手抜きに利くのは大安売り♪@タカラヅカスペシャル2014
2014年12月21日 タカラヅカ なにはともあれ、宝塚歌劇100周年フィナーレイベント『タカラヅカスペシャル2014-Thank you for 100 years-』初日初回を観劇しました。
今回びびったのは銀橋です。
わたしはあたりまえのよーにオペラグラス使用、ぼーっとトド様はじめトップスターさんたちの顔を眺めてた。
すると、彼らは突然前へ前へと歩いて来るではないですか。
えっ?
思わず、後ずさっちゃう。
感覚として、あるわけっすよ。
舞台の位置について。
ここまできたら立ち止まる、ここが舞台の端、って、観ている方もおぼえちゃってる。
その感覚を超えて前進してくるもんだから、びびった。
びびって、オペラ下げて、はじめて、気がついた。
銀橋に、橋がある。
日本語変だな(笑)。橋に橋。
本舞台があってオーケストラピットがあって、銀橋があって、客席がある。これが大劇場。
銀橋へ行くには、まず舞台端の花道へ出て、そこから銀橋へ行くことになる。銀橋の真ん中へは、端から辿っていくしかない。
その本舞台と銀橋の間、オケピの上に橋が作ってあった。
いちいち端へ行って花道を通らなくていい。本舞台真ん中から、銀橋真ん中へ出られる。
……なんてこと、気づいてなかった。
舞台の大きさを感覚でおぼえているのと同じ、本舞台と銀橋の間にはオケピがある、銀橋へ出るには迂回しなければならない……そう、染みついているんだ。
だから、幕が開く前からオケピに橋が作ってあることぐらい目に入っているはずなのに、気づいてなかった。そんなところ、ハナから見もしてない。
幕が開き、明るいライトに照らされても、気づかない。
そして、スターたちがナニもないはずのオケピの上の空間を歩いてきて、「えっ」となった。
すげー違和感。
銀橋に出るのに、花道回らなくていいなんて。そのまま前進すれば、銀橋センターに立てるなんて。
タカスペなどのイベントでは、オーケストラは本舞台上に移動しているので、オケピはただの空洞、オケピとして使用されていないんだから、フタをしてステージの一部としてもいいはずなのに、その利用法にまーーったく気持ちが動かない。
銀橋は銀橋。橋だからいいのであって、本舞台と続いてしまったらそれはもう橋ではなく舞台の一部、ちっとも「特別」でなくなってしまう。
スターが銀橋に出て来たーー!! とテンション上がるのであって、最初から舞台の一部だったら、そこに立たれても「ふつー」になってしまう……。
だからオケピが空でも、銀橋は銀橋のままである過去イベントになんの疑問も持たなかった。
てなわけで、今回は違和感だった。
空のオケピの有効利用だから、べつにいいんだけど、アリだと思うんだけど……。
オケピの上を通ってスターが銀橋に出て来るたび「うわっ」と思った。
……アタマ固いっすね。
そして、もうひとつ、こちらは演出のこと。
銀橋、大安売り!!
今回のタカスペのコンセプトが「宝塚歌劇の名曲100曲を歌い継ぐ」というもので。
最初にそのテーマをMCで掲げられたとき、げ。やめとけよ、と思った(笑)。
各組のパロディ芝居も入れて100分程度のイベントで、100曲歌うとか、余計な縛り入れんでええて。1曲あたり何分使えるのよ、1曲10秒で1分で6曲とか嫌だから! 「100曲歌う」ことだけが目的になって「観客を楽しませる」ことを二の次にするのはやめてーー!
危惧した通り、「できるだけ短い時間でたくさん曲数を稼ぐ」が命題になっていて。
あわただしい歌い継ぎばかり。
曲数を稼ぐためスターが出て来て、数フレーズ歌って別の人にタッチ、また別の曲を数フレーズ歌ってタッチ、という流れ作業。
そのどーしよーもない「作業」ぶりを誤魔化すために考案されたのが、「銀橋を使う」こと。
上手からスター現れましたー、銀橋渡りながらちょろっと歌ってると、下手から別のスターが現れましたー、銀橋渡りながらさっきのスターと交代で歌い出しましたー……。
銀橋があって良かったね。
これ、本舞台のみでやってたら、目も当てられん……。
「曲数を稼ぐ」が至上の命題、第一目的なので、1曲に人数は使えない。だからひとり1曲、踊る時間は惜しい、歩いて歌ってさっさと銀橋横断して、次いって、次! 時間ナイよ、あと何曲あると思ってんの! キビキビ動いて、ハイ次!!
せっかく4組集まってるのに、ひとりずつ出て来て銀橋渡るだけ。
うわー…………。
劇団製作のオリジナルCDを思い出した。
各組からの選抜15名とかでCD作るとして、そのうち1曲は15名全員で歌う曲だとして、全員一堂に集めて録音したりは、しないの。
別々にひとりずつ歌わせて録音した音を、合成して「15人で歌いました」。
AさんとBさんのデュエット曲がある! と、発売告知を見てワクテカしても、実際にはAさんはひとりで歌っていて、ひとりで歌っているBさんの声と合成して「デュエットしました」。
そりゃ、ふたりの声が同時に、重なって聞こえるけどさ……ハモり部分はキレイにハモってるけどさ……これって、デュエットの意味あんの?
アレとおんなじだなー……。
せっかく豪華メンバー一堂に集めて、ひとりずつ銀橋渡って、「豪華でしょう?」。
いつもは別の組で単体でしか見ることの出来ないAさんとBさんとCさんを一緒に観られる! はい、Aさん銀橋ひとり、Bさん銀橋ひとり、Cさん銀橋ひとり、AさんとBさんとCさん、全員観られて豪華でしょう? 満足でしょう?
劇団のやることって……。
なんのために複数組一緒にひとつの舞台に立たせているのか、忙しいスケジュールのなか生徒たちを集めているのか、考えていないところが、とっても劇団らしいです。(笑顔)
「100周年だから100曲!」という、自己満足な思いつきがいちばん大事なんだろうなあ。
合同イベントだからこそできる舞台や演出の可能性とか、スターの魅力とか、考えないんだろうなあ。それで新たな儲けにつながるような、広がりを生む可能性も、あるかもしんないのに。
それでも、銀橋使ってくれてよかったよ。
これで銀橋封印して、本舞台のみでやられたら、すげー地味でせわしないだけの「ワンフレーズコンサート」で終わってたかもしんないもん。
1曲味わう暇もなくイントロクイズがえんえん続く感じ。「今の曲なんだっけ……あ、そうだ……って、次の曲。これってなんだっけ……」の繰り返しだもん。
銀橋、大安売り。
本公演で銀橋ひとり渡りしたことない子たちまで、銀橋ソロ。
「**さん、初銀橋ソロはどの公演でした?」
「『タカラヅカスペシャル2014』ですね」
「えっ?」
……てなことになるのかニャ、後年。
今回びびったのは銀橋です。
わたしはあたりまえのよーにオペラグラス使用、ぼーっとトド様はじめトップスターさんたちの顔を眺めてた。
すると、彼らは突然前へ前へと歩いて来るではないですか。
えっ?
思わず、後ずさっちゃう。
感覚として、あるわけっすよ。
舞台の位置について。
ここまできたら立ち止まる、ここが舞台の端、って、観ている方もおぼえちゃってる。
その感覚を超えて前進してくるもんだから、びびった。
びびって、オペラ下げて、はじめて、気がついた。
銀橋に、橋がある。
日本語変だな(笑)。橋に橋。
本舞台があってオーケストラピットがあって、銀橋があって、客席がある。これが大劇場。
銀橋へ行くには、まず舞台端の花道へ出て、そこから銀橋へ行くことになる。銀橋の真ん中へは、端から辿っていくしかない。
その本舞台と銀橋の間、オケピの上に橋が作ってあった。
いちいち端へ行って花道を通らなくていい。本舞台真ん中から、銀橋真ん中へ出られる。
……なんてこと、気づいてなかった。
舞台の大きさを感覚でおぼえているのと同じ、本舞台と銀橋の間にはオケピがある、銀橋へ出るには迂回しなければならない……そう、染みついているんだ。
だから、幕が開く前からオケピに橋が作ってあることぐらい目に入っているはずなのに、気づいてなかった。そんなところ、ハナから見もしてない。
幕が開き、明るいライトに照らされても、気づかない。
そして、スターたちがナニもないはずのオケピの上の空間を歩いてきて、「えっ」となった。
すげー違和感。
銀橋に出るのに、花道回らなくていいなんて。そのまま前進すれば、銀橋センターに立てるなんて。
タカスペなどのイベントでは、オーケストラは本舞台上に移動しているので、オケピはただの空洞、オケピとして使用されていないんだから、フタをしてステージの一部としてもいいはずなのに、その利用法にまーーったく気持ちが動かない。
銀橋は銀橋。橋だからいいのであって、本舞台と続いてしまったらそれはもう橋ではなく舞台の一部、ちっとも「特別」でなくなってしまう。
スターが銀橋に出て来たーー!! とテンション上がるのであって、最初から舞台の一部だったら、そこに立たれても「ふつー」になってしまう……。
だからオケピが空でも、銀橋は銀橋のままである過去イベントになんの疑問も持たなかった。
てなわけで、今回は違和感だった。
空のオケピの有効利用だから、べつにいいんだけど、アリだと思うんだけど……。
オケピの上を通ってスターが銀橋に出て来るたび「うわっ」と思った。
……アタマ固いっすね。
そして、もうひとつ、こちらは演出のこと。
銀橋、大安売り!!
今回のタカスペのコンセプトが「宝塚歌劇の名曲100曲を歌い継ぐ」というもので。
最初にそのテーマをMCで掲げられたとき、げ。やめとけよ、と思った(笑)。
各組のパロディ芝居も入れて100分程度のイベントで、100曲歌うとか、余計な縛り入れんでええて。1曲あたり何分使えるのよ、1曲10秒で1分で6曲とか嫌だから! 「100曲歌う」ことだけが目的になって「観客を楽しませる」ことを二の次にするのはやめてーー!
危惧した通り、「できるだけ短い時間でたくさん曲数を稼ぐ」が命題になっていて。
あわただしい歌い継ぎばかり。
曲数を稼ぐためスターが出て来て、数フレーズ歌って別の人にタッチ、また別の曲を数フレーズ歌ってタッチ、という流れ作業。
そのどーしよーもない「作業」ぶりを誤魔化すために考案されたのが、「銀橋を使う」こと。
上手からスター現れましたー、銀橋渡りながらちょろっと歌ってると、下手から別のスターが現れましたー、銀橋渡りながらさっきのスターと交代で歌い出しましたー……。
銀橋があって良かったね。
これ、本舞台のみでやってたら、目も当てられん……。
「曲数を稼ぐ」が至上の命題、第一目的なので、1曲に人数は使えない。だからひとり1曲、踊る時間は惜しい、歩いて歌ってさっさと銀橋横断して、次いって、次! 時間ナイよ、あと何曲あると思ってんの! キビキビ動いて、ハイ次!!
せっかく4組集まってるのに、ひとりずつ出て来て銀橋渡るだけ。
うわー…………。
劇団製作のオリジナルCDを思い出した。
各組からの選抜15名とかでCD作るとして、そのうち1曲は15名全員で歌う曲だとして、全員一堂に集めて録音したりは、しないの。
別々にひとりずつ歌わせて録音した音を、合成して「15人で歌いました」。
AさんとBさんのデュエット曲がある! と、発売告知を見てワクテカしても、実際にはAさんはひとりで歌っていて、ひとりで歌っているBさんの声と合成して「デュエットしました」。
そりゃ、ふたりの声が同時に、重なって聞こえるけどさ……ハモり部分はキレイにハモってるけどさ……これって、デュエットの意味あんの?
アレとおんなじだなー……。
せっかく豪華メンバー一堂に集めて、ひとりずつ銀橋渡って、「豪華でしょう?」。
いつもは別の組で単体でしか見ることの出来ないAさんとBさんとCさんを一緒に観られる! はい、Aさん銀橋ひとり、Bさん銀橋ひとり、Cさん銀橋ひとり、AさんとBさんとCさん、全員観られて豪華でしょう? 満足でしょう?
劇団のやることって……。
なんのために複数組一緒にひとつの舞台に立たせているのか、忙しいスケジュールのなか生徒たちを集めているのか、考えていないところが、とっても劇団らしいです。(笑顔)
「100周年だから100曲!」という、自己満足な思いつきがいちばん大事なんだろうなあ。
合同イベントだからこそできる舞台や演出の可能性とか、スターの魅力とか、考えないんだろうなあ。それで新たな儲けにつながるような、広がりを生む可能性も、あるかもしんないのに。
それでも、銀橋使ってくれてよかったよ。
これで銀橋封印して、本舞台のみでやられたら、すげー地味でせわしないだけの「ワンフレーズコンサート」で終わってたかもしんないもん。
1曲味わう暇もなくイントロクイズがえんえん続く感じ。「今の曲なんだっけ……あ、そうだ……って、次の曲。これってなんだっけ……」の繰り返しだもん。
銀橋、大安売り。
本公演で銀橋ひとり渡りしたことない子たちまで、銀橋ソロ。
「**さん、初銀橋ソロはどの公演でした?」
「『タカラヅカスペシャル2014』ですね」
「えっ?」
……てなことになるのかニャ、後年。
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