動き出した、彼らに・その1。@新人公演『JIN-仁-』
2012年10月30日 タカラヅカ 新人公演『JIN-仁-』は、わたしにとって、動き出した『フットルース』だった。
『フットルース』は、特別な公演だった。
これほど素晴らしい作品に、次出会えるのはいつだろう……ってくらい、なにもかもが光り輝いた、特別の空間だった。
甲斐性がないため全部で20回くらいしか観られなかったんだが(わたしに金と時間があれば……っ!!)、その限られた観劇時になにもかもできるだけ網膜に焼き付けようと必死だった。
キムみみまっつ他、役のある人たちみんなを、必死に見ていた。
でも、それだけじゃない。
名前も台詞もない、モブの男の子たち女の子たちも、夢中で見ていた。
海外ミュージカルの宿命というか、主要人物以外はみんなモブ。名前も台詞もない。
だけどみんな、それぞれ役作りして生き生きと舞台にいた。
彼らの声が聞こえてくるようだった。
だから。
『フットルース』にて、無音で芝居していた子たちが、喋り出した。
そのことに、感動した。
あの子もそうだ、この子もそうだ。
役として動いて、喋るあの子を見たかった。この子を見たかった。
二重写しになる感動。
あの夏、あの舞台で。
あそこにいたあの子たちが、今、目の前で息づいてる……!!
いやあ。
なにかと感傷的な今日この頃、それだけで胸熱な新公でした。
で、順不同に思いつき語り。
蒼井美樹ちゃんが、男役やってた。
ちょ……っ。
んな配役、HP載ってなかったやん!!
蒼井美樹ちゃんというと、アレです、『フットルース』を観た人がほぼ100%食いついていた「ハンサムな女の子」です。
「女子高生役にひとり、男の子が混ざってる!」「タカラヅカに入って男役になるしかないような男顔の子が、スカート履いてた」「ひとり男の子みたいな娘役がいたけど、あれ誰?」……みんな見事に反応してた、何人にも聞かれた。
顔だけ見てると男役、とびきりハンサムだし、ショートカットだし、ふつーの娘役には見えなかったけど、間違いなく娘役です。
本公演では、恭太郎さん@まっつに黄色い声を上げる武家娘のひとりをやってます。チャラ男きんぐにも口説かれてます(笑)。
あの蒼井さんが、しれっと男役をやっていた……!!
いやあ、びびったわー。
で、あれほど見た目男っぽくて、「なんで男役じゃないんだろう」ってハンサムな彼女なんだけど、いざ男役として見得を切られると……うーん? あんまし男男してなかったなあ……って、当然か。
声が素人の女の子っぽくて、役者らしい通り方をしてなかった……って、娘役なんだから当然か。
きつめの顔立ちの美人さんなんだが、期待したほどきれいでもなかったし……って、それ以外は娘役やってるんだからお化粧を変えられなくても当然か。
蒼井さんがやっていたのは、本公演ではかなとくんがやっている美形歌舞伎役者の役でした。
最初の町中の場面とか、本公演では澤村田之助@ホタテと城月鉋之助@かなとのふたりが登場しているんだけど、新公では田之助@橘くんひとりになっていた。だからかなとくんの役はなくなったのかと思っていたよ……そーか、人数少ない新公でも、ドリーム5はやらなきゃいけないんだ。だからそこでだけは城月鉋之助役も登場するんだ。
歌舞伎役者なら、女形なら、娘役がやっても問題なしなのかもしれないが、他の歌舞伎役者は全員男役なのに、わざわざひとりだけ娘役を使ったのは……サイトーくん……(笑)。
蒼井さんが男顔だからの抜擢だろうなあ。
彼女が今後どう成長していくのか、楽しみです(笑)。
蒼井さんと反対に、顔が女の子っぽいかわい子ちゃん男役、イリヤくん。
本公演ではその歌舞伎役者のひとりで、必死になってキメ顔を作っている印象。
新公では突然ナガさんの緒方洪庵役。
いやその、『仮面の男』ではアラミスだったし、『ドン・カルロス』では翔くんの役だったし、路線系美形役ばっかやってきたイメージだったので、ここで渋い役が来たのは「突然」という気がしてな。
『フットルース』にて、ぷくぷくかわいい童顔のくせして、がんばってエロっぽいことをしていた、あの意欲的な男の子。
やってることはライル@レオくんと同じなんだけど、なにしろ外見がぷくぷくちゃんなので、「がんばってるなあ(笑)」と微笑ましく映りました。
やる気のある子は好きです、男役として色気を付けようとあがいている様は心地よかったっす……たとえ、彼が目指しているだろう姿に足りていなくても。
で、今回の老け役。
やっぱ難しい役なんだなあ。
役としての「大きさ」を出すためだと思うけど、柔和な表情ひとつしかない感じなのが、気になった。
学年と外見のわりに声のいい子、という印象だったんだけど、白髪まじりの老け役には声が軽すぎたしなー。
でも、若者役一辺倒でいるより、ナガさんの役をやったことは、彼の男役人生のプラスになったはず。
やる気っ!がゆんゆん見える気がした、山田先生@おーじくん。
この新公でも、がるがるうなり声が聞こえる感じで、愉快だった(笑)。
『フットルース』にて、実はわたし、よくイリヤくんとおーじくんを見間違えていたのな、最初。
もちろん、ちゃんと見るとわかるんだけど、ぱっと見、「イリヤくんかおーじくん」認識。
誰かわからないけど他の誰かではなく、イリヤくんかおーじくんだな、とふたりにまで絞れる。で、次の段階で、どっちかがわかる。
梅芸ではそんな感じだったのに、博多では間違えようがなかった。
おーじくんのリアル男子っぷりが、際立っていて。
イリヤくんは下級生男子らしいまるい雰囲気を持ったままで(だけど、めちゃエロ男を目指してなんかやっている)、おーじくんは男役として外見が落ち着いてきた感じ。
うわ、あの子かっこいい。……そーゆー外見になっていた。
楽しいんだろうな、男役をやるのが。
名前も台詞もない『フットルース』の舞台で、それが伝わってきた。
その子が今、舞台の上で「声」を出している。
男役として声を出すことが、芝居をすることが、楽しくてならないみたい。
それが伝わる、それだけでなんか、わたしは楽しくなる。
おーじくんを舞台上で最初に認識したのは、『ロミオとジュリエット』だったなあ。
モンタギューチームの中でひとりだけ、顔のわからない男の子がいた。ひとりだけだったから、かえって目に付いた。きっと下級生だ、だって、丸い。
しかし身体能力すごいのか、ガシガシとアクロバティックに踊っていた印象。丸くて小柄なのが惜しいなあ、的な。
あの男の子が、こんなにかっこよくなるなんてなあ。
や、『フットルース』のときと違って、ちょんまげと着物だとそれほどかっこいいわけでもないんだが(笑)、表情のくわっとした感じ(伝わりません!)とか、楽しげでいいなと。
『フットルース』は、特別な公演だった。
これほど素晴らしい作品に、次出会えるのはいつだろう……ってくらい、なにもかもが光り輝いた、特別の空間だった。
甲斐性がないため全部で20回くらいしか観られなかったんだが(わたしに金と時間があれば……っ!!)、その限られた観劇時になにもかもできるだけ網膜に焼き付けようと必死だった。
キムみみまっつ他、役のある人たちみんなを、必死に見ていた。
でも、それだけじゃない。
名前も台詞もない、モブの男の子たち女の子たちも、夢中で見ていた。
海外ミュージカルの宿命というか、主要人物以外はみんなモブ。名前も台詞もない。
だけどみんな、それぞれ役作りして生き生きと舞台にいた。
彼らの声が聞こえてくるようだった。
だから。
『フットルース』にて、無音で芝居していた子たちが、喋り出した。
そのことに、感動した。
あの子もそうだ、この子もそうだ。
役として動いて、喋るあの子を見たかった。この子を見たかった。
二重写しになる感動。
あの夏、あの舞台で。
あそこにいたあの子たちが、今、目の前で息づいてる……!!
いやあ。
なにかと感傷的な今日この頃、それだけで胸熱な新公でした。
で、順不同に思いつき語り。
蒼井美樹ちゃんが、男役やってた。
ちょ……っ。
んな配役、HP載ってなかったやん!!
蒼井美樹ちゃんというと、アレです、『フットルース』を観た人がほぼ100%食いついていた「ハンサムな女の子」です。
「女子高生役にひとり、男の子が混ざってる!」「タカラヅカに入って男役になるしかないような男顔の子が、スカート履いてた」「ひとり男の子みたいな娘役がいたけど、あれ誰?」……みんな見事に反応してた、何人にも聞かれた。
顔だけ見てると男役、とびきりハンサムだし、ショートカットだし、ふつーの娘役には見えなかったけど、間違いなく娘役です。
本公演では、恭太郎さん@まっつに黄色い声を上げる武家娘のひとりをやってます。チャラ男きんぐにも口説かれてます(笑)。
あの蒼井さんが、しれっと男役をやっていた……!!
いやあ、びびったわー。
で、あれほど見た目男っぽくて、「なんで男役じゃないんだろう」ってハンサムな彼女なんだけど、いざ男役として見得を切られると……うーん? あんまし男男してなかったなあ……って、当然か。
声が素人の女の子っぽくて、役者らしい通り方をしてなかった……って、娘役なんだから当然か。
きつめの顔立ちの美人さんなんだが、期待したほどきれいでもなかったし……って、それ以外は娘役やってるんだからお化粧を変えられなくても当然か。
蒼井さんがやっていたのは、本公演ではかなとくんがやっている美形歌舞伎役者の役でした。
最初の町中の場面とか、本公演では澤村田之助@ホタテと城月鉋之助@かなとのふたりが登場しているんだけど、新公では田之助@橘くんひとりになっていた。だからかなとくんの役はなくなったのかと思っていたよ……そーか、人数少ない新公でも、ドリーム5はやらなきゃいけないんだ。だからそこでだけは城月鉋之助役も登場するんだ。
歌舞伎役者なら、女形なら、娘役がやっても問題なしなのかもしれないが、他の歌舞伎役者は全員男役なのに、わざわざひとりだけ娘役を使ったのは……サイトーくん……(笑)。
蒼井さんが男顔だからの抜擢だろうなあ。
彼女が今後どう成長していくのか、楽しみです(笑)。
蒼井さんと反対に、顔が女の子っぽいかわい子ちゃん男役、イリヤくん。
本公演ではその歌舞伎役者のひとりで、必死になってキメ顔を作っている印象。
新公では突然ナガさんの緒方洪庵役。
いやその、『仮面の男』ではアラミスだったし、『ドン・カルロス』では翔くんの役だったし、路線系美形役ばっかやってきたイメージだったので、ここで渋い役が来たのは「突然」という気がしてな。
『フットルース』にて、ぷくぷくかわいい童顔のくせして、がんばってエロっぽいことをしていた、あの意欲的な男の子。
やってることはライル@レオくんと同じなんだけど、なにしろ外見がぷくぷくちゃんなので、「がんばってるなあ(笑)」と微笑ましく映りました。
やる気のある子は好きです、男役として色気を付けようとあがいている様は心地よかったっす……たとえ、彼が目指しているだろう姿に足りていなくても。
で、今回の老け役。
やっぱ難しい役なんだなあ。
役としての「大きさ」を出すためだと思うけど、柔和な表情ひとつしかない感じなのが、気になった。
学年と外見のわりに声のいい子、という印象だったんだけど、白髪まじりの老け役には声が軽すぎたしなー。
でも、若者役一辺倒でいるより、ナガさんの役をやったことは、彼の男役人生のプラスになったはず。
やる気っ!がゆんゆん見える気がした、山田先生@おーじくん。
この新公でも、がるがるうなり声が聞こえる感じで、愉快だった(笑)。
『フットルース』にて、実はわたし、よくイリヤくんとおーじくんを見間違えていたのな、最初。
もちろん、ちゃんと見るとわかるんだけど、ぱっと見、「イリヤくんかおーじくん」認識。
誰かわからないけど他の誰かではなく、イリヤくんかおーじくんだな、とふたりにまで絞れる。で、次の段階で、どっちかがわかる。
梅芸ではそんな感じだったのに、博多では間違えようがなかった。
おーじくんのリアル男子っぷりが、際立っていて。
イリヤくんは下級生男子らしいまるい雰囲気を持ったままで(だけど、めちゃエロ男を目指してなんかやっている)、おーじくんは男役として外見が落ち着いてきた感じ。
うわ、あの子かっこいい。……そーゆー外見になっていた。
楽しいんだろうな、男役をやるのが。
名前も台詞もない『フットルース』の舞台で、それが伝わってきた。
その子が今、舞台の上で「声」を出している。
男役として声を出すことが、芝居をすることが、楽しくてならないみたい。
それが伝わる、それだけでなんか、わたしは楽しくなる。
おーじくんを舞台上で最初に認識したのは、『ロミオとジュリエット』だったなあ。
モンタギューチームの中でひとりだけ、顔のわからない男の子がいた。ひとりだけだったから、かえって目に付いた。きっと下級生だ、だって、丸い。
しかし身体能力すごいのか、ガシガシとアクロバティックに踊っていた印象。丸くて小柄なのが惜しいなあ、的な。
あの男の子が、こんなにかっこよくなるなんてなあ。
や、『フットルース』のときと違って、ちょんまげと着物だとそれほどかっこいいわけでもないんだが(笑)、表情のくわっとした感じ(伝わりません!)とか、楽しげでいいなと。
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