キャスト感想覚え書き。@風と共に去りぬ
2014年11月18日 タカラヅカ 星組全ツ『風と共に去りぬ』覚え書き。
なんつってもメラニー@はるこ。宙組版と同じだから出番も見せ場もナッシング。しかし、うまい。少ない出番で「あ、重要人物だ」とわかる。
メラニーに、ドラマがある。厚みがあるというのか、輪郭が見えるゆえに、彼女の生きている背景が見えるのなー。
脚本がひどいから、メラニーなんかいてもいなくてもいいくらいの扱いになってるし、実際ソレでこの話は進んでいくわけなんだけど、その中心円の外側できっちり存在してることがわかる。
フレームの中心じゃナイからピント合ってないんだけど、視界の端に「ああ、いる」とわかる。意識の端に、彼女がいると伝わる。
物語がリアルさを持つっていうのは、こういう存在があることじゃないかな? 現実の世界には、主人公以外の人たちがたくさん生活している……てゆーか、主人公とその関係者以外の人間がほとんどだ。「どーでもいい」描かれ方しかしていないメラニーが、きっちり「メラニーとして生きている」から、それが視界の端、意識の隅にいつも引っかかってくるから、リアリティ。植爺脚本のひっでー紙芝居世界にも、厚みが出る。
せめて月組版ではるこのメラニーを観たかったなあ。もったいない~~。
ベル@みっきぃは、期待したモノと違った気がする。
ナニを期待していたのか、自分でもわかんないけど、ちょっと肩すかしだった。あー、歌は確かにいまいちだったな。みっきぃは歌える人、という前提があるから、もっとすごいものを期待してた。……ヲヅキさんとあんまし変わんなかったような……男役歌唱だと同じようになるのかなあ。や、姿はもちろん、ヲヅキさんよりきれいだけど! でも期待したほどの美女ではなく、やっぱヲカマテイストっちゅーか……男役だなああ。
『眠らない男・ナポレオン』のとき、「あたしにベニー×みっきぃを観させろ~~」と内心じたばた暴れていたわたしですから(あれ? この話書いたっけ?)、「みっきぃがベニーの情婦!」とワクテカした……モノは、特にナニも還元されなかった。
まあこれは、みっきぃのせいではなく、ベニーさんに原因があると思うな。あのバトラーでは……うーむ。
でもメラニーさんとの場面は好きだった。みっきぃ×はるこっていいよなあ。
わたしの期待値が変に大きかっただけで、みっきぃは安定した仕事をしていたと思う。
アシュレ@みつるが、みつるじゃなかった。
外見も芝居も、何度も見直した……み、みつる? みつるだよね? みつるぢゃないみたい……どうしちゃったんだ。
外見は、一生懸命星組に合わせた結果だろう。花組と星組ってお化粧あんなに違うのね。「星っぽさ」を真正面から研究して、実践してみました!!的な。でもそれ、みつるの顔立ちを活かす化粧じゃないよむしろ個性塗りつぶしてるよ的な。
なのに歌声のものすごさは「みつる健在」で。……安心すればいいのか肩を落とせばいいのか、オープニングから困惑。
星組しか観ていない組ファンとかは、みつるの歌唱力を知らないだろうから驚いたかもな……歌がジャイアンでも専科さんはアリなんです、みつる以外の専科さんたちはみんな、歌える人ばっかだけど。みっちゃん、さやかさん、コマつん……。
みつるびいき(つか、花組びいき)の立ち位置で観劇しているせいか、オープニングのものすごい歌を聴きながら、心のなかで必死に説明してた。うわあああ、待って、引かないで、みつるは芝居なの、芝居の人なのよーー! 歌はアレだけど、芝居がいい人だから、芝居を見るまでは引かないでーー!! ってアンタなに目線、どこの立ち位置よ、ってセルフツッコミ入るよーな葛藤してました、みつるさんのオープニング(笑)。なんか、一緒になって「専科デビューするみつる」に感情移入? 見守りムード?になってたみたいで。
が、その芝居もなあ。
みつるって植爺芝居、苦手だっけ? ついこの間中日で植爺芝居やってたよなあ。そのときはうまいヘタより「変な役」ということに気を取られていたっけ。みつるが得意なのは型芝居じゃないんだろうな。
と、芝居もなんか鎖につながれてるような不自由さを感じた。アシュレがそういう役だからというより、「植田歌舞伎ですから」に加えて、「専科第一作目」「ルーキーですヨロシク」という鎖。準備運動足りてないから動き固いですみたいな。
でも2幕になって、アシュレが屈折してからはエンジンかかったかなー。表現できる幅というかフリースペースが広がった方が、みつるにはいいみたい。
でもお化粧は、花組時代の方が好きだなあ。
まいけるは女役かぁ、ふつーにきれいだなあ、と油断してたらアトランタが燃える♪で野郎やってて吹いた。どっちも熱量ステキ。
あと、フィナーレのセントルイス・ブルースで、えまくんに釣られまくった。ナニあの子、すっげー釣り師! これでもかと客席アピールしてくる~~。楽し~~。
名前がわかんなくて、星担友人から教えてもらいましたの。うん、次からチェックする。そしてまた、釣ってもらうの(笑)。←オペラ越し上等!
最後に、主演のバトラー@ベニー。
ここんとこスカステも見てないし、ネットも友人たちの更新をのぞく程度で、ほんとになんの予備知識もないまま観たんだけど。
よくわかんなかった。
コレジャナイとも思わない。ただなんか、わからなかった。
バトラーさんってどんな人で、ナニを考えていて、ナニをしたいのか。
植爺脚本と演出がひどいのは前提だけど、それを踏まえても、よくわかんなかった。
そして最近のわたしは達観していて、初見で「わからない」……興味を引かないと、画面からスルーしてしまう。「隠されている意味を考えよう」とか「ナニか気づきがあるはず、ガン見して探さなきゃ」とも思わない。『エリザベート』のタイトルロールに対してそうであったように。
芝居なんて相性の問題だから、この作品とこの役が、わたしにはそう感じられたというだけのこと。
このベニーさんには萌えないわ。作品と役によっては萌え男なんだもん、ベニー。次に期待。
まあ、ほんとにただ、バトラー@『風と共に去りぬ』が鬼門なのかもしれない。
「ベニーのバトラー、わかんない」と言ったら、友人からは「そりゃ緑野さんはトド様ファンだから」とすぱっと返されたように、とどのつまりはそれだけのことかも。
なんつってもメラニー@はるこ。宙組版と同じだから出番も見せ場もナッシング。しかし、うまい。少ない出番で「あ、重要人物だ」とわかる。
メラニーに、ドラマがある。厚みがあるというのか、輪郭が見えるゆえに、彼女の生きている背景が見えるのなー。
脚本がひどいから、メラニーなんかいてもいなくてもいいくらいの扱いになってるし、実際ソレでこの話は進んでいくわけなんだけど、その中心円の外側できっちり存在してることがわかる。
フレームの中心じゃナイからピント合ってないんだけど、視界の端に「ああ、いる」とわかる。意識の端に、彼女がいると伝わる。
物語がリアルさを持つっていうのは、こういう存在があることじゃないかな? 現実の世界には、主人公以外の人たちがたくさん生活している……てゆーか、主人公とその関係者以外の人間がほとんどだ。「どーでもいい」描かれ方しかしていないメラニーが、きっちり「メラニーとして生きている」から、それが視界の端、意識の隅にいつも引っかかってくるから、リアリティ。植爺脚本のひっでー紙芝居世界にも、厚みが出る。
せめて月組版ではるこのメラニーを観たかったなあ。もったいない~~。
ベル@みっきぃは、期待したモノと違った気がする。
ナニを期待していたのか、自分でもわかんないけど、ちょっと肩すかしだった。あー、歌は確かにいまいちだったな。みっきぃは歌える人、という前提があるから、もっとすごいものを期待してた。……ヲヅキさんとあんまし変わんなかったような……男役歌唱だと同じようになるのかなあ。や、姿はもちろん、ヲヅキさんよりきれいだけど! でも期待したほどの美女ではなく、やっぱヲカマテイストっちゅーか……男役だなああ。
『眠らない男・ナポレオン』のとき、「あたしにベニー×みっきぃを観させろ~~」と内心じたばた暴れていたわたしですから(あれ? この話書いたっけ?)、「みっきぃがベニーの情婦!」とワクテカした……モノは、特にナニも還元されなかった。
まあこれは、みっきぃのせいではなく、ベニーさんに原因があると思うな。あのバトラーでは……うーむ。
でもメラニーさんとの場面は好きだった。みっきぃ×はるこっていいよなあ。
わたしの期待値が変に大きかっただけで、みっきぃは安定した仕事をしていたと思う。
アシュレ@みつるが、みつるじゃなかった。
外見も芝居も、何度も見直した……み、みつる? みつるだよね? みつるぢゃないみたい……どうしちゃったんだ。
外見は、一生懸命星組に合わせた結果だろう。花組と星組ってお化粧あんなに違うのね。「星っぽさ」を真正面から研究して、実践してみました!!的な。でもそれ、みつるの顔立ちを活かす化粧じゃないよむしろ個性塗りつぶしてるよ的な。
なのに歌声のものすごさは「みつる健在」で。……安心すればいいのか肩を落とせばいいのか、オープニングから困惑。
星組しか観ていない組ファンとかは、みつるの歌唱力を知らないだろうから驚いたかもな……歌がジャイアンでも専科さんはアリなんです、みつる以外の専科さんたちはみんな、歌える人ばっかだけど。みっちゃん、さやかさん、コマつん……。
みつるびいき(つか、花組びいき)の立ち位置で観劇しているせいか、オープニングのものすごい歌を聴きながら、心のなかで必死に説明してた。うわあああ、待って、引かないで、みつるは芝居なの、芝居の人なのよーー! 歌はアレだけど、芝居がいい人だから、芝居を見るまでは引かないでーー!! ってアンタなに目線、どこの立ち位置よ、ってセルフツッコミ入るよーな葛藤してました、みつるさんのオープニング(笑)。なんか、一緒になって「専科デビューするみつる」に感情移入? 見守りムード?になってたみたいで。
が、その芝居もなあ。
みつるって植爺芝居、苦手だっけ? ついこの間中日で植爺芝居やってたよなあ。そのときはうまいヘタより「変な役」ということに気を取られていたっけ。みつるが得意なのは型芝居じゃないんだろうな。
と、芝居もなんか鎖につながれてるような不自由さを感じた。アシュレがそういう役だからというより、「植田歌舞伎ですから」に加えて、「専科第一作目」「ルーキーですヨロシク」という鎖。準備運動足りてないから動き固いですみたいな。
でも2幕になって、アシュレが屈折してからはエンジンかかったかなー。表現できる幅というかフリースペースが広がった方が、みつるにはいいみたい。
でもお化粧は、花組時代の方が好きだなあ。
まいけるは女役かぁ、ふつーにきれいだなあ、と油断してたらアトランタが燃える♪で野郎やってて吹いた。どっちも熱量ステキ。
あと、フィナーレのセントルイス・ブルースで、えまくんに釣られまくった。ナニあの子、すっげー釣り師! これでもかと客席アピールしてくる~~。楽し~~。
名前がわかんなくて、星担友人から教えてもらいましたの。うん、次からチェックする。そしてまた、釣ってもらうの(笑)。←オペラ越し上等!
最後に、主演のバトラー@ベニー。
ここんとこスカステも見てないし、ネットも友人たちの更新をのぞく程度で、ほんとになんの予備知識もないまま観たんだけど。
よくわかんなかった。
コレジャナイとも思わない。ただなんか、わからなかった。
バトラーさんってどんな人で、ナニを考えていて、ナニをしたいのか。
植爺脚本と演出がひどいのは前提だけど、それを踏まえても、よくわかんなかった。
そして最近のわたしは達観していて、初見で「わからない」……興味を引かないと、画面からスルーしてしまう。「隠されている意味を考えよう」とか「ナニか気づきがあるはず、ガン見して探さなきゃ」とも思わない。『エリザベート』のタイトルロールに対してそうであったように。
芝居なんて相性の問題だから、この作品とこの役が、わたしにはそう感じられたというだけのこと。
このベニーさんには萌えないわ。作品と役によっては萌え男なんだもん、ベニー。次に期待。
まあ、ほんとにただ、バトラー@『風と共に去りぬ』が鬼門なのかもしれない。
「ベニーのバトラー、わかんない」と言ったら、友人からは「そりゃ緑野さんはトド様ファンだから」とすぱっと返されたように、とどのつまりはそれだけのことかも。
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