華と芝居とハッタリと。@アルカサル~王城~
2014年12月6日 タカラヅカ 何度も同じことを言って申し訳ないが。
またしても、言う。
まおくん、きれいになったねええ!
まおくんがキレイで、これでもかと「タカラヅカ」でした。
まおくんには、とりあえず登場するだけで「スターキターーッ!」と思わせる華がある。
彼はスタイル美形だけど、スタイルゆえにじゃないと思う、彼の華やかさは。だって、せっかくのスタイルを残念にしていたぷくぷく時代も、華は確実にあったから。
ゆえに、真ん中が似合う。
華……華麗というより、派手、なんだよなあ。ある種、毒々しい。この尖った華やかさは、いかにも星組だと思う。
そして、ポコちゃん。なにはさておき「美形!!」の彼。長身でコスプレ任せろな持ち味。
この「語るときはビジュアルから」というふたりが、派手なコスチュームでばーーんと登場する『アルカサル~王城~』は、企画自体はとても正しいのだと思う。
ただ、「なんでW主演にこの原作?」というのはあるとしても。
えーとこれ、ふつーにまおくん主演で、ポコちゃんは2番手役だよね?
W主演ってのはもう少しふたつの役が対等の比重で、同じならば上級生が上の扱い、てのがタカラヅカだよね?
下級生のまおくんが原作でも実際の公演でも主役で、上級生のポコちゃんがそれ以下の比重役、でも名目だけW主演、てのが、大人の事情が垣間見えていやんですな。でもまあ、そういうところもタカラヅカ。
役割として、薄いけれどキャラクタとストーリーがあるのが、まおくん。
まおくんに対するにぎやかしがポコちゃん。
物語性はあまりなく、言い訳程度にストーリーラインがある……ぐらいの話なので、主役のふたりがこの程度の役割でもいいんだろう。
主役は華担当だから。
そして、ビジュアルの華やかさ、という点において、まおポコはきちんと役割を果たしている。
だから、それでいいじゃん、と思う。
まおくの芝居力の低さ……というか、舞台人としての基礎力の低さは、組む相手が芝居巧者のヒロさんや実力安定の風ちゃん、ということでしっかりフォロー。
まおくんは舞台度胸のある人だから、主役らしい主役がはまる。つか絶対、真ん中でチョーシ乗らせた方がいい(笑)。主役としてエンジンかかればかかるほど魅力が増す。
苦悩させたり鬱屈させたりより、ぱーーんとはじける役が似合う。いろいろ紆余曲折あるにせよ、一貫して「王たる宿命」を得ている特別な存在、つーのはいいよな。
ポコちゃんの役は、まおくんにチャチャ入れする役割。
まずまおくんありき、そこに横入り、また本筋まおくんに戻り、ポコちゃんが横からわっと入る。その繰り返し。
最初観たときは、大変だな、と思った。
この「横入り」の方法がさー、「歌」なんだよ、よりによって!(笑)
まおくんサイドが真面目にストーリーやってるとこへ、ポコちゃんが突然現れて、舞台ひとりで1曲ノリノリで熱唱するの。
空気ぶった切り。
で、ポコちゃんサイドには特筆するストーリーも事情もナイの。なんも描かれてナイの。ただ出てきて1曲歌うだけ。
こーれーはー……(笑)。
ポコちゃんが歌ウマなら、なんの問題もない。突然脈絡なく現れて、ひとりコンサート状態になっても場は持つ。
しかし、ポコちゃんだ。
ポコちゃんがあの歌唱力で、前後の空気関係なく突然ひとりでステージ背負って歌わなくてはならないんだよ? こーれーはー、大変だよ~~、やる方もだけど、観ている方も(笑)。
現にポコちゃんは、歌唱力もだけど、登場するだけで劇場の空気を変える力や、観客を一瞬にして魅了するハッタリも、ナニもない。
初日だってこともあり、すっげー遠慮というか、とまどいが見える。……空気ぶったり切りで真ん中ばーーん!で、とまどいつつうまくもない歌を歌われたら、観客はさらにとまどうって。
最初は、うわ~~、と思った。演出家、これはないやろと思った。なんの罰ゲーム。
しかしこの演出がなんとかのひとつおぼえ的に繰り返される。……うちに、楽しくなった。
いいじゃん、コレはコレで。
ポコちゃんに足りないモノは歌唱力よりナニより、ハッタリだ。歌がうまくなかろーが芝居力が足りてなかろーが声が浮いてて男役が頼りなさげだろーが、とにかくハッタリがあればなんとかなる。よくわかんないけどスターだわ、とか、いいもん観たわ、とか思わせちゃえばいいんだもの。
バウなんて、基本ファンしか観に来ない。好意的な観客しかいない場所でなら、どんだけ出来てなくても大丈夫、ここで練習してハッタリ芸を身に付ければいいんだわ。
まおくんが芝居パートで、ポコちゃんがハッタリパート。
逆だろ、と思う配置だけど、「お勉強の場」だと思えば正しい。
どちらも苦手分野をあえて、与えられているんだ。
や、派手なコスチュームプレイというところで、ふたりの得意分野はちゃんとフォローされてるわけだしな。
得意は得意として、あとはちゃんと勉強できる仕組みになっている。
前述の通り、脇は芸達者やスターで固めてあるから、公演自体が転覆することはないし。
途中から、どんどん楽しくなった。
まおくんは「真ん中の自分大好き!」って感じに、どんどん調子上げてくるし。
ポコちゃんは、真ん中に慣れてないまんまなんだけど、それでも本人比でいろいろ上がってるし。
うわーー、楽しい~~。若手バウって、こーゆーのが楽しいんだよなあ。
問題は、脚本演出自体が、どんどんつまらなくなってくること(笑)。1幕はまだ良かったけど、2幕なんてただあらすじやってるだけで、ストーリーとは言えん……演出家仕事しろ……。
作品はともかく(笑)、キャストファンには楽しい、いい公演であるだろうと思う。
またしても、言う。
まおくん、きれいになったねええ!
まおくんがキレイで、これでもかと「タカラヅカ」でした。
まおくんには、とりあえず登場するだけで「スターキターーッ!」と思わせる華がある。
彼はスタイル美形だけど、スタイルゆえにじゃないと思う、彼の華やかさは。だって、せっかくのスタイルを残念にしていたぷくぷく時代も、華は確実にあったから。
ゆえに、真ん中が似合う。
華……華麗というより、派手、なんだよなあ。ある種、毒々しい。この尖った華やかさは、いかにも星組だと思う。
そして、ポコちゃん。なにはさておき「美形!!」の彼。長身でコスプレ任せろな持ち味。
この「語るときはビジュアルから」というふたりが、派手なコスチュームでばーーんと登場する『アルカサル~王城~』は、企画自体はとても正しいのだと思う。
ただ、「なんでW主演にこの原作?」というのはあるとしても。
えーとこれ、ふつーにまおくん主演で、ポコちゃんは2番手役だよね?
W主演ってのはもう少しふたつの役が対等の比重で、同じならば上級生が上の扱い、てのがタカラヅカだよね?
下級生のまおくんが原作でも実際の公演でも主役で、上級生のポコちゃんがそれ以下の比重役、でも名目だけW主演、てのが、大人の事情が垣間見えていやんですな。でもまあ、そういうところもタカラヅカ。
役割として、薄いけれどキャラクタとストーリーがあるのが、まおくん。
まおくんに対するにぎやかしがポコちゃん。
物語性はあまりなく、言い訳程度にストーリーラインがある……ぐらいの話なので、主役のふたりがこの程度の役割でもいいんだろう。
主役は華担当だから。
そして、ビジュアルの華やかさ、という点において、まおポコはきちんと役割を果たしている。
だから、それでいいじゃん、と思う。
まおくの芝居力の低さ……というか、舞台人としての基礎力の低さは、組む相手が芝居巧者のヒロさんや実力安定の風ちゃん、ということでしっかりフォロー。
まおくんは舞台度胸のある人だから、主役らしい主役がはまる。つか絶対、真ん中でチョーシ乗らせた方がいい(笑)。主役としてエンジンかかればかかるほど魅力が増す。
苦悩させたり鬱屈させたりより、ぱーーんとはじける役が似合う。いろいろ紆余曲折あるにせよ、一貫して「王たる宿命」を得ている特別な存在、つーのはいいよな。
ポコちゃんの役は、まおくんにチャチャ入れする役割。
まずまおくんありき、そこに横入り、また本筋まおくんに戻り、ポコちゃんが横からわっと入る。その繰り返し。
最初観たときは、大変だな、と思った。
この「横入り」の方法がさー、「歌」なんだよ、よりによって!(笑)
まおくんサイドが真面目にストーリーやってるとこへ、ポコちゃんが突然現れて、舞台ひとりで1曲ノリノリで熱唱するの。
空気ぶった切り。
で、ポコちゃんサイドには特筆するストーリーも事情もナイの。なんも描かれてナイの。ただ出てきて1曲歌うだけ。
こーれーはー……(笑)。
ポコちゃんが歌ウマなら、なんの問題もない。突然脈絡なく現れて、ひとりコンサート状態になっても場は持つ。
しかし、ポコちゃんだ。
ポコちゃんがあの歌唱力で、前後の空気関係なく突然ひとりでステージ背負って歌わなくてはならないんだよ? こーれーはー、大変だよ~~、やる方もだけど、観ている方も(笑)。
現にポコちゃんは、歌唱力もだけど、登場するだけで劇場の空気を変える力や、観客を一瞬にして魅了するハッタリも、ナニもない。
初日だってこともあり、すっげー遠慮というか、とまどいが見える。……空気ぶったり切りで真ん中ばーーん!で、とまどいつつうまくもない歌を歌われたら、観客はさらにとまどうって。
最初は、うわ~~、と思った。演出家、これはないやろと思った。なんの罰ゲーム。
しかしこの演出がなんとかのひとつおぼえ的に繰り返される。……うちに、楽しくなった。
いいじゃん、コレはコレで。
ポコちゃんに足りないモノは歌唱力よりナニより、ハッタリだ。歌がうまくなかろーが芝居力が足りてなかろーが声が浮いてて男役が頼りなさげだろーが、とにかくハッタリがあればなんとかなる。よくわかんないけどスターだわ、とか、いいもん観たわ、とか思わせちゃえばいいんだもの。
バウなんて、基本ファンしか観に来ない。好意的な観客しかいない場所でなら、どんだけ出来てなくても大丈夫、ここで練習してハッタリ芸を身に付ければいいんだわ。
まおくんが芝居パートで、ポコちゃんがハッタリパート。
逆だろ、と思う配置だけど、「お勉強の場」だと思えば正しい。
どちらも苦手分野をあえて、与えられているんだ。
や、派手なコスチュームプレイというところで、ふたりの得意分野はちゃんとフォローされてるわけだしな。
得意は得意として、あとはちゃんと勉強できる仕組みになっている。
前述の通り、脇は芸達者やスターで固めてあるから、公演自体が転覆することはないし。
途中から、どんどん楽しくなった。
まおくんは「真ん中の自分大好き!」って感じに、どんどん調子上げてくるし。
ポコちゃんは、真ん中に慣れてないまんまなんだけど、それでも本人比でいろいろ上がってるし。
うわーー、楽しい~~。若手バウって、こーゆーのが楽しいんだよなあ。
問題は、脚本演出自体が、どんどんつまらなくなってくること(笑)。1幕はまだ良かったけど、2幕なんてただあらすじやってるだけで、ストーリーとは言えん……演出家仕事しろ……。
作品はともかく(笑)、キャストファンには楽しい、いい公演であるだろうと思う。
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