揺れる地面で地平線は見えず。@群盗
2019年2月12日 タカラヅカ 『群盗』を観て、とても中途半端な印象を持った。
なにがやりたかったんだろう? と。
兄弟の愛憎、父との葛藤、ヒロインとの恋愛、仲間たちとの友情、理想と現実、みんなちょっと手を出して、なにも得られないまま手を引っ込めた感。
なんか、「よさそうなネタをいいとこ取り」しようとした挙げ句、ネタ自体の良さをすり潰してしまったような?
あれだ、ケーキバイキング。
一口サイズのケーキがずらりと並んでて、いろんな味を楽しめたけど、全種類制覇することに必死になって、結局どのケーキも印象残ってない、てな経験。一口サイズだから、どのケーキも美しさはいまいちだし、カタチ同じになってるし。満足感は「ケーキバイキングに行った」ことで、「とびきりおいしいケーキを食べた」ではない、つーか。
それならふつーにカフェでお茶して、よりすぐりのひとつをじっくり食べた方が満足感あったんじゃ? てな。
え、わたしが貧乏性なだけ? ケーキバイキングで全種類制覇とかしない??
ともかく、『群盗』から受けたバラバラ感、おいしいとこ取りしてるけど、満足感につながらないところが、残念だなと。
カール@キキちゃんと仲間たちのくだりは、スカピン団的な良さがある。
義侠心で立ち上がる若者たち、てのはいいネタだし、個々のキャラクタの描き方でいくらでも膨らませることが出来る。
だけど、描き切れてないし。
もっと群盗メンバーメインに書き起こし、彼らの理想と挫折で盛り上げてもよかったのかも。
カールとヴァールハイト@こってぃの関係性なども、もっと面白く出来るのにな。
3番手ポジションのこってぃは、おいしいと思った。
狂言回しとして解説しまくるので、純粋に出番が多い。
それだけでなく、「主人公と絡む」「主人公に対して思い入れる」から、おいしい。
おいしくない狂言回しは、「ただのナレーター」で、主人公と物理的にも精神的にも絡まないこと。
短編作品では、とにかく主人公と絡むことが重要。
もえこが設定だけ盛り盛りで、じつはおいしくない役なので、こってぃがうらやましかったっす。
……とはいえ、もえこが今さらナレーターしてもおいしくはないしなあ。
おいしく感じるかどうかは、そのスターの普段の立ち位置による。
名もなき下級生たちだから群盗メンバーはおいしいし、狂言回しのこってぃはおいしい。
だからほんと、フランツ役をもっとなんとかしてほしかった……。
『群盗』を観ながら「どこに腰を落ち着けて観ればいいんだろう」ととまどいまくった。
感情移入する先がない。
キャラクタと同一感情を抱く、自己を投影する、のみが感情移入じゃない。
世界観を見極められずにいたんだ。
地面が揺れていたら、視点が定まらないじゃん? どこを観て、足を着けて世界を眺めればいいのか、感情の置き場がなくてな。
ヒロインは存在忘れるくらい薄いし、主人公なにをどうしたいのか見えてこないし、悪役はひとり相撲だし。仲間たちは広げた風呂敷をたためずにいるし。
パパひとり、突然別世界の濃い話をはじめるし(笑)。
全体を観るからいけないのか。
群盗メンバーがかわいいとか、個々を観て楽しめばいいのかな。
キキちゃんかっこいー、もえこ歌うまーい、とか。りんきらさすがやわー、とか。
ひとりずつの魅力を楽しめと。1×2とか2×3とかじゃなく、独立した1をそれぞれ楽しめと。
1に1を掛けても1な作りの作品。
……でも、小柳タンらしい?
小柳タンって、情感部分はあまり求められてない演出家だよねえ?
なにがやりたかったんだろう? と。
兄弟の愛憎、父との葛藤、ヒロインとの恋愛、仲間たちとの友情、理想と現実、みんなちょっと手を出して、なにも得られないまま手を引っ込めた感。
なんか、「よさそうなネタをいいとこ取り」しようとした挙げ句、ネタ自体の良さをすり潰してしまったような?
あれだ、ケーキバイキング。
一口サイズのケーキがずらりと並んでて、いろんな味を楽しめたけど、全種類制覇することに必死になって、結局どのケーキも印象残ってない、てな経験。一口サイズだから、どのケーキも美しさはいまいちだし、カタチ同じになってるし。満足感は「ケーキバイキングに行った」ことで、「とびきりおいしいケーキを食べた」ではない、つーか。
それならふつーにカフェでお茶して、よりすぐりのひとつをじっくり食べた方が満足感あったんじゃ? てな。
え、わたしが貧乏性なだけ? ケーキバイキングで全種類制覇とかしない??
ともかく、『群盗』から受けたバラバラ感、おいしいとこ取りしてるけど、満足感につながらないところが、残念だなと。
カール@キキちゃんと仲間たちのくだりは、スカピン団的な良さがある。
義侠心で立ち上がる若者たち、てのはいいネタだし、個々のキャラクタの描き方でいくらでも膨らませることが出来る。
だけど、描き切れてないし。
もっと群盗メンバーメインに書き起こし、彼らの理想と挫折で盛り上げてもよかったのかも。
カールとヴァールハイト@こってぃの関係性なども、もっと面白く出来るのにな。
3番手ポジションのこってぃは、おいしいと思った。
狂言回しとして解説しまくるので、純粋に出番が多い。
それだけでなく、「主人公と絡む」「主人公に対して思い入れる」から、おいしい。
おいしくない狂言回しは、「ただのナレーター」で、主人公と物理的にも精神的にも絡まないこと。
短編作品では、とにかく主人公と絡むことが重要。
もえこが設定だけ盛り盛りで、じつはおいしくない役なので、こってぃがうらやましかったっす。
……とはいえ、もえこが今さらナレーターしてもおいしくはないしなあ。
おいしく感じるかどうかは、そのスターの普段の立ち位置による。
名もなき下級生たちだから群盗メンバーはおいしいし、狂言回しのこってぃはおいしい。
だからほんと、フランツ役をもっとなんとかしてほしかった……。
『群盗』を観ながら「どこに腰を落ち着けて観ればいいんだろう」ととまどいまくった。
感情移入する先がない。
キャラクタと同一感情を抱く、自己を投影する、のみが感情移入じゃない。
世界観を見極められずにいたんだ。
地面が揺れていたら、視点が定まらないじゃん? どこを観て、足を着けて世界を眺めればいいのか、感情の置き場がなくてな。
ヒロインは存在忘れるくらい薄いし、主人公なにをどうしたいのか見えてこないし、悪役はひとり相撲だし。仲間たちは広げた風呂敷をたためずにいるし。
パパひとり、突然別世界の濃い話をはじめるし(笑)。
全体を観るからいけないのか。
群盗メンバーがかわいいとか、個々を観て楽しめばいいのかな。
キキちゃんかっこいー、もえこ歌うまーい、とか。りんきらさすがやわー、とか。
ひとりずつの魅力を楽しめと。1×2とか2×3とかじゃなく、独立した1をそれぞれ楽しめと。
1に1を掛けても1な作りの作品。
……でも、小柳タンらしい?
小柳タンって、情感部分はあまり求められてない演出家だよねえ?
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