いい加減終わりにしよう、『白夜の誓い ―グスタフIII世、誇り高き王の戦い―』語り。

 キャスト感想つれづれ。

 かいちゃんの不思議。

 かいちゃんは、うまくない。
 きれいだし華はあると思う。パッションややる気というか舞台を好きなんだという気持ちも伝わってくる。でも、うまくない。
 歌がどうとかいう話ではなく、全般的に、わたしの目にはうまいと映ってくれない。

 スカーレットを演じたときに、驚いた。
 うまくないことは知っていたけれど、ここまで壊滅的だったのか、と。

 その前のバウ主演『WMW』で力不足ぶりはこれでもかと見せつけられていたけれど、ハコの小ささとファンしかいない客席の空気も相まって、勢いだけで突っ走って終わったので、大劇場の真ん中で改めて観るのとでは驚きがちがった。

 研10過ぎてこの実力かぁ。他の組ではみりおくんがトップになろうとしていて、だいもんがその実力で脇から這い上がってきてブレイクしている、そのときにコレかぁ。
 これはなかなか、きびしいなあ……。

 主役とわずかなメインどころ以外は動く大道具が基本の宙組で、路線外として育った人だから仕方ない、圧倒的な経験不足ゆえ仕方がない……劇団がトップ路線と決めた子を早くから特別扱いし帝王学を叩き込むわけがよくわかる、それを経験していない子を真ん中にするとこーゆーことになるんだ、という実例を見せられた感じ。
 いやそれでも基本的な実力があれば、経験不足を補えたと思うけど、かいちゃんはまずソレが欠けてるし、それがあったら動く大道具人生歩んできてなかったかもだし。

 まあそんなかいちゃんが、だ。
 アニメ声優をやった。

 公式にはアナウンスされてなかったよね? でもネットで話題になっていたし、わたしはもともとアニメも見る人なので、ふつーにそのアニメも見ていた。

 うまかった。

 最初、かいちゃんだと気づかなかった。
 あとからテロップ見て、録画見直して、かいちゃんだと思って聴こうとして、それでも腑に落ちなかった。

 あのー……ふつーに、うまいんですが?
 知らない人だし声だけど、ふつーに声優さんだと思って聴けますが?

 声優って専門職で、素人や経験不足の新人が混ざっていると一発でわかるのよ。うわ、ナニ今のへたくそ、って。
 声優がヘタ過ぎて見るのやめた作品がいくつもある。うまくなってから出直してくれ、素人をメインで使うのやめてくれと痛切に思う。
 アニメ映画を見られない理由のひとつは声優。芸人とかアイドルとか、素人使うのやめて、そんなもんにお金出せないよーー!

 声優かいちゃんが、その道何十年のプロ声優並のうまさだとはいわなくても、今のめちゃくちゃたくさんいる若手声優のひとりとして、作品を壊すことなく場に馴染んで演技していたことは、たしか。

 新人なのに、声優としては素人、あのアニメ映画のあの芸人とかあのアイドルとかと同じなのに、この馴染みっぷりはどうだ……。

 そんじゃかいちゃんが、劇的にうまくなったのかというと。
 アニメのあと観た『ベルサイユのばら―オスカル編―』、…………いつものかいちゃん…………。

 なーんーでー!!

 アルバイト?のアニメ声優はうまくて、本業のタカラヅカ舞台はうまくないって!!

 かいちゃん……職業間違えたかもなあ。
 かいちゃんのビジュアルで声優やってたら、今以上に成功してたんじゃあ……? 女子人気の王子様ボイス声優でさー。

 とまあ、ここまでが前振りで。(長いよ)

 今回の『白夜の誓い』。

 やっぱり、魅力的だ。

 声優の方が向いてるのかもしんない。
 そっちの方が畑広いしお金にも知名度アゲにもなったかもしんないけど。

 タカラヅカのかいちゃんは魅力的だーー!!

 ……うまくないけど。

 やっぱり、うまくはないんだけど、ニルス@かいちゃんが出て来ると、あー、スターさんキターーって気になる。
 舞台がぱっと明るくなる。
 わけわかんない役だけど、それでもなんか、ああこの子を見ていたいなあ、という気にさせる。

 たぶん、これくらいの露出がいいんだろうと思う。
 『モンテ・クリスト伯』の海賊さんがよかったように。
 少ない出番で濃ゆい役。
 華と美貌をどーんと押し出して、明るい色を印象づける。ああタカラヅカっていいな、きれいだな、そう思える、タカラヅカらしいスター。

 かいちゃんはまだまだタカラヅカにいてください。声優になるのは、まだ先で!!


 あれ。
 つれづれにするつもりが、かいちゃんだけで長くなっちゃった。
 翌日欄へ続く。

コメント

日記内を検索