ある意味とても「タカラヅカ」。@JIN-仁-
2012年10月15日 タカラヅカ 『JIN-仁-』のあらすじを書こうとしたら、タイムスリップした先の、江戸のストーリー自体がろくに「ない」もんで、書きようがなかった(笑)。
つまり、重要なのは現代パートで、江戸パートはどーでもいいんだろう。
江戸でやっていたことは、「現代で早世した結命を甦らせる」=「医学の進んだ世界でなら、結命は死なない」とか、「結命の先祖である咲が医者になり、子孫も医学に関わるようにする」=「医者一族の生まれなら、意識も環境もチガウから、ガンも早期発見可能」とか? 結命のいる現代を変えるためのこと。
とにかく、現代に戻った仁が、生き返った結命とハッピーエンド、てのが最重要なんだよね?
江戸時代の咲は、そのハッピーエンドのための、過程でしかなくて。
原作のヒロインである咲を、そんな扱いにしちゃうことへの疑問は、大いにある。
原作ヒロインを「ただの道具」にして、自分のオリキャラを「運命の恋人・正ヒロイン」にするサイトーくんの無神経さは置くとして。
仁が戻ってきた世界はいったい、なんなんだろう?
ややこしいから、記号を振ろう。
舞台最初に出てくる、婚約者の結命を乳がんで失った仁が、仁A。彼が生きている現代東京を、東京A。癌で亡くなった結命が、結命A。
そこに現れた、謎の急患が仁B。
江戸時代にタイムスリップし、咲に指輪を贈り、6年後に現代へ戻って来た仁が、仁A+6。死んだはずなのに、咲の子孫となって生きていた結命が結命B。結命Bが生きている東京が、東京B。
日にちがないのもややこしいので、仁Aが仁Bに出会って、彼を追いかけてセリから落ちて(ドラマでは、非常階段)、江戸にタイムスリップした日にちを、2012年10月12日とする。
前日欄でわたし、「江戸時代の6年は、現代では6日のことだった」と書いた。
だって仁先生自身がそう言ってたんだもん。
謎の急患を追いかけて、セリから落ちて、江戸で6年過ごして、見廻組の高岡に斬られて、現代に戻ってきたら、あれから6日しか経っていなかった、と。
だから最初、仁A+6が戻って来た現代……つまり東京Bの日付は、2012年10月18日のことだと思ったの。12日+6で。
でも、そうじゃないんだよね。
仁A+6が登場する前に、緒方先生とナースのヒメが話している。「あの患者は6日も意識がないままだ」と。(今日また観劇して、気がついたわけだな)
えーっとこれって、「江戸時代の6年は、現代では6日のことだった」じゃないよね?
仁Aが仁Bを追ってセリから落ちたその2012年10月12日に、ちゃんと仁A+6は助け出されて手術を受けていた、と。
つまり、仁Aの肉体はずっとこの現代にあった。
意識不明だった6日間見ていた夢が、江戸時代の6年間だった。
だとしたら、仁A+6の肉体は仁Aのままなので、彼の頭のケガは、刀で斬られたモノではなく、高いところから落ちたせいってことになってるの? この世界では?
このへん、めちゃくちゃだー。
仁A+6が戻って来たのは、東京Bであって、もともと彼がいた東京Aではない。
彼はタイムスリップしたのではなく、パラレルワールドに移動してしまった、と見るべきでは?
もしも、仁Aが江戸時代に行き、そこで歴史を変えたために未来が変わったとしても、東京Bになるのはおかしいんだ。
だって東京Bには、南方仁という男が、存在しない。
東京A→仁Aが歴史を変えた→東京Bと、つながった世界、同じ世界が変貌したモノならば、仁がいなくてはならない。
つまり、こうだ。
仁A+6が目をさますと、そこに結命がいる。
「良かった! 逃げ出した患者さんを追って、階段から落ちて意識不明だったのよ」
東京Aの2012年10月12日の話の続きだ。
だが、ひとつちがうのは、結命がいること。
死んだはずの結命が生きている。この結命は結命A’と呼ぶ。
「わたしがガンで死んだ……? なに、そんな夢を見ていたの?」
医者と患者だったなんて、とんでもない。結命A’はこの仁友堂病院の院長、ゴッドハンドと呼ばれる女医だ。仁は彼女の右腕とも言える脳外科医。今回の仁の手術だって、結命A’が執刀したんだ。
「……そういう設定になってるのか……」
江戸時代で歴史を変えたために、現代の設定も変わってしまったんだ。
「南方先生、これでまたひとつ、院長に頭が上がらなくなりましたね」
「結婚しても、かかあ天下決定だ」
ナースのヒメと緒方先生も笑っている。
あと、例の患者(仁B)は消えたようにいなくなってしまったこと、警察にも届けたが、なんの進展もないことを報告される。
仁Aが生きていた経緯、人間関係などまったく変わることなく、ただ、仁友堂関係だけが変わっている。それゆえに、結命がA’となり生きている。
それが、仁A+6が戻ってくる東京Bであるはずだ。
なのに、実際には、まったくチガウ。
仁A+6が戻って来た東京Bには、そもそも仁Aはいなかった。
仁Aが働いていた大学病院はなくなり、代わりに仁友堂病院になっている。同じ建物で、ゴッドハンドと呼ばれていた医者は仁Aだったのに、結命Bになっている。
病院の誰も、そして結命Bも、仁という男を知らない。
えーと。
ここまで別モノだと、仁Aの江戸時代話、さらに、まったく、完膚なきまでに、いらなくね?
仁Aが江戸時代にタイムスリップして、彼ががんばって歴史を変えたおかけで結命が助かった、というよりも。
もともと、結命が元気に生きている世界に、やってきた。ってだけじゃないの?
江戸時代の話がメインであり、江戸時代のヒロインがヒロインであるはずなのに、それが全部「ただの道具」でしかなく、重要なのは現代と現代のヒロイン……というだけでも、ひでえな、ヲイ、だったのに。
そもそも江戸時代の話全部、なくても問題なしじゃん?
東京A(結命が死んだ世界)→東京B(結命が生きている世界)へ来ただけなら。
仁Aが江戸でがんばったおかげで変わったのは、東京A’という世界で、どこか別にあるんだよ。上記の、結命A’がいる、仁が生きていたまんまの世界なんだけど、仁友堂関係だけ設定の変わった世界。
だとしたらさあ、いったいこの物語、ナニがしたかったんだろう。
東京Aで仁Aが愛していた結命Aも、江戸で仁が愛していた咲も、さくっと見捨てて、忘れて、まったく別の世界、東京Bで機嫌良く天才として生きている結命Bと出会って、ハッピーエンドなんだもの。
わたし、結命Aと結命Bは同一人物かと思ってたんだ。
結命Aが死なずに済んだのが、結命Bかと。だから仁が結命Bを愛するのも仕方ないかなって。
咲が「道具」なのは納得できないけど、作品のヒロインは結命なんだから、仕方ないかなって。
結命も「道具」なんですか。
よーするに、顔が同じなら、なんでもいいのか、南方仁。
ひでえな。
ま、トップ娘役が演じているなら、なんでもいい、ってことなんだろうけど。
みみが演じている役なら、キムくんなんでも愛しますよ、って、それってとっても「タカラヅカ」。
……でもさ。
サイトーくん、放課後、校舎の裏に来てくれるかな?(笑顔)
つまり、重要なのは現代パートで、江戸パートはどーでもいいんだろう。
江戸でやっていたことは、「現代で早世した結命を甦らせる」=「医学の進んだ世界でなら、結命は死なない」とか、「結命の先祖である咲が医者になり、子孫も医学に関わるようにする」=「医者一族の生まれなら、意識も環境もチガウから、ガンも早期発見可能」とか? 結命のいる現代を変えるためのこと。
とにかく、現代に戻った仁が、生き返った結命とハッピーエンド、てのが最重要なんだよね?
江戸時代の咲は、そのハッピーエンドのための、過程でしかなくて。
原作のヒロインである咲を、そんな扱いにしちゃうことへの疑問は、大いにある。
原作ヒロインを「ただの道具」にして、自分のオリキャラを「運命の恋人・正ヒロイン」にするサイトーくんの無神経さは置くとして。
仁が戻ってきた世界はいったい、なんなんだろう?
ややこしいから、記号を振ろう。
舞台最初に出てくる、婚約者の結命を乳がんで失った仁が、仁A。彼が生きている現代東京を、東京A。癌で亡くなった結命が、結命A。
そこに現れた、謎の急患が仁B。
江戸時代にタイムスリップし、咲に指輪を贈り、6年後に現代へ戻って来た仁が、仁A+6。死んだはずなのに、咲の子孫となって生きていた結命が結命B。結命Bが生きている東京が、東京B。
日にちがないのもややこしいので、仁Aが仁Bに出会って、彼を追いかけてセリから落ちて(ドラマでは、非常階段)、江戸にタイムスリップした日にちを、2012年10月12日とする。
前日欄でわたし、「江戸時代の6年は、現代では6日のことだった」と書いた。
だって仁先生自身がそう言ってたんだもん。
謎の急患を追いかけて、セリから落ちて、江戸で6年過ごして、見廻組の高岡に斬られて、現代に戻ってきたら、あれから6日しか経っていなかった、と。
だから最初、仁A+6が戻って来た現代……つまり東京Bの日付は、2012年10月18日のことだと思ったの。12日+6で。
でも、そうじゃないんだよね。
仁A+6が登場する前に、緒方先生とナースのヒメが話している。「あの患者は6日も意識がないままだ」と。(今日また観劇して、気がついたわけだな)
えーっとこれって、「江戸時代の6年は、現代では6日のことだった」じゃないよね?
仁Aが仁Bを追ってセリから落ちたその2012年10月12日に、ちゃんと仁A+6は助け出されて手術を受けていた、と。
つまり、仁Aの肉体はずっとこの現代にあった。
意識不明だった6日間見ていた夢が、江戸時代の6年間だった。
だとしたら、仁A+6の肉体は仁Aのままなので、彼の頭のケガは、刀で斬られたモノではなく、高いところから落ちたせいってことになってるの? この世界では?
このへん、めちゃくちゃだー。
仁A+6が戻って来たのは、東京Bであって、もともと彼がいた東京Aではない。
彼はタイムスリップしたのではなく、パラレルワールドに移動してしまった、と見るべきでは?
もしも、仁Aが江戸時代に行き、そこで歴史を変えたために未来が変わったとしても、東京Bになるのはおかしいんだ。
だって東京Bには、南方仁という男が、存在しない。
東京A→仁Aが歴史を変えた→東京Bと、つながった世界、同じ世界が変貌したモノならば、仁がいなくてはならない。
つまり、こうだ。
仁A+6が目をさますと、そこに結命がいる。
「良かった! 逃げ出した患者さんを追って、階段から落ちて意識不明だったのよ」
東京Aの2012年10月12日の話の続きだ。
だが、ひとつちがうのは、結命がいること。
死んだはずの結命が生きている。この結命は結命A’と呼ぶ。
「わたしがガンで死んだ……? なに、そんな夢を見ていたの?」
医者と患者だったなんて、とんでもない。結命A’はこの仁友堂病院の院長、ゴッドハンドと呼ばれる女医だ。仁は彼女の右腕とも言える脳外科医。今回の仁の手術だって、結命A’が執刀したんだ。
「……そういう設定になってるのか……」
江戸時代で歴史を変えたために、現代の設定も変わってしまったんだ。
「南方先生、これでまたひとつ、院長に頭が上がらなくなりましたね」
「結婚しても、かかあ天下決定だ」
ナースのヒメと緒方先生も笑っている。
あと、例の患者(仁B)は消えたようにいなくなってしまったこと、警察にも届けたが、なんの進展もないことを報告される。
仁Aが生きていた経緯、人間関係などまったく変わることなく、ただ、仁友堂関係だけが変わっている。それゆえに、結命がA’となり生きている。
それが、仁A+6が戻ってくる東京Bであるはずだ。
なのに、実際には、まったくチガウ。
仁A+6が戻って来た東京Bには、そもそも仁Aはいなかった。
仁Aが働いていた大学病院はなくなり、代わりに仁友堂病院になっている。同じ建物で、ゴッドハンドと呼ばれていた医者は仁Aだったのに、結命Bになっている。
病院の誰も、そして結命Bも、仁という男を知らない。
えーと。
ここまで別モノだと、仁Aの江戸時代話、さらに、まったく、完膚なきまでに、いらなくね?
仁Aが江戸時代にタイムスリップして、彼ががんばって歴史を変えたおかけで結命が助かった、というよりも。
もともと、結命が元気に生きている世界に、やってきた。ってだけじゃないの?
江戸時代の話がメインであり、江戸時代のヒロインがヒロインであるはずなのに、それが全部「ただの道具」でしかなく、重要なのは現代と現代のヒロイン……というだけでも、ひでえな、ヲイ、だったのに。
そもそも江戸時代の話全部、なくても問題なしじゃん?
東京A(結命が死んだ世界)→東京B(結命が生きている世界)へ来ただけなら。
仁Aが江戸でがんばったおかげで変わったのは、東京A’という世界で、どこか別にあるんだよ。上記の、結命A’がいる、仁が生きていたまんまの世界なんだけど、仁友堂関係だけ設定の変わった世界。
だとしたらさあ、いったいこの物語、ナニがしたかったんだろう。
東京Aで仁Aが愛していた結命Aも、江戸で仁が愛していた咲も、さくっと見捨てて、忘れて、まったく別の世界、東京Bで機嫌良く天才として生きている結命Bと出会って、ハッピーエンドなんだもの。
わたし、結命Aと結命Bは同一人物かと思ってたんだ。
結命Aが死なずに済んだのが、結命Bかと。だから仁が結命Bを愛するのも仕方ないかなって。
咲が「道具」なのは納得できないけど、作品のヒロインは結命なんだから、仕方ないかなって。
結命も「道具」なんですか。
よーするに、顔が同じなら、なんでもいいのか、南方仁。
ひでえな。
ま、トップ娘役が演じているなら、なんでもいい、ってことなんだろうけど。
みみが演じている役なら、キムくんなんでも愛しますよ、って、それってとっても「タカラヅカ」。
……でもさ。
サイトーくん、放課後、校舎の裏に来てくれるかな?(笑顔)
コメント