうな。
わたしが愛する人が死ぬ日も、世界は変わらずに美しいんだろう。
わたしが悲しんでも苦しんでも、泣いても叫んでも。
世界は、美しい。
わたしとはなんの関係もなく。
それを思い知らされたよ。
とてつもなく、せつなかったよ。
『となりのトトロ』は上質のファンタジーだけど、それが「ファンタジー」としてすばらしいのは、まぎれもない「現実」があるから。現実の持つ「痛み」を容赦なく描いているから。
「痛み」のある作品を愛するわたしには、フェイバリットな1作。
涙なくしては、見られない。
起きたら2時前だった。この時間じゃ、映画には行けませぬ。
なんか久しぶりに映画を観ない水曜日(笑)。
そしてやはり、仕事の担当氏から電話が入る。水曜日は緑野に電話をする日、と決めているのかな。
突然上京するはめになるのはいいが、日帰りだなんて鬱。それじゃヅカを観てるヒマないじゃん……。
仕事はちょっと、ひどいことになってるしなー。一寸先は闇。
ところでアカデミー賞候補が発表になったけど、デイ=ルイスって主演だったの、『ギャング・オブ・ニューヨーク』? 助演でノミネートされるならわかるんだが。
アカデミー賞がレオ様を嫌ってるってのはよく耳にする話だけど、「主役」としてさえ公式に認めないってのは、すげえなあ。
そして、『千と千尋の神隠し』はどこまで行くのでしょうか。
わたし、宮崎駿でいちばん好きな作品は『となりのトトロ』なんだよね。
あれほど泣いた映画はかつてない(笑)。
同時上映の戦争映画、あれも泣いたけど、可哀想な話や人の死を見て泣くのは人間として当たり前のことだと思ってるんで、あの映画を見て泣いたのはたんなる生理現象、「泣いた」うちに入れてない。
だから、「泣いた」のは『トトロ』の方。
……そう言うと、一緒に見に行ったぺーちゃんには心底不思議がられたさ。
「なんで『トトロ』で泣くの? べつに可哀想な話じゃなかったのに」
……がっくり。涙とゆーのは、「可哀想」なときにのみ流れるものではありません。説明する気にもなれなかったが。
そののち、『もののけ姫』とゆー映画が一世を風靡したが、それにもわたしはあまり、傾倒しなかった。わたしが『もののけ姫』をすごいと思ったのは、「『トトロ』と同じ作家が作ったものだということ」だ。だってアレ、『トトロ』とまったく同じ話だし。同じ作家が同じ話を、切り口を変えて描いた……そのことに、感動した。
でもわたしはやはり、暴力という手段よりも、日常のあたたかさで、同じテーマを描いた『トトロ』の方が好きだったよ。
『トトロ』で感じたことは山ほどあって、列記するのもなんだが、話のついでにひとつ。
『となりのトトロ』という映画のなかで、いちばんこわかったこと。
主人公姉妹の妹の方、小さなメイという名の女の子が、行方不明になった。姉のサツキは必死になってメイを捜す。そりゃーもー、真剣に捜す。
メイはまだ小さい。どこでどんなめに遭っているのか。幼児の失踪は、そのまま「死」を連想させる。現実でもそうだよね。事故? 事件? 自分で身を守れない、危機を回避する能力のない、幼児にとって世界は危険であふれている。
サツキは必死に捜す。駆けずり回って、この子もこのまま倒れちゃうんじゃないかってくらい、魂をきしませて、妹を捜す。
なのにさ。
振り返ったサツキの目に映る空は、美しいのさ。
夕焼けなの。
夜になったらますます、メイの命に危険が迫る。わかっているのに、陽は暮れてゆき、山の上の空は美しい夕焼け。
こわかった。
世界が、美しいことが。
こんなにこんなに、必死になって捜していて、無事でいて、死なないで、って叫びつづけているのに、今この瞬間に愛する人が死んでしまっているかもしれないのに。
世界は、美しい。
人間の慟哭なんか、関係なく。
こわかったのよ。
ああ、わたしが死ぬ日もきっと、世界は美しいんだろうな。
わたしが愛する人が死ぬ日も、世界は変わらずに美しいんだろう。
わたしが悲しんでも苦しんでも、泣いても叫んでも。
世界は、美しい。
わたしとはなんの関係もなく。
それを思い知らされたよ。
とてつもなく、せつなかったよ。
『となりのトトロ』は上質のファンタジーだけど、それが「ファンタジー」としてすばらしいのは、まぎれもない「現実」があるから。現実の持つ「痛み」を容赦なく描いているから。
「痛み」のある作品を愛するわたしには、フェイバリットな1作。
涙なくしては、見られない。
歳月は人を変えるのだ。@某社パーティの日。
2003年1月30日 オタク話いろいろ。 ミーハーしてきました。
『仮面ライダー龍騎』の吾郎ちゃんこと、弓削智久くんに、握手してもらって、一緒に写真撮ってもらった。
某社のパーティ。北岡先生と吾郎ちゃんがツーショットで現れる、という噂が先行していたが、実際は吾郎ちゃんだけだった。先生が横にいないのは腐女子として残念だが、生のごろーちゃんに会えるだけでも感激だーっ。
いいトシこいて緑野、ミーハーに徹する。
人混みが落ち着いたあたりで、友人のサツキちゃんとふたり、突撃。
ああ、かわいいなあ、きれーだなあ、ごろーちゃん。身長186cmだよ。ヒールを履いたわたしの隣にいても、十分に大きいんだよ。なんて素敵なんだろう。
んで、一緒に写真撮ってもらったんだけどさ。
……ちょっと不満だったのは。
なんで肩抱かないのーーーっっ?!
ふつー、抱くだろ、肩。もしくは腰。
こーやってぴとっとおぱさん、くっついてんだよ? それくらいのサービスはするだろ、芸能人なんだから。わしゃ美人でもないし、トシもくってるが、ファンを名乗る女なんだから、営業の一環としてそれくらいのサービスはしてくれてもいいんじゃないかと、芸能人に対して思っているよ。
ごろーちゃんの手を取って、強引に肩に回そうかと思ったが、さすがにやめた。もしくは強引に腕組んでやろうかとも思ったが……それもやめておいた。
いや、さすがに、ばばあとはいえ、わたしもまだ女だからな、セクハラはまずいかと……。
でもでも、ふつーこーゆー場合、肩は抱くよねえ? 浅倉役の萩野崇はやってくれてましたよ、友人談。
だが、サツキちゃんの話では、「だからごろーちゃんはいいのよ! ごろーちゃんがファンの女の子の肩を馴れ馴れしく抱いたりしたら、そっちの方がショック!!」だそーだ。
うん、たしかに……。
いかにも慣れてない感じの、どう受け答えしたらいいのかわかりません、て感じが、初々しくてじつに良かった……。かわいい……。まだ22歳ですか、そうですか……。
同業の友人たちとじっくり会って喋れるのは、某社のパーティのときだけだったりする。
だから会うのは1年ぶりの人たちの多いこと。
おどろいたのはサツキちゃんだ。
「あたしもう、緑野さんに会わす顔がない」
と、彼女は言うのだ。
昼間に行ったディズニーシーで。……うん、また行ったの。ネズミ海。今度は同業友人ズと。
どーしたこった、と思ったら。
「あたし、ヨゴレてしまったの!!」
彼女は、『仮面ライダー龍騎』にどっぷりハマってしまったらしい……。
サツキちゃんは、ホモとかやおいとか、理解しない性質の人だったのに。わたしたちのなかで唯一の清純派だったのに。
たった1年の間で……。
「それで、カップリングは?」
「……芸がないんだけど……その……蓮真」
「蓮攻? あー、じゃ逆だー。わたし、蓮は総受だと思ってるクチ」
「いいじゃん、アタシなんかコウモリ×ナイト様だよ?」
と、口を出してくるのは鷹さん。
「変身する前は興味ないの。でも、変身したあとは、ナイト様受」
……強者だ、鷹さん。コウモリ攻のナイト様受ですか。
たしかにナイト様は受オーラ出してますが。つーかわたし、ナイトであろーと蓮のままであろーと、彼は受希望です(笑)。
ところでサツキちゃん、本出してるなら見せてよ?
「だめっ。そんなの絶対だめ。緑野さんには見せられない」
あたしだって以前、某刑事ドラマでやほひ書いてたしさー。いいじゃん。
「緑野さん、やおいって言ってもそれほどのことなかったじゃないですか。あたしのは、緑野さんの本の比じゃないのっ。とても見せられないー。ヨゴレちゃったのよぉ」
……どんなものすごいものを書いているんだと、想像しちゃうぞ? そんなふーに隠されたら。
しかし、ひとは変わるものだ。
あの清純派のサツキちゃんが……。おそるべし、『龍騎』。
ところでわたし、北岡先生は攻なんですが、と言ったらみんなからブーイング。
わかってるよ、あの人ほど「女王様受」が似合う人はいないと思ってるよ。いかにも女王様だから、受はイヤなんだよ、わたし的には。
人間的に欠けたまま、攻でいてください。彼の壊れた部分が好みです。
……でもってわたし、前回の冬祭りでは、先生×ごろーちゃん本買ってたんだよね……。
パーチーで、ごろーちゃんに握手してもらいながら、「ごめんね、受だと思ってて」などと考えておりました……。
ミーハーかつ、腐った女子なのだ。
『仮面ライダー龍騎』の吾郎ちゃんこと、弓削智久くんに、握手してもらって、一緒に写真撮ってもらった。
某社のパーティ。北岡先生と吾郎ちゃんがツーショットで現れる、という噂が先行していたが、実際は吾郎ちゃんだけだった。先生が横にいないのは腐女子として残念だが、生のごろーちゃんに会えるだけでも感激だーっ。
いいトシこいて緑野、ミーハーに徹する。
人混みが落ち着いたあたりで、友人のサツキちゃんとふたり、突撃。
ああ、かわいいなあ、きれーだなあ、ごろーちゃん。身長186cmだよ。ヒールを履いたわたしの隣にいても、十分に大きいんだよ。なんて素敵なんだろう。
んで、一緒に写真撮ってもらったんだけどさ。
……ちょっと不満だったのは。
なんで肩抱かないのーーーっっ?!
ふつー、抱くだろ、肩。もしくは腰。
こーやってぴとっとおぱさん、くっついてんだよ? それくらいのサービスはするだろ、芸能人なんだから。わしゃ美人でもないし、トシもくってるが、ファンを名乗る女なんだから、営業の一環としてそれくらいのサービスはしてくれてもいいんじゃないかと、芸能人に対して思っているよ。
ごろーちゃんの手を取って、強引に肩に回そうかと思ったが、さすがにやめた。もしくは強引に腕組んでやろうかとも思ったが……それもやめておいた。
いや、さすがに、ばばあとはいえ、わたしもまだ女だからな、セクハラはまずいかと……。
でもでも、ふつーこーゆー場合、肩は抱くよねえ? 浅倉役の萩野崇はやってくれてましたよ、友人談。
だが、サツキちゃんの話では、「だからごろーちゃんはいいのよ! ごろーちゃんがファンの女の子の肩を馴れ馴れしく抱いたりしたら、そっちの方がショック!!」だそーだ。
うん、たしかに……。
いかにも慣れてない感じの、どう受け答えしたらいいのかわかりません、て感じが、初々しくてじつに良かった……。かわいい……。まだ22歳ですか、そうですか……。
同業の友人たちとじっくり会って喋れるのは、某社のパーティのときだけだったりする。
だから会うのは1年ぶりの人たちの多いこと。
おどろいたのはサツキちゃんだ。
「あたしもう、緑野さんに会わす顔がない」
と、彼女は言うのだ。
昼間に行ったディズニーシーで。……うん、また行ったの。ネズミ海。今度は同業友人ズと。
どーしたこった、と思ったら。
「あたし、ヨゴレてしまったの!!」
彼女は、『仮面ライダー龍騎』にどっぷりハマってしまったらしい……。
サツキちゃんは、ホモとかやおいとか、理解しない性質の人だったのに。わたしたちのなかで唯一の清純派だったのに。
たった1年の間で……。
「それで、カップリングは?」
「……芸がないんだけど……その……蓮真」
「蓮攻? あー、じゃ逆だー。わたし、蓮は総受だと思ってるクチ」
「いいじゃん、アタシなんかコウモリ×ナイト様だよ?」
と、口を出してくるのは鷹さん。
「変身する前は興味ないの。でも、変身したあとは、ナイト様受」
……強者だ、鷹さん。コウモリ攻のナイト様受ですか。
たしかにナイト様は受オーラ出してますが。つーかわたし、ナイトであろーと蓮のままであろーと、彼は受希望です(笑)。
ところでサツキちゃん、本出してるなら見せてよ?
「だめっ。そんなの絶対だめ。緑野さんには見せられない」
あたしだって以前、某刑事ドラマでやほひ書いてたしさー。いいじゃん。
「緑野さん、やおいって言ってもそれほどのことなかったじゃないですか。あたしのは、緑野さんの本の比じゃないのっ。とても見せられないー。ヨゴレちゃったのよぉ」
……どんなものすごいものを書いているんだと、想像しちゃうぞ? そんなふーに隠されたら。
しかし、ひとは変わるものだ。
あの清純派のサツキちゃんが……。おそるべし、『龍騎』。
ところでわたし、北岡先生は攻なんですが、と言ったらみんなからブーイング。
わかってるよ、あの人ほど「女王様受」が似合う人はいないと思ってるよ。いかにも女王様だから、受はイヤなんだよ、わたし的には。
人間的に欠けたまま、攻でいてください。彼の壊れた部分が好みです。
……でもってわたし、前回の冬祭りでは、先生×ごろーちゃん本買ってたんだよね……。
パーチーで、ごろーちゃんに握手してもらいながら、「ごめんね、受だと思ってて」などと考えておりました……。
ミーハーかつ、腐った女子なのだ。
松村雄基コレクション(笑)。
2003年1月19日 オタク話いろいろ。 今、松村雄基。
わたしがDVDレコーダーを買った理由のひとつは、「過去のビデオ財産を失いたくないから」というのがあった。
ビデオテープは劣化する。そりゃーもー、どーしよーもなく劣化する。
わたしは画質にはこだわらない、見られればそれでいいや、の人なんだが、それにしてもとりあえず、映像がなきゃいやだ。真っ青な画面のまま音声だけはいやだ。
高校生のとき大切に録画していたアニメ番組が、画面ブルーアウト+音声だけになっていたとき、どれだけかなしかったか。
念願のDVDレコーダーを買ったことだし、ぼちぼちと昔録画したビデオをRに焼きはじめている。
そして、今日は松村雄基。
松村雄基の出ている番組だけをランダムに集めたビデオを、Rにダビっているわけさ。
松村雄基といえば、伊藤かずえと並ぶ、大映ドラマの青春スタァ。汗と涙とツッパリにはハズせないお方。
じつはわたし、大ファンでした(笑)。
あのクソドラマ『生徒諸君!』の沖田くん役でデビウ。以来、くどくどしく整ったマスクと当時としては長身で筋肉質、リーゼントヘアで、心優しきツッパリ役を総ナメ。
いやあ、こーゆー「お約束」キャラもドラマには必要でしょう。出てきた瞬間「こいつ悪役」とわかる人と同じよーに「あ、悪ぶってるけど絶対いい人」とわかる人(笑)。
さて、わたしのビデオ・コレクションのトップを飾るのは、『アリエスの乙女たち』1987年。
ふつーなら悪役になるだろー「お金持ちのお嬢様で美人でいじわる」な女の子をヒロインにし、「清楚で内気な心優しい美少女」を、そのヒロインに倒錯の愛を抱くもうひとりのヒロインにしてしまうあたりが、ナイスです。
わたしは原作のファンでした。だもんでこのドラマ、キャスティングに不満。美人ヒロインが南野陽子なのは、100歩譲って認めよう。だがな。美少女ヒロインが佐倉しおりだっつーのはどうよ?! アレが美少女か? まあ美少女の部類かもしれんが、あんなサイコな顔立ちは「清楚で可憐」な役にあわんだろーが。
今見返してみても、佐倉しおりこわすぎ。電波女にしか見えん。
佐倉しおりがその美貌を遺憾なく発揮したのは、『花のあすか組』のヒバリ様役です。
松村雄基はこのときすでに24歳。それでも学ラン、それでもツッパリ。
……でもさ、やっぱりおもしろいよ、このドラマ。当時も爆笑しながら見てたんだけど、ここまでトンデモないと、いっそ愉快だ。今のアイドルたちはもっと演技もうまいから、リメイクしてくんないかなあ。もっともっと、露骨に狙ってくれていいぞ。美少女同士のカラミを希望。
佐倉しおり(ナチュラルに目が泳いでいる、宇宙人系美少女)が南野陽子に言う「あなたのくちびる、あたたかかった……」(くりかえすが、視点は合ってない……)は、名台詞だよ……テレビの前で両手を上にあげてぶっとびそーになった。
次が『明日に向かって走れ!』1989年。
とある高校のおちこぼれ駅伝部にやってきた熱血コーチが、体当たりで生徒たちを夢と希望に向かわせていく、感動青春ドラマ。汗と涙が大安売り。
松村雄基主演。元ツッパリの熱血コーチ。そっか、ついに大人役か……と思ったら、回想シーンでやっぱり学ラン着てます。このとき松村雄基26歳。
最終回のヘボンぶりは、実にすばらしいです。理事長のたくらみを暴き、駅伝部の廃部は撤回された。さあ、目指すは全国大会優勝だ!!
残念ながら3位入賞にとどまったが、信じられない快挙だ、コーチありがとう! あっ、コーチがいない! ……コーチはアフリカへ行ったわ。別れがつらいから、みんなには内緒で。そっ、そんな、コーチ……っっ!!
よーしっ、みんなでコーチを追いかけてアフリカへ行くぞぉぉおおっっ。そーよ、どこまでも追いかけてやるわぁぁぁああっっ。
そして、どっかの資料映像にしか見えないアフリカの動物たちの映像が流れ、その合間に鳥取砂丘にしか見えない丘陵の上を走る駅伝部の生徒たちの映像が入る。
そこへナレーション。
「それからしばらくして、アフリカを訪ねた日本人観光客は、陽光をあびて草原を走る日本人の若者の一団を見たという……ただしそれが真実であったのか、幻であったのかは定かではない……」
幻なんかよっっ。
次が『昨日の私にサヨナラを』1992年。
渡辺満里奈主演。陸上で挫折したヒロインが、第2の人生、新しい青春を見つけようと単身上京。そこで出会ったのはなんだかトンデモない女たちと、素敵な男性。真面目でお人好しなヒロインと、イケイケ無神経女と眼鏡オタク女の女3人友情もの。
ありがちすぎる題材と、使い古されたストーリー。見る価値ナシ。
唯一他のクソッタレ類似作品と差異があるとすれば、番組内での「王子様」の位置にある「誰もが彼にメロメロなの@素敵な男性」が、松村雄基だということぐらいか。趣味悪(をい)。
『ララバイ刑事’93』1993年。
’91ではなく、続編の方ね。片岡鶴太郎主演の人情刑事ドラマ。視聴対象者はずばりお年寄りでしょう。若い人が見てもカケラもおもしろくはない。
’91の方では、捜査一課に配属される「女性キャリア警部」が有森也実で、絵に描いたような「キャリアウーマン」。男になんか負けないわ! 女にだって男と同じように仕事ができるのよ! とゆー鼻息の荒い女。「なにが警部だ、小娘が」とゆー叩き上げ刑事たちと、女性警部の対立、葛藤、次第に両者は互いを認めはじめ……さらに鶴太郎と有森也実の間に芽生える淡い恋愛感情……てな話だったんだがなー。
続編の’93は最悪。
せっかく’91で女性警部と叩き上げ平中年刑事の恋愛を、お約束とはいえ描いていたってのに。
ちょうど世は「お嬢様」ブーム。気の強いキャリア女性は人気がない時代だった。
あっさりヒロイン交代。またしても捜査一課に「女性キャリア警部」が配属、今度は絵に描いたような「お嬢様」警部・中村あずさ。おっとり優雅にお話しになり、荒っぽいことやお下品なことには耐えられない。
そしてまたしても、現場刑事たちと「なにが警部だ、小娘が」の対立、葛藤、前回やったことをもう一度フルコース。しかも鶴太郎刑事、またしても女性警部と芽生える淡い恋愛感情……。もおええって。
んなもん、毎回恋していたら、鶴太郎、ただのスケベ中年じゃん。職場にいる若い女なら誰でもいいんかってことになるじゃん……。
見る価値ナシのくだらんドラマ。
松村雄基は刑事役。しかし。’91のときは彼がまだ若手で、元ツッパリ(お約束)でそちらに顔が利き、暴力系の犯人取り押さえ劇などでは腕っ節を披露、というわかりやすい役割があった。
だが’93では的場浩司が新刑事として登場。的場もまた、元ツッパリで暴力担当……キャラかぶってんじゃん、思いっきし。なんて意味のないキャスティング。とにかくカスだわ、’93。
だが、松村雄基と的場浩司の並びはある意味愉快だったりするのさ。ある意味、って? ……もちろん、腐女子的にってことよ(笑)。
んで、ヅカファンなら誰でも知ってるだろー、『ぴあの』1994年。
大阪の下町に住む、キチガイ4姉妹の物語。まともな奴はひとりもいねー。電波を受信して毒を吐く、とんでもない連中が、ふたことめには「だって家族じゃない!」「家族ってすてき!」「家族ってすばらしい!」とわめきつづけるサイコな物語。
愛さえあればなにをしても正義だと思う、ストーカー思考の人ばかりで、とってもこわかった……。
主演は純名里沙(現在はりさ)。ほんとーにかわいくてきれいで、歌もうまかったっすよ。……これで、某理事長作品かその愛弟子作品ほどヒロインとストーリーがぶっこわれてなければ、どんなによかったことだろう。涙。
つーかこの4姉妹さ、誰ひとりとして、「友だち」がいないの……。
そりゃふたことめには「家族」「家族」ってうわごと言うしかないよね。家族以外の世の中の人全部、敵だもんね……。
松村雄基は、ヒロインぴあののあこがれの人。ぴあのを振って、その姉國生さゆりとくっつくのさ。……まあ、ぴあのよりはマシな女だったか……。
最後が『サントリー・ミステリー・スペシャル−密使−』1995年。
筒井道隆主演。わたしの松村雄基コレクションの本命。
つーか松村雄基、基本的に彼はカス作品(もしくは爆笑作品)にしか出演しないので、おもしろいものはほとんどない。その彼の稀有な「おもしろい出演作品」だ。
文字数がないので語れないが(笑)、これは素直にたのしんで見た。
舞台は革命戦争時のメキシコ。20世紀初頭、日本は大正時代。当地にいる日本人移民を守るために、日本政府が革命の指導者に密書を送った。その密使が、名もなき日本人の若者、筒井道隆くんなのさ。
これはもー、痛快歴史活劇。筒井くんのキャラはかわいいし、英雄やら女傑やらがあったりまえに出てきて、かっこいいぞ。とくに風吹ジュン!! かっこよすぎ! 最後のシーンはテレビの前で拍手したよ。
松村雄基は日本人移民の武闘派青年。筒井くんに心酔し、彼を守る(笑)。おいしい。すげーおいしい。
当時わたしはこの役の松村雄基を「安蘭けい」と同一視していた……あのころはバリバリの攻キャラだったね、トウコちゃん。
わたしがDVDレコーダーを買った理由のひとつは、「過去のビデオ財産を失いたくないから」というのがあった。
ビデオテープは劣化する。そりゃーもー、どーしよーもなく劣化する。
わたしは画質にはこだわらない、見られればそれでいいや、の人なんだが、それにしてもとりあえず、映像がなきゃいやだ。真っ青な画面のまま音声だけはいやだ。
高校生のとき大切に録画していたアニメ番組が、画面ブルーアウト+音声だけになっていたとき、どれだけかなしかったか。
念願のDVDレコーダーを買ったことだし、ぼちぼちと昔録画したビデオをRに焼きはじめている。
そして、今日は松村雄基。
松村雄基の出ている番組だけをランダムに集めたビデオを、Rにダビっているわけさ。
松村雄基といえば、伊藤かずえと並ぶ、大映ドラマの青春スタァ。汗と涙とツッパリにはハズせないお方。
じつはわたし、大ファンでした(笑)。
あのクソドラマ『生徒諸君!』の沖田くん役でデビウ。以来、くどくどしく整ったマスクと当時としては長身で筋肉質、リーゼントヘアで、心優しきツッパリ役を総ナメ。
いやあ、こーゆー「お約束」キャラもドラマには必要でしょう。出てきた瞬間「こいつ悪役」とわかる人と同じよーに「あ、悪ぶってるけど絶対いい人」とわかる人(笑)。
さて、わたしのビデオ・コレクションのトップを飾るのは、『アリエスの乙女たち』1987年。
ふつーなら悪役になるだろー「お金持ちのお嬢様で美人でいじわる」な女の子をヒロインにし、「清楚で内気な心優しい美少女」を、そのヒロインに倒錯の愛を抱くもうひとりのヒロインにしてしまうあたりが、ナイスです。
わたしは原作のファンでした。だもんでこのドラマ、キャスティングに不満。美人ヒロインが南野陽子なのは、100歩譲って認めよう。だがな。美少女ヒロインが佐倉しおりだっつーのはどうよ?! アレが美少女か? まあ美少女の部類かもしれんが、あんなサイコな顔立ちは「清楚で可憐」な役にあわんだろーが。
今見返してみても、佐倉しおりこわすぎ。電波女にしか見えん。
佐倉しおりがその美貌を遺憾なく発揮したのは、『花のあすか組』のヒバリ様役です。
松村雄基はこのときすでに24歳。それでも学ラン、それでもツッパリ。
……でもさ、やっぱりおもしろいよ、このドラマ。当時も爆笑しながら見てたんだけど、ここまでトンデモないと、いっそ愉快だ。今のアイドルたちはもっと演技もうまいから、リメイクしてくんないかなあ。もっともっと、露骨に狙ってくれていいぞ。美少女同士のカラミを希望。
佐倉しおり(ナチュラルに目が泳いでいる、宇宙人系美少女)が南野陽子に言う「あなたのくちびる、あたたかかった……」(くりかえすが、視点は合ってない……)は、名台詞だよ……テレビの前で両手を上にあげてぶっとびそーになった。
次が『明日に向かって走れ!』1989年。
とある高校のおちこぼれ駅伝部にやってきた熱血コーチが、体当たりで生徒たちを夢と希望に向かわせていく、感動青春ドラマ。汗と涙が大安売り。
松村雄基主演。元ツッパリの熱血コーチ。そっか、ついに大人役か……と思ったら、回想シーンでやっぱり学ラン着てます。このとき松村雄基26歳。
最終回のヘボンぶりは、実にすばらしいです。理事長のたくらみを暴き、駅伝部の廃部は撤回された。さあ、目指すは全国大会優勝だ!!
残念ながら3位入賞にとどまったが、信じられない快挙だ、コーチありがとう! あっ、コーチがいない! ……コーチはアフリカへ行ったわ。別れがつらいから、みんなには内緒で。そっ、そんな、コーチ……っっ!!
よーしっ、みんなでコーチを追いかけてアフリカへ行くぞぉぉおおっっ。そーよ、どこまでも追いかけてやるわぁぁぁああっっ。
そして、どっかの資料映像にしか見えないアフリカの動物たちの映像が流れ、その合間に鳥取砂丘にしか見えない丘陵の上を走る駅伝部の生徒たちの映像が入る。
そこへナレーション。
「それからしばらくして、アフリカを訪ねた日本人観光客は、陽光をあびて草原を走る日本人の若者の一団を見たという……ただしそれが真実であったのか、幻であったのかは定かではない……」
幻なんかよっっ。
次が『昨日の私にサヨナラを』1992年。
渡辺満里奈主演。陸上で挫折したヒロインが、第2の人生、新しい青春を見つけようと単身上京。そこで出会ったのはなんだかトンデモない女たちと、素敵な男性。真面目でお人好しなヒロインと、イケイケ無神経女と眼鏡オタク女の女3人友情もの。
ありがちすぎる題材と、使い古されたストーリー。見る価値ナシ。
唯一他のクソッタレ類似作品と差異があるとすれば、番組内での「王子様」の位置にある「誰もが彼にメロメロなの@素敵な男性」が、松村雄基だということぐらいか。趣味悪(をい)。
『ララバイ刑事’93』1993年。
’91ではなく、続編の方ね。片岡鶴太郎主演の人情刑事ドラマ。視聴対象者はずばりお年寄りでしょう。若い人が見てもカケラもおもしろくはない。
’91の方では、捜査一課に配属される「女性キャリア警部」が有森也実で、絵に描いたような「キャリアウーマン」。男になんか負けないわ! 女にだって男と同じように仕事ができるのよ! とゆー鼻息の荒い女。「なにが警部だ、小娘が」とゆー叩き上げ刑事たちと、女性警部の対立、葛藤、次第に両者は互いを認めはじめ……さらに鶴太郎と有森也実の間に芽生える淡い恋愛感情……てな話だったんだがなー。
続編の’93は最悪。
せっかく’91で女性警部と叩き上げ平中年刑事の恋愛を、お約束とはいえ描いていたってのに。
ちょうど世は「お嬢様」ブーム。気の強いキャリア女性は人気がない時代だった。
あっさりヒロイン交代。またしても捜査一課に「女性キャリア警部」が配属、今度は絵に描いたような「お嬢様」警部・中村あずさ。おっとり優雅にお話しになり、荒っぽいことやお下品なことには耐えられない。
そしてまたしても、現場刑事たちと「なにが警部だ、小娘が」の対立、葛藤、前回やったことをもう一度フルコース。しかも鶴太郎刑事、またしても女性警部と芽生える淡い恋愛感情……。もおええって。
んなもん、毎回恋していたら、鶴太郎、ただのスケベ中年じゃん。職場にいる若い女なら誰でもいいんかってことになるじゃん……。
見る価値ナシのくだらんドラマ。
松村雄基は刑事役。しかし。’91のときは彼がまだ若手で、元ツッパリ(お約束)でそちらに顔が利き、暴力系の犯人取り押さえ劇などでは腕っ節を披露、というわかりやすい役割があった。
だが’93では的場浩司が新刑事として登場。的場もまた、元ツッパリで暴力担当……キャラかぶってんじゃん、思いっきし。なんて意味のないキャスティング。とにかくカスだわ、’93。
だが、松村雄基と的場浩司の並びはある意味愉快だったりするのさ。ある意味、って? ……もちろん、腐女子的にってことよ(笑)。
んで、ヅカファンなら誰でも知ってるだろー、『ぴあの』1994年。
大阪の下町に住む、キチガイ4姉妹の物語。まともな奴はひとりもいねー。電波を受信して毒を吐く、とんでもない連中が、ふたことめには「だって家族じゃない!」「家族ってすてき!」「家族ってすばらしい!」とわめきつづけるサイコな物語。
愛さえあればなにをしても正義だと思う、ストーカー思考の人ばかりで、とってもこわかった……。
主演は純名里沙(現在はりさ)。ほんとーにかわいくてきれいで、歌もうまかったっすよ。……これで、某理事長作品かその愛弟子作品ほどヒロインとストーリーがぶっこわれてなければ、どんなによかったことだろう。涙。
つーかこの4姉妹さ、誰ひとりとして、「友だち」がいないの……。
そりゃふたことめには「家族」「家族」ってうわごと言うしかないよね。家族以外の世の中の人全部、敵だもんね……。
松村雄基は、ヒロインぴあののあこがれの人。ぴあのを振って、その姉國生さゆりとくっつくのさ。……まあ、ぴあのよりはマシな女だったか……。
最後が『サントリー・ミステリー・スペシャル−密使−』1995年。
筒井道隆主演。わたしの松村雄基コレクションの本命。
つーか松村雄基、基本的に彼はカス作品(もしくは爆笑作品)にしか出演しないので、おもしろいものはほとんどない。その彼の稀有な「おもしろい出演作品」だ。
文字数がないので語れないが(笑)、これは素直にたのしんで見た。
舞台は革命戦争時のメキシコ。20世紀初頭、日本は大正時代。当地にいる日本人移民を守るために、日本政府が革命の指導者に密書を送った。その密使が、名もなき日本人の若者、筒井道隆くんなのさ。
これはもー、痛快歴史活劇。筒井くんのキャラはかわいいし、英雄やら女傑やらがあったりまえに出てきて、かっこいいぞ。とくに風吹ジュン!! かっこよすぎ! 最後のシーンはテレビの前で拍手したよ。
松村雄基は日本人移民の武闘派青年。筒井くんに心酔し、彼を守る(笑)。おいしい。すげーおいしい。
当時わたしはこの役の松村雄基を「安蘭けい」と同一視していた……あのころはバリバリの攻キャラだったね、トウコちゃん。
「やっぱり体力作りからかなあ……」
早朝の大阪。
空には月が輝き、星が瞬く。
わたしとWHITEちゃんは並んで歩いていた。
会話は途切れがち。
「……どーしても無言になるね」
「重いからねええ」
ぽつりぽつりと話す。
「なんでこんなにつらいんだろう」
「こんなに痛いんだろ」
不思議だね。
「もうだめなのかな」
「そうかもしれない」
「昔はこんなことなかったよね」
「あのころはたしか、送ってたよね」
「べつに、惜しんでいるわけじゃないよ」
「あのころは、他にももっとやることがあったから」
よーするに、冬祭りからの帰り道だ。
駅から、それぞれの家まで、荷物を持って歩く。
行きは空だった巨大な鞄。帰りは本でいっぱい。
重い。
も、ハンパでなく、重い。
あまりに重いので、ふたりは無口になる。
昔は、買った本は旅行荷物ごと宅急便だった。で、身軽に帰宅していた。
なのに今は、自力で担いで帰っている。
べつに宅急便代を惜しんでいるわけじゃなくて。
昔は、わたしたちは「コミケだけのために東京へ行く」のが嫌だったんだな。コミケだけが目的なんて、さみしすぎる。つーことで、ネズミーランドへ行ったり、日光まで行ってみたり、横浜で食い倒れしてみたりと、いろいろイベントを企画していた。
とーぜん日程も長いから、旅行荷物もそれなりにある。それなら、コミケで買った本ごと宅急便つーのも、とーぜんのことだわな。
そう、あのころは人数も多かったのさ。仲間たちと5人6人で、わいわいやっていたのさ。
ところがみんな、年々オタクを卒業してゆき。
残ったのは、わたしとWHITEちゃんだけになった。
ふたりぽっちで、ネズミーランドも日光も横浜も、行きたくないよ。大勢だからたのしかったんじゃん。こーいっちゃなんだが、わたしとWHITEちゃんはいつもふたりひと組で行動してるから、今さらふたりでどっか行っても新鮮味に欠けるんだってば。
わたしとWHITEちゃんでは、すでに気取るのがばからしくなっているので、とってもシンプルに、ショボイ旅をしている。
コミケだけでいーじゃん。他にどっか行くの、めんどくせー。1泊だけでいいじゃん、長旅はめんどくせー。
目的地が某有明だけだから、荷物は極小。鞄だけは巨大。ああなんて、オタクの旅。
そうやってここ何回かは、必要最小限の日程と荷物でコミケに行った。買った本は自力で担いで帰った。
昔とはチガウ。ちがってしまう。仲間たちとわいわい大勢で遊んでいたあのころとの差異を確認するかのように、コミケ以外には行かないし、荷物だって宅急便は使わない。なんか意地になってるかも。
時は流れ、人は変わるのだ。
うん、少なくとも夏はもっと、元気だったよな、わたしら。
なのになんで、今回は、こんなにつらいの?
ふたりとも、へとへと。
足が痛くて痛くて、泣き言を並べ立てる。
もうだめなのか、わたしら?
限界がきている?
「やっぱ次は、コロコロを買ってるかなぁ」
「ついにコロコロデビウか……」
今流行りの、ローラー付きの旅行鞄。アレをわたしらは「コロコロ」と呼んでいる。ビックサイトでもやたら見かけたよ。
でもあれってさ、持ってるひとは楽かもしんないけど、周りは超迷惑。ふつーの場所で使うならいいけど、あんな密集地帯に「個人のお買い物」のために持ち込むのは、気配りのなさの象徴。(サークルが搬入搬出のために使うのは別問題ね)
だから、もしわたしたちがコロコロを買ったとしても、会場には持ち込まない。ふつーに駅やホテルの移動時のみ使用するつもりさ。……つもりだけど。
ああそれにしたって、その「ふつーに駅やホテルの移動時のみ」でも、コロコロを使わないといかんくらいにわたしら、体力が落ちてるのか??
「まずは走り込みかな……」
「夏に向けて体力作りだな……」
遠い目で語る、早朝のオタク女ふたり。
つーかお前ら、買う本の量を減らすとか、そもそもコミケを卒業するという選択肢はカケラもないわけだなっ。
「んじゃねー、よいお年を〜……」
「またねー、よいお年を〜……」
毎年、早朝によたりながら別れる。
空には月、星。
夜明けまでは、まだ少し。
ああそして。
わたし今、とてつもなく腰が痛いです。
荷物が重すぎるんです。
この腰痛をかかえたまま、年越しをするんでしょうか。……するんでしょーね。
早朝の大阪。
空には月が輝き、星が瞬く。
わたしとWHITEちゃんは並んで歩いていた。
会話は途切れがち。
「……どーしても無言になるね」
「重いからねええ」
ぽつりぽつりと話す。
「なんでこんなにつらいんだろう」
「こんなに痛いんだろ」
不思議だね。
「もうだめなのかな」
「そうかもしれない」
「昔はこんなことなかったよね」
「あのころはたしか、送ってたよね」
「べつに、惜しんでいるわけじゃないよ」
「あのころは、他にももっとやることがあったから」
よーするに、冬祭りからの帰り道だ。
駅から、それぞれの家まで、荷物を持って歩く。
行きは空だった巨大な鞄。帰りは本でいっぱい。
重い。
も、ハンパでなく、重い。
あまりに重いので、ふたりは無口になる。
昔は、買った本は旅行荷物ごと宅急便だった。で、身軽に帰宅していた。
なのに今は、自力で担いで帰っている。
べつに宅急便代を惜しんでいるわけじゃなくて。
昔は、わたしたちは「コミケだけのために東京へ行く」のが嫌だったんだな。コミケだけが目的なんて、さみしすぎる。つーことで、ネズミーランドへ行ったり、日光まで行ってみたり、横浜で食い倒れしてみたりと、いろいろイベントを企画していた。
とーぜん日程も長いから、旅行荷物もそれなりにある。それなら、コミケで買った本ごと宅急便つーのも、とーぜんのことだわな。
そう、あのころは人数も多かったのさ。仲間たちと5人6人で、わいわいやっていたのさ。
ところがみんな、年々オタクを卒業してゆき。
残ったのは、わたしとWHITEちゃんだけになった。
ふたりぽっちで、ネズミーランドも日光も横浜も、行きたくないよ。大勢だからたのしかったんじゃん。こーいっちゃなんだが、わたしとWHITEちゃんはいつもふたりひと組で行動してるから、今さらふたりでどっか行っても新鮮味に欠けるんだってば。
わたしとWHITEちゃんでは、すでに気取るのがばからしくなっているので、とってもシンプルに、ショボイ旅をしている。
コミケだけでいーじゃん。他にどっか行くの、めんどくせー。1泊だけでいいじゃん、長旅はめんどくせー。
目的地が某有明だけだから、荷物は極小。鞄だけは巨大。ああなんて、オタクの旅。
そうやってここ何回かは、必要最小限の日程と荷物でコミケに行った。買った本は自力で担いで帰った。
昔とはチガウ。ちがってしまう。仲間たちとわいわい大勢で遊んでいたあのころとの差異を確認するかのように、コミケ以外には行かないし、荷物だって宅急便は使わない。なんか意地になってるかも。
時は流れ、人は変わるのだ。
うん、少なくとも夏はもっと、元気だったよな、わたしら。
なのになんで、今回は、こんなにつらいの?
ふたりとも、へとへと。
足が痛くて痛くて、泣き言を並べ立てる。
もうだめなのか、わたしら?
限界がきている?
「やっぱ次は、コロコロを買ってるかなぁ」
「ついにコロコロデビウか……」
今流行りの、ローラー付きの旅行鞄。アレをわたしらは「コロコロ」と呼んでいる。ビックサイトでもやたら見かけたよ。
でもあれってさ、持ってるひとは楽かもしんないけど、周りは超迷惑。ふつーの場所で使うならいいけど、あんな密集地帯に「個人のお買い物」のために持ち込むのは、気配りのなさの象徴。(サークルが搬入搬出のために使うのは別問題ね)
だから、もしわたしたちがコロコロを買ったとしても、会場には持ち込まない。ふつーに駅やホテルの移動時のみ使用するつもりさ。……つもりだけど。
ああそれにしたって、その「ふつーに駅やホテルの移動時のみ」でも、コロコロを使わないといかんくらいにわたしら、体力が落ちてるのか??
「まずは走り込みかな……」
「夏に向けて体力作りだな……」
遠い目で語る、早朝のオタク女ふたり。
つーかお前ら、買う本の量を減らすとか、そもそもコミケを卒業するという選択肢はカケラもないわけだなっ。
「んじゃねー、よいお年を〜……」
「またねー、よいお年を〜……」
毎年、早朝によたりながら別れる。
空には月、星。
夜明けまでは、まだ少し。
ああそして。
わたし今、とてつもなく腰が痛いです。
荷物が重すぎるんです。
この腰痛をかかえたまま、年越しをするんでしょうか。……するんでしょーね。
『谷口六三商店』とビー玉のお京。@冬祭り2日目。
2002年12月29日 オタク話いろいろ。 君は『谷口六三商店』を知っているか?!
芸術座で上演される芝居のチラシが欲しいというWHITEちゃんにつきあって出かけた日比谷。そこで入ったカレーショップ。
メニューにある「タンドリーチキン」という文字を見ながら、わたしが言ったんだ。
「『谷口六三商店』てさあ、すごいドラマだったよねえ」
WHITEちゃんもドラマフリークだ。当然、この唐突な話題についてきてくれると信じていた。
「鷲尾いさ子がインド人でさあ、加勢大周に嫁入りして……」
「加勢大周? 出てたっけ?」
「はあ? 主人公でしょ、加勢大周。なんでおぼえてないの? んで、加勢大周の妹が女子高生で……えーと、わたしらと同世代の女優なのに、何故か女子高生役をやっていて。あー、なんだっけ、あの女優の名前」
「えーと、お父さん役って誰だっけ?」
「泉谷しげる。いやたしかに、主人公はタイトルロールの谷口六三、泉谷しげるだけどさ、息子の加勢大周がインド人の嫁をもらう、っちゅーことではじまるどたばただから、加勢大周をおぼえてないなんてのは……WHITEちゃん君、じつは見てなかったんじゃないの、あのドラマ」
「見てたよ。見てたけどあたし、加勢大周キライだから。目がスルーしてたのよ。で、記憶にも残ってない」
「そんなんアリかなー? でも妹はおぼえてるでしょ? なんつったっけ、あの女優」
「…………」
「やっぱり見てなかったんじゃ?」
「見てたよ!」
「じゃ、妹役は誰?」
「…………」
「あー、名前、ここまで出かかってるんだけどなー。あとで名前が漢字からカタカナになったよね?」
「……ますますわからん」
「やっぱり見てなかったのね」
「見てたってば」
「ほらあれ、ビー玉のお京よ、ビー玉のお京」
「び、ビー玉のお京?」
「『スケバン刑事』の。んでもって、『花のあすか組』にも出てた」
「『花のあすか組』ぃぃい?! なんか、話がどんどんなつかしくなるんですけど?」
「『花のあすか組』はよかったなあ。ミコ攻のあすか受でよろしく。はるみはいらん。……じゃなくて、ビー玉のお京だってば」
「南野陽子と斉藤由貴しか出てこない……」
「南野陽子の仲間だってば。『谷口六三商店』のときはもう、20代半ばか後半にはなっていただろーに、セーラー服着て女子高生役やってたの。んで、彼女の友人たちはちゃんと現役の女子高生くらいの年齢の子を使ってたから、キツイのなんのって……なんだってビー玉のお京を今さら女子高生役にしなきゃなんなかったのかって、不思議でしょうがなかった」
「???」
「なんでおぼえてないのー? 庭の象ぐらいはおぼえてるよね?」
「庭のゾウ?」
「だから庭に、本物の象がいたんだってば。谷口家の庭に」
「いたっけ……?」
「ストーリーおぼえてなくても、象だけはおぼえてるでしょ、ふつー。とんでもない絵づらだったもん、あれは」
だから『谷口六三商店』ってのは、舞台が下町のせんべえ屋で、主人の谷口六三が泉谷しげるでべらんめえな江戸っ子で、そこにインド人の鷲尾いさ子が嫁入りしてくるんだけど、もちろんべらんめえ親父はそんなもん認めない。
泉谷に認めてもらいたくて、鷲尾いさ子がせんべえを焼く窯でタンドリーチキンを焼くのさ。それで泉谷が激怒。神聖なせんべいを焼く窯で鶏を焼くとはなにごとだ! 怒髪天! 臭いがついてもうせんべーが焼けねえ、どーしてくれんだこん畜生、だからインド人なんかイヤなんだ!! この結婚は反対だ!!
まあまあおとうさん、インド娘(役名忘れた)だってわざとやったんじゃないんですし。うるせー、おめーはすっこんでろ! ひどいよとうさん、そんな言い方はないじゃないか! いいえ、ワタシがみんなワルイです……泣。
な展開になってだな。
「責任を感じた鷲尾いさ子@インド娘が徹夜で窯を洗い、そのけなげな姿にさすがの頑固親父も胸を打たれ、しかし前言撤回は男の面子がゆるさねえ、なんてことになるわけだよ」
「…………」
「って、メニューの『タンドリーチキン』を見て、ちらっと思い出したから言っただけなのに。どーしてこんな長い前振りしなきゃなんないのーっ?!」
みんな、『谷口六三商店』見てなかったの?!
「タンドリーチキンと鷲尾いさ子はもーいいけど、ビー玉のお京って誰だっけ? ここまで出かかってるのにーっ。気持ち悪いよーっっ」
てな、冬祭り2日目。
わたしたちは一般参加。
タカラヅカ本はまたしても不発。ストーリーのあるものが読みたいだけなのに。
他のジャンルでは当たり前のことが、ヅカジャンルでは皆無ってのが、かなしい。
まあ、考え方の違いってやつで、わたしは少数派のヅカ同人女なんでしょう。ここまで二次創作が皆無だとそう思うしかない。
ので、二次創作好きのわたしは、他ジャンルの本を買いあさる。ストーリーが読みたいのだ。「創作」が読みたいのだ。
待ち合わせは「いつもの店にとりあえず2時」と言われ、わたしは内心鼻白んだ。
とりあえず、2時?
WHITEちゃんアンタ、どこまで買う気?
以前わたしとWHITEちゃんは、ビックサイトの入り口で待ち合わせをしていた。
だが、いつもWHITEちゃんは待ち合わせ時間に現れない。買い物にハマってしまって、出てこないのだ。しかも彼女は当時、携帯電話を持っていなかった。向こうは気が向いたときにわたしに連絡できるけど、わたしからはできない状態。
わたしは立ちん坊。疲れた身体で待ち続ける。最後のプライドが邪魔して、ビックサイトの床に坐り込む人々とだけは一線をおきたい。
あまりにも待ち合わせをすっぽかすので、わたしがキレて叱りとばして以来、彼女は携帯電話を持つようになったし、待ち合わせの方法も変えた。
ビックサイトではなく、電話の通じる外の店で待つ。もし電話が通じない場合は、たとえ買い物の途中でも一旦会場を出て待ち合わせの店へ行く。先に店に着いた者は、たとえ店が混んでいて坐れなくても、並んででも席を確保し、そこで相棒を待つ。立ったままだと体力と気力を消耗するから、絶対に席についてエネルギー補給につとめる。
ごはんやお茶をしながら坐っているならば、相棒の買い物が終わらなくても、待ってあげることができる。あのビックサイトで坐り込んでいるオタクたちのなか、ひとり立ったまま待ち続けるのは精神的にも肉体的にも苦痛でしかないからな。
待ち合わせ方法を変えてからは、ケンカをしなくなった。
つーのもだ、一方的に待たされるのがわたしだからなのな。
わたしはパロディ女なので、オリジナルメインの2日目はあまり用事がない。一方WHITEちゃんはオリジナルメインのヒトなんだ。
「待ち合わせは1時ね」
と決めても「ごめん、やっぱり2時にして」と、WHITEちゃんから連絡が入るのが常。
もう1泊するなら、先にホテルに帰るけど、オリジナルの日ってホテルをチェックアウトした日なんだもん。居場所がない。
そして今回。
いつもなら「とりあえず12時」とか「とりあえず1時」とか、「とりあえず=初回の待ち合わせ時間。変更可」は、12時か1時だったのよ?
なのに「とりあえず」がすでに「2時」なの?
つーとWHITEちゃん、アンタどれくらい買う気でいるの??
12時半には完全にお買い物を終えたわたしは、あてもなく会場をふらつく。
だっておめあての作家さんは新刊ナシだったし、同人ゲームのあたりは人混みがすごくて近寄れないし、友だちとはもう会っちゃったし、『ときメモGS』は主人公本ばっかだし(オレにホモを読ませろ、オレはオタク女だホモが読みたいんだー!!)、時間余りまくりだよ、WHITEちゃん。君の言う「とりあえず2時」までどーすりゃいいの?
努力したけど、1時半には戦線離脱。待ち合わせの店に行きました。
すると。
WHITEちゃんがいた。すでに。
「あたし……体力落ちたみたい……限界」
WHITEちゃんはしょぼん。こんなはずじゃなかったのに。行きたいところはいっぱいあったのに。どうして? 体力ってこんなに急激に衰えるものなの? と。
WHITEちゃん、それはね。
君は今までオリジナル畑のヒトだった。1日目はオレンジのとこの売り子オンリー、どこにも出かけなかったでしょ。それが今ではジャンプジャンルのヒト。わたしよりも張り切って買い物してくる。
1日目であれだけ歩いてあれだけ買って、2日目も同じように動けるわけないじゃん。
今まで10ある体力を1日目に2、2日目に8使っていたヒトが、1日目に8使って、さらに2日目にも8使おうと思う方がマチガイなのよ。べつに、急に体力が衰えたわけじゃないよ。
しょぼくれるWHITEちゃんと、ふつーにウインドウ・ショッピングしてから、日比谷へ。なにかっちゃー、お店に入って休みながら。
帰りのバスまで時間があるので、東京タワーで夜景を楽しんだりな。……いや、ホテルの目の前が東京タワーだったもんで。えらい人だったよ、東京タワー。高層展望塔に上がるには待ち時間まであった。
東京タワーからの帰りの電車の中で。
わたしはふとひらめいたのだ。
「そうだ、相楽ハル子だ!! 『谷口六三商店』の妹役!!」
…………思い出せて、よかった。
芸術座で上演される芝居のチラシが欲しいというWHITEちゃんにつきあって出かけた日比谷。そこで入ったカレーショップ。
メニューにある「タンドリーチキン」という文字を見ながら、わたしが言ったんだ。
「『谷口六三商店』てさあ、すごいドラマだったよねえ」
WHITEちゃんもドラマフリークだ。当然、この唐突な話題についてきてくれると信じていた。
「鷲尾いさ子がインド人でさあ、加勢大周に嫁入りして……」
「加勢大周? 出てたっけ?」
「はあ? 主人公でしょ、加勢大周。なんでおぼえてないの? んで、加勢大周の妹が女子高生で……えーと、わたしらと同世代の女優なのに、何故か女子高生役をやっていて。あー、なんだっけ、あの女優の名前」
「えーと、お父さん役って誰だっけ?」
「泉谷しげる。いやたしかに、主人公はタイトルロールの谷口六三、泉谷しげるだけどさ、息子の加勢大周がインド人の嫁をもらう、っちゅーことではじまるどたばただから、加勢大周をおぼえてないなんてのは……WHITEちゃん君、じつは見てなかったんじゃないの、あのドラマ」
「見てたよ。見てたけどあたし、加勢大周キライだから。目がスルーしてたのよ。で、記憶にも残ってない」
「そんなんアリかなー? でも妹はおぼえてるでしょ? なんつったっけ、あの女優」
「…………」
「やっぱり見てなかったんじゃ?」
「見てたよ!」
「じゃ、妹役は誰?」
「…………」
「あー、名前、ここまで出かかってるんだけどなー。あとで名前が漢字からカタカナになったよね?」
「……ますますわからん」
「やっぱり見てなかったのね」
「見てたってば」
「ほらあれ、ビー玉のお京よ、ビー玉のお京」
「び、ビー玉のお京?」
「『スケバン刑事』の。んでもって、『花のあすか組』にも出てた」
「『花のあすか組』ぃぃい?! なんか、話がどんどんなつかしくなるんですけど?」
「『花のあすか組』はよかったなあ。ミコ攻のあすか受でよろしく。はるみはいらん。……じゃなくて、ビー玉のお京だってば」
「南野陽子と斉藤由貴しか出てこない……」
「南野陽子の仲間だってば。『谷口六三商店』のときはもう、20代半ばか後半にはなっていただろーに、セーラー服着て女子高生役やってたの。んで、彼女の友人たちはちゃんと現役の女子高生くらいの年齢の子を使ってたから、キツイのなんのって……なんだってビー玉のお京を今さら女子高生役にしなきゃなんなかったのかって、不思議でしょうがなかった」
「???」
「なんでおぼえてないのー? 庭の象ぐらいはおぼえてるよね?」
「庭のゾウ?」
「だから庭に、本物の象がいたんだってば。谷口家の庭に」
「いたっけ……?」
「ストーリーおぼえてなくても、象だけはおぼえてるでしょ、ふつー。とんでもない絵づらだったもん、あれは」
だから『谷口六三商店』ってのは、舞台が下町のせんべえ屋で、主人の谷口六三が泉谷しげるでべらんめえな江戸っ子で、そこにインド人の鷲尾いさ子が嫁入りしてくるんだけど、もちろんべらんめえ親父はそんなもん認めない。
泉谷に認めてもらいたくて、鷲尾いさ子がせんべえを焼く窯でタンドリーチキンを焼くのさ。それで泉谷が激怒。神聖なせんべいを焼く窯で鶏を焼くとはなにごとだ! 怒髪天! 臭いがついてもうせんべーが焼けねえ、どーしてくれんだこん畜生、だからインド人なんかイヤなんだ!! この結婚は反対だ!!
まあまあおとうさん、インド娘(役名忘れた)だってわざとやったんじゃないんですし。うるせー、おめーはすっこんでろ! ひどいよとうさん、そんな言い方はないじゃないか! いいえ、ワタシがみんなワルイです……泣。
な展開になってだな。
「責任を感じた鷲尾いさ子@インド娘が徹夜で窯を洗い、そのけなげな姿にさすがの頑固親父も胸を打たれ、しかし前言撤回は男の面子がゆるさねえ、なんてことになるわけだよ」
「…………」
「って、メニューの『タンドリーチキン』を見て、ちらっと思い出したから言っただけなのに。どーしてこんな長い前振りしなきゃなんないのーっ?!」
みんな、『谷口六三商店』見てなかったの?!
「タンドリーチキンと鷲尾いさ子はもーいいけど、ビー玉のお京って誰だっけ? ここまで出かかってるのにーっ。気持ち悪いよーっっ」
てな、冬祭り2日目。
わたしたちは一般参加。
タカラヅカ本はまたしても不発。ストーリーのあるものが読みたいだけなのに。
他のジャンルでは当たり前のことが、ヅカジャンルでは皆無ってのが、かなしい。
まあ、考え方の違いってやつで、わたしは少数派のヅカ同人女なんでしょう。ここまで二次創作が皆無だとそう思うしかない。
ので、二次創作好きのわたしは、他ジャンルの本を買いあさる。ストーリーが読みたいのだ。「創作」が読みたいのだ。
待ち合わせは「いつもの店にとりあえず2時」と言われ、わたしは内心鼻白んだ。
とりあえず、2時?
WHITEちゃんアンタ、どこまで買う気?
以前わたしとWHITEちゃんは、ビックサイトの入り口で待ち合わせをしていた。
だが、いつもWHITEちゃんは待ち合わせ時間に現れない。買い物にハマってしまって、出てこないのだ。しかも彼女は当時、携帯電話を持っていなかった。向こうは気が向いたときにわたしに連絡できるけど、わたしからはできない状態。
わたしは立ちん坊。疲れた身体で待ち続ける。最後のプライドが邪魔して、ビックサイトの床に坐り込む人々とだけは一線をおきたい。
あまりにも待ち合わせをすっぽかすので、わたしがキレて叱りとばして以来、彼女は携帯電話を持つようになったし、待ち合わせの方法も変えた。
ビックサイトではなく、電話の通じる外の店で待つ。もし電話が通じない場合は、たとえ買い物の途中でも一旦会場を出て待ち合わせの店へ行く。先に店に着いた者は、たとえ店が混んでいて坐れなくても、並んででも席を確保し、そこで相棒を待つ。立ったままだと体力と気力を消耗するから、絶対に席についてエネルギー補給につとめる。
ごはんやお茶をしながら坐っているならば、相棒の買い物が終わらなくても、待ってあげることができる。あのビックサイトで坐り込んでいるオタクたちのなか、ひとり立ったまま待ち続けるのは精神的にも肉体的にも苦痛でしかないからな。
待ち合わせ方法を変えてからは、ケンカをしなくなった。
つーのもだ、一方的に待たされるのがわたしだからなのな。
わたしはパロディ女なので、オリジナルメインの2日目はあまり用事がない。一方WHITEちゃんはオリジナルメインのヒトなんだ。
「待ち合わせは1時ね」
と決めても「ごめん、やっぱり2時にして」と、WHITEちゃんから連絡が入るのが常。
もう1泊するなら、先にホテルに帰るけど、オリジナルの日ってホテルをチェックアウトした日なんだもん。居場所がない。
そして今回。
いつもなら「とりあえず12時」とか「とりあえず1時」とか、「とりあえず=初回の待ち合わせ時間。変更可」は、12時か1時だったのよ?
なのに「とりあえず」がすでに「2時」なの?
つーとWHITEちゃん、アンタどれくらい買う気でいるの??
12時半には完全にお買い物を終えたわたしは、あてもなく会場をふらつく。
だっておめあての作家さんは新刊ナシだったし、同人ゲームのあたりは人混みがすごくて近寄れないし、友だちとはもう会っちゃったし、『ときメモGS』は主人公本ばっかだし(オレにホモを読ませろ、オレはオタク女だホモが読みたいんだー!!)、時間余りまくりだよ、WHITEちゃん。君の言う「とりあえず2時」までどーすりゃいいの?
努力したけど、1時半には戦線離脱。待ち合わせの店に行きました。
すると。
WHITEちゃんがいた。すでに。
「あたし……体力落ちたみたい……限界」
WHITEちゃんはしょぼん。こんなはずじゃなかったのに。行きたいところはいっぱいあったのに。どうして? 体力ってこんなに急激に衰えるものなの? と。
WHITEちゃん、それはね。
君は今までオリジナル畑のヒトだった。1日目はオレンジのとこの売り子オンリー、どこにも出かけなかったでしょ。それが今ではジャンプジャンルのヒト。わたしよりも張り切って買い物してくる。
1日目であれだけ歩いてあれだけ買って、2日目も同じように動けるわけないじゃん。
今まで10ある体力を1日目に2、2日目に8使っていたヒトが、1日目に8使って、さらに2日目にも8使おうと思う方がマチガイなのよ。べつに、急に体力が衰えたわけじゃないよ。
しょぼくれるWHITEちゃんと、ふつーにウインドウ・ショッピングしてから、日比谷へ。なにかっちゃー、お店に入って休みながら。
帰りのバスまで時間があるので、東京タワーで夜景を楽しんだりな。……いや、ホテルの目の前が東京タワーだったもんで。えらい人だったよ、東京タワー。高層展望塔に上がるには待ち時間まであった。
東京タワーからの帰りの電車の中で。
わたしはふとひらめいたのだ。
「そうだ、相楽ハル子だ!! 『谷口六三商店』の妹役!!」
…………思い出せて、よかった。
年齢の半分ほどの間、おつきあいしてきて。
はじめて、盟友オレンジの手を握りました。
寒かったんだわ、冬コミ。
西館の極寒ぶりはあれ、犯罪だよ。
しかもオレンジのサークルは全開の巨大シャッターからの冷風が直撃する位置にあってさ。参加者を凍死させるのが目的かとマジ思いましたもん。
とはいえ、わたしとWHITEちゃんは出たきり同人モノ。開始の放送と共に、お財布持って東館へGO!
わたしが戻ってきたのはお昼をとっくに過ぎてからです。
あれほどわたしたちを苦しめた巨大なシャッターが降りた後でした。
たしかに東館に比べて寒いけれど、耐えられないほどではなくなっていた。
「今さっき閉まったんスよ」
と、オレンジを「師匠」と呼ぶ、ワタンくんが売り子をしながら言う。わたしとWHITEちゃんが出たきり同人で売り子として役に立たないので、ワタンくんが助っ人にきてくれた模様。すまんな、ワタン。君ひとり年下だからっておねーちゃんたち、好きに使ってて。
オレンジはと言えば、すっかり凍り付いていた。
震える手で使い捨てカイロを握っているが、その手があまりにおぼつかないので、落としそうなカイロを支える意味で手を出してみたら。
「……このカイロ、ちっとも暖かくないけど?」
かちかちに固まった、つめたいカイロ。こんなもんを握って暖が取れるのか?
「え? あたし、暖かいと思ってるから持ってるんだけど……?」
と、オレンジは泣かせることを言う。
「暖かくないよ、ちっとも」
「カイロより、緑野の手の方がぬくい……」
「そーか、それならぬくもれ」
てことで、手を握る。
片方だけじゃなんだから、両手を握り合う。
…………。
異様な姿。
いいトシしたオンナがふたり、両手を握り合う図。
いや、オレンジは見てくれがかわいいからいいよ。今日も三角形のニットキャップがかわいいさ。顔立ちも整ってるしな。
しかしわたしはな……かわいいとは言えない外見だしな……。
わたしとオレンジが手を握り合ってるため、売り子としては使用不可能。
ワタンくんひとりがせっせと働くはめに。すまん、ワタンよ。2sp取ってて、売り子がひとり……。
そしてWHITEちゃんはマジ帰って来ねえ。東館のワンピスペースで会ったっきりだ。ジャンプジャンルにハマっている女の買い物が、そう簡単に終わるわけがないんだ……。
実際、彼女が帰ってきたのはずっとあと、しかもへとへとに疲れていて、あまり使い物にならず(笑)。
こーして冬祭りの1日目は終了する。
あんまし売り子してませぬ。ごめんよ、オレンジ。まあそのへん、彼女もあきらめてくれているので、わたしとWHITEちゃんは搬出係、ダンボールを担ぐ役みたいなもんなんだけど。
……久しぶりにダンボール担いだ。ゲームショップに勤めているときは、毎日担いでたんだけどなー。
体力の衰えを実感。
買い物もだけど、友人のサークル回りもたのしみのひとつ。会えてうれしい、同好の士たち。つーか、祭りかパーティでしか会えないってのもなんなんだけどなぁ。みんな、わたしとちがって忙しいもんな。
ところでWHITEちゃんが重大発言。
「最近あたし、サンルでもよくなってきた……」
ええっ? アンタ、ルフィは絶対攻だって言ってたじゃん。ル受はショタ入るからイヤだって。
「もちろん、ショタはイヤよ、許せないわ。でも、ショタでさえなければル受でもいいか、って……」
どーやらなにかしらあったらしい。
なにがあったのかは不明。彼女は秘密主義なので、自分の買っている同人誌を一切ヒトには見せない、教えない。
そしてわたしは、ワンピは原作ファンで同人誌はテリトリー外。彼女になにが起こったのか、不明のまま夜は更ける。
はじめて、盟友オレンジの手を握りました。
寒かったんだわ、冬コミ。
西館の極寒ぶりはあれ、犯罪だよ。
しかもオレンジのサークルは全開の巨大シャッターからの冷風が直撃する位置にあってさ。参加者を凍死させるのが目的かとマジ思いましたもん。
とはいえ、わたしとWHITEちゃんは出たきり同人モノ。開始の放送と共に、お財布持って東館へGO!
わたしが戻ってきたのはお昼をとっくに過ぎてからです。
あれほどわたしたちを苦しめた巨大なシャッターが降りた後でした。
たしかに東館に比べて寒いけれど、耐えられないほどではなくなっていた。
「今さっき閉まったんスよ」
と、オレンジを「師匠」と呼ぶ、ワタンくんが売り子をしながら言う。わたしとWHITEちゃんが出たきり同人で売り子として役に立たないので、ワタンくんが助っ人にきてくれた模様。すまんな、ワタン。君ひとり年下だからっておねーちゃんたち、好きに使ってて。
オレンジはと言えば、すっかり凍り付いていた。
震える手で使い捨てカイロを握っているが、その手があまりにおぼつかないので、落としそうなカイロを支える意味で手を出してみたら。
「……このカイロ、ちっとも暖かくないけど?」
かちかちに固まった、つめたいカイロ。こんなもんを握って暖が取れるのか?
「え? あたし、暖かいと思ってるから持ってるんだけど……?」
と、オレンジは泣かせることを言う。
「暖かくないよ、ちっとも」
「カイロより、緑野の手の方がぬくい……」
「そーか、それならぬくもれ」
てことで、手を握る。
片方だけじゃなんだから、両手を握り合う。
…………。
異様な姿。
いいトシしたオンナがふたり、両手を握り合う図。
いや、オレンジは見てくれがかわいいからいいよ。今日も三角形のニットキャップがかわいいさ。顔立ちも整ってるしな。
しかしわたしはな……かわいいとは言えない外見だしな……。
わたしとオレンジが手を握り合ってるため、売り子としては使用不可能。
ワタンくんひとりがせっせと働くはめに。すまん、ワタンよ。2sp取ってて、売り子がひとり……。
そしてWHITEちゃんはマジ帰って来ねえ。東館のワンピスペースで会ったっきりだ。ジャンプジャンルにハマっている女の買い物が、そう簡単に終わるわけがないんだ……。
実際、彼女が帰ってきたのはずっとあと、しかもへとへとに疲れていて、あまり使い物にならず(笑)。
こーして冬祭りの1日目は終了する。
あんまし売り子してませぬ。ごめんよ、オレンジ。まあそのへん、彼女もあきらめてくれているので、わたしとWHITEちゃんは搬出係、ダンボールを担ぐ役みたいなもんなんだけど。
……久しぶりにダンボール担いだ。ゲームショップに勤めているときは、毎日担いでたんだけどなー。
体力の衰えを実感。
買い物もだけど、友人のサークル回りもたのしみのひとつ。会えてうれしい、同好の士たち。つーか、祭りかパーティでしか会えないってのもなんなんだけどなぁ。みんな、わたしとちがって忙しいもんな。
ところでWHITEちゃんが重大発言。
「最近あたし、サンルでもよくなってきた……」
ええっ? アンタ、ルフィは絶対攻だって言ってたじゃん。ル受はショタ入るからイヤだって。
「もちろん、ショタはイヤよ、許せないわ。でも、ショタでさえなければル受でもいいか、って……」
どーやらなにかしらあったらしい。
なにがあったのかは不明。彼女は秘密主義なので、自分の買っている同人誌を一切ヒトには見せない、教えない。
そしてわたしは、ワンピは原作ファンで同人誌はテリトリー外。彼女になにが起こったのか、不明のまま夜は更ける。
26日の日記と27日の日記。
2002年12月27日 オタク話いろいろ。 さて。
いい加減、1日ずれで書き続けるのもめんどーだから、ここで2日分一気に書くか。
まず、26日。
年賀状作りに明け暮れる。
本名Ver.とペンネームVer.を2つの計3種類。名前が複数あると面倒だ……ペンネームはこれからも増える予定。いや、わたしの都合じゃなく、会社都合だ。木っ端作家なんてそんなもん。
ヅカの人事異動についての人様の反応が知りたくて、ネットの海を漂う。
もちろん、受け取り方は千差万別。悲喜こもごも。
ただ。
ひとつだけ、どーしても気になることが。
どうしてみんな、とうこの身長だけを気にするの?
今回の異動で、とうこの小ささが悪目立ちすることを懸念する書き込みが、けっこー目につくんだが。
どーしてうちのダーリンの身長は、誰もつっこまないの?
ケロだって、とうこと同じ身長だってばーーっっ。
ワタル、ケロ、しぃが組替えでやってくる。→ 小さなとうこは退団or組替えね。
って方式は、穴があるってば。
ケロだって小さいんだよう。
そりゃ、雪組時代、ケロの公式身長は169cmだったさ。しかしそれが、月に行っていつの間にか167cmになってたのさ。
167なら、とうこと同じだってば。
なんでみんな、ケロのこと無視してるのーっ?!
そりゃ路線じゃないけどさー。並べて語るなら、ケロの身長ぐらいチェックしてくれよー。
わたし、身長チェックはうるさいよ。
ダーリンがわたしより大きいか小さいかは、大問題だからな。
ケロがわたしより小さいと知ったときのショックときたらよ……(泣)。
つーことで、明日の夜、バスに乗る前に27日の日記を書けるかな?
バスに乗る前には、まったく時間なんかなかったわ、ということで、コレを書いているのは30日。
27日はまたCANちゃんとこでバイトしていました。
絶対終わらないと思った作業が、終わったもんよ……わたしってすごい?
最初のうちは泣きを入れてたんだけどね。
「CANちゃんコレ、終わらなかったら、どーする……?」
と。
CANちゃんも引きつり笑い。
「もし終わらなかったら、どこかに隠しておくしかないか……」
3日も作業して終わらないなんて、そんなバカな?! わたしの手が遅いのか? たしかに遅かったよ。めちゃ丁寧にやってたんだもん、A型の血が騒いでな。手抜きができず、バカ丁寧にやってたのさ。それで時間がかかった。
いくら丁寧でも、与えられた時間以内に終わらなかったら、意味ないだろ?! 終わらせろ、もっともっとがんばれわたし!!
……ってことで、なんとか終わらせた。ぜえぜえ。
んで、一旦帰宅して、食事して入浴して。荷造りして、旅行へ出発。
だが。
年賀状が終わりません!!
友人たちには元旦に届かなくてもどーってことはないが、ペンネームで出す分は元旦に届かないとマヌケすぎる。うきゃ〜〜っ、とじたばた、なんともあわただしい出発。
待ち合わせに現れたWHITEちゃんは、どうにも自信なさげな風情。
「鞄、空っぽなんだけど、いいのかなあ」
安心しろ、わたしだって空っぽだ。いつものお出かけで持っているバッグひとつで十分な量しか持ち物はない。しかし、下げているのは巨大な旅行鞄。
すべては、帰りのためだ。
「そーよね、鞄は空よね、帰りのためだけに巨大な空鞄が必要よね?」
WHITEちゃんはこの旅行……というか、買い物のための1泊2日の移動(買い物だけが目的だから、旅行というのもチガウ気がする)で、いろいろ発見をしたようだ。
たった2日間だってのに、
「こんなのあたしだけかと思って、今まで誰にも言えなかった。なーんだ、緑野もそうなんだ」
と、何度言っていたことだろう。
WHITEちゃんアンタ、どーでもいいことで悩みすぎ。わたしはそんなの、気にしたこともなかったぜ? なことで、ひとりで悶々としていることが多々あるよーだ。
主に身体のコトとかな。んー? 人間なら誰でもそうなんじゃないの? と、わたしならまったく気にしてなかったよ。わたしが自分中心すぎるのか? わたしがそうなんだから、みんな多かれ少なかれそうだろ? と疑問には思わなかった。
いちいちおそるおそる聞いては、「なーんだ、緑野もそうなんだ」と胸をなで下ろす、心配性のWHITEちゃん。……かわいいけどな(笑)。
27日の深夜からはじまる、この移動。
向かうは東京、某埋め立て地での冬祭り!!
いい加減、1日ずれで書き続けるのもめんどーだから、ここで2日分一気に書くか。
まず、26日。
年賀状作りに明け暮れる。
本名Ver.とペンネームVer.を2つの計3種類。名前が複数あると面倒だ……ペンネームはこれからも増える予定。いや、わたしの都合じゃなく、会社都合だ。木っ端作家なんてそんなもん。
ヅカの人事異動についての人様の反応が知りたくて、ネットの海を漂う。
もちろん、受け取り方は千差万別。悲喜こもごも。
ただ。
ひとつだけ、どーしても気になることが。
どうしてみんな、とうこの身長だけを気にするの?
今回の異動で、とうこの小ささが悪目立ちすることを懸念する書き込みが、けっこー目につくんだが。
どーしてうちのダーリンの身長は、誰もつっこまないの?
ケロだって、とうこと同じ身長だってばーーっっ。
ワタル、ケロ、しぃが組替えでやってくる。→ 小さなとうこは退団or組替えね。
って方式は、穴があるってば。
ケロだって小さいんだよう。
そりゃ、雪組時代、ケロの公式身長は169cmだったさ。しかしそれが、月に行っていつの間にか167cmになってたのさ。
167なら、とうこと同じだってば。
なんでみんな、ケロのこと無視してるのーっ?!
そりゃ路線じゃないけどさー。並べて語るなら、ケロの身長ぐらいチェックしてくれよー。
わたし、身長チェックはうるさいよ。
ダーリンがわたしより大きいか小さいかは、大問題だからな。
ケロがわたしより小さいと知ったときのショックときたらよ……(泣)。
つーことで、明日の夜、バスに乗る前に27日の日記を書けるかな?
バスに乗る前には、まったく時間なんかなかったわ、ということで、コレを書いているのは30日。
27日はまたCANちゃんとこでバイトしていました。
絶対終わらないと思った作業が、終わったもんよ……わたしってすごい?
最初のうちは泣きを入れてたんだけどね。
「CANちゃんコレ、終わらなかったら、どーする……?」
と。
CANちゃんも引きつり笑い。
「もし終わらなかったら、どこかに隠しておくしかないか……」
3日も作業して終わらないなんて、そんなバカな?! わたしの手が遅いのか? たしかに遅かったよ。めちゃ丁寧にやってたんだもん、A型の血が騒いでな。手抜きができず、バカ丁寧にやってたのさ。それで時間がかかった。
いくら丁寧でも、与えられた時間以内に終わらなかったら、意味ないだろ?! 終わらせろ、もっともっとがんばれわたし!!
……ってことで、なんとか終わらせた。ぜえぜえ。
んで、一旦帰宅して、食事して入浴して。荷造りして、旅行へ出発。
だが。
年賀状が終わりません!!
友人たちには元旦に届かなくてもどーってことはないが、ペンネームで出す分は元旦に届かないとマヌケすぎる。うきゃ〜〜っ、とじたばた、なんともあわただしい出発。
待ち合わせに現れたWHITEちゃんは、どうにも自信なさげな風情。
「鞄、空っぽなんだけど、いいのかなあ」
安心しろ、わたしだって空っぽだ。いつものお出かけで持っているバッグひとつで十分な量しか持ち物はない。しかし、下げているのは巨大な旅行鞄。
すべては、帰りのためだ。
「そーよね、鞄は空よね、帰りのためだけに巨大な空鞄が必要よね?」
WHITEちゃんはこの旅行……というか、買い物のための1泊2日の移動(買い物だけが目的だから、旅行というのもチガウ気がする)で、いろいろ発見をしたようだ。
たった2日間だってのに、
「こんなのあたしだけかと思って、今まで誰にも言えなかった。なーんだ、緑野もそうなんだ」
と、何度言っていたことだろう。
WHITEちゃんアンタ、どーでもいいことで悩みすぎ。わたしはそんなの、気にしたこともなかったぜ? なことで、ひとりで悶々としていることが多々あるよーだ。
主に身体のコトとかな。んー? 人間なら誰でもそうなんじゃないの? と、わたしならまったく気にしてなかったよ。わたしが自分中心すぎるのか? わたしがそうなんだから、みんな多かれ少なかれそうだろ? と疑問には思わなかった。
いちいちおそるおそる聞いては、「なーんだ、緑野もそうなんだ」と胸をなで下ろす、心配性のWHITEちゃん。……かわいいけどな(笑)。
27日の深夜からはじまる、この移動。
向かうは東京、某埋め立て地での冬祭り!!
ある敗北の記録。+腐女子語り(笑)。
2002年12月15日 オタク話いろいろ。 わたしはコミックスを買うことが少ない。
置き場にこまるためだ。もう家は飽和状態。これ以上、置く場所がない。
わたしはマンガは少年・青年マンガしか読まない。女性向けはあまり合わないよーだ。卒業して久しい。
わたし自身やほひをこよなく愛しているが、いわゆるボーイズものも読まないしな。パロディ人間らしく、同人しか興味がないんだわ。だからオリジナルBLに興味はなし。
こんなわたしにとって、マンガのコミックスというと、「少年・青年マンガのコミックス」ということになる。
だから、買えない。
女性向けと比べて男性・一般向けのマンガって、長いんだもの!
下手に買い出したら、何十冊買い続けるハメになるかわかんないじゃん! 置く場所ないよ!!
ただでさえ、『ワンピース』と『からくりサーカス』という、いつ果てるともしれないタイトルを買い続けているのに……。
とまあ、こういう事情があるからわたしは、極力コミックスを買わないように、自分をセーブしている。
少年・青年誌を何種類か定期購読しているが、多少好きでもコミックスには手を出さないように己れを戒めている。
わたしはたいてい、1話でハマる。
1話を読んで「これだ!」と思わないものには、長い目で見ても結局心を動かされることはない。あとでじわじわ好きになるということは、ほとんどないのだわ。
1話を読んだだけで「これだ!」と思う作品なんぞ、あまり多くはない。そして、1話が多少おもしろくても、なんといっても少年マンガ、長くつづいていると失速し、だんだんつまらなくなってどーでもよくなって終わる、ということの方が圧倒的に多い。
だから、コミックス買い自重中のわたしは、より警戒心が強くなる。
たしかに、1話で「これだ!」と思った。続きを読んでも好きだしおもしろい。でも落ち着けわたし、1年後にはなんとも思わなくなってるかもよ? 最初の勢いは、いずれ消えてしまうかもよ?
そうやって、自戒すること多数。
しかし。
最近ついに、敗北した。
1話を読んだとき「これだ!」と思った。以降、読み続けて毎回「好きだ」「おもしろい」と思う。泣く。ついでに萌えもある。
それでもまだ「少年マンガだし」と自分をごまかし続けた。「いずれ、おもしろくなくなるときがくるわ」「雑誌で1回読むだけで十分よ」
ああだけど。
あれから2年以上たつけどまだわたし、この作品好きでおもしろくて、泣けて、しかも萌えるんですけどっ?!
2年以上毎週たのしみに読んで、泣いて、脳内で受と攻が攻防してたりするんですけどっ?!
こ、これってもう、あきらめてもいいのでは?
もう一度読みたい、手元に置いておきたい、その衝動と戦い続けたこの2年。
ついに、敗北。
買いはじめました……。
もちろん正価です。
じつは1年くらい前から、「中古で見つけたら買ってもいいかも……」とか、コミックスを買わない決意が揺らいでいたのよね。
でも、ユーズド・ショップではまったくといっていいけど、見かけないんだもん。
まだみんな、手元に置いているんだね。
古本屋を見ていると気づくけど、話題先行ものや、超人気大量出版今売れてますものや、ふつーの出版量であまりおもしろくないものは、けっこう出るよね、中古市場に。だけど、ほんとーにおもしろいものって、正しい人気を保っているものって、ほとんど出ないよねえ。
好きな人が正価で買って、大切に手元に置いているからなんだろうね。
そしてわたしも、正価で買って大切に手元に置きます。
何度も読み返して、素直にたのしんで感動して、そしてヨコシマに妄想します(笑)。
えーと、その作品は『クニミツの政』といいます。
政治もの……になるのかな?
国会で行われている政治ではなく、わたしたちの手の届く範囲での物語。
少年マンガらしく、次々と迫り来る障害を、型破りな主人公・国光(クニミツ・政治家秘書・18才)が痛快に打破していく物語。
バカで熱血で脳みそまで筋肉の、国光がかわいい。素直にいい漢だと思う。
あ、国光は攻でヨロシク(笑)。バカ攻好きなんですわん。国光の軍師、光明(高校生・17才)も攻です。鬼畜でヨロシク(笑)。このふたりは恋愛関係ナシで、がしがし行って欲しいです。
つーと受は誰かっちゅーともー、言うまでもなくライバルの不破さんです。彼、年齢いくつなんですかね? まだ30前? 28ぐらいかな、少年誌だから。希望としては32くらいなんですが。ドラマでなら、織田裕二に演って欲しいです。目的のためには手を汚すことのできる男。
とにかく不破受が読みたい……どこにもなさそうだが……。
去年の今ごろ、『ハレのちグゥ』で「保健医陵辱本が読みたい!」とオレンジとふたりで叫んでいたんですが、あーゆーハートですかね。保健医が受なら、相手は誰でもいい、オレに保健医受を読ませろ、心は野獣、みたいな。まあいちおー、いちばん読みたかったのはグゥ攻の保健医受だったんですが。グゥは人間外生命体なんで、女の姿をしていてもホモに分類。
不破受なら、相手は誰でもいいです。ゴキタ相手でもウジムラ相手でも。希望は光明です。鬼畜属性の17才攻、クールビューティ政治家受。最近光明いい人路線まっしぐらだけど、そもそもあいつ、女複数はべらしてハーレムかましてた不良高校生でしょ? 誌面に現れてないだけで、その性癖がきれいさっぱり更生しているとは思えないんだけど……そこはそれ、少年誌だからなあ。
国光には伊地知あたりでいいです。つーか作者は「国光×伊地知」なんだよね? 何回本編であのふたり、ヤッてた? いや、悪夢にうなされながらいろんな体位でもつれてて、朝起こしにきたヒロインが誤解して悲鳴をあげる、というパターン……。
しかしなんでよりによって「国光×伊地知」? 作者、いまいち腐女子の嗜好を理解していないよーな。それともこのカップリングに萌えてる腐女子がじつは多いのか?(ふつーは国光×光明/リバあり、あたりかと思うんだが)
ほんとのとこ、国光の本命は坂上先生がいいです。このマンガの総受は不破と坂上でしょう。国光×不破も見てみたいんだけどな……そーすると不破が誘い受ってことになるな……。
と、えんえん妄想語り。
変だな、本気で「物語」自体を愛しているんだが、「萌え」とは切っても切れないんだよなあ。
今よーやく4巻を手に入れたんだが、不破先生が光明を「1億円で買おうとする」シーンがじつに萌えです。17才の美少年高校生を1億円の札束を出して買おうとする美形政治家……すげーシーンだ……。
光明には是非、「金じゃなくアナタをください」と返してほしーもんだ(妄想)。
早く続刊を買い集めて、金にこまった光明が不破先生に「自分を売ろうとする」シーンをもう一度読みたいもんです。
……って、こう書いてるとすげーやほひ臭いマンガみたいだな……ふつーの少年マンガなのに……つーか、ほんとにそんなシーンがあるおそろしいマンガ……男の描く男の世界って、女から見るとものすげー恥ずかしい世界なんだよなあああ。
いや、妄想は置いておいて、ほんと素直に好きなのよ。
国光の迷いのない生き方に、自問させられるのよ。
「わたしって、これでいいの?」「楽な方に逃げているだけなんじゃないの?」
自分の居場所を顧みるよーな。
それにしても。
発売から2年以上も経ってから見かけるたびにぼちぼち買っているんだが、どこに行っても帯付き初版がある謎。
売れているのか……? 大丈夫なのか……?
置き場にこまるためだ。もう家は飽和状態。これ以上、置く場所がない。
わたしはマンガは少年・青年マンガしか読まない。女性向けはあまり合わないよーだ。卒業して久しい。
わたし自身やほひをこよなく愛しているが、いわゆるボーイズものも読まないしな。パロディ人間らしく、同人しか興味がないんだわ。だからオリジナルBLに興味はなし。
こんなわたしにとって、マンガのコミックスというと、「少年・青年マンガのコミックス」ということになる。
だから、買えない。
女性向けと比べて男性・一般向けのマンガって、長いんだもの!
下手に買い出したら、何十冊買い続けるハメになるかわかんないじゃん! 置く場所ないよ!!
ただでさえ、『ワンピース』と『からくりサーカス』という、いつ果てるともしれないタイトルを買い続けているのに……。
とまあ、こういう事情があるからわたしは、極力コミックスを買わないように、自分をセーブしている。
少年・青年誌を何種類か定期購読しているが、多少好きでもコミックスには手を出さないように己れを戒めている。
わたしはたいてい、1話でハマる。
1話を読んで「これだ!」と思わないものには、長い目で見ても結局心を動かされることはない。あとでじわじわ好きになるということは、ほとんどないのだわ。
1話を読んだだけで「これだ!」と思う作品なんぞ、あまり多くはない。そして、1話が多少おもしろくても、なんといっても少年マンガ、長くつづいていると失速し、だんだんつまらなくなってどーでもよくなって終わる、ということの方が圧倒的に多い。
だから、コミックス買い自重中のわたしは、より警戒心が強くなる。
たしかに、1話で「これだ!」と思った。続きを読んでも好きだしおもしろい。でも落ち着けわたし、1年後にはなんとも思わなくなってるかもよ? 最初の勢いは、いずれ消えてしまうかもよ?
そうやって、自戒すること多数。
しかし。
最近ついに、敗北した。
1話を読んだとき「これだ!」と思った。以降、読み続けて毎回「好きだ」「おもしろい」と思う。泣く。ついでに萌えもある。
それでもまだ「少年マンガだし」と自分をごまかし続けた。「いずれ、おもしろくなくなるときがくるわ」「雑誌で1回読むだけで十分よ」
ああだけど。
あれから2年以上たつけどまだわたし、この作品好きでおもしろくて、泣けて、しかも萌えるんですけどっ?!
2年以上毎週たのしみに読んで、泣いて、脳内で受と攻が攻防してたりするんですけどっ?!
こ、これってもう、あきらめてもいいのでは?
もう一度読みたい、手元に置いておきたい、その衝動と戦い続けたこの2年。
ついに、敗北。
買いはじめました……。
もちろん正価です。
じつは1年くらい前から、「中古で見つけたら買ってもいいかも……」とか、コミックスを買わない決意が揺らいでいたのよね。
でも、ユーズド・ショップではまったくといっていいけど、見かけないんだもん。
まだみんな、手元に置いているんだね。
古本屋を見ていると気づくけど、話題先行ものや、超人気大量出版今売れてますものや、ふつーの出版量であまりおもしろくないものは、けっこう出るよね、中古市場に。だけど、ほんとーにおもしろいものって、正しい人気を保っているものって、ほとんど出ないよねえ。
好きな人が正価で買って、大切に手元に置いているからなんだろうね。
そしてわたしも、正価で買って大切に手元に置きます。
何度も読み返して、素直にたのしんで感動して、そしてヨコシマに妄想します(笑)。
えーと、その作品は『クニミツの政』といいます。
政治もの……になるのかな?
国会で行われている政治ではなく、わたしたちの手の届く範囲での物語。
少年マンガらしく、次々と迫り来る障害を、型破りな主人公・国光(クニミツ・政治家秘書・18才)が痛快に打破していく物語。
バカで熱血で脳みそまで筋肉の、国光がかわいい。素直にいい漢だと思う。
あ、国光は攻でヨロシク(笑)。バカ攻好きなんですわん。国光の軍師、光明(高校生・17才)も攻です。鬼畜でヨロシク(笑)。このふたりは恋愛関係ナシで、がしがし行って欲しいです。
つーと受は誰かっちゅーともー、言うまでもなくライバルの不破さんです。彼、年齢いくつなんですかね? まだ30前? 28ぐらいかな、少年誌だから。希望としては32くらいなんですが。ドラマでなら、織田裕二に演って欲しいです。目的のためには手を汚すことのできる男。
とにかく不破受が読みたい……どこにもなさそうだが……。
去年の今ごろ、『ハレのちグゥ』で「保健医陵辱本が読みたい!」とオレンジとふたりで叫んでいたんですが、あーゆーハートですかね。保健医が受なら、相手は誰でもいい、オレに保健医受を読ませろ、心は野獣、みたいな。まあいちおー、いちばん読みたかったのはグゥ攻の保健医受だったんですが。グゥは人間外生命体なんで、女の姿をしていてもホモに分類。
不破受なら、相手は誰でもいいです。ゴキタ相手でもウジムラ相手でも。希望は光明です。鬼畜属性の17才攻、クールビューティ政治家受。最近光明いい人路線まっしぐらだけど、そもそもあいつ、女複数はべらしてハーレムかましてた不良高校生でしょ? 誌面に現れてないだけで、その性癖がきれいさっぱり更生しているとは思えないんだけど……そこはそれ、少年誌だからなあ。
国光には伊地知あたりでいいです。つーか作者は「国光×伊地知」なんだよね? 何回本編であのふたり、ヤッてた? いや、悪夢にうなされながらいろんな体位でもつれてて、朝起こしにきたヒロインが誤解して悲鳴をあげる、というパターン……。
しかしなんでよりによって「国光×伊地知」? 作者、いまいち腐女子の嗜好を理解していないよーな。それともこのカップリングに萌えてる腐女子がじつは多いのか?(ふつーは国光×光明/リバあり、あたりかと思うんだが)
ほんとのとこ、国光の本命は坂上先生がいいです。このマンガの総受は不破と坂上でしょう。国光×不破も見てみたいんだけどな……そーすると不破が誘い受ってことになるな……。
と、えんえん妄想語り。
変だな、本気で「物語」自体を愛しているんだが、「萌え」とは切っても切れないんだよなあ。
今よーやく4巻を手に入れたんだが、不破先生が光明を「1億円で買おうとする」シーンがじつに萌えです。17才の美少年高校生を1億円の札束を出して買おうとする美形政治家……すげーシーンだ……。
光明には是非、「金じゃなくアナタをください」と返してほしーもんだ(妄想)。
早く続刊を買い集めて、金にこまった光明が不破先生に「自分を売ろうとする」シーンをもう一度読みたいもんです。
……って、こう書いてるとすげーやほひ臭いマンガみたいだな……ふつーの少年マンガなのに……つーか、ほんとにそんなシーンがあるおそろしいマンガ……男の描く男の世界って、女から見るとものすげー恥ずかしい世界なんだよなあああ。
いや、妄想は置いておいて、ほんと素直に好きなのよ。
国光の迷いのない生き方に、自問させられるのよ。
「わたしって、これでいいの?」「楽な方に逃げているだけなんじゃないの?」
自分の居場所を顧みるよーな。
それにしても。
発売から2年以上も経ってから見かけるたびにぼちぼち買っているんだが、どこに行っても帯付き初版がある謎。
売れているのか……? 大丈夫なのか……?
炎の画家とトラウマ。
2002年11月2日 オタク話いろいろ。 ゴッホ展に行きたかったんだが……。
結局、あきらめました。
いつでも行ける、と思っていたから、行きそびれた。11月4日までだけど、もう行けない。
だって……つい先日行ってきた人の話を聞いたのよ。平日だったのに、2時間待ち。どの絵も30人くらいが群がっているそーな。小さな絵を1枚見るために30人が場所取りをし、待ち続ける。よーやく見たら次の絵のためにまた30人が場所取りを繰り返す。
小学校の頃の恩師の話なんだが、彼はもー、絵を見るのはあきらめて、音声ガイダンスだけを聞いて帰ってきたそーだ。
見たかったな、ゴッホ……。
しかも今回は、もうひとりのゴッホ、弟のテオにもスポットがあたっている。
この兄弟の関係ってけっこー萌え……ゲフンゲフン。
わたしとゴッホの出会いは、とある幼児向けテレビ番組でだ。
『ママと遊ぼうピンポンパン』という番組が、その昔あった。
小学生だったわたしは、毎朝時計代わりにその番組を見ていた。
「ビッグマンモス」という少年だけのコーラスグループがお気に入りだった。おそろいの衣装を着た長髪(当時の流行)の10代はじめから半ばくらいのかわいい少年たちで構成されていて、オリジナルの曲も歌ったり踊ったりしていた。今思うと、ジャニーズみたいなノリのグループだったな。ジャニとちがうのは、ほんとに歌がうまかったこと(笑)。
おたのしみはその男の子たちの歌だったんだけど、いつどこで誰が歌うかわかんなかったから、番組は最初から最後まで全部見ていた。
そして番組の最後の方には、いつも人形劇があった。
ブチャネコとワンタンという、ベタな名前の人形2体がベタベタなコントをするコーナーだ。
最初のうちはただのコントだったんだけど、そのうちネタが切れてきたんだろう。1週間連載で、「偉人伝」をするようになった。
猫と犬の人形、2体だけでいろんな役をやりながら、偉人の人生を物語るわけだ。
特別、おもしろいものでもなかった。朝っぱらから幼児番組で「偉人伝」なんぞやらなくていいだろうに。しかも続き物。企画的に失敗している気が、するんだけど……。
そこでわたしは、「炎の画家・ゴッホ」に出会った。
ゴッホ役は猫のブチャネコ。声は富山敬氏。彼は通し役。
弟テオ他、出てくる他のすべての役(もちろん女役含む)は犬のワンタン。声は富田耕生氏。
2大声優がその実力を駆使して演じるふたり芝居。表情乏しい(なんせ猫と犬だ)人形に、命を吹き込む。
最初、変だなと思ったんだ。
ブチャネコが大きな肌色の「耳」をつけていたから。
なんせブチャネコは猫だ。頭の上に三角の猫耳がついている。
なのにわざわざ目の横に、人間のような肌色の耳をつけているんだ。
「偉人伝」だからそりゃ、人間の話だよ。でもそれまでやったどんな話だって(エジソンとか野口英世とか、そーゆーやつだな)わざわざ人間の耳なんかつけてなかったし、猫は猫のまま、犬は犬のままで演じていたのに。
わざわざ耳がついていて、変だった。猫の顔に人間の耳……茶トラ猫の顔に肌色の耳……キモ。
なんのために「耳」がついていたのか……知ったのは、最終回の金曜日だ(月〜金の5回完結)。
ブチャネコ・ゴッホは、ナイフで自分の耳(肌色の人間耳)を削ぎ落とした!!
ちょ〜〜っと待てぇっっ。
幼児番組なんですけどっ。
人形劇なんですけどっ。
朝なんですけどっ。
引きました、わたし。
そりゃーもー、盛大に。
こわかったんだよ、「耳を削ぎ落とす」なんてシーンをなんの予備知識も心構えもない、さわやかな朝からビジュアルで見せつけられて。
びっくりしたよ。
強烈だよ。
わたしゃまだ小学生だよ。
ゴッホなんて人、カケラも知らないよ。興味もないよ。
ぜんぜん知らないし記憶にとめる気もない、見終わったらそのまま忘れるだろーどーでもいい番組で……突然の残酷シーン。
赤いライトに照らされ、ナイフを手にして立つ、片耳のブチャネコの姿が忘れられない……。富山敬氏の絶叫もね。
「こうして彼は、『炎の画家・ゴッホ』と呼ばれるようになったのです……」とかなんとか、力強いナレーションが流れてね。
うう、ぶるぶる。
忘れられない幼少の記憶のひとつが、この片耳のブチャネコ。
トラウマです、はっきりいって。
おかげで、わたしにとっての「ゴッホ」はこの片耳のブチャネコ。
わたしにとっての富山敬の代表作は、古代くんでもデューク・フリードでもテリィでもなく、ブチャネコ。
「炎の画家・ゴッホ」。
燃える深紅のライト、めらめら揺れる炎の効果、仁王立ちするブチャネコ、片耳とナイフ。
画家としてのゴッホに出会うのは、そのずーっとずーっとあと。
つーか、あのトラウマのネタになった人が画家だったことも、わかっていても実感としてはつながってなかったよ。ブチャネコの印象強すぎて。
ゴッホ展に行きたかった。
わたしのなかの、永遠の炎の人(ただし姿はブチャネコ)。
結局、あきらめました。
いつでも行ける、と思っていたから、行きそびれた。11月4日までだけど、もう行けない。
だって……つい先日行ってきた人の話を聞いたのよ。平日だったのに、2時間待ち。どの絵も30人くらいが群がっているそーな。小さな絵を1枚見るために30人が場所取りをし、待ち続ける。よーやく見たら次の絵のためにまた30人が場所取りを繰り返す。
小学校の頃の恩師の話なんだが、彼はもー、絵を見るのはあきらめて、音声ガイダンスだけを聞いて帰ってきたそーだ。
見たかったな、ゴッホ……。
しかも今回は、もうひとりのゴッホ、弟のテオにもスポットがあたっている。
この兄弟の関係ってけっこー萌え……ゲフンゲフン。
わたしとゴッホの出会いは、とある幼児向けテレビ番組でだ。
『ママと遊ぼうピンポンパン』という番組が、その昔あった。
小学生だったわたしは、毎朝時計代わりにその番組を見ていた。
「ビッグマンモス」という少年だけのコーラスグループがお気に入りだった。おそろいの衣装を着た長髪(当時の流行)の10代はじめから半ばくらいのかわいい少年たちで構成されていて、オリジナルの曲も歌ったり踊ったりしていた。今思うと、ジャニーズみたいなノリのグループだったな。ジャニとちがうのは、ほんとに歌がうまかったこと(笑)。
おたのしみはその男の子たちの歌だったんだけど、いつどこで誰が歌うかわかんなかったから、番組は最初から最後まで全部見ていた。
そして番組の最後の方には、いつも人形劇があった。
ブチャネコとワンタンという、ベタな名前の人形2体がベタベタなコントをするコーナーだ。
最初のうちはただのコントだったんだけど、そのうちネタが切れてきたんだろう。1週間連載で、「偉人伝」をするようになった。
猫と犬の人形、2体だけでいろんな役をやりながら、偉人の人生を物語るわけだ。
特別、おもしろいものでもなかった。朝っぱらから幼児番組で「偉人伝」なんぞやらなくていいだろうに。しかも続き物。企画的に失敗している気が、するんだけど……。
そこでわたしは、「炎の画家・ゴッホ」に出会った。
ゴッホ役は猫のブチャネコ。声は富山敬氏。彼は通し役。
弟テオ他、出てくる他のすべての役(もちろん女役含む)は犬のワンタン。声は富田耕生氏。
2大声優がその実力を駆使して演じるふたり芝居。表情乏しい(なんせ猫と犬だ)人形に、命を吹き込む。
最初、変だなと思ったんだ。
ブチャネコが大きな肌色の「耳」をつけていたから。
なんせブチャネコは猫だ。頭の上に三角の猫耳がついている。
なのにわざわざ目の横に、人間のような肌色の耳をつけているんだ。
「偉人伝」だからそりゃ、人間の話だよ。でもそれまでやったどんな話だって(エジソンとか野口英世とか、そーゆーやつだな)わざわざ人間の耳なんかつけてなかったし、猫は猫のまま、犬は犬のままで演じていたのに。
わざわざ耳がついていて、変だった。猫の顔に人間の耳……茶トラ猫の顔に肌色の耳……キモ。
なんのために「耳」がついていたのか……知ったのは、最終回の金曜日だ(月〜金の5回完結)。
ブチャネコ・ゴッホは、ナイフで自分の耳(肌色の人間耳)を削ぎ落とした!!
ちょ〜〜っと待てぇっっ。
幼児番組なんですけどっ。
人形劇なんですけどっ。
朝なんですけどっ。
引きました、わたし。
そりゃーもー、盛大に。
こわかったんだよ、「耳を削ぎ落とす」なんてシーンをなんの予備知識も心構えもない、さわやかな朝からビジュアルで見せつけられて。
びっくりしたよ。
強烈だよ。
わたしゃまだ小学生だよ。
ゴッホなんて人、カケラも知らないよ。興味もないよ。
ぜんぜん知らないし記憶にとめる気もない、見終わったらそのまま忘れるだろーどーでもいい番組で……突然の残酷シーン。
赤いライトに照らされ、ナイフを手にして立つ、片耳のブチャネコの姿が忘れられない……。富山敬氏の絶叫もね。
「こうして彼は、『炎の画家・ゴッホ』と呼ばれるようになったのです……」とかなんとか、力強いナレーションが流れてね。
うう、ぶるぶる。
忘れられない幼少の記憶のひとつが、この片耳のブチャネコ。
トラウマです、はっきりいって。
おかげで、わたしにとっての「ゴッホ」はこの片耳のブチャネコ。
わたしにとっての富山敬の代表作は、古代くんでもデューク・フリードでもテリィでもなく、ブチャネコ。
「炎の画家・ゴッホ」。
燃える深紅のライト、めらめら揺れる炎の効果、仁王立ちするブチャネコ、片耳とナイフ。
画家としてのゴッホに出会うのは、そのずーっとずーっとあと。
つーか、あのトラウマのネタになった人が画家だったことも、わかっていても実感としてはつながってなかったよ。ブチャネコの印象強すぎて。
ゴッホ展に行きたかった。
わたしのなかの、永遠の炎の人(ただし姿はブチャネコ)。
有意義な話題(笑)。
2002年10月24日 オタク話いろいろ。 いつものオレンジとの長電話。
東京−大阪間で、毎度8時間強の通話って……なんて不経済な友情。
オレンジと電話するといつも長期戦。子機の充電は切れるわ、生理現象に追いつめられるわ、もー大変。
今回の電話のさなか、オレンジは風呂をうっかり沸騰させ(煮立つ寸前だったらしい。やば)、そのうえ鼻血を出した。わたしは風邪で熱があった。
……それなら電話切ればいいのにね……こりないふたり。
話題はいろいろだが、愉快だったのは、『キャンディ・キャンディ』ネタ。
「ニールって受だよね?」
とゆーテーマで、実に有意義な会話がなされたのだ。
ニールというと、あのニールだ。
イライザの兄でいじわるで軟弱で傲慢で、いいとこなしのくせにラストの方ではキャンディに惚れて強引に婚約しようとまでした、あのドアホウ男だ。
「ニールが受なのは一目でわかる周知の事実ってやつだけどさ、攻がいないじゃん」
「キャンディでしょ? あの女、総攻じゃん」
「そりゃキャンディは攻だけどさー、他に……あ、アーチーは?」
「アーチー×ニール!!」
わたしたちの声のトーンが跳ね上がる。
わたしは体温計と薬片手だし、電話の向こうのオレンジの鼻の穴にはティッシュが詰めてあるはずの、体調ぼろぼろなオトナの女ふたりは、瞳を輝かせた!
「アーチー攻だったらさー、絶対それ鬼畜だよね?!」
「鬼畜だよ、あいつはー。ヤりたい放題やるね、アレは」
「ニールがキャンディをレイプしよーとした(原作参照)のなんかがバレた日にゃあ、情け容赦なくヤるだろーね」
「アーチーは今でもキャンディを愛してるからねえ。キャンディじゃなかったらどの女も一緒だからってんで、彼女のためだけにアニーとつきあってるけどさー」
「せつない男だよねえ、アーチー」
「そーゆー男はキレるとこわいよねー。鬼畜……ああ、鬼畜……(うっとり)」
「愛のない鬼畜攻……(うっとり)」
「アルバートさんもよくないかい?」
「アルバート×ニール! いい、いい! それもいい!」
「キャンディをレイプしよーとしたニールに、キレるアルバート。……でもアルバートさんは鬼畜じゃないね」
「ないねー。オトナだからなー。アルバートさんのいいところは、憐れみが入るとこよね。アーチーは余裕のないガキだからストレートにニールを軽蔑して鬼畜道まっしぐらだけど、アルバートさんならアホウなニールのことを憐れんでやさしくしたりするだろうね」
「憐れみ攻!!(うっとり)」
「度量の広さゆえ憐れみで抱くことのできる攻と、狭量さゆえに誰からも真実の愛を与えられない受……(うっとり)」
わたしもオレンジも、「救われない関係」「(精神的に)痛い恋愛」がツボなんすよ〜〜。
愛のない鬼畜攻とか、憐れみゆえにやさしくする攻とか、受に救いがなくてものすごい萌える〜〜!!
「でも、最後はハッピーエンドよね」
「当然よ。途中はどんな痛くて救いがなくても、最後には愛が芽生えてハッピーエンドよ。でなきゃやおいの意味がないっ」
基本ですとも、ハッピーエンド神話。
んで、ここまで萌えたら次の話題は決まってるよな。
「ねえ、あんた書いてよ、アーチー×ニール」
「あんたこそ描いてよ」
「アタシは無理だよ、芸風じゃない」
「わたしだって無理だよ、エロエロなんか書けないって」
「エロエロはとばしていいよ、朝チュンでいいからさー」
「文章に色気ないから無理だっつの。あんた描いてよー、読みたいよー」
押し付け合い。
わたしもオレンジも、エロエロ恋愛モノは芸風じゃないんだよなあ。
エロをえっちくさく描くのって、才能だからね。
そーゆー才能があったら、わたしらもう少し売れてるよね……(笑)。
誰か描いてくんねーかなあ。
アーチー×ニール。
思いっきりハードでせつなーいやつ。
読みたいよぉ。
東京−大阪間で、毎度8時間強の通話って……なんて不経済な友情。
オレンジと電話するといつも長期戦。子機の充電は切れるわ、生理現象に追いつめられるわ、もー大変。
今回の電話のさなか、オレンジは風呂をうっかり沸騰させ(煮立つ寸前だったらしい。やば)、そのうえ鼻血を出した。わたしは風邪で熱があった。
……それなら電話切ればいいのにね……こりないふたり。
話題はいろいろだが、愉快だったのは、『キャンディ・キャンディ』ネタ。
「ニールって受だよね?」
とゆーテーマで、実に有意義な会話がなされたのだ。
ニールというと、あのニールだ。
イライザの兄でいじわるで軟弱で傲慢で、いいとこなしのくせにラストの方ではキャンディに惚れて強引に婚約しようとまでした、あのドアホウ男だ。
「ニールが受なのは一目でわかる周知の事実ってやつだけどさ、攻がいないじゃん」
「キャンディでしょ? あの女、総攻じゃん」
「そりゃキャンディは攻だけどさー、他に……あ、アーチーは?」
「アーチー×ニール!!」
わたしたちの声のトーンが跳ね上がる。
わたしは体温計と薬片手だし、電話の向こうのオレンジの鼻の穴にはティッシュが詰めてあるはずの、体調ぼろぼろなオトナの女ふたりは、瞳を輝かせた!
「アーチー攻だったらさー、絶対それ鬼畜だよね?!」
「鬼畜だよ、あいつはー。ヤりたい放題やるね、アレは」
「ニールがキャンディをレイプしよーとした(原作参照)のなんかがバレた日にゃあ、情け容赦なくヤるだろーね」
「アーチーは今でもキャンディを愛してるからねえ。キャンディじゃなかったらどの女も一緒だからってんで、彼女のためだけにアニーとつきあってるけどさー」
「せつない男だよねえ、アーチー」
「そーゆー男はキレるとこわいよねー。鬼畜……ああ、鬼畜……(うっとり)」
「愛のない鬼畜攻……(うっとり)」
「アルバートさんもよくないかい?」
「アルバート×ニール! いい、いい! それもいい!」
「キャンディをレイプしよーとしたニールに、キレるアルバート。……でもアルバートさんは鬼畜じゃないね」
「ないねー。オトナだからなー。アルバートさんのいいところは、憐れみが入るとこよね。アーチーは余裕のないガキだからストレートにニールを軽蔑して鬼畜道まっしぐらだけど、アルバートさんならアホウなニールのことを憐れんでやさしくしたりするだろうね」
「憐れみ攻!!(うっとり)」
「度量の広さゆえ憐れみで抱くことのできる攻と、狭量さゆえに誰からも真実の愛を与えられない受……(うっとり)」
わたしもオレンジも、「救われない関係」「(精神的に)痛い恋愛」がツボなんすよ〜〜。
愛のない鬼畜攻とか、憐れみゆえにやさしくする攻とか、受に救いがなくてものすごい萌える〜〜!!
「でも、最後はハッピーエンドよね」
「当然よ。途中はどんな痛くて救いがなくても、最後には愛が芽生えてハッピーエンドよ。でなきゃやおいの意味がないっ」
基本ですとも、ハッピーエンド神話。
んで、ここまで萌えたら次の話題は決まってるよな。
「ねえ、あんた書いてよ、アーチー×ニール」
「あんたこそ描いてよ」
「アタシは無理だよ、芸風じゃない」
「わたしだって無理だよ、エロエロなんか書けないって」
「エロエロはとばしていいよ、朝チュンでいいからさー」
「文章に色気ないから無理だっつの。あんた描いてよー、読みたいよー」
押し付け合い。
わたしもオレンジも、エロエロ恋愛モノは芸風じゃないんだよなあ。
エロをえっちくさく描くのって、才能だからね。
そーゆー才能があったら、わたしらもう少し売れてるよね……(笑)。
誰か描いてくんねーかなあ。
アーチー×ニール。
思いっきりハードでせつなーいやつ。
読みたいよぉ。
君歌う僕踊る@ワンピースワールドin白浜その2
2002年9月23日 オタク話いろいろ。 前振りで文字数エラー出てしまった……。
よーやく本文。
行ってきました、『ワンピースワールドin白浜』!!
9月22日(日)、午前8時台新大阪駅発の特急くろしお。
わたしははりきって弟からデジカメ借りて、朝からチャリンコ飛ばして新大阪まで行きました(地元民)。写真写りを考えて、服の色はあざやか路線ね。
お天気は曇りだけど、暑くなく寒くなくいい感じ。
どーせデジカメだから、と、いろーんなくだらないものも、いちいちシャッターを切る。
苦労の末手に入れたラリーブックも、1ページずつ撮影。特急くろしおも、ホームのダサい看板も、みんな撮っておけ!
WHITEちゃんにも「写真はMOでデータだけ渡すから、自分で好きにしてね」と言っておく。CDに焼いてやる気さえないわたし。MOは貸すだけよ、データコピーしたら返してね(笑)。
はりきって出掛けたけど……。
さみしかった、白浜……。
海水浴シーズンが終わってたからかな。わたしの記憶にある、子どものころのにぎやかな観光地のイメージからはほど遠い。
さびれた感じの田舎町……。
ちゃんと、乗るバスの時刻表までチェックしていたわたしたち。すべてのポイントを無駄な時間を使わずに回りきるぞと、やる気十分。
ひとつめのチェックポイントにはあっさり着いた。
いきなりゾロとサンジの看板がお出迎え。……何故このカップリング? スタンプの絵柄もこのふたり。
「ゾロ×サンはだめよ。サン×ゾロでなくちゃ」
とWHITEちゃんは腐った感想をもらす。スタンプの絵柄で、ゾロの方が上だったからだ。上に絵があるからゾロが攻……。
閑話休題。
わたしは最近、ゾロ受小説を読んだ。
わたしは腐女子だしゾロは受だと思っているが、じつはワンピのやほひ本はまともに読んだことがなかったのだ。(WHITEちゃんはいろいろ持っているらしいが、秘密主義なので他人には自分の蔵書を公表しない)
それがふとしたことで、はじめて読んだ。ネットのSSだった。
サン×ゾロだった。
物語自体はたのしく読んだ。
ただ……。
ふと、正気に返る瞬間があった。
「そーだよな。ゾロって、腹巻きしてるんだ……」
いろいろといたすシーンで、サンジがゾロの腹巻きを脱がしたりするわけだ。
そこでわたしは素に返る。
「腹巻き……」
またあるSSでは、セクスィーなシーンで、言葉責めなんかしちゃいながら、サンジの手がゾロの腹巻きをまくりあげる。
「腹巻き……」
またあるSSでは、とっても鬼畜なシーンで、両手の自由を奪われたゾロの下半身の衣服だけを取り払い、どーのこーのっちゅーことになる。シャツも腹巻きもそのままで、下半身だけ裸。
「腹巻き……」
いや、いいんだよ。ゾロは腹巻きをしているさ。してるんだから、仕方ないさ。
しかし、腹巻き。
いちいち「腹巻き」という単語が出てくるたびにわたし、夢から覚めるんですが。
作家さんは強いよな。腹巻きがあってもゆるぐことなくえっちシーン描くんだもんな。人間の想像力ってのはすごいよな。
てなことを言ったらWHITEちゃんは腹を抱えて爆笑していた。秘密主義のWHITEちゃん、あなたはいつもどんなやほひ本を読んでるんですか? わたしは隠し事のない人間なので、自分の持っている本はみんなWHITEちゃんに教えちゃうんだけど。
そして。
どんなに「腹巻き」という単語がわたしを苛んだとしても、ゾロを受だと思う気持ちに変化はありません、オタク魂ここにあり。
まー、余談はともかく。
ひとつめのチェックポイントクリア。
次はさっきバスに乗っているときに見えたなー、てことで、またバスに乗り、問題の箇所まで戻る。
すると。
いきなり、終わってた。
終了?
看板のキャラはルフィーとナミで、「冒険はここで終わりだ」みたいなことが書いてある。はぁ?
よく見るとチェックポイントは3つめになっていた。
2つめ飛ばしてんじゃん。てっきりここだと思ったんだけど。どこよ、2つめ?
てきとーに当たりをつけて歩いてみたら、あっさり2つめも発見。キャラはウソップとチョッパー。
2つめと3つめは、徒歩3分くらいしか離れていない。だからつい、まちがえて3つめに先に行っちゃったのね。
…………どうしよう、終わっちゃった。ちなみにまだ、お昼。
わたしたち、ものすごいはりきって来たんですけどっ?!
実質1時間もあれば終わるゲームだったのね。
だからどこにも書いてなかったんだ、日帰りでいいのか泊まりかなんて。
わたしたちが大騒ぎしすぎていた?
いやしかし、パンフレットに所要時間の記載は必要だと思うよ。それによって乗る電車の時間も宿の都合も変わってくるじゃん。JR、案内ヘボすぎ。
お昼に予定が終わってしまったわたしたち、夕方までどーするか、途方に暮れる。
帰りの特急の時間を変更して、早く帰ることはできるけど……1万円以上かけて来てるんだから、観光くらいすべきでしょう。
でも、どこへ行く?
海水浴場の白い砂浜で波とたわむれ、無料の露天風呂で足浴だけする。……わたしひとり。
だってWHITEちゃん、パンツにサンダル履きなのにパンスト穿いて来てるんだもの。水に入れないってゆーのよ、面倒な。サンダルは素足が基本だろー。
わたしは裸足にサンダル履きだったので、とっても自由。水物OK、たのしみました。
わしらはババアなので、子どもがよろこびそうな遊び場には近寄りたくない。
せっかく温泉地なんだから、ってことで、急遽温泉旅行に変更。
ラリーブックに載っている中で、いちばん規模の大きい温泉へ行く。
……たしかに、行った甲斐のある温泉でした。
眺めが最高、海を見おろしながらの露天風呂。
しかしな。
山の上なんだよ。
しかも、6つだか7つだかあるお風呂がすべて、チガウ場所にあって、気の遠くなるよーな石段を登らなきゃいけなかったりするのよ。敷地が広すぎるのよ。
「なあ、この温泉、なんかまちがってない?」
「温泉ってふつー、癒されに行くよね……なんか明日、筋肉痛になってそうなんだけど?」
石段に継ぐ石段、坂道に継ぐ坂道。なまじ温泉で温まったあとだから、歩きながら「くらっ」と立ちくらみを起こしそうになる。
しかもここもまた、スタンプラリーやってるし。温泉場を巡りながら、スタンプ集めた……。なにをやってるんだ?
よせばいいのにわたしたち、全部の温泉回って、最後にサウナまで入って来たよ。もー。ふらふら。
千畳敷で夕焼けだけ見て、白浜駅に戻る。
そこで念願の「ワンピース・ピンバッチセット」をもらう。このイベントのオリジナル商品。このために、ここまでがんばったのよ、わたしたち。
帰りのくろしおの中で、もちろん記念撮影しましたともよ。ピンバッチも、ピンバッチを持ったところも。……ああ、オタクって……涙。
白浜はさびしかったけれど、それでもさすがに日曜日、人はそれなりにいたよ。『ワンピースワールドin白浜』に参加している家族連れもちょろちょろ見かけた。ええ、大人の女性ふたり組ってのもいたわ(笑)。
でも、なんか……さみしいね。昔はもっと、にぎやかなところだったのに。
ところで街を走るバスなんですが。
典型的な田舎のバスって感じなんだけど、観光地だからか、アナウンスが愉快。次の停留所のCMをするんだよね。
ものすごーく淡々とした、抑揚のないおばさんの声で、
「君歌う僕踊る、最新DAM完備、ダンスダンスレボリューション設置の**カラオケは次の**でお降りください」
はぁ?
WHITEちゃんとふたり、思わず顔を見合わせてしまったよ。今なにか空耳が? てなもんで。
感情のある、たのしそーな声で言うならともかく、お経みたいな陰鬱な声で「君歌う僕踊る」と言われてもな。呪いの言葉かと思ったよ。
なんにせよ、田舎はいろいろ味があるよな、多彩な意味で。
それにしても、疲れた。
帰りのくろしおは爆睡2時間半、おかげでごはんを食いっぱぐれた……。
たのむよJR、次のスタンプラリーは白浜はやめて。
神戸あたりがいいな、どうせなら。
よーやく本文。
行ってきました、『ワンピースワールドin白浜』!!
9月22日(日)、午前8時台新大阪駅発の特急くろしお。
わたしははりきって弟からデジカメ借りて、朝からチャリンコ飛ばして新大阪まで行きました(地元民)。写真写りを考えて、服の色はあざやか路線ね。
お天気は曇りだけど、暑くなく寒くなくいい感じ。
どーせデジカメだから、と、いろーんなくだらないものも、いちいちシャッターを切る。
苦労の末手に入れたラリーブックも、1ページずつ撮影。特急くろしおも、ホームのダサい看板も、みんな撮っておけ!
WHITEちゃんにも「写真はMOでデータだけ渡すから、自分で好きにしてね」と言っておく。CDに焼いてやる気さえないわたし。MOは貸すだけよ、データコピーしたら返してね(笑)。
はりきって出掛けたけど……。
さみしかった、白浜……。
海水浴シーズンが終わってたからかな。わたしの記憶にある、子どものころのにぎやかな観光地のイメージからはほど遠い。
さびれた感じの田舎町……。
ちゃんと、乗るバスの時刻表までチェックしていたわたしたち。すべてのポイントを無駄な時間を使わずに回りきるぞと、やる気十分。
ひとつめのチェックポイントにはあっさり着いた。
いきなりゾロとサンジの看板がお出迎え。……何故このカップリング? スタンプの絵柄もこのふたり。
「ゾロ×サンはだめよ。サン×ゾロでなくちゃ」
とWHITEちゃんは腐った感想をもらす。スタンプの絵柄で、ゾロの方が上だったからだ。上に絵があるからゾロが攻……。
閑話休題。
わたしは最近、ゾロ受小説を読んだ。
わたしは腐女子だしゾロは受だと思っているが、じつはワンピのやほひ本はまともに読んだことがなかったのだ。(WHITEちゃんはいろいろ持っているらしいが、秘密主義なので他人には自分の蔵書を公表しない)
それがふとしたことで、はじめて読んだ。ネットのSSだった。
サン×ゾロだった。
物語自体はたのしく読んだ。
ただ……。
ふと、正気に返る瞬間があった。
「そーだよな。ゾロって、腹巻きしてるんだ……」
いろいろといたすシーンで、サンジがゾロの腹巻きを脱がしたりするわけだ。
そこでわたしは素に返る。
「腹巻き……」
またあるSSでは、セクスィーなシーンで、言葉責めなんかしちゃいながら、サンジの手がゾロの腹巻きをまくりあげる。
「腹巻き……」
またあるSSでは、とっても鬼畜なシーンで、両手の自由を奪われたゾロの下半身の衣服だけを取り払い、どーのこーのっちゅーことになる。シャツも腹巻きもそのままで、下半身だけ裸。
「腹巻き……」
いや、いいんだよ。ゾロは腹巻きをしているさ。してるんだから、仕方ないさ。
しかし、腹巻き。
いちいち「腹巻き」という単語が出てくるたびにわたし、夢から覚めるんですが。
作家さんは強いよな。腹巻きがあってもゆるぐことなくえっちシーン描くんだもんな。人間の想像力ってのはすごいよな。
てなことを言ったらWHITEちゃんは腹を抱えて爆笑していた。秘密主義のWHITEちゃん、あなたはいつもどんなやほひ本を読んでるんですか? わたしは隠し事のない人間なので、自分の持っている本はみんなWHITEちゃんに教えちゃうんだけど。
そして。
どんなに「腹巻き」という単語がわたしを苛んだとしても、ゾロを受だと思う気持ちに変化はありません、オタク魂ここにあり。
まー、余談はともかく。
ひとつめのチェックポイントクリア。
次はさっきバスに乗っているときに見えたなー、てことで、またバスに乗り、問題の箇所まで戻る。
すると。
いきなり、終わってた。
終了?
看板のキャラはルフィーとナミで、「冒険はここで終わりだ」みたいなことが書いてある。はぁ?
よく見るとチェックポイントは3つめになっていた。
2つめ飛ばしてんじゃん。てっきりここだと思ったんだけど。どこよ、2つめ?
てきとーに当たりをつけて歩いてみたら、あっさり2つめも発見。キャラはウソップとチョッパー。
2つめと3つめは、徒歩3分くらいしか離れていない。だからつい、まちがえて3つめに先に行っちゃったのね。
…………どうしよう、終わっちゃった。ちなみにまだ、お昼。
わたしたち、ものすごいはりきって来たんですけどっ?!
実質1時間もあれば終わるゲームだったのね。
だからどこにも書いてなかったんだ、日帰りでいいのか泊まりかなんて。
わたしたちが大騒ぎしすぎていた?
いやしかし、パンフレットに所要時間の記載は必要だと思うよ。それによって乗る電車の時間も宿の都合も変わってくるじゃん。JR、案内ヘボすぎ。
お昼に予定が終わってしまったわたしたち、夕方までどーするか、途方に暮れる。
帰りの特急の時間を変更して、早く帰ることはできるけど……1万円以上かけて来てるんだから、観光くらいすべきでしょう。
でも、どこへ行く?
海水浴場の白い砂浜で波とたわむれ、無料の露天風呂で足浴だけする。……わたしひとり。
だってWHITEちゃん、パンツにサンダル履きなのにパンスト穿いて来てるんだもの。水に入れないってゆーのよ、面倒な。サンダルは素足が基本だろー。
わたしは裸足にサンダル履きだったので、とっても自由。水物OK、たのしみました。
わしらはババアなので、子どもがよろこびそうな遊び場には近寄りたくない。
せっかく温泉地なんだから、ってことで、急遽温泉旅行に変更。
ラリーブックに載っている中で、いちばん規模の大きい温泉へ行く。
……たしかに、行った甲斐のある温泉でした。
眺めが最高、海を見おろしながらの露天風呂。
しかしな。
山の上なんだよ。
しかも、6つだか7つだかあるお風呂がすべて、チガウ場所にあって、気の遠くなるよーな石段を登らなきゃいけなかったりするのよ。敷地が広すぎるのよ。
「なあ、この温泉、なんかまちがってない?」
「温泉ってふつー、癒されに行くよね……なんか明日、筋肉痛になってそうなんだけど?」
石段に継ぐ石段、坂道に継ぐ坂道。なまじ温泉で温まったあとだから、歩きながら「くらっ」と立ちくらみを起こしそうになる。
しかもここもまた、スタンプラリーやってるし。温泉場を巡りながら、スタンプ集めた……。なにをやってるんだ?
よせばいいのにわたしたち、全部の温泉回って、最後にサウナまで入って来たよ。もー。ふらふら。
千畳敷で夕焼けだけ見て、白浜駅に戻る。
そこで念願の「ワンピース・ピンバッチセット」をもらう。このイベントのオリジナル商品。このために、ここまでがんばったのよ、わたしたち。
帰りのくろしおの中で、もちろん記念撮影しましたともよ。ピンバッチも、ピンバッチを持ったところも。……ああ、オタクって……涙。
白浜はさびしかったけれど、それでもさすがに日曜日、人はそれなりにいたよ。『ワンピースワールドin白浜』に参加している家族連れもちょろちょろ見かけた。ええ、大人の女性ふたり組ってのもいたわ(笑)。
でも、なんか……さみしいね。昔はもっと、にぎやかなところだったのに。
ところで街を走るバスなんですが。
典型的な田舎のバスって感じなんだけど、観光地だからか、アナウンスが愉快。次の停留所のCMをするんだよね。
ものすごーく淡々とした、抑揚のないおばさんの声で、
「君歌う僕踊る、最新DAM完備、ダンスダンスレボリューション設置の**カラオケは次の**でお降りください」
はぁ?
WHITEちゃんとふたり、思わず顔を見合わせてしまったよ。今なにか空耳が? てなもんで。
感情のある、たのしそーな声で言うならともかく、お経みたいな陰鬱な声で「君歌う僕踊る」と言われてもな。呪いの言葉かと思ったよ。
なんにせよ、田舎はいろいろ味があるよな、多彩な意味で。
それにしても、疲れた。
帰りのくろしおは爆睡2時間半、おかげでごはんを食いっぱぐれた……。
たのむよJR、次のスタンプラリーは白浜はやめて。
神戸あたりがいいな、どうせなら。
現代の日本語のまちがいを遺憾に思う。
2002年8月17日 オタク話いろいろ。 同人誌を読むからには、誤字脱字なんてものを気にしていてはいけない。
素人さんの文章なんだから、まちがいがあってもしょーがないことだ。
それはわかっている。
だから、「以外」や「話し」などという、めちゃくちゃ多いまちがいも、なまあたたかい目で見守っている。
「以外」と「意外」。
漢字にすれば一目瞭然だと思うんだが、これが信じられないほど使い分けができていない。
「以外」は、「そのほか」って意味。
「意外」は、「思いがけない」って意味。
わたしはそれ以外ないと思った。
わたしはそれを意外に思った。
小学校で習うと思うんだがな……。
「話し」。
名詞と動詞のちがい。
名詞では「話」。動詞では「話し」。
とってもおもしろい話だった。
とってもおもしろいことを、話してくれた。
動詞のときしか、送りがなはいらないんだよ。
ネットの書き込みでは、わざと変換まちがいを楽しむルールとかあるから、日本語の正しさなんてあまり関係ないのかもしれない。
しかし、同人誌として本のカタチを取って売っているものは、同音異義語であそんでいるというより、ただのまちがいだろう。
あと多いのは「始め」と「初め」かな。
それから、ワープロに頼り切った、「こんな漢字普段使わんだろー!」な、やたらめったら小難しい漢字ばっか使った文章。少なくとも、副詞を漢字にするのはやめようよ。
わたしが仕事や、頼まれものでも文章を書くときに気を付けることの中には、漢字の配分、てのもあるよ。「読みやすいこと」が第一だから。新聞に出てくる文章程度の漢字しか使わない。新聞って、固有名詞や代替不可な言葉以外は、意外なくらいわっかりやすい漢字しか使ってないんだよ?
なんて、つらつら書いてみたり。
はじめに言っているよーに、わたし、多少のまちがいはもー、スルーしてます。そんなもん気にしていたら同人誌なんか読めないし、ネットの文章も読めないよ。
ただ。
ひとつだけ、どーにもこーにも、見過ごすのがつらいまちがいがあるの。
つらい。
つらすぎる。
だけど、ものすごく多い。
すごーく、多いのよ。
このまちがい。
ベット。
[例]
そのまま二人は、もつれるようにしてベットへ倒れ込んだ。
ベットってなんだ、ベットってぇええっ?!
ベッドだろっ?!
ベッドってのはbed、寝台のことだ。
スペル見れば、一目瞭然だろ? tじゃない、dだ!
その単語がなにを意味していることなのかも考えず、耳だけで聞いた、まちがった音をそのまま文章にしてやがる。
そんなあんた、幼児じゃないんだからさ。
「お菓子」がうまく聞き取れず「おかち」って聞こえたからって、「おかち好きなのぉ」とか、オトナになっても言ってたら恥ずかしいだろ?
ベットってのは、恥ずかしすぎるまちがいなんだよ。bed、とゆー単語さえ知らないってことだからな。
ねえ。
なんでみんな、こんな超簡単なことをまちがえるの?
1回こっきりなら「かな入力の人のタイプミス」ですむけどさ。小説1本全部「ベット」だったら、作者本人の無知だよね?
せっかくの萌え〜なシーンで、幼児語が出てきたら、一気に萎えるよー。たすけてー。
せっかくのエロエロも、しらけちゃうよぅ、ママン。
ベット率がどーしてこんなに高いんだ、同人やおい小説!!
とゆーのも。
わたしが読む同人誌には、高確率で寝室のシーンがあるんだなっ。
だからどーしても、くだんの単語が出てくる。だから、くだんのまちがいが、どーしても目に付く。
そんな同人誌ばかり読んでいるわたしが悪いのか?!
素人さんの文章なんだから、まちがいがあってもしょーがないことだ。
それはわかっている。
だから、「以外」や「話し」などという、めちゃくちゃ多いまちがいも、なまあたたかい目で見守っている。
「以外」と「意外」。
漢字にすれば一目瞭然だと思うんだが、これが信じられないほど使い分けができていない。
「以外」は、「そのほか」って意味。
「意外」は、「思いがけない」って意味。
わたしはそれ以外ないと思った。
わたしはそれを意外に思った。
小学校で習うと思うんだがな……。
「話し」。
名詞と動詞のちがい。
名詞では「話」。動詞では「話し」。
とってもおもしろい話だった。
とってもおもしろいことを、話してくれた。
動詞のときしか、送りがなはいらないんだよ。
ネットの書き込みでは、わざと変換まちがいを楽しむルールとかあるから、日本語の正しさなんてあまり関係ないのかもしれない。
しかし、同人誌として本のカタチを取って売っているものは、同音異義語であそんでいるというより、ただのまちがいだろう。
あと多いのは「始め」と「初め」かな。
それから、ワープロに頼り切った、「こんな漢字普段使わんだろー!」な、やたらめったら小難しい漢字ばっか使った文章。少なくとも、副詞を漢字にするのはやめようよ。
わたしが仕事や、頼まれものでも文章を書くときに気を付けることの中には、漢字の配分、てのもあるよ。「読みやすいこと」が第一だから。新聞に出てくる文章程度の漢字しか使わない。新聞って、固有名詞や代替不可な言葉以外は、意外なくらいわっかりやすい漢字しか使ってないんだよ?
なんて、つらつら書いてみたり。
はじめに言っているよーに、わたし、多少のまちがいはもー、スルーしてます。そんなもん気にしていたら同人誌なんか読めないし、ネットの文章も読めないよ。
ただ。
ひとつだけ、どーにもこーにも、見過ごすのがつらいまちがいがあるの。
つらい。
つらすぎる。
だけど、ものすごく多い。
すごーく、多いのよ。
このまちがい。
ベット。
[例]
そのまま二人は、もつれるようにしてベットへ倒れ込んだ。
ベットってなんだ、ベットってぇええっ?!
ベッドだろっ?!
ベッドってのはbed、寝台のことだ。
スペル見れば、一目瞭然だろ? tじゃない、dだ!
その単語がなにを意味していることなのかも考えず、耳だけで聞いた、まちがった音をそのまま文章にしてやがる。
そんなあんた、幼児じゃないんだからさ。
「お菓子」がうまく聞き取れず「おかち」って聞こえたからって、「おかち好きなのぉ」とか、オトナになっても言ってたら恥ずかしいだろ?
ベットってのは、恥ずかしすぎるまちがいなんだよ。bed、とゆー単語さえ知らないってことだからな。
ねえ。
なんでみんな、こんな超簡単なことをまちがえるの?
1回こっきりなら「かな入力の人のタイプミス」ですむけどさ。小説1本全部「ベット」だったら、作者本人の無知だよね?
せっかくの萌え〜なシーンで、幼児語が出てきたら、一気に萎えるよー。たすけてー。
せっかくのエロエロも、しらけちゃうよぅ、ママン。
ベット率がどーしてこんなに高いんだ、同人やおい小説!!
とゆーのも。
わたしが読む同人誌には、高確率で寝室のシーンがあるんだなっ。
だからどーしても、くだんの単語が出てくる。だから、くだんのまちがいが、どーしても目に付く。
そんな同人誌ばかり読んでいるわたしが悪いのか?!
ふたりは友だち@ダイコとわたし。
2002年8月15日 オタク話いろいろ。「緑野ちゃん、また背ェ伸びた?」
と、会うなり言われた。
学生時代からの友人、ダイコに会うのはおよそ1年ぶりだ。
またってなんだよ、伸びたってなんだよ。このトシで伸びたら気持ち悪いっつの。
しかし、わたしとダイコの身長差はなんかずいぶんあるよーに見える。アタマ半分くらい?
へ、へんだ。わたしとダイコは最初に会ったころ、ほとんど同じぐらいだったはず。そりゃまー、わたしの方が大きかったけど、わたし的にダイコは「わたしと同じくらい背が高い女」だった。
「ダイコこそ、縮んでない?」
と言ってみたが、反論された。
でもな、わたしは自称168センチの女なんだ。
「自称ってことは、ほんとはもっとあるってことでしょ?」
と、つっこまれたって、肯定なんかしない。わたしは自称168センチ。コンマ以下切り捨て。Be-Puちゃんに「170センチに数ミリ足りないだけの、自称168センチの女」と、いちいち長々と評されているとしてもだ。
ケロちゃんの「おとめ」に載っている身長が167センチだから、今のままでもわたしとしては不満なんだっ。わたしはケロちゃんより小柄な女でいたいのよ。それが女心ってもんさ。
あー、そーだなー。次から身長聞かれたら「165センチ」って言うことにしようかな。身長なんて言ったもん勝ちだよね。
と、しょっぱなから身長談義。
へんだよな、昔わたしと同じくらいでかい女だったのに、今のダイコは理想的なスタイルのかっこいいおねーちゃんだ。
わたしとダイコはよく、姉妹扱いされた。体格や髪型が似ていたせいだ。真っ黒で量の多いストレートな髪を、腰近くまで伸ばしていた。服の趣味も似ていて、あのころはけっこーおねーさん系の格好をしていた。色は黒が基本。原色やパステルカラーなんてもってのほか。ハタチくらいだったわたしたちは、若さの驕りで黒ばかりを張り切って着ていたもんだ。
いやあ、トシをとると女は変わるね。
わたしもダイコも、あのころの面影はないよ。ふたりとも、髪はばっさり切ったしね。わたしはここんとこずーっとショートだし、ダイコはさっぱり系のセミロング。
服だって、黒一色なんでこと、しなくなったしね(笑)。
わたしは赤がマイブームだから、今はとてもビビッド。夏ならではの派手なプリントものに走ってる。
ダイコと滅多に会えないのは、彼女が大阪在住ではないからだ。会えるのは、実家に戻ってきたときだけ。
とにかく、いつも突然なんだこいつは。今日にしろ、電話がかかってきたのが午後3時過ぎ。「あー、緑野は家にいるんだー」とか、失礼な第一声。
いて悪いかよ。つーか、ここんとこで家にいたのは今日が久しぶり、毎日いなかったってばよ。
「なに、今どこよ?」
「んー、昨日から大阪帰ってきてる。つっても明日また東京戻るんだけど」
「おおそーか。で、わたしはどーすりゃいい?」
電話をしてきたってことは、会おうってことだ。
ダイコは甘えた声で言う。
「ねえねえあたし、『まんだらけ』行きたいんだけどー」
まんだらけぇ? いやべつに、いいけどさ。
わかった、そいじゃ梅田で会おう。
ホームウェア、と言えば聞こえはいいが、つまりは外には出て行けないラフな格好でいたわたしは、あわてて身支度。着替えて、コンタクト入れて、化粧して、髪を整えて。
そうして4時半には、ふたりで「まんだらけ」。
「まんだらけ」っちゅーのは、マンガや同人誌、キャラクターグッズなど、オタク御用達品専門の古本屋だ。
大阪・梅田の東通り商店街にある。
昔はディスコだった店舗をそのまま利用。
ダイコとふたり、まんだらけの店内を歩きながら、しみじみと話す。
「昔よく踊りに来たよねえ」
「まさか昔よく来た店が、こんなふうになるなんて、思ってなかったよねえ」
なまじ、昔の面影が残ってるからな。この店。
しかし。
「いちばん『まさか』なのは、このトシになってもオタクやってて、マンガや同人誌を読んでることだよ」
ははははは。
笑うしかないっす。
それにしても、わたしは「まんだらけ」が久しぶりだ。以前は梅田で働いていたから、まだ多少行くことはあったが、京橋に転勤になり、またその後失業したあとは、ほんとに足を踏み入れることがなかった。
それに、まれに行くことがあっても、2階のマンガ売り場までしか行かなかった。
3階の同人誌売り場に行ったのは、いったい何年ぶりだろう。
驚きました。
なんですか、あの「受別」分類はっ!!
ジャンル別はわかるよ。しかし、ジャンルで分けた上にさらに、「受」で細分類されているとは。
なんてこったい。
わたしはなんかものすごーくこっぱずかしくって、そばに寄れませんでした。
だってさ……。
なんか、自分の性癖をモロばらしてしまうよーなもんじゃないですか、受の趣味ってやつぁ。
コミケでならともかく、梅田の明るい店舗で、そんな恥ずかしいことできません。
いや、わたしはオタクだよ。オタクだしいいトシだし、なんで恥ずかしいんだ、そんなこと言ってる方が変だし恥ずかしいってばよ。と、セルフつっこみするけどさ。
でもやっぱり、恥ずかしいのさ〜〜。
が、ふと見ればダイコが買い物カゴ片手に、『ガンダムW』の「2受」の棚で、1冊ずつ手に取って検分している。そりゃーもー、ものすごい勢いで。
強いよ、ダイコ……。
それにしても、「受別」なんだよな。
わたしは思う。
「攻別」ではないわけだ。
一般的に、腐女子たちは「受」にこだわる。「受」のファンになる。
攻がどーあれ、**は受、ということには格別こだわる。
それがまあ、ふつうなんだろう。
それをあからさまに見せられた感じだよ。「受別」の分類は。
わたしももちろん平凡な腐女子だから、受にはこだわるさ。こだわるけど、結局のところ、受も攻も平等でなくては気が済まないので(恋愛は平等であるべきだ)、途中でどちらが受なのかわからなくなる。
最初には、明確な区別があったはずなのに。
長くそのカップルを好きでいると、わからなくなってくる。
どっちが攻でどっちが受なのか。
だってどっちも男だからな。どっちかだけが「女」という別の生き物になるはずがない。
リバOK、というのとも多少チガウ気がしているんだがなー。客観的にいうと「リバOK」なのかな。
たとえばフアンは総受男だと思うけど、プルミタス相手に攻でも、べつにかまわないぞ?(by『血と砂』)
ナイスリー×ビッグ・ジュールが基本だけど、あるときなんかの弾みで、ビッグ・ジュール×ナイスリーになっても、わたし的にはぜんぜんかまわないぞ?(by『ガイドル』)
……って、ケロとゆーひばかりを例に出して申し訳ないが。
ものすごい情熱で書棚の前に立つダイコに口を挟めず、わたしはひとり時間をもてあます。
ひとりで2階をぶらぶらしていたら、ミジンコくんが登場した。彼女もダイコから唐突に呼び出された口だ。
「電話もらったとき、ダイコったら『行きたいところがあるの』って、2回も言うんだけど、それがどこなのか言わないのよ。なんか恥ずかしいらしくて」
ミジンコくんは「まさか、『まんだらけ』だったなんて」と溜息をつく。
ちょっと待て、ダイコ。
あんた、ミジンコには「まんだらけに行きたい」って言えなかったのに、わたしなら平気なわけっ?!
そう詰め寄ると、ダイコは「ふふふ」と笑う。
「だって緑野なら、恥ずかしくないもん」
どーゆー意味よおおおっ。
ダイコはWの1×2ばかり、13000円分も買いました。ええ、ここで記録してやるわ。
「それにしても、あたしと緑野って一度もカップリングかぶらないわねえ。ていうか、ジャンルすらかぶらないけど」
ええ。ショタ属性のあなたと、おっさん属性のわたしは、永遠に相容れられません。
ダイコはジャニーズ、わたしはヅカだしな。
「でも、さすがにWだけは、かぶるかと思ったんだけど」
わたしのカップリングは、2×1です。
「見事に逆よねー!!」
と、ダイコは笑う。
はいはい、まちがって2×1買っちゃったときは、わたしが引き取ってやるよ。
ダイコの男前な買い物っぷりにアテられて、わたしもよくわかんねーまま、『ワンピ』のゾロ受本を買いました。
てなことがあったのが、実は昨日だ。
昨日書くつもりだったんだが、すべては高野山の話が長引いたために、ズレてきている。
次にダイコに会うのはいつだろー?
君がいつまでも、パワフルにオタクであってくれることを、生涯一オタクのわたしは祈っている(笑)。
と、会うなり言われた。
学生時代からの友人、ダイコに会うのはおよそ1年ぶりだ。
またってなんだよ、伸びたってなんだよ。このトシで伸びたら気持ち悪いっつの。
しかし、わたしとダイコの身長差はなんかずいぶんあるよーに見える。アタマ半分くらい?
へ、へんだ。わたしとダイコは最初に会ったころ、ほとんど同じぐらいだったはず。そりゃまー、わたしの方が大きかったけど、わたし的にダイコは「わたしと同じくらい背が高い女」だった。
「ダイコこそ、縮んでない?」
と言ってみたが、反論された。
でもな、わたしは自称168センチの女なんだ。
「自称ってことは、ほんとはもっとあるってことでしょ?」
と、つっこまれたって、肯定なんかしない。わたしは自称168センチ。コンマ以下切り捨て。Be-Puちゃんに「170センチに数ミリ足りないだけの、自称168センチの女」と、いちいち長々と評されているとしてもだ。
ケロちゃんの「おとめ」に載っている身長が167センチだから、今のままでもわたしとしては不満なんだっ。わたしはケロちゃんより小柄な女でいたいのよ。それが女心ってもんさ。
あー、そーだなー。次から身長聞かれたら「165センチ」って言うことにしようかな。身長なんて言ったもん勝ちだよね。
と、しょっぱなから身長談義。
へんだよな、昔わたしと同じくらいでかい女だったのに、今のダイコは理想的なスタイルのかっこいいおねーちゃんだ。
わたしとダイコはよく、姉妹扱いされた。体格や髪型が似ていたせいだ。真っ黒で量の多いストレートな髪を、腰近くまで伸ばしていた。服の趣味も似ていて、あのころはけっこーおねーさん系の格好をしていた。色は黒が基本。原色やパステルカラーなんてもってのほか。ハタチくらいだったわたしたちは、若さの驕りで黒ばかりを張り切って着ていたもんだ。
いやあ、トシをとると女は変わるね。
わたしもダイコも、あのころの面影はないよ。ふたりとも、髪はばっさり切ったしね。わたしはここんとこずーっとショートだし、ダイコはさっぱり系のセミロング。
服だって、黒一色なんでこと、しなくなったしね(笑)。
わたしは赤がマイブームだから、今はとてもビビッド。夏ならではの派手なプリントものに走ってる。
ダイコと滅多に会えないのは、彼女が大阪在住ではないからだ。会えるのは、実家に戻ってきたときだけ。
とにかく、いつも突然なんだこいつは。今日にしろ、電話がかかってきたのが午後3時過ぎ。「あー、緑野は家にいるんだー」とか、失礼な第一声。
いて悪いかよ。つーか、ここんとこで家にいたのは今日が久しぶり、毎日いなかったってばよ。
「なに、今どこよ?」
「んー、昨日から大阪帰ってきてる。つっても明日また東京戻るんだけど」
「おおそーか。で、わたしはどーすりゃいい?」
電話をしてきたってことは、会おうってことだ。
ダイコは甘えた声で言う。
「ねえねえあたし、『まんだらけ』行きたいんだけどー」
まんだらけぇ? いやべつに、いいけどさ。
わかった、そいじゃ梅田で会おう。
ホームウェア、と言えば聞こえはいいが、つまりは外には出て行けないラフな格好でいたわたしは、あわてて身支度。着替えて、コンタクト入れて、化粧して、髪を整えて。
そうして4時半には、ふたりで「まんだらけ」。
「まんだらけ」っちゅーのは、マンガや同人誌、キャラクターグッズなど、オタク御用達品専門の古本屋だ。
大阪・梅田の東通り商店街にある。
昔はディスコだった店舗をそのまま利用。
ダイコとふたり、まんだらけの店内を歩きながら、しみじみと話す。
「昔よく踊りに来たよねえ」
「まさか昔よく来た店が、こんなふうになるなんて、思ってなかったよねえ」
なまじ、昔の面影が残ってるからな。この店。
しかし。
「いちばん『まさか』なのは、このトシになってもオタクやってて、マンガや同人誌を読んでることだよ」
ははははは。
笑うしかないっす。
それにしても、わたしは「まんだらけ」が久しぶりだ。以前は梅田で働いていたから、まだ多少行くことはあったが、京橋に転勤になり、またその後失業したあとは、ほんとに足を踏み入れることがなかった。
それに、まれに行くことがあっても、2階のマンガ売り場までしか行かなかった。
3階の同人誌売り場に行ったのは、いったい何年ぶりだろう。
驚きました。
なんですか、あの「受別」分類はっ!!
ジャンル別はわかるよ。しかし、ジャンルで分けた上にさらに、「受」で細分類されているとは。
なんてこったい。
わたしはなんかものすごーくこっぱずかしくって、そばに寄れませんでした。
だってさ……。
なんか、自分の性癖をモロばらしてしまうよーなもんじゃないですか、受の趣味ってやつぁ。
コミケでならともかく、梅田の明るい店舗で、そんな恥ずかしいことできません。
いや、わたしはオタクだよ。オタクだしいいトシだし、なんで恥ずかしいんだ、そんなこと言ってる方が変だし恥ずかしいってばよ。と、セルフつっこみするけどさ。
でもやっぱり、恥ずかしいのさ〜〜。
が、ふと見ればダイコが買い物カゴ片手に、『ガンダムW』の「2受」の棚で、1冊ずつ手に取って検分している。そりゃーもー、ものすごい勢いで。
強いよ、ダイコ……。
それにしても、「受別」なんだよな。
わたしは思う。
「攻別」ではないわけだ。
一般的に、腐女子たちは「受」にこだわる。「受」のファンになる。
攻がどーあれ、**は受、ということには格別こだわる。
それがまあ、ふつうなんだろう。
それをあからさまに見せられた感じだよ。「受別」の分類は。
わたしももちろん平凡な腐女子だから、受にはこだわるさ。こだわるけど、結局のところ、受も攻も平等でなくては気が済まないので(恋愛は平等であるべきだ)、途中でどちらが受なのかわからなくなる。
最初には、明確な区別があったはずなのに。
長くそのカップルを好きでいると、わからなくなってくる。
どっちが攻でどっちが受なのか。
だってどっちも男だからな。どっちかだけが「女」という別の生き物になるはずがない。
リバOK、というのとも多少チガウ気がしているんだがなー。客観的にいうと「リバOK」なのかな。
たとえばフアンは総受男だと思うけど、プルミタス相手に攻でも、べつにかまわないぞ?(by『血と砂』)
ナイスリー×ビッグ・ジュールが基本だけど、あるときなんかの弾みで、ビッグ・ジュール×ナイスリーになっても、わたし的にはぜんぜんかまわないぞ?(by『ガイドル』)
……って、ケロとゆーひばかりを例に出して申し訳ないが。
ものすごい情熱で書棚の前に立つダイコに口を挟めず、わたしはひとり時間をもてあます。
ひとりで2階をぶらぶらしていたら、ミジンコくんが登場した。彼女もダイコから唐突に呼び出された口だ。
「電話もらったとき、ダイコったら『行きたいところがあるの』って、2回も言うんだけど、それがどこなのか言わないのよ。なんか恥ずかしいらしくて」
ミジンコくんは「まさか、『まんだらけ』だったなんて」と溜息をつく。
ちょっと待て、ダイコ。
あんた、ミジンコには「まんだらけに行きたい」って言えなかったのに、わたしなら平気なわけっ?!
そう詰め寄ると、ダイコは「ふふふ」と笑う。
「だって緑野なら、恥ずかしくないもん」
どーゆー意味よおおおっ。
ダイコはWの1×2ばかり、13000円分も買いました。ええ、ここで記録してやるわ。
「それにしても、あたしと緑野って一度もカップリングかぶらないわねえ。ていうか、ジャンルすらかぶらないけど」
ええ。ショタ属性のあなたと、おっさん属性のわたしは、永遠に相容れられません。
ダイコはジャニーズ、わたしはヅカだしな。
「でも、さすがにWだけは、かぶるかと思ったんだけど」
わたしのカップリングは、2×1です。
「見事に逆よねー!!」
と、ダイコは笑う。
はいはい、まちがって2×1買っちゃったときは、わたしが引き取ってやるよ。
ダイコの男前な買い物っぷりにアテられて、わたしもよくわかんねーまま、『ワンピ』のゾロ受本を買いました。
てなことがあったのが、実は昨日だ。
昨日書くつもりだったんだが、すべては高野山の話が長引いたために、ズレてきている。
次にダイコに会うのはいつだろー?
君がいつまでも、パワフルにオタクであってくれることを、生涯一オタクのわたしは祈っている(笑)。
おかげで睡眠不足(笑)@旅のあと。
2002年8月11日 オタク話いろいろ。 旅行分の日記を一気書き(笑)。
さて、今日の早朝無事帰着しました。が。
初体験、夜行バス、交通事故に遭いました〜〜!!
夜行バスの利用回数、たぶんもう3ケタ近くになってるはずだけど、はじめてだよ、事故は。
高速道路で後ろから接触されたらしい。
つっても、とっても軽い事故だったんだがね。
変な止まり方するなあ、と思ったら、放送がかかった。
接触事故のため、しばらく停車する、と。
警察の現場検証がどーのと。
じきに運転手さんが現れ(わたしたちの席は2階)、接触の衝撃でケガをした人や気分が悪くなった人はいないかと座席を回って確認。
大丈夫、みんな無事だよ。現にWHITEちゃんなんか、ぐーすか寝たまんまだったよ(笑)。
パトカーはやって来るし、バス動かないし。
いつ帰れるのかなー、めんどーだなー、と思いつつも、まあべつに急いでいるわけでもないのでとてもお気楽。
WHITEちゃんは今日宙大劇と花バウ千秋楽見る予定だから、時間が気になったろうけど。
はじめて、名簿作成に協力を求められた。もしなにか問題に発展したときに必要なんだろうな。ケガとかの保障で。名前と電話番号を記入。
でもま、ほんとに大した事故ではなかったので、バスはやがて走り出した。
やれやれ。
今ごろWHITEちゃんは花バウを観ているころだな。
爆睡してなきゃいいけど。
さて、今日の早朝無事帰着しました。が。
初体験、夜行バス、交通事故に遭いました〜〜!!
夜行バスの利用回数、たぶんもう3ケタ近くになってるはずだけど、はじめてだよ、事故は。
高速道路で後ろから接触されたらしい。
つっても、とっても軽い事故だったんだがね。
変な止まり方するなあ、と思ったら、放送がかかった。
接触事故のため、しばらく停車する、と。
警察の現場検証がどーのと。
じきに運転手さんが現れ(わたしたちの席は2階)、接触の衝撃でケガをした人や気分が悪くなった人はいないかと座席を回って確認。
大丈夫、みんな無事だよ。現にWHITEちゃんなんか、ぐーすか寝たまんまだったよ(笑)。
パトカーはやって来るし、バス動かないし。
いつ帰れるのかなー、めんどーだなー、と思いつつも、まあべつに急いでいるわけでもないのでとてもお気楽。
WHITEちゃんは今日宙大劇と花バウ千秋楽見る予定だから、時間が気になったろうけど。
はじめて、名簿作成に協力を求められた。もしなにか問題に発展したときに必要なんだろうな。ケガとかの保障で。名前と電話番号を記入。
でもま、ほんとに大した事故ではなかったので、バスはやがて走り出した。
やれやれ。
今ごろWHITEちゃんは花バウを観ているころだな。
爆睡してなきゃいいけど。
お台場のビッグ・ジュール@夏コミ2002
2002年8月10日 オタク話いろいろ。 旅とは、非日常のことである。
まとわりつく日常、ケガレを解脱し、祭りを味わうハレの日である。
だのになんで、旅先でチケ取りしてるのかな、わたしたち?!(笑)
ええ、よりにもよって星バウ発売じゃないですか。
待ちに待った齋藤くんの新作ですよ!!
ぴあでいちばん並びができるとは思えないので、某コンビニチェーン店を探す。ええ、前日のうちにね。
1軒じゃだめよ、2軒ね。だってわたしとWHITEちゃん、ふたりともチケ取り予定だもん。
そしてそれぞれターゲットのコンビニへスタンバイし、時報と同時に受話器を握る。
リダイアル、リダイアル、リダイアル……!!
はい。
無事にチケット取れました。
わたしもWHITEちゃんも。
…………だーかーらー、旅先でなにやってんだ、わたしたち。
今のところ星バウ、わたしは初日を含めた4回分のチケットを確保。WHITEちゃんは3回分。これくらい押さえておけば大丈夫かな。千秋楽も欲しいんだけどなー。
ところで、トド様コンサートのチラシが手に入りません。
あちこち探し回ったんだけど。問い合わせもした。
ちぇーっ。
存分にチケ取りをしたあとで、さて本日もまた夏コミへ。
並ぶのが嫌だから、お昼から入場。
タカラヅカ・サークルは相変わらず少ないです。しょぼん。
観劇記録はいりません。そんなのネットで読めます。写真を模写しただけのイラストも、べつに興味ないです。
それよりわたしは「作品」が読みたいのです。
なにも買わないのもさみしーので、ワタル兄貴本を買いました。
そうそう、カタログには「やおい」を謳ったサークルがあるようでしたが、わたしが見たときはそこは留守でした。ずーっと留守でした。
だからどんな本があったのかも知らない。
そうそう、コミケでいちばんおどろいたこと。
ビッグ・ジュールがいた!!(笑)
トートやシシィは今までもよく見かけたけどさ。
白黒ストライプのメンズ・スーツを着て、胸に赤いカーネーションを挿し、クマのぬいぐるみを持ち、顔にドーランをぬって髪をぴっちし固めたおねーさんが歩いてました。
いやあ、見るなり固まっちゃったよ、わたしゃ。
すごーい。
その心意気に乾杯。
つーか、ビッグ・ジュールってアニメ的なキャラクターだよね。他のキャラじゃあコスプレしても「ホストのにーちゃん?」にしか見えないもんなあ。ビッグ・ジュールなら元ネタ知らなくても「なにかのコスらしい」と察してもらえる(笑)。
まとわりつく日常、ケガレを解脱し、祭りを味わうハレの日である。
だのになんで、旅先でチケ取りしてるのかな、わたしたち?!(笑)
ええ、よりにもよって星バウ発売じゃないですか。
待ちに待った齋藤くんの新作ですよ!!
ぴあでいちばん並びができるとは思えないので、某コンビニチェーン店を探す。ええ、前日のうちにね。
1軒じゃだめよ、2軒ね。だってわたしとWHITEちゃん、ふたりともチケ取り予定だもん。
そしてそれぞれターゲットのコンビニへスタンバイし、時報と同時に受話器を握る。
リダイアル、リダイアル、リダイアル……!!
はい。
無事にチケット取れました。
わたしもWHITEちゃんも。
…………だーかーらー、旅先でなにやってんだ、わたしたち。
今のところ星バウ、わたしは初日を含めた4回分のチケットを確保。WHITEちゃんは3回分。これくらい押さえておけば大丈夫かな。千秋楽も欲しいんだけどなー。
ところで、トド様コンサートのチラシが手に入りません。
あちこち探し回ったんだけど。問い合わせもした。
ちぇーっ。
存分にチケ取りをしたあとで、さて本日もまた夏コミへ。
並ぶのが嫌だから、お昼から入場。
タカラヅカ・サークルは相変わらず少ないです。しょぼん。
観劇記録はいりません。そんなのネットで読めます。写真を模写しただけのイラストも、べつに興味ないです。
それよりわたしは「作品」が読みたいのです。
なにも買わないのもさみしーので、ワタル兄貴本を買いました。
そうそう、カタログには「やおい」を謳ったサークルがあるようでしたが、わたしが見たときはそこは留守でした。ずーっと留守でした。
だからどんな本があったのかも知らない。
そうそう、コミケでいちばんおどろいたこと。
ビッグ・ジュールがいた!!(笑)
トートやシシィは今までもよく見かけたけどさ。
白黒ストライプのメンズ・スーツを着て、胸に赤いカーネーションを挿し、クマのぬいぐるみを持ち、顔にドーランをぬって髪をぴっちし固めたおねーさんが歩いてました。
いやあ、見るなり固まっちゃったよ、わたしゃ。
すごーい。
その心意気に乾杯。
つーか、ビッグ・ジュールってアニメ的なキャラクターだよね。他のキャラじゃあコスプレしても「ホストのにーちゃん?」にしか見えないもんなあ。ビッグ・ジュールなら元ネタ知らなくても「なにかのコスらしい」と察してもらえる(笑)。
とっても熱い夏。@夏コミ2002
2002年8月9日 オタク話いろいろ。 わたしはわりとしょっちゅー東京へ行く。
ヅカファンで、そのうえオタクだからだ。
気軽に出掛けるから、移動はほとんど夜行バスだ。安いんだもの。
飛行機代の片道料金で、往復できてしまう。新幹線なら、片道料金の2000円増しくらいで往復かな。
夜行バスは経験値の低い人ほど拒絶反応を示す。「何故そんな大変な真似までして東京へ行くの?!」てなもんでな。
大変ってそんな。
黙って数回乗ってみ? 快適っすよ。早朝に着くから、時間が有効に使えるしね(東京に着くなり、東宝の当日券に並ぶのがちょーどいいぞっ)。
さて、もちろん今回も夜行バスだ。
JRの夜行バス、ドリーム号は2種類のバス会社が運営している。
当たりは「西日本JRバス」。わたしも連れのWHITEちゃんも、いつも神に祈る。
「わたしたちの乗るバスが、西日本社のバスでありますように」
西日本のバスはきれいで設備が良く、快適なのだ。
一方、ハズレが「JRバス関東」。
こちらに当たると最悪。車体は古く、設備もぼろぼろ。リクライニングが壊れていたり、座席間が狭くて足が伸ばせなかったり、シートが狭くて固かったり、通路が狭すぎて歩きにくかったりと、悲惨なバスばかりだ。
西日本のバスにも古いものがあるが、それでも関東バスの最良バスくらいのレベルはある。
西日本バス最新>>>西日本バス旧式>>関東バス最新>>>関東バス通常>>>>>>関東バス旧式
とゆーよーなレベルだ。
同じ料金で何故ここまでチガウ?!
と、理不尽な思いを噛みしめる。
指定券を取る際にバス会社を指定できないか、調べたことがあるのだが、ほとんど無理に近かった。相当がんばれば、事前に調べることは不可能ではないが、「不可能ではない」程度のことを一旅行者がやるのも大変。
だから泣き寝入り。
東京旅行の行きと帰りの運試し。
さあ、当たりの西日本バスか?!
それともオーマイガッ!! の関東バスか?!
今回は往復とも大当たり。
西日本バスでございましたよ。
しかも行きは新型車両。めっちゃ快適!!
バスのプラットホームで一喜一憂するのも妙な話だがな。
さて、午前7時半ほどに新宿着。
夏の定宿、父の仕事関係で取れる新宿の激安ホテル。朝食付きで1人4130円(税サ込み)。
チェックインはまだできないが、荷物だけ預け、さあ一路有明へ。
目的はお買い物っす。
「書き手」と呼ばれる自分で創作活動をしている人たちは、本を作って売りはしても、他人の作品を買ったりはしなくなる確率が高い、らしい。
殿さんは書き手さんだが、大真面目に「緑野さん、コミケで本買ったりするの? なんで?」とか言われたよ。彼女の周りの書き手さんたちも、本は売るけど買わないんだって。創作はするけど、他人の創作には興味ないってこと??
わたしは書き手のひとりだが、それでもやっぱり他人の作品が読みたいよ。
だからはるばる、ひとさまの作品を買うために有明へ行くんだよ。
サークル参加ではないので、有明の喫茶店でお昼近くまでのんきにお茶する。炎天下に並ぶ気ないもん。
並ばなくても入れるようになってから入場し、あとはマイペースにお買い物。
超大手の売れっこサークルさんに興味がないので、ひたすら自分の足で細かいテーブルを回り、掘り出し物を探す。
運命の出会いを求めて(笑)。
コミケのあとは、わたしは仕事の打ち合わせだ。
ライス氏の待つB社へ。
「コミケのために夜行バスで上京してくる作家」
つーことで、ライス氏にも彼の上司にもとてもウケられてしまった。なによおー、わたしはオタクだって最初に言ってあったじゃない。
オタクだというのは恥ずかしいことではあるが(ヅカファンつーのもな)、その恥ずかしさもがわたしだと思っている。ふむ。
ライス氏に連れられてさらにC社へ行き、ごはんを食べながらC社の人と打ち合わせ。
今までわたしは、ひとりで仕事をしてきた。
あくまでも、わたし個人ベースだ。
だが今回はじめて、大きなチームに入って仕事をすることになった。
これがもー、新鮮で新鮮で。
歯車は、動き出しているのだ。
途中で止めることも、逃げ出すこともできない。
ライス氏とC社のブライトさんの会話を聞いていて、「かっこいい」と思ったのよ。
腕に憶えのある傭兵たちが集まって、作戦会議をしている風情。敵を切り崩し、勝利するために不敵な笑いを浮かべている。
なんでわたし、ここにいるんだ? わたしなんかがここにいていいのか? って、不思議な気分。
そして、責任の重さをひしひしと感じる。
この不敵な人々と共に、ブランド名と期待に恥じない仕事をしたい。
自分にできるかどうか、今はまだ未知数なので、正直不安だ。こわい。失敗は許されない。されどもし失敗したら? と、考えるだけでもこわい。
だがそれと同時にわくわくする。武者ぶるいって、こういう感じか。
わたしはわたしの才能と、実力を信じたい。
ヅカファンで、そのうえオタクだからだ。
気軽に出掛けるから、移動はほとんど夜行バスだ。安いんだもの。
飛行機代の片道料金で、往復できてしまう。新幹線なら、片道料金の2000円増しくらいで往復かな。
夜行バスは経験値の低い人ほど拒絶反応を示す。「何故そんな大変な真似までして東京へ行くの?!」てなもんでな。
大変ってそんな。
黙って数回乗ってみ? 快適っすよ。早朝に着くから、時間が有効に使えるしね(東京に着くなり、東宝の当日券に並ぶのがちょーどいいぞっ)。
さて、もちろん今回も夜行バスだ。
JRの夜行バス、ドリーム号は2種類のバス会社が運営している。
当たりは「西日本JRバス」。わたしも連れのWHITEちゃんも、いつも神に祈る。
「わたしたちの乗るバスが、西日本社のバスでありますように」
西日本のバスはきれいで設備が良く、快適なのだ。
一方、ハズレが「JRバス関東」。
こちらに当たると最悪。車体は古く、設備もぼろぼろ。リクライニングが壊れていたり、座席間が狭くて足が伸ばせなかったり、シートが狭くて固かったり、通路が狭すぎて歩きにくかったりと、悲惨なバスばかりだ。
西日本のバスにも古いものがあるが、それでも関東バスの最良バスくらいのレベルはある。
西日本バス最新>>>西日本バス旧式>>関東バス最新>>>関東バス通常>>>>>>関東バス旧式
とゆーよーなレベルだ。
同じ料金で何故ここまでチガウ?!
と、理不尽な思いを噛みしめる。
指定券を取る際にバス会社を指定できないか、調べたことがあるのだが、ほとんど無理に近かった。相当がんばれば、事前に調べることは不可能ではないが、「不可能ではない」程度のことを一旅行者がやるのも大変。
だから泣き寝入り。
東京旅行の行きと帰りの運試し。
さあ、当たりの西日本バスか?!
それともオーマイガッ!! の関東バスか?!
今回は往復とも大当たり。
西日本バスでございましたよ。
しかも行きは新型車両。めっちゃ快適!!
バスのプラットホームで一喜一憂するのも妙な話だがな。
さて、午前7時半ほどに新宿着。
夏の定宿、父の仕事関係で取れる新宿の激安ホテル。朝食付きで1人4130円(税サ込み)。
チェックインはまだできないが、荷物だけ預け、さあ一路有明へ。
目的はお買い物っす。
「書き手」と呼ばれる自分で創作活動をしている人たちは、本を作って売りはしても、他人の作品を買ったりはしなくなる確率が高い、らしい。
殿さんは書き手さんだが、大真面目に「緑野さん、コミケで本買ったりするの? なんで?」とか言われたよ。彼女の周りの書き手さんたちも、本は売るけど買わないんだって。創作はするけど、他人の創作には興味ないってこと??
わたしは書き手のひとりだが、それでもやっぱり他人の作品が読みたいよ。
だからはるばる、ひとさまの作品を買うために有明へ行くんだよ。
サークル参加ではないので、有明の喫茶店でお昼近くまでのんきにお茶する。炎天下に並ぶ気ないもん。
並ばなくても入れるようになってから入場し、あとはマイペースにお買い物。
超大手の売れっこサークルさんに興味がないので、ひたすら自分の足で細かいテーブルを回り、掘り出し物を探す。
運命の出会いを求めて(笑)。
コミケのあとは、わたしは仕事の打ち合わせだ。
ライス氏の待つB社へ。
「コミケのために夜行バスで上京してくる作家」
つーことで、ライス氏にも彼の上司にもとてもウケられてしまった。なによおー、わたしはオタクだって最初に言ってあったじゃない。
オタクだというのは恥ずかしいことではあるが(ヅカファンつーのもな)、その恥ずかしさもがわたしだと思っている。ふむ。
ライス氏に連れられてさらにC社へ行き、ごはんを食べながらC社の人と打ち合わせ。
今までわたしは、ひとりで仕事をしてきた。
あくまでも、わたし個人ベースだ。
だが今回はじめて、大きなチームに入って仕事をすることになった。
これがもー、新鮮で新鮮で。
歯車は、動き出しているのだ。
途中で止めることも、逃げ出すこともできない。
ライス氏とC社のブライトさんの会話を聞いていて、「かっこいい」と思ったのよ。
腕に憶えのある傭兵たちが集まって、作戦会議をしている風情。敵を切り崩し、勝利するために不敵な笑いを浮かべている。
なんでわたし、ここにいるんだ? わたしなんかがここにいていいのか? って、不思議な気分。
そして、責任の重さをひしひしと感じる。
この不敵な人々と共に、ブランド名と期待に恥じない仕事をしたい。
自分にできるかどうか、今はまだ未知数なので、正直不安だ。こわい。失敗は許されない。されどもし失敗したら? と、考えるだけでもこわい。
だがそれと同時にわくわくする。武者ぶるいって、こういう感じか。
わたしはわたしの才能と、実力を信じたい。
さて、恒例のコミケ旅行だ。
今回は目的がコミケだけ。めずらしくも潔い日程だ。
ほんとは星東宝と『シンデレラ』を観るつもりだったんだが、なんかめんどーになってしまい(ついでに金もない)チケットは早々に売っぱらった。
ああ、トウコちゃんに会いたかったんだがな。ジュリちゃんに会いたかったんだがな。
創意工夫と整理整頓が好きなわたしは、コミケ旅行の際は荷造りに燃える。
どーやったら効率よくコミケでお買い物ができるか。また、戦利品を運搬できるか。
いろいろうだうだ考えて、半日かかって荷造り。
この日記を書いているのは、旅から帰った11日だ。
どの服を着るか、持っていくかでも相当悩んだんだがな。なんせ女の子だから(笑)。
柄にもなくフェミニン系でまとめて、失敗したかなと反省中だ。わしには女オンナした格好は似合わん……。
今回は目的がコミケだけ。めずらしくも潔い日程だ。
ほんとは星東宝と『シンデレラ』を観るつもりだったんだが、なんかめんどーになってしまい(ついでに金もない)チケットは早々に売っぱらった。
ああ、トウコちゃんに会いたかったんだがな。ジュリちゃんに会いたかったんだがな。
創意工夫と整理整頓が好きなわたしは、コミケ旅行の際は荷造りに燃える。
どーやったら効率よくコミケでお買い物ができるか。また、戦利品を運搬できるか。
いろいろうだうだ考えて、半日かかって荷造り。
この日記を書いているのは、旅から帰った11日だ。
どの服を着るか、持っていくかでも相当悩んだんだがな。なんせ女の子だから(笑)。
柄にもなくフェミニン系でまとめて、失敗したかなと反省中だ。わしには女オンナした格好は似合わん……。
讃歌。@『陰陽師』by夢枕獏
2002年8月4日 オタク話いろいろ。 夢枕獏が有名になりすぎてしまった。
それがちょっと、さみしい。
WOWOWで『陰陽師』の放送があった。とりあえず録画。
野村萬斎演じる安倍晴明は、まさにイメージそのもの。他のショボイTVドラマの晴明とは同一に語れない。
キャスティングを聞いたときから、映画の公開をたのしみにしていたさ。
ちなみに、源博雅役が伊藤英明っつーのは不満だった。わたしのイメージでは杉本哲太の方が近い。
そして、原作通りとても恥ずかしい映画だった。
映画館でWHITEちゃんとふたり、悶絶しそーになったよ(笑)。
わたしは、夢枕獏のファンである。
好きな小説家をひとりあげろ、と言われれば、彼を名のあげる。
わたしの文体に大きな影響を与えたのは、太宰治と夢枕獏、つーくらいだ。
わたしが夢枕を知ったのは、『サイコダイバー・シリーズ』がブレイクしたときだ。
エロスとバイオレンスがブームになったとき。
そのときはまだ、ファンじゃなかった。当時出ていた『サイコダイバー』を3冊とも読んだし、『キマイラ』も出ている分だけ読んだけれど、「ふーん」としか思えなかった。
それより、作者のはしゃぎぶりがイタかった。
「この小説は絶対おもしろい」
と、あとがきで断言してあるけど、べつにちっともおもしろくないよ。ばっかみたい。
そんなふうに思った。
ただの軽薄な流行作家だと思った。過剰な暴力表現と性描写で客を喜ばせているだけだと思った。
わたしはそのときまだ10代で、潔癖だったんだ。セックスを道具のように描かれると、それだけで嫌悪感を持った。
だけどわたしは活字中毒で、流行っている本は片っ端から読んでいた。人生でいちばん本を読んでいたころだ。
夢枕獏も菊池秀行もべつに好きじゃないけれど、新刊が出るととりあえず読んでいた。
ハマったのは、『餓狼伝』だ。
半分バカにするよーな気持ちで手に取ったのに、読みながらボロボロ泣いていた。
そこには過剰な暴力も翻弄される性もなかった。
ただただストイックな、「闘い」があった。
それから、夢枕獏の描く格闘技小説をむさぼり読んだ。
彼の描く男たち、女たちに魅了された。
読書好きな友人たちはみんな、菊池秀行は読むけれど、夢枕獏は読まなかった。
理由はひとつ。菊池の小説には少女マンガのような美形が出るけれど、夢枕の小説には出ないから。
派手な超能力や、卓越した力を持つ美形のヒーローが活躍する菊池の小説は、友人たちに人気があったよ。
一方夢枕ときたら、売れて名前が通るようになると、そういった美形ヒーローものをぱたりと描かなくなった。
彼が描くのは、分厚い筋肉に首が埋まったような、泥臭い厳つい男たちだ。
完全無欠のヒーローではなく、人生の落伍者が泥の中であがくよーな話ときたもんだ。しかもテーマは「空手」だとか「プロレス」。
そりゃ、女の子は読まないよ。
だけどわたしは、そんな男たちの物語が好きだった。
愛しかった。
弱い男が、汚物まみれになりながら、涙と鼻水をすすりながら、拳を握って立ち上がる、そーゆー物語を愛した。
夢枕は同じ物語を何度も書く。
繰り返し繰り返し、同じテーマで小説を書く。
わたしは彼が描きつづける、その物語が好きだった。
夢枕の描きつづける物語。
それは、
「ひとは、しあわせになれる」
ということ。
わたしはこんなに弱い。
わたしはこんなに醜い。
だけど。
ひとは、しあわせになれる。
あなたも、しあわせになれる。
わたしも、しあわせになれる。
ひとに、生きる価値はある。意味はある。
あなたに、生きる価値はある。意味はある。
わたしに、生きる価値はある。意味はある。
そう、繰り返しつづけている。
そんな物語に、どれほど救われたか。
夢を求め、あがきつづける不器用で一途な男たちに、どれほど焦がれたか。
自由で、孤独な男たち。
強くて、弱い男たち。
わたしは女だから、彼らのようになれない。
彼らのようには、生きられない。
それをとても、かなしく思った。
だけど。
わたしは女だから、彼らのような男たちを愛することができる。
抱いて、癒してやることができる。
それをとても、誇りに思った。
夢枕の描く作品は、同じカラーに貫かれているので、ツボにハマるかそうでないかで、評価が分かれることだろう。
わたしは、ひとごとぢゃない痛みを感じるので、ツボにハマりまくる。
つまり、「夢」ってもんについてだ。
夢枕作品に如実に表れる、「こんなふうにしか生きられない」男たち。
ふつーに会社行って、ふつーに働いて、ふつーにお金もらって。そうやって生きることのできない男たち。
なにか、心のうち、魂のうちにとんでもない「飢え」があって、それを満たすためにあがきつづける男たち。
空手でも釣りでも登山でもいいよ。そんなもんやらなくたって、ふつーの人は生きていけるのに、その男たちは、ダメなんだ。生活することよりも、大切なことがあるんだ。
「それ」ができなければおれは存在している意味がない。
そう思えるたったひとつのものを持っている。
生活すること、よりも、大切なこと。
「それ」を極めることで誰もしあわせにならないできない、お金にもならない。だけど彼が存在するために、必要なこと。
他人も自分も不幸にして、泣きながら迷いながら、だけど「それ」を求めずにはいられない。
そーゆー男たちの姿が、自分自身と重なるのだろう。
わたしにも、たったひとつ、ゆずれないものがある。
「それ」ができなければ、わたしは存在している意味がない。
自分と重なり、だけど自分ではなく。
男たちの渇望と慟哭がわかり、そしてそんな男たちに絶望し、なおも愛する女たちに共感する。
女の子で夢枕ファンはいなかった。話が合うのはもっぱら男の人だったなー。
『陰陽師』が最初に出版されたころ、わたしは「あちゃー」と思った。
こりゃまた恥ずかしい本を出したな、と。
夢枕は声の大きな作家だ。作品で自分の想いを絶叫するタイプの作家。
『陰陽師』は夢枕が今まで書いてきた作品たちの、恥ずかしい部分をギュッと詰め込んだよーな短編集だった。
仏教系の思想とか、ひととひとの距離や温度、ヒーロー像、というような、今まで彼の作品中で手を変え品を変え5万回は読んだよーなエッセンスが、摘出され濃縮され、詰め込まれている。
つーか、自分の「萌え」だけでリビドーのままに書いた短編。それが安倍晴明の物語だろう。
あちゃー、この人またこんなことやってるよ。恥ずかしー。
「萌え」だけで短編書いて、また自分でそれに酔って。ほんと、たのしそうに書いてるな。レベルはともかく、すげー同人誌的。
と、ファンだからこそ赤面してしまうよーなシリーズ。
巻を追うごとに恥ずかしさは爆走、ただ晴明と博雅がテーマを会話して、いちゃいちゃしているだけでストーリーがなかったりとかな。おいおい、作家としてそれはまずいだろう。ちゃんとストーリー作れよ、書けよ。
それがまさか、大ブレイクするとはなー。
なんだかなー。
恥ずかしいなー。
しかも、女の子に大人気ときたもんだ。ああもー、恥ずかしいよママン。
誰にも見せないつもりで「秘密のぉと」とかに萌えなSSを書きつづっていた、それがそのまま出版されて大人気!! になってしまったよーな恥ずかしさだ。
いや、わたしの作品じゃないけど、なんか、そーゆー気恥ずかしさに満ちてるのよー。
もちろん、大好きだけどね、『陰陽師』。
ただただ、恥ずかしいの。青春の過ち的な感じで。
映画の『陰陽師』も、恥ずかしかったよー。
夢枕おじさん、本気で恥ずかしい。
いちばん「うわ、恥ずかしっ」と思ったところはやはり、夢枕のアイディアだった。彼が監督に異議を唱えて直させたところ。うんうん、もー、あんたは正しく夢枕獏だよ。裏切らずに夢枕獏だよ。
『陰陽師』は恥ずかしくて、またその恥ずかしさを愛してはいる。いるが、どうか夢枕おじさん、戻ってきてね。未完のシリーズの続きを書いてね。
個人的に『獅子の門』のつづきがものすごーく読みたい。
志村×文平で萌えたんだ、わたしゃ(笑)。
それがちょっと、さみしい。
WOWOWで『陰陽師』の放送があった。とりあえず録画。
野村萬斎演じる安倍晴明は、まさにイメージそのもの。他のショボイTVドラマの晴明とは同一に語れない。
キャスティングを聞いたときから、映画の公開をたのしみにしていたさ。
ちなみに、源博雅役が伊藤英明っつーのは不満だった。わたしのイメージでは杉本哲太の方が近い。
そして、原作通りとても恥ずかしい映画だった。
映画館でWHITEちゃんとふたり、悶絶しそーになったよ(笑)。
わたしは、夢枕獏のファンである。
好きな小説家をひとりあげろ、と言われれば、彼を名のあげる。
わたしの文体に大きな影響を与えたのは、太宰治と夢枕獏、つーくらいだ。
わたしが夢枕を知ったのは、『サイコダイバー・シリーズ』がブレイクしたときだ。
エロスとバイオレンスがブームになったとき。
そのときはまだ、ファンじゃなかった。当時出ていた『サイコダイバー』を3冊とも読んだし、『キマイラ』も出ている分だけ読んだけれど、「ふーん」としか思えなかった。
それより、作者のはしゃぎぶりがイタかった。
「この小説は絶対おもしろい」
と、あとがきで断言してあるけど、べつにちっともおもしろくないよ。ばっかみたい。
そんなふうに思った。
ただの軽薄な流行作家だと思った。過剰な暴力表現と性描写で客を喜ばせているだけだと思った。
わたしはそのときまだ10代で、潔癖だったんだ。セックスを道具のように描かれると、それだけで嫌悪感を持った。
だけどわたしは活字中毒で、流行っている本は片っ端から読んでいた。人生でいちばん本を読んでいたころだ。
夢枕獏も菊池秀行もべつに好きじゃないけれど、新刊が出るととりあえず読んでいた。
ハマったのは、『餓狼伝』だ。
半分バカにするよーな気持ちで手に取ったのに、読みながらボロボロ泣いていた。
そこには過剰な暴力も翻弄される性もなかった。
ただただストイックな、「闘い」があった。
それから、夢枕獏の描く格闘技小説をむさぼり読んだ。
彼の描く男たち、女たちに魅了された。
読書好きな友人たちはみんな、菊池秀行は読むけれど、夢枕獏は読まなかった。
理由はひとつ。菊池の小説には少女マンガのような美形が出るけれど、夢枕の小説には出ないから。
派手な超能力や、卓越した力を持つ美形のヒーローが活躍する菊池の小説は、友人たちに人気があったよ。
一方夢枕ときたら、売れて名前が通るようになると、そういった美形ヒーローものをぱたりと描かなくなった。
彼が描くのは、分厚い筋肉に首が埋まったような、泥臭い厳つい男たちだ。
完全無欠のヒーローではなく、人生の落伍者が泥の中であがくよーな話ときたもんだ。しかもテーマは「空手」だとか「プロレス」。
そりゃ、女の子は読まないよ。
だけどわたしは、そんな男たちの物語が好きだった。
愛しかった。
弱い男が、汚物まみれになりながら、涙と鼻水をすすりながら、拳を握って立ち上がる、そーゆー物語を愛した。
夢枕は同じ物語を何度も書く。
繰り返し繰り返し、同じテーマで小説を書く。
わたしは彼が描きつづける、その物語が好きだった。
夢枕の描きつづける物語。
それは、
「ひとは、しあわせになれる」
ということ。
わたしはこんなに弱い。
わたしはこんなに醜い。
だけど。
ひとは、しあわせになれる。
あなたも、しあわせになれる。
わたしも、しあわせになれる。
ひとに、生きる価値はある。意味はある。
あなたに、生きる価値はある。意味はある。
わたしに、生きる価値はある。意味はある。
そう、繰り返しつづけている。
そんな物語に、どれほど救われたか。
夢を求め、あがきつづける不器用で一途な男たちに、どれほど焦がれたか。
自由で、孤独な男たち。
強くて、弱い男たち。
わたしは女だから、彼らのようになれない。
彼らのようには、生きられない。
それをとても、かなしく思った。
だけど。
わたしは女だから、彼らのような男たちを愛することができる。
抱いて、癒してやることができる。
それをとても、誇りに思った。
夢枕の描く作品は、同じカラーに貫かれているので、ツボにハマるかそうでないかで、評価が分かれることだろう。
わたしは、ひとごとぢゃない痛みを感じるので、ツボにハマりまくる。
つまり、「夢」ってもんについてだ。
夢枕作品に如実に表れる、「こんなふうにしか生きられない」男たち。
ふつーに会社行って、ふつーに働いて、ふつーにお金もらって。そうやって生きることのできない男たち。
なにか、心のうち、魂のうちにとんでもない「飢え」があって、それを満たすためにあがきつづける男たち。
空手でも釣りでも登山でもいいよ。そんなもんやらなくたって、ふつーの人は生きていけるのに、その男たちは、ダメなんだ。生活することよりも、大切なことがあるんだ。
「それ」ができなければおれは存在している意味がない。
そう思えるたったひとつのものを持っている。
生活すること、よりも、大切なこと。
「それ」を極めることで誰もしあわせにならないできない、お金にもならない。だけど彼が存在するために、必要なこと。
他人も自分も不幸にして、泣きながら迷いながら、だけど「それ」を求めずにはいられない。
そーゆー男たちの姿が、自分自身と重なるのだろう。
わたしにも、たったひとつ、ゆずれないものがある。
「それ」ができなければ、わたしは存在している意味がない。
自分と重なり、だけど自分ではなく。
男たちの渇望と慟哭がわかり、そしてそんな男たちに絶望し、なおも愛する女たちに共感する。
女の子で夢枕ファンはいなかった。話が合うのはもっぱら男の人だったなー。
『陰陽師』が最初に出版されたころ、わたしは「あちゃー」と思った。
こりゃまた恥ずかしい本を出したな、と。
夢枕は声の大きな作家だ。作品で自分の想いを絶叫するタイプの作家。
『陰陽師』は夢枕が今まで書いてきた作品たちの、恥ずかしい部分をギュッと詰め込んだよーな短編集だった。
仏教系の思想とか、ひととひとの距離や温度、ヒーロー像、というような、今まで彼の作品中で手を変え品を変え5万回は読んだよーなエッセンスが、摘出され濃縮され、詰め込まれている。
つーか、自分の「萌え」だけでリビドーのままに書いた短編。それが安倍晴明の物語だろう。
あちゃー、この人またこんなことやってるよ。恥ずかしー。
「萌え」だけで短編書いて、また自分でそれに酔って。ほんと、たのしそうに書いてるな。レベルはともかく、すげー同人誌的。
と、ファンだからこそ赤面してしまうよーなシリーズ。
巻を追うごとに恥ずかしさは爆走、ただ晴明と博雅がテーマを会話して、いちゃいちゃしているだけでストーリーがなかったりとかな。おいおい、作家としてそれはまずいだろう。ちゃんとストーリー作れよ、書けよ。
それがまさか、大ブレイクするとはなー。
なんだかなー。
恥ずかしいなー。
しかも、女の子に大人気ときたもんだ。ああもー、恥ずかしいよママン。
誰にも見せないつもりで「秘密のぉと」とかに萌えなSSを書きつづっていた、それがそのまま出版されて大人気!! になってしまったよーな恥ずかしさだ。
いや、わたしの作品じゃないけど、なんか、そーゆー気恥ずかしさに満ちてるのよー。
もちろん、大好きだけどね、『陰陽師』。
ただただ、恥ずかしいの。青春の過ち的な感じで。
映画の『陰陽師』も、恥ずかしかったよー。
夢枕おじさん、本気で恥ずかしい。
いちばん「うわ、恥ずかしっ」と思ったところはやはり、夢枕のアイディアだった。彼が監督に異議を唱えて直させたところ。うんうん、もー、あんたは正しく夢枕獏だよ。裏切らずに夢枕獏だよ。
『陰陽師』は恥ずかしくて、またその恥ずかしさを愛してはいる。いるが、どうか夢枕おじさん、戻ってきてね。未完のシリーズの続きを書いてね。
個人的に『獅子の門』のつづきがものすごーく読みたい。
志村×文平で萌えたんだ、わたしゃ(笑)。
多忙な1日。
朝は月組の並び。
昼はWHITEちゃんと映画。
夜は学生時代からの友人たちと飲み会。
月組のチケットは、まー、そこそこの手応え。
とりあえず目標だった「新人公演」「千秋楽」「日付は問わないからとにかくなにがなんでも1列目」のチケットをGET。「レビュー記念日」のチケットは友会で当たってたんでそれでよし。
でも、手放しでよろこべないのは、席がよくないからだ。1列目が1枚あるから、よしとするか……。
ポピーちゃんは、ばりばりのゆーひファン。
彼女の今回の目標は「1列目でゆーひを見る」。
しかしくじ運のない彼女、弟まで動員したのに、総ハズレ状態。
わたしが「1列目回そうか……?」と言ったら、「涙目+腰くだけ」状態だった……。
レビュー記念日のチケットも、余ってるんだけど、行く? と聞いたら即答。いや、よかったよ、一緒に行ってくれる人がいて。さばくつもりだったからさ。
よろこんでくれる人にチケットを回すことができて、わたしもうれしいっす。
つーことで、月組はポピーちゃんと2回、並んで観ることに決定。あとは全部ひとりで観劇かな(って、何回観るつもりなんだ、わたし)。
いつもの並びメンバーで昼過ぎまでだらだらしたあと、WHITEちゃんと『MIB2』を見に行く。
駄作とそしられることの多いこの映画、わたしもWHITEちゃんも、じつはけっこー好きなのだ。
あれほどクソミソに叩かれていた『1』を見て、「なんでー? おもしろいじゃん」と思ったさ。つーか、人様の感想を聞く前に観ていたから、たのしく見たあとで、みんながケナシまくっているのを聞いたり読んだりして、首をひねったもんだったよ。
だから、前評判がどうあれ(今回もまた、評判悪いね……)『2』にも期待してたんだが。
……おもしろくなかった……。
1の方がはじけてたっていうか、嘘とほんとの混ざり具合がよかったなあ、と。
この現実社会で、あのメンバーたちが飄々と、今も宇宙人トラブルを解決しているんだと思うと、それだけでも愉快だった。そーゆーのもアリじゃん、と思った。
さすがに2回目だと、その「ネタ勝ち」な面が薄れてしまうのかな。
あと、期待してたんだけどなあ、主題歌のビデオクリップ!!
『1』を見たのはたしか、今は亡き東映会館だったと思うんだが、本編がはじまる前にウィル・スミスのビデオクリップがあったのよー。
最初はなにかと思ったよ。本編にしては、ただえんえんえんえん、歌って踊ってるだけだし、つーか街中踊ってるし、いつまでもただ歌って踊ってるし……。
フルコーラス、5分間ほど、ただただ、主題歌のビデオクリップ見せられちゃったの。
いやあ、アレにはおどろいた(笑)。
で、それがよーやく終わったなと思ったら、やはり同じよーなノリの、『MIB』本編がはじまった……(笑)。
この2連発には、ウケました。
でも、今回はそれもなかったしな。ちぇっ。
WHITEちゃんとは、映画を見たあとバーゲンを少々ひやかし、別れる。
学生時代からつづいている友人たちとの飲み会へ。
じつはWHITEちゃんも、同じ学生時代からの友人なんだが……。
彼女はちょっと癖があるので、万人向けではない。つーか、「あ、その日は昼間WHITEちゃんと映画見てるのよ、んじゃWHITEちゃんもそのまま連れて行っていい?」と、幹事の子に聞いたら、断られたんだ。
「悪いけどWHITEちゃんは連れてこないで。飲み会のことはWHITEちゃんには内緒にしてね」と、言われた。
だから内緒。
ごめんね、WHITEちゃん。
わたしはWHITEちゃんが好きだし、彼女のいいところをいっぱい知っているのだが、そうでない人がいるのは、もーしょーがないことだ。
にしても、「来るなら緑野だけにして。WHITEちゃんは連れて来ないで」という人が何人もいる……。なんでこー、好き嫌いの別れるキャラクターかな、WHITEちゃんって。
久しぶりに会う友人たちと、たのしく歓談。
わたしは昨日から寝ていないのと、お昼にパスタを食べ過ぎたのがこたえて、ほとんど食欲ナシ。しょーがないので飲むだけ飲んでいたら、やっぱりあまり気分はよろしくない……健康第一だよなあ。
結婚してしまったネコさんと、仕事が忙しいTAMAちゃんには、ほんとになかなか会えないんだ。今会ったら、次はいつ会えるのだろー?
TAMAちゃんにはまた、コミケ会場で会えるかな? つーか、大阪で会えないのに、なんで東京でなら会えるんだ、TAMAちゃん?(笑)
そーいやTAMAちゃん、わたしたち、東京駅の大丸のティールームで、「生涯一オタク」の誓いをたてたよね、おぼえてる?
と、わたしが言ったら、彼女は本気でぽかんとしていた。
やっぱり、おぼえてないなっ。
あれはまだ、学生時代だっけ? 卒業してたっけ?
それまでTAMAちゃんは、「友だちの友だち」程度の人だった。小さくて華奢できれいで、授業中に貧血で倒れてしまうよーな、「お嬢様」だった。
その、わたしとはぜんぜんチガウ、いかにも繊細そーな彼女は、何故か外見に似合わずマンガが好きで、自分でもコツコツとイラストを描いていた。
しかも、やおひ好きオタクのわたしとはちがい、彼女が好きなのは本格ファンタジー。やおひもパロディも理解できないが、あたたかく見守っている、という感じ。彼女の描くファンタジー・イラストも、彼女らしい繊細かつ緻密なもの。
接点があるよーでなさそーなわたしたちは、あるときふたりだけでコミケに行った。他の友人たちがみんな都合が悪かったり、オタクを卒業してしまったりして、わたしたち以外にいなかったのだ。
みんなみんな、いつか卒業する。マンガなんてオタクなんて、オトナになれないコドモが寄生しているだけのモノだ。……そんなふーに、周りの人たちは言っていた。
だけどわたしは、きっと一生、この世界が好きだ。わたしは一度好きになったものは一生好きでいる。
オトナになっても、ババアになっても、わたしは変わらない。
ずっと、創作をつづけている。
プロになれなくても。
書き続けている。
はじめてふたりっきりで旅行して、いろいろ話す機会があって。TAMAちゃんもまた、わたしと同じ想いでいることがわかったんだな。
「わたしは生涯オタクだよ。一生、描き続けるよ」
TAMAちゃんは、はかなげに美しい顔に笑みを浮かべて、そう言ったんだ。
「わたしたち、生涯オタクだよねっ」と、若き日のわたしたちは、誓い合ったのさ……。
…………恥ずかしい話だがな。
やっぱりTAMAちゃんは、カケラもおぼえてなかった。わたしがそのときの会話を説明しても、まだ首をひねっている。
オトナになるって、こういうことだよな……。
「でもわたし、変わってないって。ちゃんと今もオタクだよ」
と、TAMAちゃんは昔と変わらぬ美しい笑顔で言う。
たしかに、年に一度はコミケに現れるね。
でももうあなた、描いてないんでしょう? 描きたいとは思ってるのかもしれないけど、現実問題、描いてないよね?
オトナになるって、こういうことだよな……。
結局、今も現役バリバリでオタクなのは、わたしだけだ。
子どものころからずっと書き続けて、そして、まがりなりにもそれを本業にしてしまった。
ちっとも食えてないけどな。
若いころってのはなんであんなに恥ずかしくて、そしてがむしゃらなんだろーね。
ネコさん、TAMAちゃん、ミジンコくん、今回の幹事のミヤビンスキーくん、みんなみんな、変わっていくね。
みんな確実に老けてるもんな。
青かった時代を共に過ごした彼女たちと、わたしはずっと友だ…
朝は月組の並び。
昼はWHITEちゃんと映画。
夜は学生時代からの友人たちと飲み会。
月組のチケットは、まー、そこそこの手応え。
とりあえず目標だった「新人公演」「千秋楽」「日付は問わないからとにかくなにがなんでも1列目」のチケットをGET。「レビュー記念日」のチケットは友会で当たってたんでそれでよし。
でも、手放しでよろこべないのは、席がよくないからだ。1列目が1枚あるから、よしとするか……。
ポピーちゃんは、ばりばりのゆーひファン。
彼女の今回の目標は「1列目でゆーひを見る」。
しかしくじ運のない彼女、弟まで動員したのに、総ハズレ状態。
わたしが「1列目回そうか……?」と言ったら、「涙目+腰くだけ」状態だった……。
レビュー記念日のチケットも、余ってるんだけど、行く? と聞いたら即答。いや、よかったよ、一緒に行ってくれる人がいて。さばくつもりだったからさ。
よろこんでくれる人にチケットを回すことができて、わたしもうれしいっす。
つーことで、月組はポピーちゃんと2回、並んで観ることに決定。あとは全部ひとりで観劇かな(って、何回観るつもりなんだ、わたし)。
いつもの並びメンバーで昼過ぎまでだらだらしたあと、WHITEちゃんと『MIB2』を見に行く。
駄作とそしられることの多いこの映画、わたしもWHITEちゃんも、じつはけっこー好きなのだ。
あれほどクソミソに叩かれていた『1』を見て、「なんでー? おもしろいじゃん」と思ったさ。つーか、人様の感想を聞く前に観ていたから、たのしく見たあとで、みんながケナシまくっているのを聞いたり読んだりして、首をひねったもんだったよ。
だから、前評判がどうあれ(今回もまた、評判悪いね……)『2』にも期待してたんだが。
……おもしろくなかった……。
1の方がはじけてたっていうか、嘘とほんとの混ざり具合がよかったなあ、と。
この現実社会で、あのメンバーたちが飄々と、今も宇宙人トラブルを解決しているんだと思うと、それだけでも愉快だった。そーゆーのもアリじゃん、と思った。
さすがに2回目だと、その「ネタ勝ち」な面が薄れてしまうのかな。
あと、期待してたんだけどなあ、主題歌のビデオクリップ!!
『1』を見たのはたしか、今は亡き東映会館だったと思うんだが、本編がはじまる前にウィル・スミスのビデオクリップがあったのよー。
最初はなにかと思ったよ。本編にしては、ただえんえんえんえん、歌って踊ってるだけだし、つーか街中踊ってるし、いつまでもただ歌って踊ってるし……。
フルコーラス、5分間ほど、ただただ、主題歌のビデオクリップ見せられちゃったの。
いやあ、アレにはおどろいた(笑)。
で、それがよーやく終わったなと思ったら、やはり同じよーなノリの、『MIB』本編がはじまった……(笑)。
この2連発には、ウケました。
でも、今回はそれもなかったしな。ちぇっ。
WHITEちゃんとは、映画を見たあとバーゲンを少々ひやかし、別れる。
学生時代からつづいている友人たちとの飲み会へ。
じつはWHITEちゃんも、同じ学生時代からの友人なんだが……。
彼女はちょっと癖があるので、万人向けではない。つーか、「あ、その日は昼間WHITEちゃんと映画見てるのよ、んじゃWHITEちゃんもそのまま連れて行っていい?」と、幹事の子に聞いたら、断られたんだ。
「悪いけどWHITEちゃんは連れてこないで。飲み会のことはWHITEちゃんには内緒にしてね」と、言われた。
だから内緒。
ごめんね、WHITEちゃん。
わたしはWHITEちゃんが好きだし、彼女のいいところをいっぱい知っているのだが、そうでない人がいるのは、もーしょーがないことだ。
にしても、「来るなら緑野だけにして。WHITEちゃんは連れて来ないで」という人が何人もいる……。なんでこー、好き嫌いの別れるキャラクターかな、WHITEちゃんって。
久しぶりに会う友人たちと、たのしく歓談。
わたしは昨日から寝ていないのと、お昼にパスタを食べ過ぎたのがこたえて、ほとんど食欲ナシ。しょーがないので飲むだけ飲んでいたら、やっぱりあまり気分はよろしくない……健康第一だよなあ。
結婚してしまったネコさんと、仕事が忙しいTAMAちゃんには、ほんとになかなか会えないんだ。今会ったら、次はいつ会えるのだろー?
TAMAちゃんにはまた、コミケ会場で会えるかな? つーか、大阪で会えないのに、なんで東京でなら会えるんだ、TAMAちゃん?(笑)
そーいやTAMAちゃん、わたしたち、東京駅の大丸のティールームで、「生涯一オタク」の誓いをたてたよね、おぼえてる?
と、わたしが言ったら、彼女は本気でぽかんとしていた。
やっぱり、おぼえてないなっ。
あれはまだ、学生時代だっけ? 卒業してたっけ?
それまでTAMAちゃんは、「友だちの友だち」程度の人だった。小さくて華奢できれいで、授業中に貧血で倒れてしまうよーな、「お嬢様」だった。
その、わたしとはぜんぜんチガウ、いかにも繊細そーな彼女は、何故か外見に似合わずマンガが好きで、自分でもコツコツとイラストを描いていた。
しかも、やおひ好きオタクのわたしとはちがい、彼女が好きなのは本格ファンタジー。やおひもパロディも理解できないが、あたたかく見守っている、という感じ。彼女の描くファンタジー・イラストも、彼女らしい繊細かつ緻密なもの。
接点があるよーでなさそーなわたしたちは、あるときふたりだけでコミケに行った。他の友人たちがみんな都合が悪かったり、オタクを卒業してしまったりして、わたしたち以外にいなかったのだ。
みんなみんな、いつか卒業する。マンガなんてオタクなんて、オトナになれないコドモが寄生しているだけのモノだ。……そんなふーに、周りの人たちは言っていた。
だけどわたしは、きっと一生、この世界が好きだ。わたしは一度好きになったものは一生好きでいる。
オトナになっても、ババアになっても、わたしは変わらない。
ずっと、創作をつづけている。
プロになれなくても。
書き続けている。
はじめてふたりっきりで旅行して、いろいろ話す機会があって。TAMAちゃんもまた、わたしと同じ想いでいることがわかったんだな。
「わたしは生涯オタクだよ。一生、描き続けるよ」
TAMAちゃんは、はかなげに美しい顔に笑みを浮かべて、そう言ったんだ。
「わたしたち、生涯オタクだよねっ」と、若き日のわたしたちは、誓い合ったのさ……。
…………恥ずかしい話だがな。
やっぱりTAMAちゃんは、カケラもおぼえてなかった。わたしがそのときの会話を説明しても、まだ首をひねっている。
オトナになるって、こういうことだよな……。
「でもわたし、変わってないって。ちゃんと今もオタクだよ」
と、TAMAちゃんは昔と変わらぬ美しい笑顔で言う。
たしかに、年に一度はコミケに現れるね。
でももうあなた、描いてないんでしょう? 描きたいとは思ってるのかもしれないけど、現実問題、描いてないよね?
オトナになるって、こういうことだよな……。
結局、今も現役バリバリでオタクなのは、わたしだけだ。
子どものころからずっと書き続けて、そして、まがりなりにもそれを本業にしてしまった。
ちっとも食えてないけどな。
若いころってのはなんであんなに恥ずかしくて、そしてがむしゃらなんだろーね。
ネコさん、TAMAちゃん、ミジンコくん、今回の幹事のミヤビンスキーくん、みんなみんな、変わっていくね。
みんな確実に老けてるもんな。
青かった時代を共に過ごした彼女たちと、わたしはずっと友だ…