これから、『ベルばら』を観るんだ。
2013年1月2日 タカラヅカ 宝塚大劇場へ行ってきました。
なんというか……『ベルばら』って、いいね!!
注・こあらは、月組公演『ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-』をまだ観ていません。
門をくぐるなり、行列が出来てるんですよ。
なんの行列だと思う?
「シャンシャンを持って記念撮影」に、列が出来てるの!!
劇場入口前でやっている、アレ。
写真屋のにーちゃんがひとりぽつんと立っていて、控えめに声掛けしてる、アレ。
シャンシャンのレプリカ持って記念撮影できますよ、って、吹きっさらしの屋外で。
団体客向きのひな壇があって、シャンシャン関係なく、団体さんが来たときはふつーに「宝塚歌劇観劇記念」とか撮影している、あそこですよ。
団体さんたちが記念撮影している姿は見たことあっても、シャンシャン持って記念撮影している人なんか、ただの一度も見たことがナイ。
劇団が小銭稼ごうとがんばってるけど盛大にスベってる……その姿を毎回見せつけられるようで、苦手だった。真夏も真冬も、誰ひとり立ち止まることのないヅカファン相手に、写真屋さんが寂しく「シャンシャンを持って記念撮影できますー」と声掛けしているのが侘びしかった。
リピーター基本のヅカファンは、そんなところで無駄金は使わない。
第一、劇場の中には、「プチミュージアム」っちゅーもんがあってだね、わずか400円で前回公演の展示を見た上で、大階段気分のセットの前で自分のカメラで記念撮影できるのだよ。
「シャンシャン風」でしかないレプリカを持って、写真屋さんに取ってもらう必要なんか、どこにもない。
門のところの記念撮影は、ほんとにヅカファン以外、観光客向けのサービスなんだ。
その、ただの一度も客がいるのを見たことないコーナーに。
行列が。
ヅカファンぢゃない人たちだ……。
「『ベルばら』だから」やって来た、ぜんぜん関係ない、まったくの一般客だ……。
や、どの公演だって「タカラヅカはじめてです」な人々はいるだろうけど、やっぱ数が違う。勢いが違う。
「『ベルばら』だから」なんだ。
『ベルばら』すげえ!!
改めて、思った。
劇場内の、賑わいったら。
最近では星組公演時に、「え、なんで?」ってくらい盛況な雰囲気は味わったけれど(サヨナラ公演の盛況さは色が違うので置いておく)、『ベルばら』の盛り上がりは、また格別。
星組のときはヅカファンたちがわくわく大挙してきた感じだったけど、『ベルばら』はそうじゃない。
もっと、雑然としている。
ヅカファンだけじゃない。もっともっと、客層が広い……つか、雑多な感じ。
はじめて、タカラヅカに触れる人たち。
以前、ファンだった人たち。
ファンとまでもいかないけれど、以前、好意的だった人たち。
好意的ですらないけど、前に来たことがあって、それは悪い記憶ではなかった、程度の人たち。
現在のファンや好意的な人だけでなく、その「以前」の人たちや、はじめての人たちが『ベルばら』というタイトルに惹かれてやって来ている。
それは昔観た『ベルばら』の記憶かもしれないし、「タカラヅカといえば『ベルばら』」という認識ゆえかもしれない。
とにかくみんな、「これから『ベルばら』を観るんだ」という期待で、わくわくしている。
たくさんの人の、「わくわく」が、そこにある。
「わくわく」が、満ちて、キラキラあふれている。
わたしは、うれしくなった。
それがなんであれ、「わくわく」が詰まった場所は、こんなにこんなに愛しいのか。うれしいのか。
みんな一様ににこにこしてテンション高くて、日常ではないお出かけ……ハレの日を、楽しんでる。
タカラヅカって……宝塚歌劇、って、そういうもんだよなあ。
わたしはヅカヲタで、タカラヅカはよく知る日常的な空間で、たとえ初日でも日曜日でも、初心者や団体さんの多い日でも、やっぱりそこはいつものヅカファンが大半を占める慣れ親しんだ空気のある場所で。
ヅカヲタはヲタ度が上がるに従って、無条件で作品を楽しめないじゃないですか。いろいろ雑音入るじゃないですか。
無邪気に「わくわく」した人たちだけで、場がいっぱいになることって、そうそうないじゃないですか。
こんなに、ヅカファン以外の人々をも巻き込んだ「祭り」状態は知らずにいた。
や、これまでも『ベルばら』はあったんだし、そのたびにそんな雰囲気はあったんだろうけど。
近年のタカラヅカはいろいろ寂しかったし、一般的な娯楽として世間から求められていない様子が顕著だったし、コアに小さく濃く固まっていっていたような、そんな感覚があったから。
余計に、この空気を、活気を、爆発的に感じるんだろう。
わたしは、植爺の『ベルばら』が大嫌い。
キライ過ぎて無視できない、キライだとわめかずにいられないくらい大嫌い。
だけどやっぱり、『ベルばら』ってすごいと思う。
そして、『ベルばら』を、好きだと思う。
こんな風に、たくさんの人たちがキラキラわくわくしている。
無邪気に、無条件に、「これから『ベルばら』を観るんだー!」ってことで、わくわくしている。
それって、愛しいよ。
たくさんの人が、しあわせなキモチでいる。
それって、うれしいよ。
なんか、周囲を見回しているだけで、胸いっぱい。
じーんと、泣きたくなってくる。
『ベルばら』ってすごいなあ。
植爺、すごいなあ。
……観れば観たで、きっと「植爺キライ! 『ベルばら』キライ!」って怒ってるんだろうけど(『宝塚ジャポニズム~序破急~』はトラウマレベルで嫌い)、まだ観ていない今、すごくわくわくする。
25年前のわたしも、「これから『ベルばら』を観るんだー!」ってわくわくこの場所にいたんだ。
「『ベルばら』だから」やって来た、ナニも考えてない女の子のひとりだった。
ドレスの娘役さんを見るだけで、軍服の男役さんを見るだけで「うおお、タカラヅカだー!」とかテンション上げていた、ストーリーのおかしさなんか気にも留めなかった、そんなひとりだ。
そこから、はじまったんだ。
『ベルばら』があったからなんだ。
だからやっぱり、『ベルばら』はすごくて、好きだ。
なんというか……『ベルばら』って、いいね!!
注・こあらは、月組公演『ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-』をまだ観ていません。
門をくぐるなり、行列が出来てるんですよ。
なんの行列だと思う?
「シャンシャンを持って記念撮影」に、列が出来てるの!!
劇場入口前でやっている、アレ。
写真屋のにーちゃんがひとりぽつんと立っていて、控えめに声掛けしてる、アレ。
シャンシャンのレプリカ持って記念撮影できますよ、って、吹きっさらしの屋外で。
団体客向きのひな壇があって、シャンシャン関係なく、団体さんが来たときはふつーに「宝塚歌劇観劇記念」とか撮影している、あそこですよ。
団体さんたちが記念撮影している姿は見たことあっても、シャンシャン持って記念撮影している人なんか、ただの一度も見たことがナイ。
劇団が小銭稼ごうとがんばってるけど盛大にスベってる……その姿を毎回見せつけられるようで、苦手だった。真夏も真冬も、誰ひとり立ち止まることのないヅカファン相手に、写真屋さんが寂しく「シャンシャンを持って記念撮影できますー」と声掛けしているのが侘びしかった。
リピーター基本のヅカファンは、そんなところで無駄金は使わない。
第一、劇場の中には、「プチミュージアム」っちゅーもんがあってだね、わずか400円で前回公演の展示を見た上で、大階段気分のセットの前で自分のカメラで記念撮影できるのだよ。
「シャンシャン風」でしかないレプリカを持って、写真屋さんに取ってもらう必要なんか、どこにもない。
門のところの記念撮影は、ほんとにヅカファン以外、観光客向けのサービスなんだ。
その、ただの一度も客がいるのを見たことないコーナーに。
行列が。
ヅカファンぢゃない人たちだ……。
「『ベルばら』だから」やって来た、ぜんぜん関係ない、まったくの一般客だ……。
や、どの公演だって「タカラヅカはじめてです」な人々はいるだろうけど、やっぱ数が違う。勢いが違う。
「『ベルばら』だから」なんだ。
『ベルばら』すげえ!!
改めて、思った。
劇場内の、賑わいったら。
最近では星組公演時に、「え、なんで?」ってくらい盛況な雰囲気は味わったけれど(サヨナラ公演の盛況さは色が違うので置いておく)、『ベルばら』の盛り上がりは、また格別。
星組のときはヅカファンたちがわくわく大挙してきた感じだったけど、『ベルばら』はそうじゃない。
もっと、雑然としている。
ヅカファンだけじゃない。もっともっと、客層が広い……つか、雑多な感じ。
はじめて、タカラヅカに触れる人たち。
以前、ファンだった人たち。
ファンとまでもいかないけれど、以前、好意的だった人たち。
好意的ですらないけど、前に来たことがあって、それは悪い記憶ではなかった、程度の人たち。
現在のファンや好意的な人だけでなく、その「以前」の人たちや、はじめての人たちが『ベルばら』というタイトルに惹かれてやって来ている。
それは昔観た『ベルばら』の記憶かもしれないし、「タカラヅカといえば『ベルばら』」という認識ゆえかもしれない。
とにかくみんな、「これから『ベルばら』を観るんだ」という期待で、わくわくしている。
たくさんの人の、「わくわく」が、そこにある。
「わくわく」が、満ちて、キラキラあふれている。
わたしは、うれしくなった。
それがなんであれ、「わくわく」が詰まった場所は、こんなにこんなに愛しいのか。うれしいのか。
みんな一様ににこにこしてテンション高くて、日常ではないお出かけ……ハレの日を、楽しんでる。
タカラヅカって……宝塚歌劇、って、そういうもんだよなあ。
わたしはヅカヲタで、タカラヅカはよく知る日常的な空間で、たとえ初日でも日曜日でも、初心者や団体さんの多い日でも、やっぱりそこはいつものヅカファンが大半を占める慣れ親しんだ空気のある場所で。
ヅカヲタはヲタ度が上がるに従って、無条件で作品を楽しめないじゃないですか。いろいろ雑音入るじゃないですか。
無邪気に「わくわく」した人たちだけで、場がいっぱいになることって、そうそうないじゃないですか。
こんなに、ヅカファン以外の人々をも巻き込んだ「祭り」状態は知らずにいた。
や、これまでも『ベルばら』はあったんだし、そのたびにそんな雰囲気はあったんだろうけど。
近年のタカラヅカはいろいろ寂しかったし、一般的な娯楽として世間から求められていない様子が顕著だったし、コアに小さく濃く固まっていっていたような、そんな感覚があったから。
余計に、この空気を、活気を、爆発的に感じるんだろう。
わたしは、植爺の『ベルばら』が大嫌い。
キライ過ぎて無視できない、キライだとわめかずにいられないくらい大嫌い。
だけどやっぱり、『ベルばら』ってすごいと思う。
そして、『ベルばら』を、好きだと思う。
こんな風に、たくさんの人たちがキラキラわくわくしている。
無邪気に、無条件に、「これから『ベルばら』を観るんだー!」ってことで、わくわくしている。
それって、愛しいよ。
たくさんの人が、しあわせなキモチでいる。
それって、うれしいよ。
なんか、周囲を見回しているだけで、胸いっぱい。
じーんと、泣きたくなってくる。
『ベルばら』ってすごいなあ。
植爺、すごいなあ。
……観れば観たで、きっと「植爺キライ! 『ベルばら』キライ!」って怒ってるんだろうけど(『宝塚ジャポニズム~序破急~』はトラウマレベルで嫌い)、まだ観ていない今、すごくわくわくする。
25年前のわたしも、「これから『ベルばら』を観るんだー!」ってわくわくこの場所にいたんだ。
「『ベルばら』だから」やって来た、ナニも考えてない女の子のひとりだった。
ドレスの娘役さんを見るだけで、軍服の男役さんを見るだけで「うおお、タカラヅカだー!」とかテンション上げていた、ストーリーのおかしさなんか気にも留めなかった、そんなひとりだ。
そこから、はじまったんだ。
『ベルばら』があったからなんだ。
だからやっぱり、『ベルばら』はすごくて、好きだ。
コメント