『カリスタの海に抱かれて』を、選択肢という視点で語ってみよう、その4です。
 いい加減長いなー、しかもどんどん語りが増えてるよなー(笑)。だって楽しいしな、『カリスタ』。いろんな意味で。


8.アリシアとはキレイに別れられたので、カルロは本国フランスで根回し中。
 その間のカリスタチーム。

 なんと、セルジオさんが問題発言。
「ロベルトが憎らしくなる。裏切ってやりたい」……カルロの父が、英雄さんを裏切ったように。

 セルジオってそんな大きな役だったのか、今まで気づかなかったよごめん!
 ユダはキリストを愛していたのです、愛の反対は憎しみではなく無関心、憎しみとは愛の同義語なのです……てな展開ですか、セルジオさん?!

 選択肢。
→a.カルロ&ロベルトをフランス軍に密告しちゃう?
 カルロ父の話を出すくらいだから、同じ手段を取る。
→b.ロベルトが大統領になったのち、暗殺する
 栄光の瞬間を狙って、すべて奪い取る。あらドラマチック。

 わくわくしたんだけどなあ。
 これも、きらり奥様の「間男発言」と同じ。

 なんもなし。

 ただ、言ってみただけ?!! えええ?!!


9.で、ロベルトさんは、逆恨みしたあと、どうなったの?
 ……どう思っているのかわかんない。
 なにしろ責任転嫁して、カルロを悪者にする発言した人だから。惚れた女に好きになってもらえないのって、誰かのせいチガウやん……。

 で、今も責任転嫁してるの? そういう人なの?
 ロベルトの描き方はかなりひどくて、この段階でもさっぱりわかんないわけなんだが、さらにここで。
「カルロを殺っちまおうぜ、そうすりゃアリシアはお前のもんだ」
 と、セルジオがたきつける。まあ、なんて悪役理論。死んだ男のことなんかすぐに忘れる、と。
 でもアニータは未だに死んだ男を想い続けている……「アリシアはまだ若いから大丈夫! 生身の男がイイに決まってる」アニータはもとから若くなかったってことか、ヲイ、失礼な話だな!(笑)
 乱暴な女性観を披露するセルジオに対しての、ロベルトの返答。「アリシアは、そういう女だろうか?」

 や、常識で考えようよ。
 自分の愛する人を殺した相手を、なんで「まだ若いから」と愛するようになると思うんだ?
 犯人がロベルトだとさすがにまずいから、ここでも責任転嫁前提? 誰か別の人がカルロを殺したとか、仕方ない状況で死んでしまったってことにして……で、アリシアは「ロベルト愛してる!」になると、本気で思うの??
 ロベルトってよくわかんない……。

 そしてセルジオは、カルロの作戦をガン無視して、フランス軍に戦争吹っ掛けようと言い出す。作戦もなんもない、ただ「武器があるから大丈夫、やっちゃえやっちゃえ!」てなもん。
 ひょっとしてこの、アタマ悪すぎる提案の数々が、「ロベルトを裏切りたくなる」ゆえの行動なんだろうか?

 場面8.の選択肢の続き。
→c.今あるものを、全部ぶっこわしちまえ?


 カルロのプランを全否定して、カルロを殺して、それによって本気になったフランス軍にカリスタ人が皆殺しになって、世界から消滅するのが望み? 彼の言う「歴史に名を残す」こと?

 セルジオ、グローバルだな。で、ロベルト、アタマ弱すぎるな。

 「裏切る」ことでロベルトとカリスタに致命傷を与える、ってことは、ナニが致命傷かを理解してなきゃいかんわけで。
 実はセルジオ、物語の中でいちばん聡明?? →違うと思います。

 セルジオのすっげーアホ臭い煽りに、いちいち本気で悩んでいるロベルトが、アホにしか見えません。
 2番手ヒーローをアホにするのはやめてーー!

 いろいろアタマ抱えつつも。
 ここで、気がつく。

 この物語、最終的に、どこへ行くの?

 アニータとアリシアの「愛をあきらめない・あきらめる」の迫力の掛け合いソングや、ナポレオン@カレーくん登場で、どこの革命物ミュージカル巨編?!てな、ダンス&ソング場面までぶちかましているのよ。

 どこへでも、行ける。
 だってほんと、ストーリー自体はシンプル。
 でもって、のんきだったり、他愛なくラブリーだったり、ドシリアスのちょー悲劇だったりと、行き当たりばった……ゲフンゲフン、なんでもありーののばらばらっぷり。
 だから、突然大悲劇の残酷展開で、阿鼻叫喚のラストシーンに行き着いても、不思議じゃない。
 反対に、めーーっちゃ軽くご都合主義に、明るくハッピーエンドでも、おかしくない。

 どうするつもりなんだ、これ。
 震撼。

 てことで、いろんなラストを考えてみる(笑)。


 あと1回だけ続く~~。

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