2019年2月17日 ドラマシティ宙組『群盗-Die Räuber-』千秋楽
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 『CASANOVA』初日観劇。

 あいかわらず、作品への予備知識はなし。
 外国の作曲家を呼んでいるらしいことと、ちなっちゃんが女役だということぐらいしか、知らない。

 そうやって観劇し、痛切に思ったことは、ふたつ。

 ひとつは。
 『ひかりふる路』も一本モノにしてやってくれよ!!

 なんつーかこー、まったり進むお芝居を観ながら、「時間さえあれば、『ひかりふる路』もいろいろ出来たんだろうなあ」と思わずにはいられなかった。
 『CASANOVA』1幕モノにして、『ひかりふる路』一本モノにした方がよくないか?
 書かれている「本筋」つか「主成分」が、『ひかりふる路』は90分では収まりきらず、あちこちあふれたり染み出たり滴ったりするまま強引に駆け抜けたよね?
 んでもって『CASANOVA』は時間とか空間とかが余裕ありまくりっていうか、埋められてないっていうか、薄いっていうか、いやその楽しくていいけど、ふつーにショーとの2本立ての方がファンも楽しめるんじゃないかなとか。
 同じグラム数の粘土を、無理に小さな箱に押し込んでかちかちに固めてそれでも入り切れてなかった『ひかりふる路』と、伸ばして伸ばして薄くして、なんとか箱の底だけ埋めた感のある『CASANOVA』という印象。

 余裕あるから、いろいろ出来ていいなあ……。
 ちょっと指をくわえてしまう……。

 んで、もうひとつは。
 生田せんせの『Shakespeare』リベンジか!!

 これ、アレだ。『Shakespeare』の途中で迷子になって消失した本筋だ。
 『Shakespeare』は企画段階と上演作品が別モノで、途中でプロット崩壊したまま、「とりあえず感動END」でまとめて誤魔化した作品。ラストが「なんかいい話」っぽいから誤魔化されてるけど、構成はめちゃくちゃ破綻していた。や、ラスト泣くけど。『Shakespeare』好きだけど。好きなことと、壊れてることは別。
 本当なら『Shakespeare』でやるはずだった話、ネタとか場面とかキャラクタとかを、このまま「なかったこと」にするのは、クリエイターとして惜しかったんだろう。
 んで、再利用した。

 ……と思えば、やっぱ、『CASANOVA』も一本モノで良かったのか。と思う。

 『Shakespeare』が90分で破綻しまくりだったもんなー。いっくんは120分ないと無理なのかもしれん……。


 要は好みの問題なので。
 性に合う人が作るモノは、多少破綻していても粗があっても、不快感がナイので、楽しめてしまう。
 それが「性に合う」ってことなんだろう。
 同じくらい薄かったり破綻してたりしても、生理的に苦手なセンスの人がやると、拒絶反応出るもん。

 その点、生田せんせには安心感があるので、途中首をかしげても「ヲイヲイ」と突っ込んでも、おおらかに最後まで観てしまう。

 ということで、『CASANOVA』楽しかった~!

 どっちを向いても美しい人ばかりで、明るくて愉快で気軽に観られる。
 キャラ物だから、ストーリーは添え物。スターのみなさんの見せ場を楽しむべし。
 みりお様の確固たる実力と美貌を堪能。円熟期のトップスターはいいな!

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