『ルパン三世』の方は2回目からやたら楽しくなったけど。
 『ファンシー・ガイ!』は、楽しくならないなあ。

 むしろ、初日に観て「あれ?? わたしのカンチガイかな?」と思った疑問点が「やっぱりそうだ」とわかって、さらに腹が立ったというか(笑)。

 わたしがこのショー好きじゃないのってさー、すごく手抜き臭いからだわー。

 個性を尊重してアテ書きするって、要はオーダーメイドってことでしょ? 意見聞いて打ち合わせして何度も手直しして図を起こして、採寸して……と作るオリジナル衣装のような。
 えー、そんなのめんどくせー、いいじゃん、出来合いのを着せとけば。ほら、腐ったヅカヲタが大好きな耽美ホモ、何度も使い回してもうボロボロだけど、これでいいよ、どーせあいつらナニ観てもわかんないんだから、この古着で十分。
 てな意識で「オーダーメイドの新作ですよ」と、古着を売りつけられた気分。
 押しつけられた古着を着こなせないとしたら、モデルが悪い、ジェンヌなら耽美似合って当然。
 てな感じ?

 また、同じカラーの場面が続くのも、「古着をてきとーに使い回したら、偶然似ちゃった」のかと。
 まるまるオーダーメイドなら、かぶりようがナイからねえ。
 全部使い回しとは言わないけど、たとえば一部だけ書き下ろしたとしても同じこと、トータルして作ってないから、構成が悪くなる。

 本当にこれ、新作っすか?
 すべてゼロから、今の雪組、ちぎみゆに合わせて、彼らの魅力が発揮出来るように計算して作ったの?
 新生雪組、新たなトップコンビのお披露目作品に相応しいって?

 焼き直ししか出来ない、手抜き当然の人は、クリエイター名乗らなくていいっす。

 同じ焼き直し……というか、既視感あふれる「いつも同じ」ものなら、中村Bの「上から順番1、2、3」「どこを切っても中村B」の方がいいよ。
 中村Bは同じモノしか作れないけれど、少なくともタカラヅカの王道だ。
 トップスターがいて、トップ娘役がいて、2番手スターがいて、3番手スターがいる。タカラヅカのピラミッドまんまの使い方で安心安定。

 こんな、トップ娘役が出番も歌もない、2番手位置の人が歌も銀橋もセンター場面もない、トップ・2番手・3番手はいつも3人一緒のトリオ扱い、なんてバランス悪い構成、ノーサンキューだ。
 特殊な構成で、それでも素晴らしく面白い、魅力的になっているならともかく、古い・タルい・選曲悪い・衣装悪い・テンポ悪い・持ち味無視で収まり悪いんだから、始末に負えん。
 どーせ手抜きなら、がんばる気ないなら、ふつーに作ればいいのに。変なことして傷広げてるなんて、アホかと。


 あー……そだなー……でも……。
 三木せんせなりに、がんばったのかなあ。

 三木せんせの得意分野は、耽美だと思うのね。
 耽美系を作れる人。ジェンヌの持ち味を理解しない(興味ない?)だけなので、たまたま耽美系のジェンヌが配置された場合は、ぴたりとハマって名場面になる。
 反対に、明るい場面は作るのが苦手。ヘタ。今回も、スパゲッティだーのエルビスだーので、その寒さを発揮している。
 だから三木せんせとしては、自分の得意分野で、ちぎくんの新生雪組を精一杯盛り上げようとしたのかも、しんないね。
 同じつぎはぎでも、使い回しでも、自分の得意分野を持ってきたあたりが、今の彼の最大の良心、心遣い。
 ……だったのかも、しれない。

 溜息。

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