オイシイ役を考える。@1789-バスティーユの恋人たち-
2015年5月1日 タカラヅカ 『1789-バスティーユの恋人たち-』初日観劇後、友人から「結局、2番手誰なの?」と聞かれて、「わかんない(´・ω・`) 」と返した。
月組さんは2番手をぼかしているだけに留まらず、今回はトップ娘役までぼかしているので、ほんとわけわかんないニャ。
人事上のことはともかく、この作品で「じゃあ誰がオイシイんだろう?」と考えたんだ。
オイシイ、と感じるのは、演じている人が誰かにもよる。大したことない役を実力ゆえに「あの役オイシイ」と思わせる場合がある……ということではなくて。
たとえば、ソロが1曲ある役を、2~3番手男役スターが演じれば「ふつう」だけど、番手も付かない超下級生がやったら「オイシイ」になる。
その生徒のポジション、普段の扱いにより、「オイシイ役」は変わるんだよなー。
だからそういう番手的なことではなくて。
ごく私的に、「『1789』という作品の中で」のオイシイ役を考える。
わかりやすくオイシイのは、見せ場がどーんとある、アルトワ@みやるりだと思う。
イケコ定番の、「世界征服を歌う悪役」。マッドサイエンティストをそばに置いているか、あるいは本人がマッドサイエンティスト。
今回はサイエンスの代わりに「媚薬」。
……なんだけど、歴代のイケコ悪役に比べて、いまいち。
それは、どんだけ素敵に悪役でも、主人公に絡まない役は、重要ではないからだ。
ぶっちゃけ、アルトワがいなくても、主人公ロナン@まさおの物語は成立するのですよ。
悪い権力者の見本みたいなキャラで、すべての不幸はこーゆー男がのさばる社会構造にある、と思わせる上で、重要なのかもしれんが。
ロナンという一市民が主人公である場合、関係ない人なのよね。
ロナンの恋人オランプに横恋慕しているけれど、本気の恋ではなく、単にちょっかいかけてるだけだし。オランプは一切相手にしてないし。
主人公にもヒロインにも相手にされていない役は、重要じゃない。
神ソングを歌う場面がなかったら、ただのカーテン前要員だ。
そして神ソングは、なくてもぜんぜんかまわない場面だし。
ただ、その「いなくて問題ない」キャラで、「なくてかまわない」場面を、わざわざぶっこんでいることに、意味は感じる。
耽美でぶっ飛んだ悪役は、エンタメ的に「オイシイ」し、神ソングはいいアクセントになっている。
似合わない人・出来ない人がやったら悲惨だけど、みやちゃんはその美貌で素敵にインパクトを刻んでいるし。
こういうイロモノキャラって「わかりやすい」んだよね。わかりやすさは重要。ファン獲得にいちばんつながる役。派手な見せ場は、ファンなら観ていて楽しいはず。
……でもわたしはやっぱり、「物語的にいなくても支障ない役」はオイシイと心から思えないなあ。
ベネディクト@『オーシャンズ11』がオイシイのは、「悪役は彼ひとり」、唯一無二の物語に必要な役だから。
悪役、という意味でもアルトワは、代わりが他にいっぱいいて、彼ひとり欠けても問題ないんだよね。
で、個人的にいちばん問題だと思うことは、主人公や主要キャラクタと精神的つながり、やりとりのない役だってこと。唯一無二の悪役でなくても、いなくてもかまわない役でも。
精神的なつながり(愛でも憎でも)があれば、それはいい役だと、わたしは思う。物語の構成についての数学的価値ではなく、ひとの心においての価値。
アルトワが本気でオランプを愛しているとか、ロナンに個別認識の上執着されるとか、部下でも肉親でも友人でも、誰かときちんと心の交流を描かれている・生身の人間としてのエピソードがあるとか……今のキャラと見せ場に加えて、誰かと精神的に濃いつながりがあれば、名実ともにオイシイ役……確立された2番手役になると思う。
……逆説的に考えると、「2番手役にしたくない」から、わざと「見せ場はあるけど、中身はないよ」てな作りにしたということに?
なんて、ひねた見方をしてしまいますわね。
月組さんは2番手をぼかしているだけに留まらず、今回はトップ娘役までぼかしているので、ほんとわけわかんないニャ。
人事上のことはともかく、この作品で「じゃあ誰がオイシイんだろう?」と考えたんだ。
オイシイ、と感じるのは、演じている人が誰かにもよる。大したことない役を実力ゆえに「あの役オイシイ」と思わせる場合がある……ということではなくて。
たとえば、ソロが1曲ある役を、2~3番手男役スターが演じれば「ふつう」だけど、番手も付かない超下級生がやったら「オイシイ」になる。
その生徒のポジション、普段の扱いにより、「オイシイ役」は変わるんだよなー。
だからそういう番手的なことではなくて。
ごく私的に、「『1789』という作品の中で」のオイシイ役を考える。
わかりやすくオイシイのは、見せ場がどーんとある、アルトワ@みやるりだと思う。
イケコ定番の、「世界征服を歌う悪役」。マッドサイエンティストをそばに置いているか、あるいは本人がマッドサイエンティスト。
今回はサイエンスの代わりに「媚薬」。
……なんだけど、歴代のイケコ悪役に比べて、いまいち。
それは、どんだけ素敵に悪役でも、主人公に絡まない役は、重要ではないからだ。
ぶっちゃけ、アルトワがいなくても、主人公ロナン@まさおの物語は成立するのですよ。
悪い権力者の見本みたいなキャラで、すべての不幸はこーゆー男がのさばる社会構造にある、と思わせる上で、重要なのかもしれんが。
ロナンという一市民が主人公である場合、関係ない人なのよね。
ロナンの恋人オランプに横恋慕しているけれど、本気の恋ではなく、単にちょっかいかけてるだけだし。オランプは一切相手にしてないし。
主人公にもヒロインにも相手にされていない役は、重要じゃない。
神ソングを歌う場面がなかったら、ただのカーテン前要員だ。
そして神ソングは、なくてもぜんぜんかまわない場面だし。
ただ、その「いなくて問題ない」キャラで、「なくてかまわない」場面を、わざわざぶっこんでいることに、意味は感じる。
耽美でぶっ飛んだ悪役は、エンタメ的に「オイシイ」し、神ソングはいいアクセントになっている。
似合わない人・出来ない人がやったら悲惨だけど、みやちゃんはその美貌で素敵にインパクトを刻んでいるし。
こういうイロモノキャラって「わかりやすい」んだよね。わかりやすさは重要。ファン獲得にいちばんつながる役。派手な見せ場は、ファンなら観ていて楽しいはず。
……でもわたしはやっぱり、「物語的にいなくても支障ない役」はオイシイと心から思えないなあ。
ベネディクト@『オーシャンズ11』がオイシイのは、「悪役は彼ひとり」、唯一無二の物語に必要な役だから。
悪役、という意味でもアルトワは、代わりが他にいっぱいいて、彼ひとり欠けても問題ないんだよね。
で、個人的にいちばん問題だと思うことは、主人公や主要キャラクタと精神的つながり、やりとりのない役だってこと。唯一無二の悪役でなくても、いなくてもかまわない役でも。
精神的なつながり(愛でも憎でも)があれば、それはいい役だと、わたしは思う。物語の構成についての数学的価値ではなく、ひとの心においての価値。
アルトワが本気でオランプを愛しているとか、ロナンに個別認識の上執着されるとか、部下でも肉親でも友人でも、誰かときちんと心の交流を描かれている・生身の人間としてのエピソードがあるとか……今のキャラと見せ場に加えて、誰かと精神的に濃いつながりがあれば、名実ともにオイシイ役……確立された2番手役になると思う。
……逆説的に考えると、「2番手役にしたくない」から、わざと「見せ場はあるけど、中身はないよ」てな作りにしたということに?
なんて、ひねた見方をしてしまいますわね。
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