えりたん、すげえ。

 『Shall we ダンス?』『CONGRATULATIONS 宝塚!!』初日観劇。

 『Shall we ダンス?』を観て思う。
 夢の国タカラヅカにおいて、平凡なサラリーマンを演じ、説得力を持って銀橋ソロが出来るスターは、彼以外にいない。

 説得力っていうのは、「タカラヅカ」的にも、そして、「平凡なサラリーマン」的にも。
 や、ふつーありえない、「タカラヅカ」と「平凡なサラリーマン」は対極にあり、決して接点などない、交じり合わない。
 なのに壮くんは、成り立たせてしまう。

 すげえええ。

 壮一帆おそるべし。
 そのフェアリー力に感服した。


 ヒロインちぎちゃんは美しかった。
 わちゃわちゃしたダンス教室内で、そこだけ色が違うように美しい。ザッキーのすけべオヤジぶりも相当だけど(笑)、台詞も説明もなくても、彼女の立ち位置がよくわかる。

 ともみん! あああともみん!(笑) 頼むぜともみん!
 『ベルばら』のときも思ったけど、えりたんとともみんって合うよね。

 さらさちゃんがキュートできれいで、うまいわやっぱ。

 きんぐ! 黒いきんぐ! かっこいいきんぐ!!


 ホタテのうまさに、脱帽。

 大劇場でただひとりライトを浴びて喋って、成り立たせてしまうその演技力。
 この子がこんな大役はじめての若手だって、誰が思う? しかも、代役なんですが?
 マジにホタテマン大事にしてくれ、育ててくれ。貴重だよーー!!


 物語は、日本版まんまで、かえって驚いた。
 もう少しオリジナル化するかと思ったけど……まんまですがニャ。
 映画の尺と舞台とほぼ同じなので、無理なくスクリーンから板の上にスライド成功した感じ。
 派手さはないけれど、センス良くまとまっていると思う。
 楽しかったー。

 ただ、日本版にしろハリウッド版にしろ、奥さんと心を通じ合わせる場面がいちばんの泣きどころだったんだよなー、わたしには。
 日本版の、家の庭で奥さんと踊るところ、泣きました。ハリウッド版の正装して薔薇一輪持って奥さんに会いに行くところ……きゅーんときました。
 それゆえに、映画でいちばん好きだった場面がなくて、「あれ、そんなもん?」って感じなのは、ちょっと残念。
 もっと「タカラヅカ」ならではの盛り上げ方、あったと思うんだけどなー。

 ……わざとだよね?の、なつかしい制服もあり。


 ショー『CONGRATULATIONS 宝塚!!』は、スタートダッシュのまま中盤まで駆け抜けるので、疲れるわー(笑)。
 『Amour de 99!!-99年の愛-』も『Étoile de TAKARAZUKA』そうだったけど、なんか、「記念作品」っぽいとわたしは落ち着かないなあ。過去作品のつぎはぎを混ぜられてる感?
 過去は大切だけど、新作を作ってくれ的な?

 や、ちゃんと新作オリジナルなんですが、途中ちょっと「またかよ」と思って。ここ数作のダイスケショーみんな同じじゃんと。タイトルに「タカラヅカ」と入っているからしょうがないってこと?

 まあそれは全組それなりの回数観ているから思うことで、雪組ではとても新鮮。

 えりたんの女装には、オサ様がフラッシュバックして困りました(笑)。わざとだよね?

 しかしなんつっても、あゆみちゃんの、割れた腹筋ですよ。
 すげえよあゆみ様!!

 大ちゃんの脚が素晴らしい。ぜひ隣にともみんもダルマで並んで欲しかった……脚長すぎるだろ!コンビ。

 で、ダイスケショーのお約束、オカマさんいっぱい!は、何故足を出さないんだっ、みんなナマ脚で踊ろうぜ!(笑)

 翔くんのテンションの高さっていうか、熱演はしてもどこか飄々とした持ち味のある彼にしては違和感を持つくらいの、鬼気迫る勢い。
 すごくすごく、がんばってるんだろうなあ、プレッシャーもすごかったろう……うるうる。

 オープニングとフィナーレの男役ダンスかっこよかったなー。
 花組っぽい場面だと思ったのは、わたしが花組とダイスケショーを観すぎているからか?

 なんにせよ、このカタチ、このフォーメーションでやると決まってからたった10日で、ここまで作り上げちゃうんだ。
 心底、すごいと思う。


 99周年最後の本公演が、良い作品で良かった。
 これは安心して人様にオススメ出来ますぞ(笑)。

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