大地に根を張る案山子@新人公演『星逢一夜』
2015年8月5日 タカラヅカ 初日を観て、すっげーわくわくした。
この作品、このキャラクタを、月城かなとが演じる。なにその俺得感。あたしの観たいモノが詰まってますがな、キャッホウ!!
てことで、わくわくが止まらない! 状態で駆けつけた新人公演『星逢一夜』。
かなとくんが喉潰してると友人から聞かされたけど、昼公演はふつーに嫌味藩主やって、ジプシーでドスきかせて歌ってたし。大丈夫だよね?
……大丈夫じゃなかった。
肝心の新公では、見事に声出てません……。
肝心の、というのはおかしいのか。本公演が第一、そこでちゃんと声出して役目を果たして、そのあとの新公では声出ませんでした、って、プロとして叶う限りの選択か? お勉強の場の新公より、本公演が大事。
声を潰したまま芝居をする、という点で、思い出すのはえりたんの『一夢庵風流記 前田慶次』。
えりたんはそれでも、なんとか誤魔化し歌ってた。男役声では調節がきかないようで、出ない音はふつーに女声に切り替えて乗り切ってた。そんな方法があるのか、と感心したな。
なんでここでえりたんを思い出すのかというと、歌えなくなったえりたんの代わりに、かなとくんが急遽カゲソロに抜擢されていたからだ。
いつもならかなとくんも舞台にいるのに、姿が見えない。代わりに、聞こえてくる歌声が、かなとくんの声。
これ、かなとくんが歌ってるんだ……! 昨日までえりたんが歌ってたのに、今日、急に変更されたんだ。
舞台にアクシデントは付きもの。
問題は、それをどう乗り切るか。
かなとくんは「出ない声で、誤魔化して歌い切る」スキルはなかったみたい。
出ない声は、出ないままだった。
そしてこの『星逢一夜』という芝居、主役以外は、ほとんど歌わないという、偏った作りなんだ。つまり、主役が歌わないと、成り立たない作りなんだ。
それで主役が喉潰して歌えないとなると……。
きつー……。
盛り上がり部分でばーーん!と歌をキメてくれないと、肩すかしになる……。
そういう意味でほんとに、残念でした。
一人称小説みたいな作りの芝居なので、その一人称小説である地の文、主役がしっかり語ってくんないと、作品自体きちんと味わえない。
わたしはこの『星逢一夜』という作品自体が好きだから、別キャストで作る『星逢一夜』を観たかったの。キャストの不調で作品を味わう機会を失ったことは、残念だし、くやしい。
歌えないなら芝居で取り返す!というほど、かなとくんの演技が珠玉の出来って風にも見えなかった。
不器用な人なんだなと思った。
歌えない、ということに足を取られて、芝居もくずれている。……そう見えた。
かなとくんは尻上がりに良くなっていく印象なので、喉の不調さえなければ中盤以降よくなっていったと思うんだけど、要所要所に歌があるんで、その都度温まってきたエンジンがリセットされた感じ。
あ、エンジンかかってきた → 歌だ、声出ない! うろたえ、幕開きのたどたどしさに戻る → またエンジンかかってきた → 歌だ、声出ない! うろたえ……てなくり返し。
期待したビジュアルも、微妙だし。
これは、痛いなあ。
ムラ新公は所詮練習台(映像残らない、放映されない)、本番は東宝新公(スカステ放映前提)だとしても。
病気も事故も人間である以上不可抗力、仕方ないことはわかっているけれど、とにかく残念だ。
てな残念話はここまでにして。
こっからは、萌えを語る。
……所詮ファンですから! かなとくんスキーだから!
残念は残念だけど、それとは別に、楽しく観劇出来るのです。好きな人が舞台にいるだけで! ザッツ・ヅカヲタ!
子役の似合わなさが、かわいすぎる(笑)。
まだ研7ですよ、下級生ですよ。本役さんより10歳近く若いんですよ。
なのになのに、その子役の似合わなさは、ナニゴト?!
棒立ちした姿に、大人がバカボンコスプレしているような、サイズの合わない浴衣を着た長身のガイジンさんを見るような、なんとも愉快なモノを見ている気がしました。
似合わなすぎて、かわいい。
泉@みちるちゃん、源太@ひとこが違和感ないだけに、れいこひとり場違いになってるのが、ツボる。
……好きだなー、そういう芸風。
若いから若い役が出来る、というのに、興味がなくて。
若いから子役が出来る、よりも、若いのにおっさんくさい、方が好き。
そして、その子役の似合わなさに、次のバウ主演大丈夫か?!と危惧する。
『銀二貫』って子役時代あるよね……子役もかなとくん自身が演じるとしたら、相当な罰ゲーム状態だぞヲイ……。
いやその、ファン目線だからできないことも「かわいい」で済ましてるけど、技術を磨いて子どもも演じられるようになってくれよ……な……?
かなとくん演じる晴興は、とても、人間臭かった。
何故だろう。
同じ脚本演出で、かなと晴興はより泥臭く、大地に両脚をでーんと付いている印象を受けた。
農耕民族感が強いというか。
この晴興は、大地に生きる人なんだな。
土に根を下ろし、ひとつところで生きる。獲物を求めて居場所を変える器用さは持っていない。
誠実に、愚直に、同じ場所で大地と共に生きる。
そういう男に見えた。
だからこそ彼は、星を見上げたんだろう。
そこから動けない不器用さのままに。
翼を持たぬゆえのあこがれを込めて。
ちぎくんの晴興は、もっと星の見えるところを目指し、いつか冒険の旅に出ることがあるかもしれない躍動感を感じたけれど、かなとくんの晴興は、あこがれはしてもどこにも行かない、今ある場所で強く生きていく太さを感じた。
だから、藩主になるとか江戸勤めだとか。
より、「向いてないのに、気の毒に」と思った。
でも、それはそれでなんとかなるか。とも思わせる、鈍さというかしぶとさも、同時に感じるのなー。
みちるちゃんはかわいくて可憐で、彼女と絡むとかなとくんの男前度が上がっている気がした。
『ルパン三世』新公も同じコンビなわけだけど、役柄ゆえか、かなとくんに包容力が出た気がした。
が、ひとことはあんまし合ってない気がしたニャ……。
晴興VS源太は、あまり鬼気迫った感がナイ……。いや、これが正しくて、本公演が間違ってるのか?
一騎打ちクライマックスで、背中合わせの晴興と源太が笑顔になることに、すげー違和感。新公ではやっぱここ、笑うんだ。本公演はもう笑ってないのに。
てことで、新公では、カップリングは源太×晴興ぢゃないっす。
新公ではズバリ、細川慶勝×晴興だ!!
慶勝@叶くんがこわいのよ、美しいのよ。きゃー、いいわー、晴興をもっといぢめて~~! と、思う(笑)。
江戸勤め中のいろんな物語を妄想出来ますよ、ちょっと!!(誰も聞いてません、そんな話)
この作品、このキャラクタを、月城かなとが演じる。なにその俺得感。あたしの観たいモノが詰まってますがな、キャッホウ!!
てことで、わくわくが止まらない! 状態で駆けつけた新人公演『星逢一夜』。
かなとくんが喉潰してると友人から聞かされたけど、昼公演はふつーに嫌味藩主やって、ジプシーでドスきかせて歌ってたし。大丈夫だよね?
……大丈夫じゃなかった。
肝心の新公では、見事に声出てません……。
肝心の、というのはおかしいのか。本公演が第一、そこでちゃんと声出して役目を果たして、そのあとの新公では声出ませんでした、って、プロとして叶う限りの選択か? お勉強の場の新公より、本公演が大事。
声を潰したまま芝居をする、という点で、思い出すのはえりたんの『一夢庵風流記 前田慶次』。
えりたんはそれでも、なんとか誤魔化し歌ってた。男役声では調節がきかないようで、出ない音はふつーに女声に切り替えて乗り切ってた。そんな方法があるのか、と感心したな。
なんでここでえりたんを思い出すのかというと、歌えなくなったえりたんの代わりに、かなとくんが急遽カゲソロに抜擢されていたからだ。
いつもならかなとくんも舞台にいるのに、姿が見えない。代わりに、聞こえてくる歌声が、かなとくんの声。
これ、かなとくんが歌ってるんだ……! 昨日までえりたんが歌ってたのに、今日、急に変更されたんだ。
舞台にアクシデントは付きもの。
問題は、それをどう乗り切るか。
かなとくんは「出ない声で、誤魔化して歌い切る」スキルはなかったみたい。
出ない声は、出ないままだった。
そしてこの『星逢一夜』という芝居、主役以外は、ほとんど歌わないという、偏った作りなんだ。つまり、主役が歌わないと、成り立たない作りなんだ。
それで主役が喉潰して歌えないとなると……。
きつー……。
盛り上がり部分でばーーん!と歌をキメてくれないと、肩すかしになる……。
そういう意味でほんとに、残念でした。
一人称小説みたいな作りの芝居なので、その一人称小説である地の文、主役がしっかり語ってくんないと、作品自体きちんと味わえない。
わたしはこの『星逢一夜』という作品自体が好きだから、別キャストで作る『星逢一夜』を観たかったの。キャストの不調で作品を味わう機会を失ったことは、残念だし、くやしい。
歌えないなら芝居で取り返す!というほど、かなとくんの演技が珠玉の出来って風にも見えなかった。
不器用な人なんだなと思った。
歌えない、ということに足を取られて、芝居もくずれている。……そう見えた。
かなとくんは尻上がりに良くなっていく印象なので、喉の不調さえなければ中盤以降よくなっていったと思うんだけど、要所要所に歌があるんで、その都度温まってきたエンジンがリセットされた感じ。
あ、エンジンかかってきた → 歌だ、声出ない! うろたえ、幕開きのたどたどしさに戻る → またエンジンかかってきた → 歌だ、声出ない! うろたえ……てなくり返し。
期待したビジュアルも、微妙だし。
これは、痛いなあ。
ムラ新公は所詮練習台(映像残らない、放映されない)、本番は東宝新公(スカステ放映前提)だとしても。
病気も事故も人間である以上不可抗力、仕方ないことはわかっているけれど、とにかく残念だ。
てな残念話はここまでにして。
こっからは、萌えを語る。
……所詮ファンですから! かなとくんスキーだから!
残念は残念だけど、それとは別に、楽しく観劇出来るのです。好きな人が舞台にいるだけで! ザッツ・ヅカヲタ!
子役の似合わなさが、かわいすぎる(笑)。
まだ研7ですよ、下級生ですよ。本役さんより10歳近く若いんですよ。
なのになのに、その子役の似合わなさは、ナニゴト?!
棒立ちした姿に、大人がバカボンコスプレしているような、サイズの合わない浴衣を着た長身のガイジンさんを見るような、なんとも愉快なモノを見ている気がしました。
似合わなすぎて、かわいい。
泉@みちるちゃん、源太@ひとこが違和感ないだけに、れいこひとり場違いになってるのが、ツボる。
……好きだなー、そういう芸風。
若いから若い役が出来る、というのに、興味がなくて。
若いから子役が出来る、よりも、若いのにおっさんくさい、方が好き。
そして、その子役の似合わなさに、次のバウ主演大丈夫か?!と危惧する。
『銀二貫』って子役時代あるよね……子役もかなとくん自身が演じるとしたら、相当な罰ゲーム状態だぞヲイ……。
いやその、ファン目線だからできないことも「かわいい」で済ましてるけど、技術を磨いて子どもも演じられるようになってくれよ……な……?
かなとくん演じる晴興は、とても、人間臭かった。
何故だろう。
同じ脚本演出で、かなと晴興はより泥臭く、大地に両脚をでーんと付いている印象を受けた。
農耕民族感が強いというか。
この晴興は、大地に生きる人なんだな。
土に根を下ろし、ひとつところで生きる。獲物を求めて居場所を変える器用さは持っていない。
誠実に、愚直に、同じ場所で大地と共に生きる。
そういう男に見えた。
だからこそ彼は、星を見上げたんだろう。
そこから動けない不器用さのままに。
翼を持たぬゆえのあこがれを込めて。
ちぎくんの晴興は、もっと星の見えるところを目指し、いつか冒険の旅に出ることがあるかもしれない躍動感を感じたけれど、かなとくんの晴興は、あこがれはしてもどこにも行かない、今ある場所で強く生きていく太さを感じた。
だから、藩主になるとか江戸勤めだとか。
より、「向いてないのに、気の毒に」と思った。
でも、それはそれでなんとかなるか。とも思わせる、鈍さというかしぶとさも、同時に感じるのなー。
みちるちゃんはかわいくて可憐で、彼女と絡むとかなとくんの男前度が上がっている気がした。
『ルパン三世』新公も同じコンビなわけだけど、役柄ゆえか、かなとくんに包容力が出た気がした。
が、ひとことはあんまし合ってない気がしたニャ……。
晴興VS源太は、あまり鬼気迫った感がナイ……。いや、これが正しくて、本公演が間違ってるのか?
一騎打ちクライマックスで、背中合わせの晴興と源太が笑顔になることに、すげー違和感。新公ではやっぱここ、笑うんだ。本公演はもう笑ってないのに。
てことで、新公では、カップリングは源太×晴興ぢゃないっす。
新公ではズバリ、細川慶勝×晴興だ!!
慶勝@叶くんがこわいのよ、美しいのよ。きゃー、いいわー、晴興をもっといぢめて~~! と、思う(笑)。
江戸勤め中のいろんな物語を妄想出来ますよ、ちょっと!!(誰も聞いてません、そんな話)
コメント