ヒロインにもいろんな描き方があるわけだし。@Bandito
2015年2月12日 タカラヅカ ここでまた、月バウの話に戻る。
『Bandito-義賊 サルヴァトーレ・ジュリアーノ-』。
ヒロインのアマ—リア@わかばちゃんの、もどかしさ。
わかばちゃんは、きれいだ。
登場すると、「あっ、美少女だ」「あっ、ヒロインだ」とわかる華がある。
しかし。
役柄は、けっこう選ぶ……気がする。
なんでああも「動かない」んだろう。
動作のことではなくて、芝居が。
アマーリアという女性の情報が、彼女の胎内に全部詰め込まれ、溜め込まれ、外に出て来ない。
だから、見たまま、そこにいる、決められた台詞を喋っている、という、物理的な情報しか得られない。
たしかに脚本が彼女に有利にはなってないんだけど、それにしてもここまで台詞以外の情報が少ないと、もったいない。
相手役との相性の問題もある。
サルヴァトーレ・ジュリアーノ@たまきちは、わかばちゃんがまとった分厚い殻を破らせるような男じゃない。
閉じこもった彼女ごと、まるっと肯定して、自分の内側のみ見ている男だ。
主人公とヒロインが、ふたりして内側見ててもな……。
ようするに、わたしにはふたりが恋愛しているように見えなかったのですよ。
てゆーか、ヒロインいなくていいし。忘れた頃に、「あ、忘れてた」って感じで出て来られても、アタマの軌道修正がめんどくさい。
恋愛、するかもしれない。
そんな予感は見えた。
でもふたりともまだ、14歳の中学2年生なんで、自分の変化や過剰な自意識に手一杯、とても「他人」を見る余裕なんかない。
そんな風に見えた。
外見の話ではなく、精神年齢ね。
ふたりとも大人とされる年齢だけど、精神の発達は遅くてまだようやく思春期かな、と。
それはそれでアリだと思うし、そのあたりを不器用に切なく盛り上げてくれるのはぜんぜんイイ。肉食系だけが恋愛じゃない。
中学生のようなこの子たちがやたらめったらスローなまったりしたペースで恋に落ちる様を描くのかと思ったら、ヒロインの出番も比重も少なくて、なにもはじまらないまま終わっちゃって、拍子抜け。
や、脚本上は「すでにはじまり、とっくに盛り上がっている」的な感じなんだけど。それ、わたしにはわかんないままだった。
芝居は好みの問題だから、わたしにはそう見えた・感じたというだけのことっす。
ふたりの物語がちょー盛り上がってアツアツだと思った人もいるだろうし、そうでなくても、「これくらいの薄い描き方がいい」と思う人もいるだろう。
ただわたしは、「え、あんたらいつ相手のこと好きになったん??」「そんなに大事な相手? なんで??」と、ふたりの場面になるたびに?マークが飛んだので。
だから、惜しいのなー。
恋愛なしで、「義賊」のレッテルと生きていくことになった男の物語として描いてくれればよかったのに。
んな、不自然な、無理矢理感あるヒロイン作らずに。
そしたら仲間たちとかヴィトーさんとか作家さんに、もっと尺を割けたし、彼らに対する主人公の物語を深めることが出来たのに。
ヒロインが必要なら、ジャーナリストを一癖ある大人の女として登場させるとか。ヒロインの片想いに終わるとしても、最後はふたりで旅立つしな。
完全に恋愛ナシで、ねーちゃんをヒロインポジにするとか。今でも、ヒロインより強烈なキャラなんだから、ちゃんと書き込めば面白い役になるはず。
設定倒れというか、ヒロインの設定アイディアにこだわったのはいいけれど、執筆しているうちに、描きたいことがブレていって、でも最初のヒロイン設定にだけは思い入れがあって、そこに固執したためにとっちらかった。……という印象。
書いてるうちに話が変わることなんかいくらでもあるんだから、「今、いちばん書きたいこと」を中心に、最初の設定に大胆にメス入れるとか、すればいいのにー。
と、勝手に思いました。
勝手な想像です。根拠なし。や、根拠あるか、舞台観た感想(笑)。
あとはほんと、相性の問題。
小説じゃなくて、芝居だから。
演じる人によって、文章以上になるものね。反対に、演じる人によっては、行間のない、文章以下になる場合もある。
たまきちにはもっと、情感あふれる芝居をする女の子が、相手役に必要。
彼が無骨で心の内の繊細さを出すことにとまどっていても、それ込みで抱きしめてあやしてしまうような、おおきな力を持った女の子が。
わかばちゃんには、タカラヅカ力と余裕のあるイケメンが、相手役に必要。
彼女が固く棒立ちしていても、それがかわいらしさゆえだと見えてしまうような、包容力のあるキラキラスターが。
たまきちとみゆちゃんのカップルは魅力的だったなあ、と遠く思い出す。
たまきちの足りていない部分、出し切っていない部分を、みゆちゃんが自分の情感に乗せて、さらに発展させてたんだ。
わかばちゃんは、ありえないことだけど、あさこやらんとむとのカップリングを見たかったなと思う。
余裕とユーモアを自然にまとうことのできる、大人のイケメン。キラキラのタカラヅカオーラ。美男美女のとびっきりのロマンス。
あー、わかばちゃんには、濃ゆい花男を組ませてみたいわ……(笑)。
包容力ある大人の男で、とびきりクドい濃ゆい男、ってことで、エマさんとのカップルはよかったんだよなあ(笑)。でもそれは行きすぎだから、もっとふつーに若い美形と、ぜひ。
いやほんと、わたし個人が勝手に思ってるだけで、キャストはみんな役とも相手役とも相性ばっちりで、最高の神演技をしていたのかもしんない。
わたしにだけ、いぶかしく思えただけで。
否定するつもりで書いてはいないの。
たまきちもわかばちゃんも魅力的、だからこそ、じれったい。もったいない。さらにこうだったら……!!という、気持ち。
いろいろ考えたい、口を出したい作品なんだ、『Bandito』。
キライなら、興味ないなら、そんなこと思わないよ。
『Bandito-義賊 サルヴァトーレ・ジュリアーノ-』。
ヒロインのアマ—リア@わかばちゃんの、もどかしさ。
わかばちゃんは、きれいだ。
登場すると、「あっ、美少女だ」「あっ、ヒロインだ」とわかる華がある。
しかし。
役柄は、けっこう選ぶ……気がする。
なんでああも「動かない」んだろう。
動作のことではなくて、芝居が。
アマーリアという女性の情報が、彼女の胎内に全部詰め込まれ、溜め込まれ、外に出て来ない。
だから、見たまま、そこにいる、決められた台詞を喋っている、という、物理的な情報しか得られない。
たしかに脚本が彼女に有利にはなってないんだけど、それにしてもここまで台詞以外の情報が少ないと、もったいない。
相手役との相性の問題もある。
サルヴァトーレ・ジュリアーノ@たまきちは、わかばちゃんがまとった分厚い殻を破らせるような男じゃない。
閉じこもった彼女ごと、まるっと肯定して、自分の内側のみ見ている男だ。
主人公とヒロインが、ふたりして内側見ててもな……。
ようするに、わたしにはふたりが恋愛しているように見えなかったのですよ。
てゆーか、ヒロインいなくていいし。忘れた頃に、「あ、忘れてた」って感じで出て来られても、アタマの軌道修正がめんどくさい。
恋愛、するかもしれない。
そんな予感は見えた。
でもふたりともまだ、14歳の中学2年生なんで、自分の変化や過剰な自意識に手一杯、とても「他人」を見る余裕なんかない。
そんな風に見えた。
外見の話ではなく、精神年齢ね。
ふたりとも大人とされる年齢だけど、精神の発達は遅くてまだようやく思春期かな、と。
それはそれでアリだと思うし、そのあたりを不器用に切なく盛り上げてくれるのはぜんぜんイイ。肉食系だけが恋愛じゃない。
中学生のようなこの子たちがやたらめったらスローなまったりしたペースで恋に落ちる様を描くのかと思ったら、ヒロインの出番も比重も少なくて、なにもはじまらないまま終わっちゃって、拍子抜け。
や、脚本上は「すでにはじまり、とっくに盛り上がっている」的な感じなんだけど。それ、わたしにはわかんないままだった。
芝居は好みの問題だから、わたしにはそう見えた・感じたというだけのことっす。
ふたりの物語がちょー盛り上がってアツアツだと思った人もいるだろうし、そうでなくても、「これくらいの薄い描き方がいい」と思う人もいるだろう。
ただわたしは、「え、あんたらいつ相手のこと好きになったん??」「そんなに大事な相手? なんで??」と、ふたりの場面になるたびに?マークが飛んだので。
だから、惜しいのなー。
恋愛なしで、「義賊」のレッテルと生きていくことになった男の物語として描いてくれればよかったのに。
んな、不自然な、無理矢理感あるヒロイン作らずに。
そしたら仲間たちとかヴィトーさんとか作家さんに、もっと尺を割けたし、彼らに対する主人公の物語を深めることが出来たのに。
ヒロインが必要なら、ジャーナリストを一癖ある大人の女として登場させるとか。ヒロインの片想いに終わるとしても、最後はふたりで旅立つしな。
完全に恋愛ナシで、ねーちゃんをヒロインポジにするとか。今でも、ヒロインより強烈なキャラなんだから、ちゃんと書き込めば面白い役になるはず。
設定倒れというか、ヒロインの設定アイディアにこだわったのはいいけれど、執筆しているうちに、描きたいことがブレていって、でも最初のヒロイン設定にだけは思い入れがあって、そこに固執したためにとっちらかった。……という印象。
書いてるうちに話が変わることなんかいくらでもあるんだから、「今、いちばん書きたいこと」を中心に、最初の設定に大胆にメス入れるとか、すればいいのにー。
と、勝手に思いました。
勝手な想像です。根拠なし。や、根拠あるか、舞台観た感想(笑)。
あとはほんと、相性の問題。
小説じゃなくて、芝居だから。
演じる人によって、文章以上になるものね。反対に、演じる人によっては、行間のない、文章以下になる場合もある。
たまきちにはもっと、情感あふれる芝居をする女の子が、相手役に必要。
彼が無骨で心の内の繊細さを出すことにとまどっていても、それ込みで抱きしめてあやしてしまうような、おおきな力を持った女の子が。
わかばちゃんには、タカラヅカ力と余裕のあるイケメンが、相手役に必要。
彼女が固く棒立ちしていても、それがかわいらしさゆえだと見えてしまうような、包容力のあるキラキラスターが。
たまきちとみゆちゃんのカップルは魅力的だったなあ、と遠く思い出す。
たまきちの足りていない部分、出し切っていない部分を、みゆちゃんが自分の情感に乗せて、さらに発展させてたんだ。
わかばちゃんは、ありえないことだけど、あさこやらんとむとのカップリングを見たかったなと思う。
余裕とユーモアを自然にまとうことのできる、大人のイケメン。キラキラのタカラヅカオーラ。美男美女のとびっきりのロマンス。
あー、わかばちゃんには、濃ゆい花男を組ませてみたいわ……(笑)。
包容力ある大人の男で、とびきりクドい濃ゆい男、ってことで、エマさんとのカップルはよかったんだよなあ(笑)。でもそれは行きすぎだから、もっとふつーに若い美形と、ぜひ。
いやほんと、わたし個人が勝手に思ってるだけで、キャストはみんな役とも相手役とも相性ばっちりで、最高の神演技をしていたのかもしんない。
わたしにだけ、いぶかしく思えただけで。
否定するつもりで書いてはいないの。
たまきちもわかばちゃんも魅力的、だからこそ、じれったい。もったいない。さらにこうだったら……!!という、気持ち。
いろいろ考えたい、口を出したい作品なんだ、『Bandito』。
キライなら、興味ないなら、そんなこと思わないよ。
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