2019年2月26日 青年館宙組『群盗-Die Räuber-』初日
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 花組『CASANOVA』新人公演観劇。

 1本モノの宿命とはいえ、いきなり監獄からスタート。ドラマチックな裁判も華やかなオープニングもなし。
 突然ドラマはじまってます。

 最初にばーーんと登場するところ、見たかったな。「トップスター」ならではの演出。それが絵になるかどうかって、けっこう重要な気がする。

 新公初主演おめでとー、ホッティー。

 ホッティーってカタカナ表記なんだね、公式HP見てはじめて知った(笑)。口にしてはいても、文字にしてなかったから、今までなんとなくひらがな認識だった。そして、ティーで伸ばすのね。ティだと思ってた。マイティーも伸ばすもんなあ、HPによると。
 でもなんか伸ばさず表記してしまうこと多し……。


 ともかく。
 美貌ゆえに早くから抜擢され、実力難ゆえになっかなか主演ができなかった彼が、最終学年でついに主演を射止めたことがうれしいです。
 だって、顔が好きなんです。
 きれいだもの。鼻も高いし!←重要

 これまで新公でカレーくんの役を多くやってきて、「美貌、だけど音痴」という「そんなとこまで本役をなぞらなくてイイのに……」と溜息をつかせたホッティー。
 それでも、歌も声も、よくなっていたと思うの。
 もっと大変なことになる!と思ってた。
 でも、ぜんぜん気にせず観ることが出来た。

 だって、きれいだもの。

 髪型も衣装も似合ってる。
 キラキラしてる。
 それだけでいいや。

 ただ。

 彼、カサノヴァじゃないよね?(笑)

 1本モノの宿命。いろーんなところをカットされている。
 で、本筋に関係ないと判断されたんだろう、カサノヴァが出会う女性をすべて口説いて落として味方にしてしまう場面が、ほとんどなくなっていた。

 描かれているのは、「運命の恋」を、真面目にしている部分だけ。

 ふつーにひとりの女性に恋する、ふつーの二枚目だった。

 ベアトリーチェ@華ちゃんと出会ったときについた嘘だけ。それだって、まずベアトリーチェの方が会ったこともないカサノヴァへ敵意丸出しだったので、名乗れなかったのは仕方ない、で通る。
 「嘘はついたけど騙すつもりはなかった」……そう言ってもおかしくない、ふつーにまともな青年だった。

 キラキラしたハンサムだけど、カサノヴァじゃない……ただのいい人だー(笑)。
 という点でも、なんかウケてしまいました。
 ホッティー本人が、いい人なんだろうなあ。
 恋に、人生に悩む姿が誠実さと不器用さにあふれていて、こういうポンコツ美青年大好きだけど、ほんとカサノヴァじゃない……と笑いが込み上げました。や、愛しくて。

 ベアトリーチェ@華ちゃんの「少女マンガ力」も合わさって、すっげーかわいいカップルでした。


 次期トップ娘役就任が発表されたのちの新公ヒロイン、華ちゃん。
 プレッシャー半端ナイと思うけど、……あんまりプレッシャー感じてる風に見えないのは、キャラのせい?

 華ちゃんと同じ立場だった月組のさくらちゃんの新公ヒロインは、緊張のあまりか、ものすげーことになってた。(後半は実力を出して、堂々たるヒロインぶりを見せてくれたけど)
 次期トップ娘役と発表されたあとの新公ヒロインだもの、今までの「一下級生のヒロイン」ではなく、「トップ娘役としての値踏み」をされてしまう……プレッシャーすごいと思う。

 華ちゃんって、舞台度胸すごいよなあ……『はいからさんが通る』のときも思ったけど。
 大変なんだろうけど、悲壮感とか切羽詰まってる感じがしない。
 あったかい、やわらかい持ち味が最初から花開いてた。

 華ちゃんの「少女マンガ力」って、ヒロインやってこそなんだな。
 本公演とか、脇にいるときはただ「かわいい子がいる」でしかないんだけど、真ん中で芝居すると背景に薔薇の花が飛ぶわ……マジ少女マンガだわ……。
 ベアトリーチェがかわいくてたまらん。
 かわいいは正義。


 主演のふたり、美しくて絵になってて、「タカラヅカ観たーー!」感を満足させてくれる。
 が。

 新公で、改めて思った。

 歌、長い。多い。

 この作品のソロ曲って、あってもなくても本筋に影響ないのよね。歌詞を聴いてなくても問題ない系っていうか。
 台詞が歌になった、芝居の一部、というより、「スターの見せ場来ました」「このスターが1曲歌います」。
 歌える人が歌わないと、きつい。

 ベアトリーチェの大ナンバーはまるっとカットされてたけど、主役であるカサノヴァにはいろいろあるから……長かったわ。

 改めて、芝居と歌が独立している作品なんだなあ、と思いながら聴いた。

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