役替わりについて、あれこれ。
2013年3月1日 タカラヅカ 役替わり祭りは、覚悟していました。
星組『ロミオとジュリエット』配役。
過去の例を見ても、同じ組で時を空けずに再演ということにしても。
主役のロミオとジュリエットが役替わりする、という、トップスター制度への冒涜、世界一有名なラヴストーリーの否定、をしない限り、もうなんでもいいよ、という気分。
役替わりは仕方ない。
だが、どうせやるなら、効果的な役替わりを、と思う。
わたしが感情的に納得できないのは、やはり「トップスター」の役替わり。
タカラヅカのトップスターは特別なポジション。ここだけは、絶対に役替わりしてはならない。
同時に、トップ娘役の役替わり。
トップスターと愛し合うのは、トップスターの相手役は、トップ娘役でなくてはならない。
宝塚歌劇団を愛し、これからの繁栄を願うからこそ、ここだけは侵してはならないと思う。
……劇団も、「トップスターが役替わりするのはオカシイ」と思ってるんだよね?
それを「正しい」と思っているなら、今頃全組「トップスター」と「準トップ」制度になっているはず。
短絡的な集客につながった月組の「準トップ制度」を1年で解消し、他組では一切やらなかったことから、それがなんらかの事情による「暫定処置」だったと想像する。
感情もさることながら、「意味がない」役替わり、これもまた納得できない。
意味、とは、興行的な成功を差す。
役替わりをやる目的はなんだろう。
わたしは、集客だと思っていた。
固定キャストならば、1回観劇して終わる人が、役替わりの数だけ観劇回数を増やす可能性がある。それを期待してやるのだと。
だから役替わりは、観客の観劇意欲を刺激するモノでなくてはならない。
役替わりはどうしてもキャストに負担を掛けるし、シングルキャストでじっくり演じ続け、作り上げた舞台よりも薄くなるため、作品レベルも落ちる。
そういったデメリットを超えて、あえてやるのだから、相当のメリットが見込めない限り、やる意味がない。
最近では、月組の『ME AND MY GIRL』の役替わり・配役は、謎だ。
みやるりとかちゃのジャッキー役替わり、マギーとコマのパーチェスター役替わりに、集客効果がどれくらいあるんだろう?
舞台で女役経験のある男役が今さらジャッキーをやっても意外性はないし、タカラヅカの特性として、「路線役」以外の脇役が役替わりしたところで、話題性に欠けるんだ。
『ノバ・ボサ・ノバ』のマダムガートを実力派女役が3パターン役替わりしていても話題にならないし、『ベルばら』の衛兵隊士役を若手男役が役替わりしていても、認識されない。
華々しい路線スターの役を役替わりするからこそ、注目される。すなわち、集客につながる。
『ME AND MY GIRL』の2番手役はジョン卿だろう。
わたしは中日版の汝鳥伶様のジョン卿から入った人間なので、路線スター以外がやってはならない・やったことがない役だとは言わない。
だが、「過去に例があった」ことと、現在どうであるかは、関係ない。
2番手役を、路線スターが演じない。
現月組で誰が路線スターなのか、序列がどうなっているのか不明だが、それにしても、「路線扱い」しているスターたちが複数いるのに、彼らに誰ひとり「2番手役」をさせない、というのは、どう考えてもいびつだ。
路線スターの境界線は、新人公演主演の有無。次に、ワークショップ以上の主演有無。
『ME AND MY GIRL』出演者には、マギー、コマ、みやるり、かちゃ、宇月くん、ゆりやくん、ゆうきくんと、新公主演経験者がひしめいている。
中でもかちゃは大劇場ヒロイン(トップ娘役相当)と単独バウ主演を果たしているし、コマくんはW主演だがバウ・青年館主演を経験している。また、みやるりは全ツ2番手を務めている。
マギーは主演こそないものの、重要な役を多くこなし、華と実力を持った別格スターだ。
これだけ「2番手役」をしても不思議ではない人材が集まっているのに、彼ら全員を否定した。
純粋に集客を考えるなら、路線スターに大きな役の、役替わりをさせる。
意外性に富み、観客の興味を引き立てるものであるべき。
……なのに、こういう配役になったということは、だ。
マギー、コマ、みやるり、かちゃの誰が2番手役をやるよりも、月組組長リュウ様が2番手を務めた方が、観客が喜び、集客できる、と判断したってことか。
たしかにリュウ様はかっこいいしエロいし、『ベルばら』のオープニングで「かっこいい貴族様がいる!」と注目したらそれはリュウ様だった、えーっと他の若者たちがんばれよ……てなもんだったさ。
同じ衣装で踊る『ベルばら』オープニングで、群を抜いて美しくカッコイイのは、リュウ様とマギーだったさ……。
リュウ様に美貌と実力と存在感と色気があることは認める。てゆーか大好きだリュウ様!!
だけど。
だけど、彼は組長だ。
新しい月組で、組長は2番手を兼任するんでしょうか。
将来のトップスターたまきちが育つまで?
なにかあった場合は、リュウ様が暫定的にトップスターになる未来もあり?
いやあ、すごいな月組。新しいわ。
越リュウのトップ構想がないのなら、将来を考えた上で配役するべきだと思う。
トップ娘役相当の役を経験済みのかちゃに、今さら女役をさせても本人のスキル的にも、また観客の興味という点でも意味はない。
みやるりもまた、大作で準ヒロイン役を経験済みだ。今さら女役をさせても以下略。
マギーは以前パーチェスターを演じているし、コマはここ数年同じ系統の役ばかりだ。スキル的にも、また観客の興味以下略。
集客か、あるいは将来の月組の展望か、どちらかがわかる配役なら、理解できた。
将来月組トップになるのがかちゃだというなら、かちゃにジョン卿を。シングルではなく、ダブル以上の役替わりでいいから。
このメンバーの誰も将来の月組トップはいないのだ、カンチガイされてはならないので誰も2番手役はさせないのだ、というならば、観客の興味を引く……集客のみに焦点を当てた配役を。
ジョン卿とジャッキーを、マギー・コマで役替わり。なんならみやるりも加えて、トリプルキャスト。
マリアとパーチェスターを、かちゃ・みやるりで役替わり。なんならコマも加えて、トリプルキャスト。
これくらいやっちゃえば、とりあえず「祭り!」になるのに。
想像もつかない、どうなるの? か、あるいは、番手の壁があって観ることが出来ないと思っていた、観てみたい配役。
どちらかを満たせば、祭りになる。
そして。
今回の星組『ロミジュリ』配役。
うまいな、と思った。
すでに『ノバ・ボサ・ノバ』でやってしまった、ベニーとマカゼの役替わりだけでは、観客の興味を引かない。だがふたりはガチな路線スターであり、路線の役しかさせられない。
星組の展望的に、目新しいことが出来ない以上、できることは、もうひとつの方法。
つまり、想像もつかない、どうなるの? か、あるいは、番手の壁があって観ることが出来ないと思っていた、観てみたい配役。
劇団が一方的に「将来のトップスター」と決めて特別扱いするスターは、人気が出にくい。彼らに主要役を独占させると、組の人気が下降する。だが、どんなに人気や実力がなくても、劇団は「決めた」スター以外に役を付けない。
そうやって劇団は、現在の状況になった。
そこで、役替わりだ。
劇団が認定した路線スター以外の、「人気・実力がある」中堅スターを主要キャストに入れる。
番手の壁を越えて、別格スターを大切にする。
そうすれば、大きな役を得られた別格ファンはよろこんで観劇するし、劇団が大切なスター様も大きな役をやったという実績は残る。
役替わりが当たり前になる、今の状態を望ましいとは思っていない。
でも、そうしなければならない現状もわかる。
それならせめて、「意味のある」役替わりをして欲しい。
将来の展望(未来の組のカタチに、どうしても必要!!)とか、集客(ファンがよろこぶ!)とか。
どっちのためにもならない役替わりなら、やるだけ無駄だ。
……てことで、雪組『ロミジュリ』役替わりが、史上最低だと、今も思ってます。
未来の役にも立たなかったし、集客にもマイナスだった。なんのための役替わりか、未だもってわからない。
星組『ロミオとジュリエット』配役。
過去の例を見ても、同じ組で時を空けずに再演ということにしても。
主役のロミオとジュリエットが役替わりする、という、トップスター制度への冒涜、世界一有名なラヴストーリーの否定、をしない限り、もうなんでもいいよ、という気分。
役替わりは仕方ない。
だが、どうせやるなら、効果的な役替わりを、と思う。
わたしが感情的に納得できないのは、やはり「トップスター」の役替わり。
タカラヅカのトップスターは特別なポジション。ここだけは、絶対に役替わりしてはならない。
同時に、トップ娘役の役替わり。
トップスターと愛し合うのは、トップスターの相手役は、トップ娘役でなくてはならない。
宝塚歌劇団を愛し、これからの繁栄を願うからこそ、ここだけは侵してはならないと思う。
……劇団も、「トップスターが役替わりするのはオカシイ」と思ってるんだよね?
それを「正しい」と思っているなら、今頃全組「トップスター」と「準トップ」制度になっているはず。
短絡的な集客につながった月組の「準トップ制度」を1年で解消し、他組では一切やらなかったことから、それがなんらかの事情による「暫定処置」だったと想像する。
感情もさることながら、「意味がない」役替わり、これもまた納得できない。
意味、とは、興行的な成功を差す。
役替わりをやる目的はなんだろう。
わたしは、集客だと思っていた。
固定キャストならば、1回観劇して終わる人が、役替わりの数だけ観劇回数を増やす可能性がある。それを期待してやるのだと。
だから役替わりは、観客の観劇意欲を刺激するモノでなくてはならない。
役替わりはどうしてもキャストに負担を掛けるし、シングルキャストでじっくり演じ続け、作り上げた舞台よりも薄くなるため、作品レベルも落ちる。
そういったデメリットを超えて、あえてやるのだから、相当のメリットが見込めない限り、やる意味がない。
最近では、月組の『ME AND MY GIRL』の役替わり・配役は、謎だ。
みやるりとかちゃのジャッキー役替わり、マギーとコマのパーチェスター役替わりに、集客効果がどれくらいあるんだろう?
舞台で女役経験のある男役が今さらジャッキーをやっても意外性はないし、タカラヅカの特性として、「路線役」以外の脇役が役替わりしたところで、話題性に欠けるんだ。
『ノバ・ボサ・ノバ』のマダムガートを実力派女役が3パターン役替わりしていても話題にならないし、『ベルばら』の衛兵隊士役を若手男役が役替わりしていても、認識されない。
華々しい路線スターの役を役替わりするからこそ、注目される。すなわち、集客につながる。
『ME AND MY GIRL』の2番手役はジョン卿だろう。
わたしは中日版の汝鳥伶様のジョン卿から入った人間なので、路線スター以外がやってはならない・やったことがない役だとは言わない。
だが、「過去に例があった」ことと、現在どうであるかは、関係ない。
2番手役を、路線スターが演じない。
現月組で誰が路線スターなのか、序列がどうなっているのか不明だが、それにしても、「路線扱い」しているスターたちが複数いるのに、彼らに誰ひとり「2番手役」をさせない、というのは、どう考えてもいびつだ。
路線スターの境界線は、新人公演主演の有無。次に、ワークショップ以上の主演有無。
『ME AND MY GIRL』出演者には、マギー、コマ、みやるり、かちゃ、宇月くん、ゆりやくん、ゆうきくんと、新公主演経験者がひしめいている。
中でもかちゃは大劇場ヒロイン(トップ娘役相当)と単独バウ主演を果たしているし、コマくんはW主演だがバウ・青年館主演を経験している。また、みやるりは全ツ2番手を務めている。
マギーは主演こそないものの、重要な役を多くこなし、華と実力を持った別格スターだ。
これだけ「2番手役」をしても不思議ではない人材が集まっているのに、彼ら全員を否定した。
純粋に集客を考えるなら、路線スターに大きな役の、役替わりをさせる。
意外性に富み、観客の興味を引き立てるものであるべき。
……なのに、こういう配役になったということは、だ。
マギー、コマ、みやるり、かちゃの誰が2番手役をやるよりも、月組組長リュウ様が2番手を務めた方が、観客が喜び、集客できる、と判断したってことか。
たしかにリュウ様はかっこいいしエロいし、『ベルばら』のオープニングで「かっこいい貴族様がいる!」と注目したらそれはリュウ様だった、えーっと他の若者たちがんばれよ……てなもんだったさ。
同じ衣装で踊る『ベルばら』オープニングで、群を抜いて美しくカッコイイのは、リュウ様とマギーだったさ……。
リュウ様に美貌と実力と存在感と色気があることは認める。てゆーか大好きだリュウ様!!
だけど。
だけど、彼は組長だ。
新しい月組で、組長は2番手を兼任するんでしょうか。
将来のトップスターたまきちが育つまで?
なにかあった場合は、リュウ様が暫定的にトップスターになる未来もあり?
いやあ、すごいな月組。新しいわ。
越リュウのトップ構想がないのなら、将来を考えた上で配役するべきだと思う。
トップ娘役相当の役を経験済みのかちゃに、今さら女役をさせても本人のスキル的にも、また観客の興味という点でも意味はない。
みやるりもまた、大作で準ヒロイン役を経験済みだ。今さら女役をさせても以下略。
マギーは以前パーチェスターを演じているし、コマはここ数年同じ系統の役ばかりだ。スキル的にも、また観客の興味以下略。
集客か、あるいは将来の月組の展望か、どちらかがわかる配役なら、理解できた。
将来月組トップになるのがかちゃだというなら、かちゃにジョン卿を。シングルではなく、ダブル以上の役替わりでいいから。
このメンバーの誰も将来の月組トップはいないのだ、カンチガイされてはならないので誰も2番手役はさせないのだ、というならば、観客の興味を引く……集客のみに焦点を当てた配役を。
ジョン卿とジャッキーを、マギー・コマで役替わり。なんならみやるりも加えて、トリプルキャスト。
マリアとパーチェスターを、かちゃ・みやるりで役替わり。なんならコマも加えて、トリプルキャスト。
これくらいやっちゃえば、とりあえず「祭り!」になるのに。
想像もつかない、どうなるの? か、あるいは、番手の壁があって観ることが出来ないと思っていた、観てみたい配役。
どちらかを満たせば、祭りになる。
そして。
今回の星組『ロミジュリ』配役。
うまいな、と思った。
すでに『ノバ・ボサ・ノバ』でやってしまった、ベニーとマカゼの役替わりだけでは、観客の興味を引かない。だがふたりはガチな路線スターであり、路線の役しかさせられない。
星組の展望的に、目新しいことが出来ない以上、できることは、もうひとつの方法。
つまり、想像もつかない、どうなるの? か、あるいは、番手の壁があって観ることが出来ないと思っていた、観てみたい配役。
劇団が一方的に「将来のトップスター」と決めて特別扱いするスターは、人気が出にくい。彼らに主要役を独占させると、組の人気が下降する。だが、どんなに人気や実力がなくても、劇団は「決めた」スター以外に役を付けない。
そうやって劇団は、現在の状況になった。
そこで、役替わりだ。
劇団が認定した路線スター以外の、「人気・実力がある」中堅スターを主要キャストに入れる。
番手の壁を越えて、別格スターを大切にする。
そうすれば、大きな役を得られた別格ファンはよろこんで観劇するし、劇団が大切なスター様も大きな役をやったという実績は残る。
役替わりが当たり前になる、今の状態を望ましいとは思っていない。
でも、そうしなければならない現状もわかる。
それならせめて、「意味のある」役替わりをして欲しい。
将来の展望(未来の組のカタチに、どうしても必要!!)とか、集客(ファンがよろこぶ!)とか。
どっちのためにもならない役替わりなら、やるだけ無駄だ。
……てことで、雪組『ロミジュリ』役替わりが、史上最低だと、今も思ってます。
未来の役にも立たなかったし、集客にもマイナスだった。なんのための役替わりか、未だもってわからない。
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