『1789-バスティーユの恋人たち-』のフェルゼン様がひどいという話(笑)、続き。
フェルゼンという人物の描き方が酷い。
なんつーんだ、「いなくてもいいのに、無理矢理出番を作りました」感がゆんゆんするからだろう。
本当に必要で、役割があるなら、作者が意図した通りの人物に見えただろう。
作者の意図……アントワネットやルイ16世と同じく、「行いの是非はともかく、悪い人間ではない」「仕方なかったのね……可哀想」てな風に観客から憎まれない、感情移入される「いいもん」ポジション。
アントワネットが巨大ルーレットになって馬鹿騒ぎしていても、最後の「神の裁き」ソロで客席の涙を誘うように、フェルゼンもまた、「いい人」でなきゃいかんのだろうに。
それが、空気読めなくてキレやすいアホの子になっているのは、扱いがぞんざいなせいだろうなと。
フェルゼンを出さなくてはならない。
出すだけじゃない、見せ場を作らなくてはならない。
もっともっと、何度でも、とにかく隙あらば舞台に出さなくてはならない。
そういうオーダーがあり、仕方なく出番と見せ場を水増しした。
いなくてもいい役なのに、なんでそんな無茶なオーダーをされるのかはわからない。大人の事情だろう、としか。
でもとにかく、無茶でも不必要でも、出さなくてはならない。から、無理矢理出した。何度も出した。出なくていいところにしゃしゃり出てくるから「空気読めない人」「迷惑な人」「カンチガイした人」になってしまった。
見せ場をつくらなくてはならないから、とりあえず戦わせれば男役はカッコよくなるから、チャンバラをさせた。でもフェルゼンは戦う必要のナイ人なので、誰と戦わせればいい? フランス軍人と戦わせるわけにはいかない、立場上。てことで、丸腰の一般市民相手に剣を抜く「卑怯者」になった。
雑な扱いだわー……。
これで「かっこいい役」に見せろってのは、無茶振りもいいとこ。
初日はほら、暁くんの芝居も浮いてたからさー。フェルゼンが「おねえさまにのぼせあがった少年」にしか見えず、アホさに拍車をかけたのね。
「フェルゼン」という役にしては、存在が軽すぎて「世間知らずのおぼっちゃん」感が強かった。
それゆえ、一方的な罵倒と抜刀、葬儀侵入てへぺろ、不倫相手の家に突撃、がすべて、空気読めないアホの子行動に見えちゃったの。主役四重唱にまざって苦悩されても、「カンチガイちゃん」にしか見えないという。
大変だなー。
とまあ、好き放題言ってますが。
暁くん、めっちゃ成長してた。
覚悟してたの。
暁くんというと、台詞を言うだけで……つーか、声を発するだけで「誰今の?!」と二度見しちゃうくらいの舞台クラッシャー。『THE MERRY WIDOW』も 『THE KINGDOM』も見事なくらい、ひとり学芸会状態だった。
今回もまた、アレをやられるんだろうなあ。フェルゼンって重要な役っぽいし、そんな役で、大劇場で、素人丸出しの女の子声を聞かされるのか、きついなー、でもなんとかして耐えなきゃなー、と覚悟していたの。
なのに。
ヘタじゃない……!!
すっごい成長してる、びっくりするほどヘタじゃない、世界壊すほど浮いてない!
つか、けっこうふつう? これくらいならまあ、アリなんじゃないかなってくらい、ふつうに見られる。
すごいすごいすごい!
短期間でどうしちゃったの?
成長するんだねえ、このままずっとヘタなままかと思ってたよ。
でもって、歌も、ひどくない!!
ふつーに歌ってる! すげえ!
どうしちゃったの、マジで。
人ってこんなに変わるものなの??
や、若さとぷくぷく具合と存在の軽さは、今の学年とキャリアではどうしようもないことなので、置くとして。
それ以外の部分を、すごくすごくがんばってきたんだなと。努力したんだろうなと。
これだけ「できる」ところを見せつけてくれると、うれしいねえ。
立場が人を作る、を実践して見せてくれると、わくわくするねえ。
これから先、もっともっと変わるのではないか、伸びるのではないか、と期待しちゃうよねえ。
タカラヅカはジェンヌの成長を見守る楽しみもあるわけで、こうやって結果を出してくれる子を見られるのは、タカラヅカの醍醐味ってもんだ、こりゃ応援しがいがあるだろうねえ。
と、わたしは暁くんの成長っぷりに感激しきりだったわけですが。
久しぶりに月組を見た友人から「あのフェルゼン役の子、ひとりヘタ過ぎるけどあれでいいの?」とばっさり言い切られ、「いや、その、あれでもすごく、うまくなったわけで……もごもご」と語尾が弱くなりました。
そ、そうか……客観的に見ると、まだそこまでヘタか……。
でもでも、継続的に月組も観ている人からは「暁くん、すっごくうまくなった!!」と同意を得られた。
前の破壊的なデキを知っているかどうかで、評価が変わるのかもしれない。
わたしは、今回の暁くん、いいと思うな。
初日より次に観たときの方が良かったし、3回目に観たときは、またさらによくなってた。
どんどん成長してる。
それを眺めるのは、楽しい。
フェルゼンという人物の描き方が酷い。
なんつーんだ、「いなくてもいいのに、無理矢理出番を作りました」感がゆんゆんするからだろう。
本当に必要で、役割があるなら、作者が意図した通りの人物に見えただろう。
作者の意図……アントワネットやルイ16世と同じく、「行いの是非はともかく、悪い人間ではない」「仕方なかったのね……可哀想」てな風に観客から憎まれない、感情移入される「いいもん」ポジション。
アントワネットが巨大ルーレットになって馬鹿騒ぎしていても、最後の「神の裁き」ソロで客席の涙を誘うように、フェルゼンもまた、「いい人」でなきゃいかんのだろうに。
それが、空気読めなくてキレやすいアホの子になっているのは、扱いがぞんざいなせいだろうなと。
フェルゼンを出さなくてはならない。
出すだけじゃない、見せ場を作らなくてはならない。
もっともっと、何度でも、とにかく隙あらば舞台に出さなくてはならない。
そういうオーダーがあり、仕方なく出番と見せ場を水増しした。
いなくてもいい役なのに、なんでそんな無茶なオーダーをされるのかはわからない。大人の事情だろう、としか。
でもとにかく、無茶でも不必要でも、出さなくてはならない。から、無理矢理出した。何度も出した。出なくていいところにしゃしゃり出てくるから「空気読めない人」「迷惑な人」「カンチガイした人」になってしまった。
見せ場をつくらなくてはならないから、とりあえず戦わせれば男役はカッコよくなるから、チャンバラをさせた。でもフェルゼンは戦う必要のナイ人なので、誰と戦わせればいい? フランス軍人と戦わせるわけにはいかない、立場上。てことで、丸腰の一般市民相手に剣を抜く「卑怯者」になった。
雑な扱いだわー……。
これで「かっこいい役」に見せろってのは、無茶振りもいいとこ。
初日はほら、暁くんの芝居も浮いてたからさー。フェルゼンが「おねえさまにのぼせあがった少年」にしか見えず、アホさに拍車をかけたのね。
「フェルゼン」という役にしては、存在が軽すぎて「世間知らずのおぼっちゃん」感が強かった。
それゆえ、一方的な罵倒と抜刀、葬儀侵入てへぺろ、不倫相手の家に突撃、がすべて、空気読めないアホの子行動に見えちゃったの。主役四重唱にまざって苦悩されても、「カンチガイちゃん」にしか見えないという。
大変だなー。
とまあ、好き放題言ってますが。
暁くん、めっちゃ成長してた。
覚悟してたの。
暁くんというと、台詞を言うだけで……つーか、声を発するだけで「誰今の?!」と二度見しちゃうくらいの舞台クラッシャー。『THE MERRY WIDOW』も 『THE KINGDOM』も見事なくらい、ひとり学芸会状態だった。
今回もまた、アレをやられるんだろうなあ。フェルゼンって重要な役っぽいし、そんな役で、大劇場で、素人丸出しの女の子声を聞かされるのか、きついなー、でもなんとかして耐えなきゃなー、と覚悟していたの。
なのに。
ヘタじゃない……!!
すっごい成長してる、びっくりするほどヘタじゃない、世界壊すほど浮いてない!
つか、けっこうふつう? これくらいならまあ、アリなんじゃないかなってくらい、ふつうに見られる。
すごいすごいすごい!
短期間でどうしちゃったの?
成長するんだねえ、このままずっとヘタなままかと思ってたよ。
でもって、歌も、ひどくない!!
ふつーに歌ってる! すげえ!
どうしちゃったの、マジで。
人ってこんなに変わるものなの??
や、若さとぷくぷく具合と存在の軽さは、今の学年とキャリアではどうしようもないことなので、置くとして。
それ以外の部分を、すごくすごくがんばってきたんだなと。努力したんだろうなと。
これだけ「できる」ところを見せつけてくれると、うれしいねえ。
立場が人を作る、を実践して見せてくれると、わくわくするねえ。
これから先、もっともっと変わるのではないか、伸びるのではないか、と期待しちゃうよねえ。
タカラヅカはジェンヌの成長を見守る楽しみもあるわけで、こうやって結果を出してくれる子を見られるのは、タカラヅカの醍醐味ってもんだ、こりゃ応援しがいがあるだろうねえ。
と、わたしは暁くんの成長っぷりに感激しきりだったわけですが。
久しぶりに月組を見た友人から「あのフェルゼン役の子、ひとりヘタ過ぎるけどあれでいいの?」とばっさり言い切られ、「いや、その、あれでもすごく、うまくなったわけで……もごもご」と語尾が弱くなりました。
そ、そうか……客観的に見ると、まだそこまでヘタか……。
でもでも、継続的に月組も観ている人からは「暁くん、すっごくうまくなった!!」と同意を得られた。
前の破壊的なデキを知っているかどうかで、評価が変わるのかもしれない。
わたしは、今回の暁くん、いいと思うな。
初日より次に観たときの方が良かったし、3回目に観たときは、またさらによくなってた。
どんどん成長してる。
それを眺めるのは、楽しい。
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