今さらだけど、『ME AND MY GIRL』の話。

 去年の『フットルース』が心に刻まれすぎていて、「梅芸でタカラヅカ」ってだけで心がヒリヒリする。
 なにかっちゃー去年を思い出して。
 しあわせの記憶は、振り返ると切ない。

 『フットルース』もプレゼント企画いろいろだったなあ。
 と、入口で手渡されたノベルティを見て、なつかしく思い出した。

 ええ。
 あのときもたしか、コマつんグッズばっかり、集まったんだっけ。

 今回も、コマくんグッズがダブりました……(笑)。
 わたし、どんだけコマつん運あんねん。
 コマくんカードどコマくん缶バッチ、ふたつずつget。
 まさか2年連続コマ尽くし(笑)。

、てことで、Bバージョンの話。

 お目当ては、コマくんです。


 パーチェスター@コマ。
 配役が発表になったときは正直「コマくんの得意分野、想像が付く」と思った。コマくんのコメディセンスは周知のことだったし。
 コマつんは少年役者でもあるけど、愉快なおっさんもふつーに得意だよね。

 勝手に「パーチェスターだから、こんなもん」と思っていただけに、登場した瞬間から、驚いた。
 ほら、ちょろっと上の方を横切るじゃん?
 あれだけで、「え?」と二度見した(笑)。

 パーチェスター……?

 パーチェスターって、おっさんぢゃなくてもいいのか!!

 まさかの若者。
 ヒゲなし、たよりなさそーなぼんぼん弁護士。
 絶対こいつ二代目だ、山野先生@『BJ』的立場だ!(笑)

 コマのパーちゃんが『ME AND MY GIRL』という作品に合っているかどうかは、わからない。いわゆる「『ミーマイ』のパーチェスター」ではなかったから。
 ただ、パーチェスターのキャラがチガウだけで、ずいぶん現代的というか、クラシック感が薄れたなと。
 そして、まさおくんの持ち味的に、こういうさらっとした感じの方が、作風としては合っているのかなとも思った。
 まさおの視界を妨げないパーチェスターだなー。つか、とても「タカラヅカ」の、パーチェスターという気がした。ミュージカルのキャラクタというより、タカラヅカの男役スターがやっているパーチェスター。
 強すぎない分、妄想をかき立てられる、よいにーちゃんでしたよ、コマパーちゃん(笑)。


 役替わりのヘザーセット@マギーはもお、もおっ、カッコイイ!!
 なにあのロマンスグレー!!
 「セバスチャン」「ギャリソン」と呼びたくなる、完璧な執事ぶりだわ!←なんとなく、執事というとセバスチャンかギャリソン……(笑)。マギーはギャリソンかなああ。


 ジャッキー@みやるりは、なんかもー、すごい良かった!!
 美女でありながら、微妙なうさんくささというかヲカマ臭がしていて、ナイスジャッキー!
 わたしにとってジャッキーはヲカマ風味でなくてはならないので、違和感ナイ美女では物足りないのだ(笑)。
 配役が発表されたとき、いちばん心配したのは、実は、脚。
 全ツですでに女装しているから、今さらみやるりが女装しても新鮮味はないし、なによりあの鶏ガラ脚を見せられてもなー、と肩を落とした。
 いやいやいや、んなこたぁない、素敵な脚線美じゃった。
 あの見ていて痛々しい、正視に耐えないゴボウ脚から、短期間でこれだけきれいな脚にするんだから、ジェンヌってマジすげえ。


 ジェラルド@かちゃは、センターパーツかわいー。ヘタレ青年は得意分野だよなー。もともと見た目が幼いかわいこちゃんだからなー。
 しかし彼は、いろいろと難しいなと、また思った。
 隣に立つジャッキーがサイズ的にジェラルドと余り変わらないだけに、ジェラルドの小顔さが違和感。
 ふつー、女子より男子の方が顔は大きいじゃん。ジェラルドの顔が小さすぎて、みやるりがどうというわけではなく、他の女性キャラすべて合わせても、なんか不思議なバランスに見えた。
 かちゃを男役として違和感なく置くためには、周囲の娘役を全員彼より小顔にしなきゃいけないんだわ……それってなんつー難題。


 サリー@ちゃぴがますますかわいくて、どうしようかと。
 この子を見ているだけで泣ける。

 ビル@まさおくんは……わたしほんと、ビルって役、好きじゃないんだよなあ。
 おちゃらけているところは役として苦手、紳士になってからなら好き。
 まとぶんビルとどっちがより苦手か、見ながらしみじみ考えてしまった。……ええ、まとぶんピル苦手だったさ……Mr.YUも好きじゃなかったもんでなー。


 わたしは『ミーマイ』という作品自体が好きではないのだけど、もしも贔屓が出演するとなったら悲嘆に暮れていたと思うけど、今回ちょっと考え直した。

 もしも贔屓がビル役なら、たのしいのかもなと。
 『ベルばら』嫌いだけど、贔屓がアンドレだと楽しい、みたいなもんで。
 作品は好きじゃなくても、その役を演じる贔屓を眺める、というだけなら、愉しみ方はチガウ。
 だってタカラヅカは、所詮は「スター」を観に行くものだ。作品が良いに越したことはないけれど、どんな駄作でも、好みに合わなくても、ご贔屓が出ていればリピートするし、それなりに楽しめる。反対に、贔屓が出ていない作品は、作品力が大きくものを言う。駄作だとリピート出来ない。
 ビルはタカラヅカのスターが演じる必要のない役だと思うけれど、だからこそ、「タカラヅカのスター」だと到底することのない下品な動き、滑稽な表情、くだらないギャグをやる姿を見られる。
 他では見られない、はじめて見るご贔屓の姿、を見られるわけだから、その点において、たのしいのかも。
 ご贔屓なら、それがどんな姿であっても、ナニをしても、ひたすら楽しいんだもの。
 だから主演のファンにとって、『ミーマイ』もビルも、素晴らしいものなのかもしれない。

 かなしいかな、わたしはいつもトップスター様のファンにならないので、……つーか、好きになる人はトップになってくれないので(笑)、『ミーマイ』といえば「贔屓が出るとしたらモブ」「せいぜいバターズビー卿」という前提で考えちゃうから、「作品苦手。贔屓に出て欲しくない」になっちゃうんだよな。(花組『ミーマイ』演目発表時)

 ただ、わたしの好き嫌いは、「贔屓が出演するかどうか」によっても大きく変わる。
 なにしろ贔屓が出ていればフタ桁観劇前提だ。
 1回観て楽しい作品と、20回観て楽しい作品はチガウ。
 『ミーマイ』は1回観る分はちゃんと楽しい。役替わりも含めて2~3回までならまだ、大丈夫かな。

 ほんとに、贔屓中心脳なんだなあ、わたし。

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