まっつが、ラスボス!!

 全国ツアー『若き日の唄は忘れじ』、なんかえらいことになってます。
 役の比重変わって、マジに武部さん2番手役でした。
 大野先生って、オギーみたいにキャストの持ち味に合わせて役も比重もいじる人だったんだ! お見それしました! ありがとうありがとう。

 とにかく武部さんがあっちこっちでいろんなことしてます。
 なにもかも、武部さんの仕業だったり目論見だったり謀だったりします。ちょ、そこまで全部武部さん悪役にせんでも……!ってくらい、みんなみんな武部さんです。

 容赦なく、悪。
 言い訳なく、悪。
 潔く、悪。

 こんだけ完璧にひどい悪役もめずらしい。
 たくらむ、騙す、利用する、いたぶる、殺す、嘲笑う、弄ぶ。
 悪の百貨店、一通り全部やってます。
 姦淫の罪はたぶん、女だけぢゃなく、山根くんとか里村さんもですよ絶対(笑)。うわ武部マジひでえ。

 そしてまっつの武部さんが、もう。

 エロいわこわいわすごいわで。

 彼が登場すると、ラスボス、キターーッ!!という気持ちになります。
 『フットルース』の1幕ラストの気分。
 自由を求め、戦うことを誓い歌い踊る若者たちを、完全粉砕する勢いで現れる大人たち……あの牧師様登場のときのハクハク感ですわね。

 まっつって実は今まであまり悪役ってやったことなくて、イケコの愉快な悪役程度で、本気で悪役やるのはわたしが知る限りはじめてで。
 やばい。
 この人に悪役やらせたら、やばい。
 どんだけこわいんだ、エロいんだ。

 誰よりもいちばんちっこいのに(禁句)、誰よりもいちばんこわくて強そう!(笑)


 しみじみ、まっつっていい役者だなあと思う。
 よくぞこれだけ、ぴたりと役を演じてくれるもんだ。

 えりたんとの相性の良さも、素晴らしい。
 ジオラモとモーリスだよねえ。神戸くんと角田課長だよねえ(笑)。そしてなんといっても、劉邦と張良だよねええ!
 文四郎VS武部の緊張感がたまらん。
 秘剣村雨での決着、って、なんて正しい男のロマン。


 逸平@ともみんの脳筋ぶりが愛しい。「ふんけー!」(ジャンプ)がかわいすぎて……!
 与之助@咲ちゃんはぷりちー過ぎる……なまじ身体がでかい分……!(笑)

 あゆっち、やせたよね……?
 それでも日本髪はあゆっちに似合う髪型ではないんだけど、とにかく声がいいよね、ヒロインとして説得力のある声。
 えりたんとふたりして、泣かせてくれる。わかってても、泣く。

 きんぐにツボり、かなとくんの美貌と眼力に目を奪われ、ますます安定のがおりさんに膝を打つ。

 さらさちゃんはやっぱうまいよな、あんりちゃんかわいすぎる。

 はー。芝居楽しい。


 芝居に比べてショーが残念なのは、まあ予想通りで。
 まず音楽のテンポ感にとまどうわ……とろいというか、現代ならこれ、1.3倍速再生してちょうどいいくらいじゃ?って。

 岡田せんせのショーって、過去作品の切り貼り寄せ集めで、意味不明。『ル・ポァゾン 愛の媚薬II』で半分『ナルシス・ノアール』やって、『ナルシス・ノアールII』で半分『Rose Garden』とか、作品ひとつ、トータルとしてのこだわりなんかなく、ふせんに書いた箇条書きみたいなもんで、好きに貼ったり剥がしたり出来る程度のもんなんだ、という認識。

 てことで、半分『Rose Garden』でした。あー、この役キムくんやってたわー、とか、いちいち変換される。つか、赤のエリマキトカゲはトド様の声で再生されます……(笑)。
 真紅の薔薇でも黒水仙でもかまわない程度のイメージでこの場面作ってたのか、とわかって、トド様の雪組トップ最後のショー作品だったのになあ、と寂しくなったり。

 まあわかっていたことなのでそこはあきらめて、開き直って。
 まっつ関係いろいろ覚え書き。

 トップ以外ソロなし、スターの歌い継ぎなしのオープニングってつまらんわー。
 でも衣装きれい。

 『Rose Garden』の「シークレットガーデン」にて、まつあゆのリフトがなかった。
 周りのカップルはいっせいにリフトするのに、センターの主役カップルだけなし。
 『GOLD SPARK!』でもセンターのちぎあゆだけリフトなし、ってのやってたよね。
 雪組はそういう方向性で行くみたいだ(笑)。

 中詰めの『Rose Garden』にて、まっつが歌う「ジェラシー」にわくわく。短かったけどね(笑)。
 岡田ショー曲で、まっつで聴きたいと思っていた1曲ですわ。
 あとはいつか「ジュテーム」が聴きたいです。

 男役たちを従えてセンターで1場面……総スパンの衣装で、って、まるでスターさんみたい。感動。

 『ナルシス・ノアール』の若者たちの場面、なんでよりによってマリコさんの場面がまっつなのか、理解に苦しむ(笑)。
 まっつが、若者。
 まっつが、若者。
 まっつが……。

 岡田作品でのまっつの扱いの雑さは予想の範疇だけど、まっつの、最大の苦手分野をさくっと与えられているのが素敵。
 いっそ面白いです。
 しかし、衣装は考慮されていた!!
 マリコさんの衣装まんまじゃなかったよ!! あの衣装と髪型だったら、いじめだったと思う(笑)。いやそのちょっと、ぐるっと回って見てみたい気すらする、ものすごいセンスの衣装……。

 しかしあのまっつが、「若者若者」と若さを口にして、テンション最大限にアゲアゲでガンガン歌い踊ってました。
 新しい扉ですね! 完全に開けて別の世界へ行けたら、まつださんはさらに強靱になることでしょう。

 今現在は……ええっと……罰ゲーム感を楽しむ感じかなー。←

 最後に2番手羽根がないのも残念です。
 ちぇーっ、全ツなんだし、派手な方がいいんだから、羽根も大きくしてくれればいいのに。
 って、どの組の全ツでもゆーてますが、今回も言う(笑)。劇団って変なとこにこだわるよなー。劇団のこだわりより、お客さんをよろこばせることを優先すればいいのに。


 それでも2年前の全ツでは、センター場面なし、中詰めのあとはフィナーレ前まで出番なしだったりしたわけで、今回もぶっちゃけそれくらいの扱いは覚悟していたさ。
 ま、今回も中詰めあとの出番のなさは同じですが、トータルして前よりはマシな扱いなのでほっとしました。

 今後なんつっても、いちばん苦手分野の「キラキラの若者☆」を、まっつがどう料理していくのかが楽しみです(笑)。

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