何故に宮本武蔵?@夢現無双 「宮本武蔵」
2019年3月15日 タカラヅカ2019年3月15日 大劇場月組『夢現無双 「宮本武蔵」』『クルンテープ 天使の都』初日/宙組『オーシャンズ11』新人公演一部の配役決定
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えー、素朴な疑問です。
何故、宮本武蔵?
ヅカヲタであることを公言して生きているわたしは、ひとさまからよくヅカネタを振られる。お天気の話と同じで「こいつにはヅカの話を振れば平穏」と思われているのかもしれない。「テレビでヅカの人を見た」とか「松岡修造の娘さん、タカラヅカ入ったんだって?」とか。ちなみに、最近いちばん言われたのは、「タカラヅカトップスターの脱税」だ……←一般人はOGもその親も区別しない、ただ「タカラヅカのトップスター」ってとこだけに反応する・そのワードだけおぼえてる、ことがよくわかったわ……。
阪急沿線で生きている限り、興味の有無に関係なくヅカのポスターは目に入る。
ゆえに、ヅカファンでもなんでもない人から、「今度〇〇やるんだね」と話を振られることがある。
作品名なんかおぼえちゃいねえ、ただポスターの雰囲気だけで「〇〇やるんだね」……王子様みたいなやつ、とか、日本物とか。(『ベルばら』や『エリザベート』は作品名で言われるから、知名度高いとわかる)
毎度、みりお様のポスター食いつき度はすごいと思う……「ポスターの人、きれいだった」ってみりお様のときはやたら言われる……組や名前言ってもおぼえてくれない・そもそも観る気もおぼえる気もない人が、「そういえばポスター見た」と話題にするのが、大抵みりお様。
そんな状況で、疑問として口にされるのが、「宮本武蔵」。
「今度、宮本武蔵やるんだね」「タカラヅカで宮本武蔵?」「すごいね、タカラヅカってなんでもやるんだね」
たしかに、「宮本武蔵」は有名なので、ポスターだけで演目を区別してくれる。それはすごいことだし、良いことだと思う。
が。
「宮本武蔵なら、観ない」「タカラヅカで宮本武蔵はいらない」
と、続くのは、いかがなものか。
や、もともと観る気はほとんどない一般人たちだけど。
ただの社交辞令として「タカラヅカってキラキラしてていいわねー、観たいわぁ」と言ってくれるだけの人たちだ。
大阪人なのでみんな大抵、1回はタカラヅカを観たことがある。何十年前だったり子どもの頃だったりしても、とりあえず「一度も観たことがナイ」という人の方が少ない。
大人で、エンタメに時間とお金を出す意味を理解している人も多い。
実際に観るにはハードルがいくつもあるけど、潜在的に観客になる「かもしれない」人たちだ。
そんな人たちが、口を揃えて言う。
「どうせタカラヅカを観るなら、キラキラしたものが観たい」
普段、タカラヅカを観ないから。
たまに観るなら、タカラヅカらしい、ドレスと軍服でキラキラしたやつを。
「宮本武蔵って、きれいじゃないし、野蛮だし、なにもタカラヅカで観なくても」
軽い世間話で「ヅカは楽しいよー、一緒に行こうよー」と言うのはいつものことだけど。
「そうね、行きたいね(社交辞令)」が常だけど、今回は「そうね、行きたいね(社交辞令)。宮本武蔵以外で」となる。
「宮本武蔵」が、誘いを断る口実になってる。
この女性ウケの悪さよ。
宮本武蔵って、そんなに避けられるネタなのか。
社交辞令で「断る理由」に使って問題ないほど。
「今度はじめてタカラヅカ観に行くんです、友人に誘われて。作品名もなにも知らないんですけど」
と無邪気に言う人に、日程聞いて「ああそれ、月組の宮本武蔵だわ」と言うと、表情が曇った。
「宮本武蔵……? えー……?」
キラキラした『ベルばら』みたいなモノを期待していたらしい。
(ちなみに、「大丈夫、ショーがあるから!」と言ってほっとさせて、「ただ、タイのショーだけど」と付け加えて「たい?」「タイランド、国のタイ」「えー……?」とさらに困惑させてしまう、と。この2本立てのチョイスはいったい……?)
また別の人だけど、タカラヅカは過去に2回だけ観たことがある、という人が、友人のピンチヒッターで今度「宮本武蔵を観に行くことになった」と言って。
真顔で聞かれた。
「タカラヅカで宮本武蔵って、どのへんに需要があるんですか?」
大抵の女性は、興味を持たない。むしろ避ける。
なのに何故、そんなテーマで上演するのか、と。
「えーと、男性ファン獲得のため……?」
タカラヅカは今、大人気だ。
劇場はお客でいっぱい、ファンはチケットが取れずに困っている。
そんなときだからこそ、冒険が出来る。
今いるファンや、「たまにはタカラヅカもいいかも」なんて人が求めるキラキラしたタカラヅカだけやっていたのでは、可能性が広がらない。
どうせファンは題材がなんであっても観るんだから、ファンが求めないモノを上演してもいい。
宮本武蔵という、男性が好む題材をやり、男性客を掴みたい。
……てことかな。
と、わたしはてきとーに説明した。
「ほら、王子様とお姫さまのキラキラ恋愛モノだと、彼氏や旦那を誘いにくいやん。敬遠されるやん。でも宮本武蔵なら、一緒に行ってくれるかも」
「なるほど。そういうことなんですね。じゃあ宮本武蔵でも仕方ないか。私はそれよりタカラヅカっぽいモノが観たかったけど」
なんて素直に納得してくれたけど。
いやあ、ドキッとしますな。
「宮本武蔵って、どのへんに需要があるんですか?」なんて聞かれると。
ヅカヲタも喜ばないし、一般人も喜ばない。
そんなテーマをあえてやる。
そういや月組は『カンパニー』もやったし、「男性ファン獲得用の組」なのかも。
でそもれなら、間に『エリザベート』を挟むのは戦略的によくなかったのでは?
「サラリーマンが好む題材」をせっかく上演して「次も観てみようかな」と思わせても、次が『エリザベート』だとカラーの違いに困惑するだろうし、『エリザベート』が気に入った客は「『エリザベート』みたいなのが観たいのに、次は宮本武蔵……?」と困惑するし。
どこを目指しているんだろう。
や、わたしの周囲の狭い世界の話なので、「老若男女、すべての人が宮本武蔵大好き、タカラヅカで観たいと思ってた!!」と狂喜乱舞しているのかもしれませんが。
わたしには、「宮本武蔵は男性が好む題材。女性は喜ばない」というイメージがある。
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えー、素朴な疑問です。
何故、宮本武蔵?
ヅカヲタであることを公言して生きているわたしは、ひとさまからよくヅカネタを振られる。お天気の話と同じで「こいつにはヅカの話を振れば平穏」と思われているのかもしれない。「テレビでヅカの人を見た」とか「松岡修造の娘さん、タカラヅカ入ったんだって?」とか。ちなみに、最近いちばん言われたのは、「タカラヅカトップスターの脱税」だ……←一般人はOGもその親も区別しない、ただ「タカラヅカのトップスター」ってとこだけに反応する・そのワードだけおぼえてる、ことがよくわかったわ……。
阪急沿線で生きている限り、興味の有無に関係なくヅカのポスターは目に入る。
ゆえに、ヅカファンでもなんでもない人から、「今度〇〇やるんだね」と話を振られることがある。
作品名なんかおぼえちゃいねえ、ただポスターの雰囲気だけで「〇〇やるんだね」……王子様みたいなやつ、とか、日本物とか。(『ベルばら』や『エリザベート』は作品名で言われるから、知名度高いとわかる)
毎度、みりお様のポスター食いつき度はすごいと思う……「ポスターの人、きれいだった」ってみりお様のときはやたら言われる……組や名前言ってもおぼえてくれない・そもそも観る気もおぼえる気もない人が、「そういえばポスター見た」と話題にするのが、大抵みりお様。
そんな状況で、疑問として口にされるのが、「宮本武蔵」。
「今度、宮本武蔵やるんだね」「タカラヅカで宮本武蔵?」「すごいね、タカラヅカってなんでもやるんだね」
たしかに、「宮本武蔵」は有名なので、ポスターだけで演目を区別してくれる。それはすごいことだし、良いことだと思う。
が。
「宮本武蔵なら、観ない」「タカラヅカで宮本武蔵はいらない」
と、続くのは、いかがなものか。
や、もともと観る気はほとんどない一般人たちだけど。
ただの社交辞令として「タカラヅカってキラキラしてていいわねー、観たいわぁ」と言ってくれるだけの人たちだ。
大阪人なのでみんな大抵、1回はタカラヅカを観たことがある。何十年前だったり子どもの頃だったりしても、とりあえず「一度も観たことがナイ」という人の方が少ない。
大人で、エンタメに時間とお金を出す意味を理解している人も多い。
実際に観るにはハードルがいくつもあるけど、潜在的に観客になる「かもしれない」人たちだ。
そんな人たちが、口を揃えて言う。
「どうせタカラヅカを観るなら、キラキラしたものが観たい」
普段、タカラヅカを観ないから。
たまに観るなら、タカラヅカらしい、ドレスと軍服でキラキラしたやつを。
「宮本武蔵って、きれいじゃないし、野蛮だし、なにもタカラヅカで観なくても」
軽い世間話で「ヅカは楽しいよー、一緒に行こうよー」と言うのはいつものことだけど。
「そうね、行きたいね(社交辞令)」が常だけど、今回は「そうね、行きたいね(社交辞令)。宮本武蔵以外で」となる。
「宮本武蔵」が、誘いを断る口実になってる。
この女性ウケの悪さよ。
宮本武蔵って、そんなに避けられるネタなのか。
社交辞令で「断る理由」に使って問題ないほど。
「今度はじめてタカラヅカ観に行くんです、友人に誘われて。作品名もなにも知らないんですけど」
と無邪気に言う人に、日程聞いて「ああそれ、月組の宮本武蔵だわ」と言うと、表情が曇った。
「宮本武蔵……? えー……?」
キラキラした『ベルばら』みたいなモノを期待していたらしい。
(ちなみに、「大丈夫、ショーがあるから!」と言ってほっとさせて、「ただ、タイのショーだけど」と付け加えて「たい?」「タイランド、国のタイ」「えー……?」とさらに困惑させてしまう、と。この2本立てのチョイスはいったい……?)
また別の人だけど、タカラヅカは過去に2回だけ観たことがある、という人が、友人のピンチヒッターで今度「宮本武蔵を観に行くことになった」と言って。
真顔で聞かれた。
「タカラヅカで宮本武蔵って、どのへんに需要があるんですか?」
大抵の女性は、興味を持たない。むしろ避ける。
なのに何故、そんなテーマで上演するのか、と。
「えーと、男性ファン獲得のため……?」
タカラヅカは今、大人気だ。
劇場はお客でいっぱい、ファンはチケットが取れずに困っている。
そんなときだからこそ、冒険が出来る。
今いるファンや、「たまにはタカラヅカもいいかも」なんて人が求めるキラキラしたタカラヅカだけやっていたのでは、可能性が広がらない。
どうせファンは題材がなんであっても観るんだから、ファンが求めないモノを上演してもいい。
宮本武蔵という、男性が好む題材をやり、男性客を掴みたい。
……てことかな。
と、わたしはてきとーに説明した。
「ほら、王子様とお姫さまのキラキラ恋愛モノだと、彼氏や旦那を誘いにくいやん。敬遠されるやん。でも宮本武蔵なら、一緒に行ってくれるかも」
「なるほど。そういうことなんですね。じゃあ宮本武蔵でも仕方ないか。私はそれよりタカラヅカっぽいモノが観たかったけど」
なんて素直に納得してくれたけど。
いやあ、ドキッとしますな。
「宮本武蔵って、どのへんに需要があるんですか?」なんて聞かれると。
ヅカヲタも喜ばないし、一般人も喜ばない。
そんなテーマをあえてやる。
そういや月組は『カンパニー』もやったし、「男性ファン獲得用の組」なのかも。
でそもれなら、間に『エリザベート』を挟むのは戦略的によくなかったのでは?
「サラリーマンが好む題材」をせっかく上演して「次も観てみようかな」と思わせても、次が『エリザベート』だとカラーの違いに困惑するだろうし、『エリザベート』が気に入った客は「『エリザベート』みたいなのが観たいのに、次は宮本武蔵……?」と困惑するし。
どこを目指しているんだろう。
や、わたしの周囲の狭い世界の話なので、「老若男女、すべての人が宮本武蔵大好き、タカラヅカで観たいと思ってた!!」と狂喜乱舞しているのかもしれませんが。
わたしには、「宮本武蔵は男性が好む題材。女性は喜ばない」というイメージがある。
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