どちらの作品でも、花火が上がってたね。@JIN-仁-
2012年10月18日 タカラヅカ 本筋とは関係ない、いらないショー的場面ばかりが時間を取り、ストーリーは詰め込みすぎでわけわかんない。
『JIN-仁-』の感想です。
ん? これって、どっかで見たぞ?
こだまっちの、『仮面の男』だ!
『仮面の男』もまた、ストーリーは無視して、ショー場面がやたら挿入されていた。
人間ボウリングだとか、こびとダンス、唇ソファに唇パペット、『H2$』パロ、監獄拷問コーラス、首つりパフォーマンスに天国ラインダンス、人間ミラーボールに野菜人、影絵にくらげぶくぶく。
でもわたし、『仮面の男』はナシだと思ってるけど、『JIN-仁-』はアリだ。
だって、『仮面の男』のショー的場面は演出家の見せ場だったけど、『JIN-仁-』のショー的場面はジェンヌの見せ場なんだもん。
ストーリーもジェンヌも無視して「独創的なワタシを見て!」と、演出家が奇をてらうことだけに終始した『仮面の男』と、『JIN-仁-』はチガウ。
『JIN-仁-』はなあ、もー、笑えるくらい、「かっこいいスター様を見て!」になってるんだよなああ。
作品中いちばんいらない場面は、中詰めだよね?
恭太郎@まっつが安道名津食べて「うまい!」ってやって、ドリーム5が見得を切って、恭太郎さんと茜@さらさちゃんが歌いながら銀橋渡って、仁@キムと咲@みみが銀橋渡って。
その後ろで、火消し衆@はっちさん、ともみんたちが踊って、お駒@せしるたちが踊って。
突然はじまるショー場面。
別にここ、なくていいし。ストーリー上、必要ないし。
火消し衆の反目なら、会話だけで十分だし、そのあと勝@みっちゃん、龍馬@ちぎくんと仁先生、恭太郎さんの会話につなげて問題ない。
また、火事の場面も仁先生がなにもしていないので、なくていい。
火事の場面にて、わざわざ時間と場面を取ってやったことはといえば、火消しのみなさんの銀橋ダンスだけ。
予算がなかったのかサイトーくんの限界なのか知らないが、なにもないがらんとした本舞台の上を2枚の赤い布を持ったコロスが走り回っているだけで、大火事には見えない。
すごい火事で、被害が拡大、そこで火消しのみなさんが活躍し、仁先生が医者として身体を張って傷病者を治療したんだ、というエピソードは、まったく伝わらない……てゆーか、ない。
時間だけ取って、主人公がなにもしていないんだから、不要な場面だ。
安道名津がいつの間にか出来上がっていたように、火消しの人々も「この間の大火事のときの働きで、南方先生を見直した」という台詞一個で片が付く。
あと、役としてもほんっとに無意味なのは、近藤勇@がおり。
龍馬を斬るのが見回り組の高岡@咲ちゃんである以上、近藤が出てくる必要はない。京の場面で新選組が走り回っているのはいいけど、近藤が名乗りを上げて、わざわざ銀橋で龍馬と立ち回りをする必要は、まったくない。
ここまで「重要人物」として登場させるなら、なにかしら役割があると観客は思うし、混乱を招く。
ここはショー的場面ではないが、銀橋での殺陣があり、見得を切った近藤、龍馬の銀橋ソロ、と続く派手な演出なのでショー場面カウントしてみる。
こんなことに時間割いてるヒマがあったら、仁が「医者として」野風@あゆっちのガン手術に取り組んでいるところだとか、仁がどう思ってこの江戸で暮らしているかだとか(現代に帰りたいと思ったり、帰るためになにかしようとする場面は必要だろーに)、未来のネタバレをしようとすると頭痛が起こる=歴史の修正力とかの話をするべきじゃないのか?
また、ヒロインの咲が、仁をどう思っているか、彼女サイドの場面があるべきじゃないのか? いつも一本調子で「南方先生は神!」とやってる情緒乏しい女の子に見えるぞ?
なのに、ストーリー根幹部分は無視して、派手に歌い踊ることばかりに必死。
それって変じゃん、おかしいじゃん。
でも、わたしは好き。
たしかに、いらない場面だし、いらない演出だ。
でも、恭太郎さんと茜ちゃん、仁先生と咲が、「美しき季節」と歌いながら銀橋を渡るのが好き。
その後ろで、火消し衆や、お駒さんたち江戸の女たちが踊るのが好き。
歌舞伎役者のホタテマンたちが、特撮的に見得を切るのも好き。
火消し衆が纏を手に銀橋に並び、歌い踊るのが好き。
近藤がわざわざ銀橋で見得を切るのが好き。
そこから龍馬の歌になるのも好き。
ジェンヌの、「見せ場」だもの。タカラヅカスターの、「タカラヅカスター!!」な場面だもの。
理屈抜きに「うわ~~~~っ!」と高揚する。わくわくする。
タカラヅカだ! タカラヅカっていいなあ!!
そう思う。
わざわざ時間かけて、銀橋使って、ナニをするかって、自分のテーマソングを歌うために登場するんだよ?
このバカバカしさ、最高。
歌じゃなくても、銀橋じゃなくても、とにかくみんな、自分のテーマ、「こーゆーキャラでござい!」とやるためだけに派手な演出が仕込まれている。
奇抜な演出を見せたいだけだった『仮面の男』とはちがう、あくまでも、主役はジェンヌであり、原作のキャラクタたち。
あのジェンヌがこんな場面を! こんな歌を! こんな台詞を!
あの原作キャラが、こんな場面を! こんな歌を! こんな台詞を!
……そーゆー、「ファン」のための「ストーリーとは無関係な、派手な演出」なんだ。
だから好き。楽しい。
火事の場面の演出は、これからでもいいから、変えて欲しいと思ってるけどねー。
火消しの銀橋はあのままでいいから(ともみん、さいこーだ!)、本舞台をなんとかしてほしい……。
お金なかったのかなあ、あまりにも寂しい画面。
火事で傷つき倒れる人たちを手当てする仁先生(危ない逃げろと言われても、そのまま治療を続ける)と、コロスたちと闘うように踊る火消しの場面にしようよ……セリと階段いろいろ使って立体的に。
誰の手当もせずに、自分の関係者だけ助ける医者、それに感動する火消しの頭領、って、おかしすぎる……。
野風さんは手術場面をきちんと描く。『BJ』や『長春』であったよーな手術ダンスぢゃないけど、仁先生が医者として腕を振るう場面をショー的に描く場面がひとつくらいは必要なんじゃ?
手術を派手な場面にすれば、結婚式は不要っすよ……。
ストーリーを深く描けとは、まったく思ってない。だってサイトーくんだもん。最初からそこには期待してない。
ストーリーそっちのけで、とにかく派手にショー的に盛り上げてくれること。期待はソコですよ。
まあ、ストーリーをちゃんと書き、キャラクタの心情も深く書き込み、その上でショーアップした楽しいモノにしてくれても、ぜんぜんいいんだけどね。
つか、それがいちばんなんだけどね。
同じ「本筋とは関係ない、いらないショー的場面ばかりが時間を取り、ストーリーは詰め込みすぎでわけわかんない」ものでも、『JIN-仁-』はぜんぜんアリ。
楽しい。
『JIN-仁-』の感想です。
ん? これって、どっかで見たぞ?
こだまっちの、『仮面の男』だ!
『仮面の男』もまた、ストーリーは無視して、ショー場面がやたら挿入されていた。
人間ボウリングだとか、こびとダンス、唇ソファに唇パペット、『H2$』パロ、監獄拷問コーラス、首つりパフォーマンスに天国ラインダンス、人間ミラーボールに野菜人、影絵にくらげぶくぶく。
でもわたし、『仮面の男』はナシだと思ってるけど、『JIN-仁-』はアリだ。
だって、『仮面の男』のショー的場面は演出家の見せ場だったけど、『JIN-仁-』のショー的場面はジェンヌの見せ場なんだもん。
ストーリーもジェンヌも無視して「独創的なワタシを見て!」と、演出家が奇をてらうことだけに終始した『仮面の男』と、『JIN-仁-』はチガウ。
『JIN-仁-』はなあ、もー、笑えるくらい、「かっこいいスター様を見て!」になってるんだよなああ。
作品中いちばんいらない場面は、中詰めだよね?
恭太郎@まっつが安道名津食べて「うまい!」ってやって、ドリーム5が見得を切って、恭太郎さんと茜@さらさちゃんが歌いながら銀橋渡って、仁@キムと咲@みみが銀橋渡って。
その後ろで、火消し衆@はっちさん、ともみんたちが踊って、お駒@せしるたちが踊って。
突然はじまるショー場面。
別にここ、なくていいし。ストーリー上、必要ないし。
火消し衆の反目なら、会話だけで十分だし、そのあと勝@みっちゃん、龍馬@ちぎくんと仁先生、恭太郎さんの会話につなげて問題ない。
また、火事の場面も仁先生がなにもしていないので、なくていい。
火事の場面にて、わざわざ時間と場面を取ってやったことはといえば、火消しのみなさんの銀橋ダンスだけ。
予算がなかったのかサイトーくんの限界なのか知らないが、なにもないがらんとした本舞台の上を2枚の赤い布を持ったコロスが走り回っているだけで、大火事には見えない。
すごい火事で、被害が拡大、そこで火消しのみなさんが活躍し、仁先生が医者として身体を張って傷病者を治療したんだ、というエピソードは、まったく伝わらない……てゆーか、ない。
時間だけ取って、主人公がなにもしていないんだから、不要な場面だ。
安道名津がいつの間にか出来上がっていたように、火消しの人々も「この間の大火事のときの働きで、南方先生を見直した」という台詞一個で片が付く。
あと、役としてもほんっとに無意味なのは、近藤勇@がおり。
龍馬を斬るのが見回り組の高岡@咲ちゃんである以上、近藤が出てくる必要はない。京の場面で新選組が走り回っているのはいいけど、近藤が名乗りを上げて、わざわざ銀橋で龍馬と立ち回りをする必要は、まったくない。
ここまで「重要人物」として登場させるなら、なにかしら役割があると観客は思うし、混乱を招く。
ここはショー的場面ではないが、銀橋での殺陣があり、見得を切った近藤、龍馬の銀橋ソロ、と続く派手な演出なのでショー場面カウントしてみる。
こんなことに時間割いてるヒマがあったら、仁が「医者として」野風@あゆっちのガン手術に取り組んでいるところだとか、仁がどう思ってこの江戸で暮らしているかだとか(現代に帰りたいと思ったり、帰るためになにかしようとする場面は必要だろーに)、未来のネタバレをしようとすると頭痛が起こる=歴史の修正力とかの話をするべきじゃないのか?
また、ヒロインの咲が、仁をどう思っているか、彼女サイドの場面があるべきじゃないのか? いつも一本調子で「南方先生は神!」とやってる情緒乏しい女の子に見えるぞ?
なのに、ストーリー根幹部分は無視して、派手に歌い踊ることばかりに必死。
それって変じゃん、おかしいじゃん。
でも、わたしは好き。
たしかに、いらない場面だし、いらない演出だ。
でも、恭太郎さんと茜ちゃん、仁先生と咲が、「美しき季節」と歌いながら銀橋を渡るのが好き。
その後ろで、火消し衆や、お駒さんたち江戸の女たちが踊るのが好き。
歌舞伎役者のホタテマンたちが、特撮的に見得を切るのも好き。
火消し衆が纏を手に銀橋に並び、歌い踊るのが好き。
近藤がわざわざ銀橋で見得を切るのが好き。
そこから龍馬の歌になるのも好き。
ジェンヌの、「見せ場」だもの。タカラヅカスターの、「タカラヅカスター!!」な場面だもの。
理屈抜きに「うわ~~~~っ!」と高揚する。わくわくする。
タカラヅカだ! タカラヅカっていいなあ!!
そう思う。
わざわざ時間かけて、銀橋使って、ナニをするかって、自分のテーマソングを歌うために登場するんだよ?
このバカバカしさ、最高。
歌じゃなくても、銀橋じゃなくても、とにかくみんな、自分のテーマ、「こーゆーキャラでござい!」とやるためだけに派手な演出が仕込まれている。
奇抜な演出を見せたいだけだった『仮面の男』とはちがう、あくまでも、主役はジェンヌであり、原作のキャラクタたち。
あのジェンヌがこんな場面を! こんな歌を! こんな台詞を!
あの原作キャラが、こんな場面を! こんな歌を! こんな台詞を!
……そーゆー、「ファン」のための「ストーリーとは無関係な、派手な演出」なんだ。
だから好き。楽しい。
火事の場面の演出は、これからでもいいから、変えて欲しいと思ってるけどねー。
火消しの銀橋はあのままでいいから(ともみん、さいこーだ!)、本舞台をなんとかしてほしい……。
お金なかったのかなあ、あまりにも寂しい画面。
火事で傷つき倒れる人たちを手当てする仁先生(危ない逃げろと言われても、そのまま治療を続ける)と、コロスたちと闘うように踊る火消しの場面にしようよ……セリと階段いろいろ使って立体的に。
誰の手当もせずに、自分の関係者だけ助ける医者、それに感動する火消しの頭領、って、おかしすぎる……。
野風さんは手術場面をきちんと描く。『BJ』や『長春』であったよーな手術ダンスぢゃないけど、仁先生が医者として腕を振るう場面をショー的に描く場面がひとつくらいは必要なんじゃ?
手術を派手な場面にすれば、結婚式は不要っすよ……。
ストーリーを深く描けとは、まったく思ってない。だってサイトーくんだもん。最初からそこには期待してない。
ストーリーそっちのけで、とにかく派手にショー的に盛り上げてくれること。期待はソコですよ。
まあ、ストーリーをちゃんと書き、キャラクタの心情も深く書き込み、その上でショーアップした楽しいモノにしてくれても、ぜんぜんいいんだけどね。
つか、それがいちばんなんだけどね。
同じ「本筋とは関係ない、いらないショー的場面ばかりが時間を取り、ストーリーは詰め込みすぎでわけわかんない」ものでも、『JIN-仁-』はぜんぜんアリ。
楽しい。
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