キミが面倒見ろよ。@ブラック・ジャック 許されざる者への挽歌
2013年3月21日 タカラヅカ 未だにちんたら、『ブラック・ジャック 許されざる者への挽歌』の話。
この『BJ』という作品において、わかりにくいのが「作中の時間経過」と、「トラヴィス」。
2幕最初の場面にて、ツンデレの我らがBJ先生@まっつは、護衛官のトラヴィス@ホタテにツンツンしている。
トラヴィスの任務はBJの護衛なので、彼の行くところすべてに、ふつーに付き従うつもりでいる。
なのにBJはあったり前に言うんだ、「キミはここに残ってくれ。ピノコをひとりにするのは心配だ」。
トラヴィスを、なんだと思ってるんだ?
トモダチ? 同居人? 部下?
SPに対して、言わないよな。「子守をしててくれ」とは。
存在意義を否定してますがな。
トラヴィスはもちろん抗う。
「発信機があるじゃないか」と言うBJに、「あんなもの、役に立ちませんよ!!」と言い切って、客席からものすごい熱の笑いを得るんだから、ホタテマンすごい。
ここでBJがひどいのは、トラヴィス相手に最後まで会話しないこと。
「仕方ない、連れて行くか」
とつぶやくんだけど、ふつーこの話の流れなら、「連れて行く」のはトラヴィスのことでしょ? 「一緒に行く」と言っているのはトラヴィスなんだから。
なのにBJ先生、トラヴィスは見てないの。
彼の後ろにいるピノコを見て「連れて行くか」とつぶやく。
だからトラヴィスは「え?」と素で返す。
自分に対して言われているわけじゃない……てことは、つまり?
「ピノコを連れてきてくれ。キミのせいだ。キミが面倒見ろよ」
「ええっ?!」
いやいやいや、この論理、変だから!
トラヴィスがピノコの子守のために家に残る謂われはないし、それを拒否ったからって、「トラヴィスのせい」にはならない。
わかっていて、BJは無茶ぶりをしている。
トラヴィスなら断らないと。
この「キミが面倒見ろよ」がねええ。
DCの最初の方は、冷たく突き放すように言ってたの。不機嫌そうに、嫌そうに。
なのに、公演が進むにつれて、BJが変わっていったの。
いたずらっ子のように、笑いながら言うの。「キミが面倒見ろよ」って。
変わりすぎだから!!
そこまで変わっちゃうと、人間関係変わっちゃってるから! ストーリー変わってるから!!
DCの最初の方の様子だと、BJとトラヴィスの関係は「発信機の修理が済んだら教えてくれ」って切り捨てていた、あの感じなの。
ぱきっと線を引かれた、突き放した感じ。
だけど、DC後半から青年館の様子だと、もう友だち同士みたいな気安さがあるの。
わがまま言って困らせるのもアリ。だって仲良しだもん。
……あのー。
どういうことっすか、これ。
わからないのは、「作中の時間経過」と、「トラヴィス」。
DCの最初の方は、「あまり日にちが経っていない」のだと思って見ていた。
トラヴィスが某合衆国からBJにくっついて日本に来て、その翌日にはBJがバイロンに誘拐されて、数日後に戻って来て、ピノコの手術して、さらに数日後。
トラヴィスとBJは親しくなるヒマもない。
だから「発信機のやり取り」をしていたときの、固い感じのまま。
バイロンさん不死身だから、手術してほんとに2~3日でぴんぴんしてるのかもしんないなー。
でも、後半の様子だと、「けっこう日にちが経過している」ように見えた。
BJは先に帰国したけれど、バイロンさんはそんなにすぐに日本へ来たわけじゃない。
や、すぐに来たかもしんないけど、すぐさま手術したんじゃなく、切り刻んだ内臓が完全回復するまで待ったんだ。
ほんとうに元気なカラダになるまで待って、それから手術した。
で、そっからさらに日にちが経ち、あちこちニクを削いだバイロンさんが、もとのオトコマエの侯爵様に戻るくらいゆっくり療養してから、BJに帰国の挨拶に来たんだ。
ピノコが自分で歩いて、「バイバイロン」と言えるくらい、時間が経っていたんだ。
その、長い日にちの間に、トラヴィスとBJは打ち解けたんだ。
いやあ、時間経過がわからんですなー。
ラストにトラヴィスさんが「1年間、お世話になりました」と言い出したとき、1年も経ってたんかい!!と、突っ込んだもん。
合衆国大統領……1年もトラヴィスをBJの護衛に派遣してたの……? あるかどうかもわからない、テロ組織の報復を恐れて? それ全部、税金でだよね?
ちょっとありえないっていうか、無茶な設定だわ。
せいぜい1ヶ月で引き上げるでしょ……所詮BJはよそ者で、某合衆国とは無関係な人間なんだし。
それに、公務を再開したのを機に、トラヴィスに帰国命令を出しているわけで、……えーと、大統領、1年間公務を休んでたの? ……そんな場合、すでに職を辞してるよね? 代わりはいくらでもいるだろうし。
やっぱ1年は変だ……。
トラヴィスってさ、ぶっちゃけ、いなくてもかまわないキャラだよね?
で、トラヴィスがいるために、なんか変なことになってるの。
合衆国大統領護衛官が、丸1年合衆国と無関係の無免許医師にくっついているのは、リアリティがなさ過ぎる。
テロ組織の話も立ち消え、伏線にもなってないし。
トラヴィスが役に立ったのって、ヤクザのちんぴらトリオを追い返しただけだし。しかもヤクザのひとり@真地くんに「てめえに逮捕権はないだろ」と言い負かされてたし。
ちんぴらに言い負かされる「プロ」……。
役に立ってねええ。
トラヴィスの仕事は、子育て。
BJの奥さんポジ。
BJおとーさんと、トラヴィスおかーさんが、子育てがんばる話。
……大統領警護官……。
いなくていい役だけど、正塚は、この役にこだわったんだろうな。
なんつーか、作者の愛情が詰まりまくった役だ……。
それは、BJがなんだかんだいって、トラヴィスを大好きなことからも、わかる。
主人公に愛される役、それは、ナニをさておいても、重要な役なんだ。
リアリティとか、役割とか、そんなもんがなくっても(笑)。
「キミが面倒見ろよ」……BJが、笑って言う。
いたずらっぽく、ドSに。
いぢめるのが、たのしい。うれしい。
大好きだから。
どんなわがままも意地悪も、受け止めてくれる。そばにいてくれる。
大好きだから。
そんな関係。
いつの間に、そんなことに……。
謎だわ、「作中の時間経過」と、「トラヴィス」。
この『BJ』という作品において、わかりにくいのが「作中の時間経過」と、「トラヴィス」。
2幕最初の場面にて、ツンデレの我らがBJ先生@まっつは、護衛官のトラヴィス@ホタテにツンツンしている。
トラヴィスの任務はBJの護衛なので、彼の行くところすべてに、ふつーに付き従うつもりでいる。
なのにBJはあったり前に言うんだ、「キミはここに残ってくれ。ピノコをひとりにするのは心配だ」。
トラヴィスを、なんだと思ってるんだ?
トモダチ? 同居人? 部下?
SPに対して、言わないよな。「子守をしててくれ」とは。
存在意義を否定してますがな。
トラヴィスはもちろん抗う。
「発信機があるじゃないか」と言うBJに、「あんなもの、役に立ちませんよ!!」と言い切って、客席からものすごい熱の笑いを得るんだから、ホタテマンすごい。
ここでBJがひどいのは、トラヴィス相手に最後まで会話しないこと。
「仕方ない、連れて行くか」
とつぶやくんだけど、ふつーこの話の流れなら、「連れて行く」のはトラヴィスのことでしょ? 「一緒に行く」と言っているのはトラヴィスなんだから。
なのにBJ先生、トラヴィスは見てないの。
彼の後ろにいるピノコを見て「連れて行くか」とつぶやく。
だからトラヴィスは「え?」と素で返す。
自分に対して言われているわけじゃない……てことは、つまり?
「ピノコを連れてきてくれ。キミのせいだ。キミが面倒見ろよ」
「ええっ?!」
いやいやいや、この論理、変だから!
トラヴィスがピノコの子守のために家に残る謂われはないし、それを拒否ったからって、「トラヴィスのせい」にはならない。
わかっていて、BJは無茶ぶりをしている。
トラヴィスなら断らないと。
この「キミが面倒見ろよ」がねええ。
DCの最初の方は、冷たく突き放すように言ってたの。不機嫌そうに、嫌そうに。
なのに、公演が進むにつれて、BJが変わっていったの。
いたずらっ子のように、笑いながら言うの。「キミが面倒見ろよ」って。
変わりすぎだから!!
そこまで変わっちゃうと、人間関係変わっちゃってるから! ストーリー変わってるから!!
DCの最初の方の様子だと、BJとトラヴィスの関係は「発信機の修理が済んだら教えてくれ」って切り捨てていた、あの感じなの。
ぱきっと線を引かれた、突き放した感じ。
だけど、DC後半から青年館の様子だと、もう友だち同士みたいな気安さがあるの。
わがまま言って困らせるのもアリ。だって仲良しだもん。
……あのー。
どういうことっすか、これ。
わからないのは、「作中の時間経過」と、「トラヴィス」。
DCの最初の方は、「あまり日にちが経っていない」のだと思って見ていた。
トラヴィスが某合衆国からBJにくっついて日本に来て、その翌日にはBJがバイロンに誘拐されて、数日後に戻って来て、ピノコの手術して、さらに数日後。
トラヴィスとBJは親しくなるヒマもない。
だから「発信機のやり取り」をしていたときの、固い感じのまま。
バイロンさん不死身だから、手術してほんとに2~3日でぴんぴんしてるのかもしんないなー。
でも、後半の様子だと、「けっこう日にちが経過している」ように見えた。
BJは先に帰国したけれど、バイロンさんはそんなにすぐに日本へ来たわけじゃない。
や、すぐに来たかもしんないけど、すぐさま手術したんじゃなく、切り刻んだ内臓が完全回復するまで待ったんだ。
ほんとうに元気なカラダになるまで待って、それから手術した。
で、そっからさらに日にちが経ち、あちこちニクを削いだバイロンさんが、もとのオトコマエの侯爵様に戻るくらいゆっくり療養してから、BJに帰国の挨拶に来たんだ。
ピノコが自分で歩いて、「バイバイロン」と言えるくらい、時間が経っていたんだ。
その、長い日にちの間に、トラヴィスとBJは打ち解けたんだ。
いやあ、時間経過がわからんですなー。
ラストにトラヴィスさんが「1年間、お世話になりました」と言い出したとき、1年も経ってたんかい!!と、突っ込んだもん。
合衆国大統領……1年もトラヴィスをBJの護衛に派遣してたの……? あるかどうかもわからない、テロ組織の報復を恐れて? それ全部、税金でだよね?
ちょっとありえないっていうか、無茶な設定だわ。
せいぜい1ヶ月で引き上げるでしょ……所詮BJはよそ者で、某合衆国とは無関係な人間なんだし。
それに、公務を再開したのを機に、トラヴィスに帰国命令を出しているわけで、……えーと、大統領、1年間公務を休んでたの? ……そんな場合、すでに職を辞してるよね? 代わりはいくらでもいるだろうし。
やっぱ1年は変だ……。
トラヴィスってさ、ぶっちゃけ、いなくてもかまわないキャラだよね?
で、トラヴィスがいるために、なんか変なことになってるの。
合衆国大統領護衛官が、丸1年合衆国と無関係の無免許医師にくっついているのは、リアリティがなさ過ぎる。
テロ組織の話も立ち消え、伏線にもなってないし。
トラヴィスが役に立ったのって、ヤクザのちんぴらトリオを追い返しただけだし。しかもヤクザのひとり@真地くんに「てめえに逮捕権はないだろ」と言い負かされてたし。
ちんぴらに言い負かされる「プロ」……。
役に立ってねええ。
トラヴィスの仕事は、子育て。
BJの奥さんポジ。
BJおとーさんと、トラヴィスおかーさんが、子育てがんばる話。
……大統領警護官……。
いなくていい役だけど、正塚は、この役にこだわったんだろうな。
なんつーか、作者の愛情が詰まりまくった役だ……。
それは、BJがなんだかんだいって、トラヴィスを大好きなことからも、わかる。
主人公に愛される役、それは、ナニをさておいても、重要な役なんだ。
リアリティとか、役割とか、そんなもんがなくっても(笑)。
「キミが面倒見ろよ」……BJが、笑って言う。
いたずらっぽく、ドSに。
いぢめるのが、たのしい。うれしい。
大好きだから。
どんなわがままも意地悪も、受け止めてくれる。そばにいてくれる。
大好きだから。
そんな関係。
いつの間に、そんなことに……。
謎だわ、「作中の時間経過」と、「トラヴィス」。
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