オープニングで開幕した気がしない問題。@1789-バスティーユの恋人たち-
2015年4月24日 タカラヅカ 『1789-バスティーユの恋人たち-』初日に行ってきました。
日本初演海外ミュージカル初日! わくわくっすよ!
『スカーレット・ピンパーネル』初日はすごかった……舞台も客席も、興奮が渦巻いてた。
『ロミオとジュリエット』初日も楽しかったなー。こんなに美しい世界が……と胸熱だった。
だから期待はむくむく。
イケコの日本初演海外ミュージカル初日。
過去の感動を新たにまた、体験出来るのか?
えーと。
期待していたモノとは、違いました。いろいろと。
わたしはどうしても、『スカーレット・ピンパーネル』初日の記憶が大きくて。
すごいものを観ている……あたし今、すごいものを観ている……!! と、心が奥の方からふつふつと沸き立ってくる感じ。
アレをおぼえているから、どうしても比べちゃうのね。
『スカピン』のときみたいに、わくわくしない、と。
いちばんわかりやすくしょんぼりしたこと。
オープニングが、地味。
や、地味どころじゃないな。
オープニングありました、って、だけ。ほんの一瞬、言い訳程度に、ちょろっと。
テンション上がらねーー。
むしろ、急落した。
「イケコの日本初演海外ミュージカルよ、初日よ、どんなんかなー、わくわくっ」とふわふわしていた気持ちが、どーーんと地面まで落ちた。
そして、どんだけオープニング期待していたか、ミュージカルのオープニングが大切かを、身をもって知った。
はじめて観た、『エリザベート』。
2階2列目だっけかで観た、初演初日。仮面の女たちが柩を開けて、そこから死者たちが甦り……波のように重なりつつもワンフレーズずつ耳に飛び込んでくる歌声、不気味に不吉に、だけど美しく、死者が語る……「あのひと」のことを。
はじめて観る「美しさ」にドキドキした。
「死」……トートの登場、自在に場を操るルキーニの狂気。静からはじまった舞台は、強い脈動へ駆け上る。
タカラヅカといえばキラキラぴかぴか、ミラーボールみたいな美しさだと思っていた。煤の中で鈍く光る美しさがあるなんて、表現出来るなんて、思ってなかった。
『スカーレット・ピンパーネル』、舞台の中央で異彩を放つギロチン、本能的な禁忌、おぞましさとおそろしさが背中を這い上がってくる……暗い咆哮「マダム・ギロチン」の歌声。
そこから、一条の光、清浄な輝きが伸びるかのように、「ひとかけらの勇気」につながる……あの、ドラマ。幾重もの襞を持つ塊を、鋭利な刃物でそこだけ切り取って差し出されたような、息を飲む感覚。
こんな濃密な感動を、この短い間に創り上げてくるなんて……タカラヅカってすごくね?? と、改めて思った。
『ロミオとジュリエット』、ここはヴェローナ、生まれたときから憎む敵がいる……そう歌い、踊る男女。
ぞくぞくする美しさ、狂気、憎悪、破戒。負の感情が満ち、歪みは渦となって華を咲かす。いびつだからこそ、目が離せない魅力。吸引力。死の影、哄笑、愛の光、またたきの夢。
血が沸き立つ感覚。かっこいい……!! 拳を握る、握らずにはいられない、高揚感。
イケコ印の海外ミュージカルって、そういうもんよね?
それを期待していいのよね?
それを期待していたのよ。
どんなものすごいオープニングを観られるのかしら、って。
血がふつふつと沸き立つようなかっこよさかしら、背筋がぞくぞくするようなドラマチックさかしら、耽美と退廃の究極の美かしら。
そう期待しまくっていた、だけに。
単品の門いっこに群がる群衆、そこを登っていく男ひとり、どこかで聞いたよーなデジャヴと空耳に気を取られる、録音台詞ひとつ……で、終了。
え?
オープニング、は?
オープニングはどこ?
まさか今のが、オープニング?
『エリザベート』の霊廟、『スカーレット・ピンパーネル』の「マダム・ギロチン」、『ロミオとジュリエット』の「ヴェローナ」に相当する場面……?
まさか? ちがうよね?
そ、そうか、これからかっこいいオープニングがはじまるのよ、今のはいわばルキーニの銀橋、愛と死のカーテン前ダンスよ。
幕が開いて、ここから本物のオープニングがはじまるのよ……!!
そう気持ちを持ち直し、迎えた次の場面は。
カーテン前芝居、でした。
みんな横に並んでわいわい。
えええ。
これって本編……?
もう本編はじまっちゃってんの?
じゃあやっぱり、さっきのしょぼいのがオープニング??
ショボっ!!
なにこれ、しょぼすぎーー!
つまんなーーい!
わたしの期待に盛り上がった気持ちをどうしてくれるの、どこへ持っていけばいいの。
開始数分で、盛大に、心が折れました……(笑)。
や、勝手なんだけどね。
派手なオープニングを付けなければならない、という決まりはないんだし、そんなの些末なことかもしんないけど。
わたしには、かなりのダメージだった。
しかも、次に繰り広げられているドラマがなんか唐突というか、わざとらしい感じで。
まさおが突然「このカラダだけ」と言って服をはだけるし。
ぽかーん。
はだける必要、ナイよね……?
いっそマジに裸になるなら意味もあるけど、エア脱衣プレイだけ、って、それ誰得……ファンサービス?
トップスターのエア脱衣にファンはハァハァ?
すみません、かなり引きました……。
ナニこの演出、大丈夫かこの芝居。
掴みでコケた物語は、仕切り直すのに多大な労力が必要。
や、結局のところ、ちゃんと楽しかったし、感動したんだけど。
ただ、初日初見時のわたしは、1幕最初からかなりしょぼくれて眺めていた、という話です。
日本初演海外ミュージカル初日! わくわくっすよ!
『スカーレット・ピンパーネル』初日はすごかった……舞台も客席も、興奮が渦巻いてた。
『ロミオとジュリエット』初日も楽しかったなー。こんなに美しい世界が……と胸熱だった。
だから期待はむくむく。
イケコの日本初演海外ミュージカル初日。
過去の感動を新たにまた、体験出来るのか?
えーと。
期待していたモノとは、違いました。いろいろと。
わたしはどうしても、『スカーレット・ピンパーネル』初日の記憶が大きくて。
すごいものを観ている……あたし今、すごいものを観ている……!! と、心が奥の方からふつふつと沸き立ってくる感じ。
アレをおぼえているから、どうしても比べちゃうのね。
『スカピン』のときみたいに、わくわくしない、と。
いちばんわかりやすくしょんぼりしたこと。
オープニングが、地味。
や、地味どころじゃないな。
オープニングありました、って、だけ。ほんの一瞬、言い訳程度に、ちょろっと。
テンション上がらねーー。
むしろ、急落した。
「イケコの日本初演海外ミュージカルよ、初日よ、どんなんかなー、わくわくっ」とふわふわしていた気持ちが、どーーんと地面まで落ちた。
そして、どんだけオープニング期待していたか、ミュージカルのオープニングが大切かを、身をもって知った。
はじめて観た、『エリザベート』。
2階2列目だっけかで観た、初演初日。仮面の女たちが柩を開けて、そこから死者たちが甦り……波のように重なりつつもワンフレーズずつ耳に飛び込んでくる歌声、不気味に不吉に、だけど美しく、死者が語る……「あのひと」のことを。
はじめて観る「美しさ」にドキドキした。
「死」……トートの登場、自在に場を操るルキーニの狂気。静からはじまった舞台は、強い脈動へ駆け上る。
タカラヅカといえばキラキラぴかぴか、ミラーボールみたいな美しさだと思っていた。煤の中で鈍く光る美しさがあるなんて、表現出来るなんて、思ってなかった。
『スカーレット・ピンパーネル』、舞台の中央で異彩を放つギロチン、本能的な禁忌、おぞましさとおそろしさが背中を這い上がってくる……暗い咆哮「マダム・ギロチン」の歌声。
そこから、一条の光、清浄な輝きが伸びるかのように、「ひとかけらの勇気」につながる……あの、ドラマ。幾重もの襞を持つ塊を、鋭利な刃物でそこだけ切り取って差し出されたような、息を飲む感覚。
こんな濃密な感動を、この短い間に創り上げてくるなんて……タカラヅカってすごくね?? と、改めて思った。
『ロミオとジュリエット』、ここはヴェローナ、生まれたときから憎む敵がいる……そう歌い、踊る男女。
ぞくぞくする美しさ、狂気、憎悪、破戒。負の感情が満ち、歪みは渦となって華を咲かす。いびつだからこそ、目が離せない魅力。吸引力。死の影、哄笑、愛の光、またたきの夢。
血が沸き立つ感覚。かっこいい……!! 拳を握る、握らずにはいられない、高揚感。
イケコ印の海外ミュージカルって、そういうもんよね?
それを期待していいのよね?
それを期待していたのよ。
どんなものすごいオープニングを観られるのかしら、って。
血がふつふつと沸き立つようなかっこよさかしら、背筋がぞくぞくするようなドラマチックさかしら、耽美と退廃の究極の美かしら。
そう期待しまくっていた、だけに。
単品の門いっこに群がる群衆、そこを登っていく男ひとり、どこかで聞いたよーなデジャヴと空耳に気を取られる、録音台詞ひとつ……で、終了。
え?
オープニング、は?
オープニングはどこ?
まさか今のが、オープニング?
『エリザベート』の霊廟、『スカーレット・ピンパーネル』の「マダム・ギロチン」、『ロミオとジュリエット』の「ヴェローナ」に相当する場面……?
まさか? ちがうよね?
そ、そうか、これからかっこいいオープニングがはじまるのよ、今のはいわばルキーニの銀橋、愛と死のカーテン前ダンスよ。
幕が開いて、ここから本物のオープニングがはじまるのよ……!!
そう気持ちを持ち直し、迎えた次の場面は。
カーテン前芝居、でした。
みんな横に並んでわいわい。
えええ。
これって本編……?
もう本編はじまっちゃってんの?
じゃあやっぱり、さっきのしょぼいのがオープニング??
ショボっ!!
なにこれ、しょぼすぎーー!
つまんなーーい!
わたしの期待に盛り上がった気持ちをどうしてくれるの、どこへ持っていけばいいの。
開始数分で、盛大に、心が折れました……(笑)。
や、勝手なんだけどね。
派手なオープニングを付けなければならない、という決まりはないんだし、そんなの些末なことかもしんないけど。
わたしには、かなりのダメージだった。
しかも、次に繰り広げられているドラマがなんか唐突というか、わざとらしい感じで。
まさおが突然「このカラダだけ」と言って服をはだけるし。
ぽかーん。
はだける必要、ナイよね……?
いっそマジに裸になるなら意味もあるけど、エア脱衣プレイだけ、って、それ誰得……ファンサービス?
トップスターのエア脱衣にファンはハァハァ?
すみません、かなり引きました……。
ナニこの演出、大丈夫かこの芝居。
掴みでコケた物語は、仕切り直すのに多大な労力が必要。
や、結局のところ、ちゃんと楽しかったし、感動したんだけど。
ただ、初日初見時のわたしは、1幕最初からかなりしょぼくれて眺めていた、という話です。
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