続・蜃気楼のような夢。@ロミオとジュリエット
2012年11月24日 タカラヅカ で、作品ファンとして。
『ロミオとジュリエット』という作品を、大切にして欲しい。
初演が成功したのは、おかしな人事事情に振り回されていなかったからだと思うんだ。
あ、初演キャストの力とは、別の次元の話として。
所詮は海外ミュージカル。タカラヅカのお約束に沿った作りの作品じゃない。
でもそれを、「タカラヅカ」のルールに落とし込み、「タカラヅカの『ロミジュリ』」にしたのは、『エリザベート』『スカーレット・ピンパーネル』と同じように、小池先生の手腕だと思う。
『エリザベート』初演がもしも、タイトルロールの主人公、エリザベート役を、研1の素人が演じていたら、今日の成功はあっただろうか?
あるいは、トート役とフランツ役が日替わりだったら?
生徒個人がどうとか以前に、ヅカファンの感情を無視した、無茶な人事を押しつけた配役だったら?
『スカピン』初演にしてもそうだ。
どんだけ素晴らしい「海外ミュージカル」という雛形があったにしろ、それをタカラヅカに持って来て、「タカラヅカの」作品に生まれ変わらせるときに、タカラヅカの持つ「タカラヅカ力」は不可欠だ。
歌劇団が100年近く懸けて研磨してきたシステム。トップスターを頂点としたピラミッド。
トップスター制度ができたのはいつからだ、それまではそんなもんなかったとか、そういう話ではなく。
トップスター制度が最良である、と、今のカタチにたどり着いたんだ。
これから先、変わっていくのかもしれないが、あくまでも今の話。
新専科制度もあったけれど、なし崩しになくなったことからしても、トップスターを中心にしたピラミッドが必要だということだろう。
タカラヅカのタカラヅカらしいトップ制度は、現代から未来に懸けても、別に間違っていないと思う。
問題は、そこじゃない。
制度では同じでいい。古いからダメなのではなくて、古くてもなんでも、それが特色なのだから、そのままであるべきだ。
スターの人選や、育て方、プロデュースの仕方が、時代と共に変わっているのに、古いままである、こちらが問題。
人の育て方は旧態依然として不透明のまま、変えてはならない根幹のトップ制度をいじるから、カンパニーの屋台骨がグラついているように見えて、こわくて仕方ない。
『ロミジュリ』初演はまだ、劇団の「トップ制度」が揺らいでいなかった。
世界で最も有名なラブストーリー、誰もが知っているロミオとジュリエットを、トップコンビが演じる。
ヒロインに横恋慕するのが、2番手。
海外ミュージカルがタカラヅカにのルールに沿っていなくても、「恋愛至上主義」のタカラヅカが、最も有名なラブストーリーを上演し、数々のラブロマンスをコンビで演じるトップスターとトップ娘役が誰もが知っている悲劇のカップルを演じる。
……これだけで、「タカラヅカ」としては正しい。合致している。
主人公が高齢だとか、恋愛なしとかヒロインなしとか、「タカラヅカ」に合わない作品はいくらでもある。
それに比べて『ロミジュリ』は、なんとタカラヅカ的であることか。
作品とタカラヅカの特色が、同じベクトルを持っている。
作品の力を、タカラヅカに当てはめるだけでいい。
それを、タカラヅカをよく知る演出家が手練と愛情を持って潤色すれば、まぎれもない「タカラヅカの『ロミジュリ』」になる。
だから、成功したんだ。
初演キャストの力ももちろんだけど、人事的悪因のなさも重要事項として。
星組の揺るがないピラミッドにて、天下の悲恋が美しく感動的に、「タカラヅカ」にて花開いた。
ちえねねのコンビ人気は、ここにて爆発的に盛り上がる。
『ロミジュリ』ってのは、トップコンビの人気を確立させる力のある演目だ。
双方の魅力を引き出し、さらに、カップルとしての魅力を打ち出してくれる。
当時の星組も、番手スターとして引き上げたい生徒と、彼の上にいる数名の生徒の立ち位置に苦慮している様は見て取れたが、トップコンビと2番手が盤石であったので、無問題。
3番手以下が群雄割拠なのは過去に多数例がある。3番手まで決まっている方が美しいが、最低限トップコンビと2番手まででピラミッドは形成可能。
よーするに。
愛し合う、稀代の悲恋カップルを、役替わりで演じるなんて、魅力半減。
複数キャストで上演する、外部カンパニーならともかく、トップ制度のあるタカラヅカで、ロミオとジュリエットを役替わりするなんて、本末転倒、ナンセンス。
トップコンビという関連性込みで観劇するのに、二股状態では夢が見られない。
雪組版も月組版も、残念だった。
何故この演目を、よりによってこの恋愛作品を、二股キャスティングにするのか。
雪組版も月組版も、楽しんだし大好きだけど、それとは別の話。
まともな、『ロミジュリ』が観たい。
トップコンビが愛し合っていて、2番手がヒロインに横恋慕する、ふつーのタカラヅカが観たい。
ヅカファンとして、当たり前の、最低限のモノが、観たい。
星組は、トップコンビの人気がすごいので、雪や月のような悲劇はくり返されないと思う。
二股になることなく、ちゃんと愛し合うふたりのポスターが見られるのだと思う。
そうであってほしい。
頼むよ劇団。
2番手の役は、ティボルト。そして、ちゃんと2番手が演じる。
当たり前のことをしてくれ。
他のキャスティングがよくわからない、というか、星組さんって、「歌えるスター」がいないので、どうなるのか、そこだけは不安だ。
今やっている『Étoile de TAKARAZUKA』で、「歌えるスター」の場面で、専科のエマさんがセンターせり上がりソロをやってるくらい、他にいないんだもんよー。
『エリザベート』と同じで、主役含めいろんな役は「スター力」でなんとかなるが、唯一例外の主要キャラクタがある。
それが、フランツ@『エリザベート』であり、ベンヴォーリオ@『ロミジュリ』だ。
別格さんでも専科さんでもいいが、この役だけは最低限「音痴」の人は出来ない……やっちゃいけない……。作品が立ち行かなくなる。
星組さん、真ん中近くに歌える人がいない……。
今の公演では、まさこが単独4番手扱いだけど、彼の歌はマジすごいからなー……全組合わせて、番手のあるあたりの面子でぶっちぎりの実力だからなー……このまま、彼がやるんだろうか?
や、彼は美形で魅力的な人だから、スターとして活躍してくれることは歓迎なんだが。
歌なしに変更してなら、キャラクタと役割だけなら合ってると思うが。
星組さんみんなキャラ立ってて大好きだけど、どうなるんだキャスティング。
役替わりなんて飛び道具ナシで、がっつり『ロミジュリ』が見たいんだけど……。
蜃気楼のような夢かもしれないけど。
ベンヴォーリオが出来る人、つーと専科のみっちゃんだけど、『オーシャンズ11』で2番手に昇格した人が、3~4番手役のベンヴォーリオをやるとは思えないし。比重変えたところで、ベンヴォーリオはティボルトより上の役にはなりっこないし。
『オー11』で正式2番手でなければ(もともと2番手不在作品だし)、『ロミジュリ』出演も夢見られるんだが、それはそれで、みっちゃん的にどうなんだろう、だし。
作品ファンとして、気が揉めるのだった……(笑)。
『ロミオとジュリエット』という作品を、大切にして欲しい。
初演が成功したのは、おかしな人事事情に振り回されていなかったからだと思うんだ。
あ、初演キャストの力とは、別の次元の話として。
所詮は海外ミュージカル。タカラヅカのお約束に沿った作りの作品じゃない。
でもそれを、「タカラヅカ」のルールに落とし込み、「タカラヅカの『ロミジュリ』」にしたのは、『エリザベート』『スカーレット・ピンパーネル』と同じように、小池先生の手腕だと思う。
『エリザベート』初演がもしも、タイトルロールの主人公、エリザベート役を、研1の素人が演じていたら、今日の成功はあっただろうか?
あるいは、トート役とフランツ役が日替わりだったら?
生徒個人がどうとか以前に、ヅカファンの感情を無視した、無茶な人事を押しつけた配役だったら?
『スカピン』初演にしてもそうだ。
どんだけ素晴らしい「海外ミュージカル」という雛形があったにしろ、それをタカラヅカに持って来て、「タカラヅカの」作品に生まれ変わらせるときに、タカラヅカの持つ「タカラヅカ力」は不可欠だ。
歌劇団が100年近く懸けて研磨してきたシステム。トップスターを頂点としたピラミッド。
トップスター制度ができたのはいつからだ、それまではそんなもんなかったとか、そういう話ではなく。
トップスター制度が最良である、と、今のカタチにたどり着いたんだ。
これから先、変わっていくのかもしれないが、あくまでも今の話。
新専科制度もあったけれど、なし崩しになくなったことからしても、トップスターを中心にしたピラミッドが必要だということだろう。
タカラヅカのタカラヅカらしいトップ制度は、現代から未来に懸けても、別に間違っていないと思う。
問題は、そこじゃない。
制度では同じでいい。古いからダメなのではなくて、古くてもなんでも、それが特色なのだから、そのままであるべきだ。
スターの人選や、育て方、プロデュースの仕方が、時代と共に変わっているのに、古いままである、こちらが問題。
人の育て方は旧態依然として不透明のまま、変えてはならない根幹のトップ制度をいじるから、カンパニーの屋台骨がグラついているように見えて、こわくて仕方ない。
『ロミジュリ』初演はまだ、劇団の「トップ制度」が揺らいでいなかった。
世界で最も有名なラブストーリー、誰もが知っているロミオとジュリエットを、トップコンビが演じる。
ヒロインに横恋慕するのが、2番手。
海外ミュージカルがタカラヅカにのルールに沿っていなくても、「恋愛至上主義」のタカラヅカが、最も有名なラブストーリーを上演し、数々のラブロマンスをコンビで演じるトップスターとトップ娘役が誰もが知っている悲劇のカップルを演じる。
……これだけで、「タカラヅカ」としては正しい。合致している。
主人公が高齢だとか、恋愛なしとかヒロインなしとか、「タカラヅカ」に合わない作品はいくらでもある。
それに比べて『ロミジュリ』は、なんとタカラヅカ的であることか。
作品とタカラヅカの特色が、同じベクトルを持っている。
作品の力を、タカラヅカに当てはめるだけでいい。
それを、タカラヅカをよく知る演出家が手練と愛情を持って潤色すれば、まぎれもない「タカラヅカの『ロミジュリ』」になる。
だから、成功したんだ。
初演キャストの力ももちろんだけど、人事的悪因のなさも重要事項として。
星組の揺るがないピラミッドにて、天下の悲恋が美しく感動的に、「タカラヅカ」にて花開いた。
ちえねねのコンビ人気は、ここにて爆発的に盛り上がる。
『ロミジュリ』ってのは、トップコンビの人気を確立させる力のある演目だ。
双方の魅力を引き出し、さらに、カップルとしての魅力を打ち出してくれる。
当時の星組も、番手スターとして引き上げたい生徒と、彼の上にいる数名の生徒の立ち位置に苦慮している様は見て取れたが、トップコンビと2番手が盤石であったので、無問題。
3番手以下が群雄割拠なのは過去に多数例がある。3番手まで決まっている方が美しいが、最低限トップコンビと2番手まででピラミッドは形成可能。
よーするに。
愛し合う、稀代の悲恋カップルを、役替わりで演じるなんて、魅力半減。
複数キャストで上演する、外部カンパニーならともかく、トップ制度のあるタカラヅカで、ロミオとジュリエットを役替わりするなんて、本末転倒、ナンセンス。
トップコンビという関連性込みで観劇するのに、二股状態では夢が見られない。
雪組版も月組版も、残念だった。
何故この演目を、よりによってこの恋愛作品を、二股キャスティングにするのか。
雪組版も月組版も、楽しんだし大好きだけど、それとは別の話。
まともな、『ロミジュリ』が観たい。
トップコンビが愛し合っていて、2番手がヒロインに横恋慕する、ふつーのタカラヅカが観たい。
ヅカファンとして、当たり前の、最低限のモノが、観たい。
星組は、トップコンビの人気がすごいので、雪や月のような悲劇はくり返されないと思う。
二股になることなく、ちゃんと愛し合うふたりのポスターが見られるのだと思う。
そうであってほしい。
頼むよ劇団。
2番手の役は、ティボルト。そして、ちゃんと2番手が演じる。
当たり前のことをしてくれ。
他のキャスティングがよくわからない、というか、星組さんって、「歌えるスター」がいないので、どうなるのか、そこだけは不安だ。
今やっている『Étoile de TAKARAZUKA』で、「歌えるスター」の場面で、専科のエマさんがセンターせり上がりソロをやってるくらい、他にいないんだもんよー。
『エリザベート』と同じで、主役含めいろんな役は「スター力」でなんとかなるが、唯一例外の主要キャラクタがある。
それが、フランツ@『エリザベート』であり、ベンヴォーリオ@『ロミジュリ』だ。
別格さんでも専科さんでもいいが、この役だけは最低限「音痴」の人は出来ない……やっちゃいけない……。作品が立ち行かなくなる。
星組さん、真ん中近くに歌える人がいない……。
今の公演では、まさこが単独4番手扱いだけど、彼の歌はマジすごいからなー……全組合わせて、番手のあるあたりの面子でぶっちぎりの実力だからなー……このまま、彼がやるんだろうか?
や、彼は美形で魅力的な人だから、スターとして活躍してくれることは歓迎なんだが。
歌なしに変更してなら、キャラクタと役割だけなら合ってると思うが。
星組さんみんなキャラ立ってて大好きだけど、どうなるんだキャスティング。
役替わりなんて飛び道具ナシで、がっつり『ロミジュリ』が見たいんだけど……。
蜃気楼のような夢かもしれないけど。
ベンヴォーリオが出来る人、つーと専科のみっちゃんだけど、『オーシャンズ11』で2番手に昇格した人が、3~4番手役のベンヴォーリオをやるとは思えないし。比重変えたところで、ベンヴォーリオはティボルトより上の役にはなりっこないし。
『オー11』で正式2番手でなければ(もともと2番手不在作品だし)、『ロミジュリ』出演も夢見られるんだが、それはそれで、みっちゃん的にどうなんだろう、だし。
作品ファンとして、気が揉めるのだった……(笑)。
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