そーいや宝塚歌劇100周年プレ企画「カウントダウンチケットキャンペーン」は、まーーったくナニも当たらなかったなー。
 わたしのくじ運で、ナニか実のあるモノが当たるとは思ってなかったが。

 てっきり下二桁で携帯クリーナー、とか、チープなばらまき系賞品があると思ってたんだ。たしか90周年のとき配ってたから。
 まさかフルナンバー抽選とは……。さすが劇団、ケチだわ(笑)。1公演(2000~2500人中)で16人しか当選しないチケットを、あんなに大々的に配っていたのか。
 ちなみにわたしは、チケット7枚持ってた……こんなに観劇していたのか(笑)。


 それにしても星組の人気はすごいわー。
 初日はほぼ完売だったし、いつも手ぶらでムラまで行って気ままに観劇しているわたしとしては、「完売してて、観られないかも」と思える組ってのはつらいわ。
 ちなみに、星組は友会入力してもいつも全滅……。毎回「星全ツ、観られないかも」「星バウ、観られないかも」ってドキドキする。なんとか探し回って、友人の力を借りて、1回だけすべり込み、ってのが続いてる。

 活気ある劇場はわくわくするし、満員御礼はすばらしいことだけどね。
 問題は、わたしにチケ運がまったくないことよ(笑)。


 『Étoile de TAKARAZUKA』は安定のフジイくんショー。
 楽しかったーー!

 大階段からはじまるショーを観ると、禁じ手的だなとは思うけど「特別感」あるよね。
 わたしの記憶に新しい大階段からはじまるショーって『EXCITER!!』なんだけど、『Étoile de TAKARAZUKA』は黒燕尾群舞なので余計に禁じ手的というか……ガチに「狙っている」印象。
 植爺『ベルばら』で大階段パレードからはじまるのがあったよね、アレを観たときの「確実に、勝ちに行った」感を、思い出した(笑)。

 予備知識なしに観たので、「エトワールって、タカラヅカでいうところのエトワール、歌手のことじゃなくて、スターのことじゃなくて、言葉そのまま、星って意味だったのか!」と驚いた。……すみません、今さらで。

 オープニングが終わってねねちゃんが「あたしアリエスちゃん(はぁと)」みたいなノリで登場したときに、アリエスって、羊かよっ?!とツッコミ入れつつ気がついた。
 牡羊座からスタート、って、十二星座?!と。

 いやその、ひつじちゃんなねね様がかわいすぎてな……。
 ねねちゃんってどこまでかわいいんだろう……ありえないよ……。


 そして、タカラヅカ無視の植爺和物でも、ドタコメの芝居でもわかんなかったけど、マカゼ氏はマジで3番手なんだね。
 今まで彼のこの図を見たことなかったわけじゃないし、わかっていたことだけど、学年やら実力やらを思うとなかなかすごいポジションだ。

 わたしはマカゼ氏の外見が好きなので、なにがどうあれ彼をたくさん見られるのはうれしい。
 ヘタレのエルモクラート先生が、「マカゼ、演技しようよ……ままかよ……」だった1年前とは違い、今回はちゃんと「演技」でヘタレているように見えた。
 そして、舞台のセンターで踊っていても、キョドっているようには感じられない。
 成長したんだなあ……じーん。


 3番手確定のマカゼ氏と同じく、我らがベニーも2番手確定。
 わたしはタカラヅカのタカラヅカらしい明瞭ピラミッドが好きなので、番手ぼかしに必死になって舞台構成が後手になる作品でなくなったのは、うれしいと思う。
 ベニー2番手、いいじゃないですか。歌もダンスも大変だけど、それでも彼は舞台に対し「負ける気がしねえ!」ってところがステキです。

 とはいえ。

 あしゅら男爵には、アゴが落ちた。

 渾身のギャグ……誰得……?

 えーとこれ、台湾に持って行くの……よ、ね……?

 一瞬だけなら、ネタとしてギリギリアリかなと思ったけど……1場面ガチでコレっすか……マジっすか……。

 ベニーの信頼されっぷりに感動した。

 初2番手で、こんだけの仕事を任されるなんて、どんだけ演出家に信頼させてるのベニー。
 ふつーなら絶対スベる。無理。ありえない。
 負け前提の八百長芝居みたいなもんなのに、「ベニーならなんとかする」って思われての登板よね……すげえや。

 こんな意味で信頼されてどうするっていうか、「タカラヅカ」を笑うよーな演出を、わざわざ海外へ持って行く感覚は心からわからないけど、ベニーというエンターテイナーの底力を知るにはいいんじゃないかと。

 えっと……でもこれ、新公やるんだよね……?


 ともちんが宙組で「ただひとり男」っつーか、立役をえんえん務めているのと同じ印象を持った、星組のいりす。
 このガタイをもってすると、立役は全部彼の肩にかかってくるんだなあ。
 トップスター様を「受け身」にしてしまう、オスの魅力を発揮する舞台人……並外れた長身の男役は本人の持ち味を超えて、そーゆー役割を求められる。小柄な男役も役割を決められがちだけど、大きすぎてもそうなるんだな、と、ぼんやり考えた。
 や、いりす氏の立役好きですけど。
 彼が活躍してくれるのはシンプルにうれしい。……しかし歌は……真ん中あたりのスターで、全組通してかなり特徴あるレベルぢゃないかな、彼……ダンサーだし美形だし、歌わなくてもいいんじゃないかな……?


 タカラヅカ・メドレーはなつかしかった。うれしかった。
 これもまた「禁じ手」だと思うけど……あざとすぎるけど、やっぱ上がるわー。
 わたしは雪ヲタ時代が長いので、雪関連でうれしくも切なかった。

 あ、何度も使っている「禁じ手」ってのは、「これを使ったら勝てることはわかってる技」って意味。だからゲーム中、その技は禁止されている。勝てるとわかっている技で勝ったところで、強さは計れないじゃん?
 そこから、何の進歩も発見もなくなる。
 だから、あえて使わない。禁じ手に頼ることなく、ルールの中で戦う。

 「タカラヅカ」の最終兵器でしょ、大階段と大羽根。それを最初に持ってくるのは禁じ手。オールドファンや懐古厨、リピーターで構成されるヅカヲタ相手に、ヅカ懐メロを持ってくるのも禁じ手。
 ……だからといって、まったくアウトなわけじゃなく、たまにならアリだと思う。
 それこそ、海外公演試作なら、ぜんぜんアリ。
 だから『Étoile de TAKARAZUKA』の禁じ手的なところも、まるっと許容。素直に楽しい。


 本専科のエマさんセンターで歌いまくり場面(出演者がガチに職人系勢揃い)の場面とか、ありえないよーなことになってましたが……てゆーか星組さんって「ソロ歌手」がマジでいないんだ。
 ただの歌ウマではなく、1場面輝きを持って場を支配できる、「歌えるスター」が。
 これ、何年か前ならトウコがやってるだろう場面だよなあ……。
 つまり、トウコちゃんクラスのスターがやるべき場面を、何故作ったんだ、フジイくん……。台湾では、どっかからスターさん連れてくるの? それとも学年や番手無視して、礼くんがやるの?

 エマさんの歌も声も好きだけど、さすがにちょっと「タカラヅカ」として、首をかしげた。


 星組でいちばん「スター」として歌える人はトップのれおんくんだと思うけど、彼は今回「ダンサー」として本領発揮。
 こっちが本領である以上、歌ってる場合ではないよな。


 芝居とショーはほんとに楽しかった。心から楽しかった。
 『ベルばら-ドングリ編-』『EXCITER!!』の頃を思い出したよ。あのときもわたし、「これは『EXCITER!!』1時間だけの公演」と思って乗り切ったなあ。
 今回も、「『めぐ会い2』『Étoile de TAKARAZUKA』の2本立て、コンパクトに1時間半の公演なの」と思っていればいいのか。
 ああ、フジイくんはまた、わたしを救ってくれたんだなー。

 最後に。

 「セ・マニフィーク」のねね様がかっこよすぎるーーっ!!

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