時空を超えた恋だから。@ルパン三世―王妃の首飾りを追え!―
2015年1月25日 タカラヅカ わたしにとって『ルパン三世―王妃の首飾りを追え!―』が面白くなったのは、カリオストロ@だいもんの面白さに気づいたとき。まあぶっちゃけ2回目からなんですけどね、初見では「これ『タカラヅカ』ぢゃねーし」ということに引っかかってて。
いやあ、カリオストロ面白いわ。萌えだわ。
ルパンは主役だけど物語の本筋じゃない。彼は最初から完成形で、徹頭徹尾なにも変わらない。
物語の中で変化し、カタルシスを形成する者こそが「主人公」、起承転結があるのはマリー・アントワネット@みゆちゃんとカリオストロのみ。
このふたりは、主役ルパンに出会うことで運命が変わる。本筋の中心にいるキャラクタだ。
で、どっちがより重要キャラかというと、そりゃもちろんヒロインであるアントワネットだ。彼女の首飾りが発端でルパン一味は時を超え、彼女を救うためにルパンは奔走することになる。カリオストロに出会うのは、その過程でだ。
しかし。
面白いのは、カリオストロ。
「ルパンに出会って、もっとも変化した人物」だからだ。
マリーちゃんはルパンによって人生が変わる。
断頭台の露と消えるはずの彼女が、愛する家族とともに生き長らえ、現代にまで子孫を残す。歴史すら変えてしまう大泥棒ルパン三世すげーー! や、表向きはなにも変わってないことになっているし、誰も不幸にせずひとりの女性を救ったんだもん、すごいよね。
でもさ。
マリーちゃんがルパンによって変わったのは人生だけ。
人生プラス、生き方まで変わったのは、カリオストロ。
アントワネットは起承転結の転がなく、ルパンが再び彼女に出会ったとき、彼女はもう大人になっていた。生き方が変わる、人生の起承転結の転にルパンは関わっていない。
死ぬ運命を変えただけで、彼女の生き方には関与していない。
ところが、カリオストロはどうだ。
ルパンによって生き方を考え直し、人生も変わるんだ。
マリーちゃんとカリオストロの、ルパンとの関わり方の差が、その後の彼らの生き方に反映されている。
マリーちゃんはルパンに救われ、感謝しているけれど、そこで終了、彼女の人生にルパンは必要ない。ルパンは彼女の人生を変えただけで、生き方にはタッチしていないためだ。
が、カリオストロはだ。
時を超え、奇跡を起こしてまで、ルパンを求めている。
数年後に獄死する運命だったカリオストロの人生を変えただけじゃない、大切なモノを否定し心を閉ざしていた彼の「生き方」自体を変えたんだ。
マリーちゃんとの差。ヒロインのはずのマリーちゃんはルパンのことは「青春時代の思い出」として終わらせているのに、カリオストロは現在進行形で終わらせない。
ルパンと出会うことによって「本当の錬金術師」として目覚めたカリオストロは、さらに腕を磨いて自在に時を操れるまでになった。ステップアップしてまで、ルパンと関わり続ける。
ヒロイン以上に、ルパンを強く求めている存在。
そう。
『ルパン三世』が俄然面白くなったのは、カリオストロの面白さに気づいたとき。
この話ってさ、カリオストロがルパンに恋して奇跡を起こす話ぢゃね?(笑)
ヒロインよりも、よっぽどヒロイン。
ルパンとは二度と会わずに家族と平和にしあわせに生きるマリーちゃんより、奇跡を起こしてまでルパンを追い求めるカリオストロの方が、はるかにヒロイン度高い。
ラストシーンのカリオストロは、ちゃんと現代の服を着ている。
つまり、18世紀から直接、はじめて現れたのではなく、もうちゃんと現代で生活しているんだろう。
現代に来たのがはじめてでない以上、そこでルパンを探すことはできたはずだ。だが、そうはしなかった。
アントワネットの首飾りという、ルパンとの思い出のアイテムを絡めて……もしルパンが自分を忘れていたとしても絶対に思い出すであろうシチュエーションで。
どんだけがんばったんだ、カリオストロ。何度もふつーに現代に来て、衣装も文化も学んだ上で、ルパン一味のことも調べて、あのときあの瞬間を狙って、わざわざあんな大仰な登場をしたんだよ? あのとんでもない口上まで付けて。
全部全部、ルパンのため。
ラストシーンはツボにはまって、笑えて仕方なかった。
どんだけルパン好きなん、カリオストロ!!
ヒロインのはずのマリーちゃんはルパンなんか関係なく天寿を全うしたろうに、カリオストロひとり、こんなにこんなにルパンにこだわって、がんばって。
200年懸けて、会いに来た。
おかしいやら、切ないやら。
ルパンに恋して200年。
時を超え、時代を超え、奇跡すら起こして。
ああこれってマジ、カリオストロの物語。ルパンと出会って人生変わって、これからも彼と関わり続ける。エンドマークなし、to be continued、ネバーエンディング、変わらない終わらない、ああそれってなんて『ルパン三世』。アニメの『ルパン三世』は決して変わることなく終わることなく回り続ける。
だから俄然、面白くなった。
カリオストロは「タカラヅカ」なキャラクタで、そして、『ルパン三世』の世界観に着地するんだ。
キミに恋して200年、追いかけろ恋泥棒、萌えは正義。
いやあ、カリオストロ面白いわ。萌えだわ。
ルパンは主役だけど物語の本筋じゃない。彼は最初から完成形で、徹頭徹尾なにも変わらない。
物語の中で変化し、カタルシスを形成する者こそが「主人公」、起承転結があるのはマリー・アントワネット@みゆちゃんとカリオストロのみ。
このふたりは、主役ルパンに出会うことで運命が変わる。本筋の中心にいるキャラクタだ。
で、どっちがより重要キャラかというと、そりゃもちろんヒロインであるアントワネットだ。彼女の首飾りが発端でルパン一味は時を超え、彼女を救うためにルパンは奔走することになる。カリオストロに出会うのは、その過程でだ。
しかし。
面白いのは、カリオストロ。
「ルパンに出会って、もっとも変化した人物」だからだ。
マリーちゃんはルパンによって人生が変わる。
断頭台の露と消えるはずの彼女が、愛する家族とともに生き長らえ、現代にまで子孫を残す。歴史すら変えてしまう大泥棒ルパン三世すげーー! や、表向きはなにも変わってないことになっているし、誰も不幸にせずひとりの女性を救ったんだもん、すごいよね。
でもさ。
マリーちゃんがルパンによって変わったのは人生だけ。
人生プラス、生き方まで変わったのは、カリオストロ。
アントワネットは起承転結の転がなく、ルパンが再び彼女に出会ったとき、彼女はもう大人になっていた。生き方が変わる、人生の起承転結の転にルパンは関わっていない。
死ぬ運命を変えただけで、彼女の生き方には関与していない。
ところが、カリオストロはどうだ。
ルパンによって生き方を考え直し、人生も変わるんだ。
マリーちゃんとカリオストロの、ルパンとの関わり方の差が、その後の彼らの生き方に反映されている。
マリーちゃんはルパンに救われ、感謝しているけれど、そこで終了、彼女の人生にルパンは必要ない。ルパンは彼女の人生を変えただけで、生き方にはタッチしていないためだ。
が、カリオストロはだ。
時を超え、奇跡を起こしてまで、ルパンを求めている。
数年後に獄死する運命だったカリオストロの人生を変えただけじゃない、大切なモノを否定し心を閉ざしていた彼の「生き方」自体を変えたんだ。
マリーちゃんとの差。ヒロインのはずのマリーちゃんはルパンのことは「青春時代の思い出」として終わらせているのに、カリオストロは現在進行形で終わらせない。
ルパンと出会うことによって「本当の錬金術師」として目覚めたカリオストロは、さらに腕を磨いて自在に時を操れるまでになった。ステップアップしてまで、ルパンと関わり続ける。
ヒロイン以上に、ルパンを強く求めている存在。
そう。
『ルパン三世』が俄然面白くなったのは、カリオストロの面白さに気づいたとき。
この話ってさ、カリオストロがルパンに恋して奇跡を起こす話ぢゃね?(笑)
ヒロインよりも、よっぽどヒロイン。
ルパンとは二度と会わずに家族と平和にしあわせに生きるマリーちゃんより、奇跡を起こしてまでルパンを追い求めるカリオストロの方が、はるかにヒロイン度高い。
ラストシーンのカリオストロは、ちゃんと現代の服を着ている。
つまり、18世紀から直接、はじめて現れたのではなく、もうちゃんと現代で生活しているんだろう。
現代に来たのがはじめてでない以上、そこでルパンを探すことはできたはずだ。だが、そうはしなかった。
アントワネットの首飾りという、ルパンとの思い出のアイテムを絡めて……もしルパンが自分を忘れていたとしても絶対に思い出すであろうシチュエーションで。
どんだけがんばったんだ、カリオストロ。何度もふつーに現代に来て、衣装も文化も学んだ上で、ルパン一味のことも調べて、あのときあの瞬間を狙って、わざわざあんな大仰な登場をしたんだよ? あのとんでもない口上まで付けて。
全部全部、ルパンのため。
ラストシーンはツボにはまって、笑えて仕方なかった。
どんだけルパン好きなん、カリオストロ!!
ヒロインのはずのマリーちゃんはルパンなんか関係なく天寿を全うしたろうに、カリオストロひとり、こんなにこんなにルパンにこだわって、がんばって。
200年懸けて、会いに来た。
おかしいやら、切ないやら。
ルパンに恋して200年。
時を超え、時代を超え、奇跡すら起こして。
ああこれってマジ、カリオストロの物語。ルパンと出会って人生変わって、これからも彼と関わり続ける。エンドマークなし、to be continued、ネバーエンディング、変わらない終わらない、ああそれってなんて『ルパン三世』。アニメの『ルパン三世』は決して変わることなく終わることなく回り続ける。
だから俄然、面白くなった。
カリオストロは「タカラヅカ」なキャラクタで、そして、『ルパン三世』の世界観に着地するんだ。
キミに恋して200年、追いかけろ恋泥棒、萌えは正義。
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