未涼亜希『ドン・カルロス』『Shining Rhythm!』東宝お茶会に行ってきました。

 いつもにも増して、記憶があやういです。

 とにかく。

 前髪まっつキターーッ!!

 前髪のあるまっつ、見たの何年ぶり?
 リーゼントでシケをぱらり、とかぢゃないっすよ、自然な、ストレートな前髪っすよ?

 思いきりのいい金髪に、白いタキシード風のジャケットと相まって、もお。

 英国風美少年。

 ちょ……っ、まっつが、少年??
 昔っから年齢不詳のシワを刻み、ヘタレやへなちょこ役は得意でも、ガチな若い役は微妙だった、あのまっつが?
 最近はすっかりおっさん役者となり、同期のパパ役なんかをやっている、ヒゲの似合う四十男な、あのまっつが?

 二次元感、半端ナイ。

 「美少年……」「外国の学生さんみたい」「ギムナジウムもの、いける」「イギリスとかの全寮制の名門校舞台で……」ぼそぼそぼそ。あちこちから聞こえるドリーミング。

 知らなかった……まっつって、フェアリーだったんだ……。

 や、タカラジェンヌはフェアリーだし、みんな舞台でも、舞台を下りたファン向けの場でも、2.5次元に生きるフェアリーさんだと、知ってます。
 だとしても、なんか、まっつに対してはそーゆー感覚がなかったというか。ジェンヌにしては常識的な人っていうか地に足ついてるっていうか、ぶっちゃけ夢の少ない人っつーイメージがあったりしてさ……いやその、ジェンヌを、まっつをなんだと思ってるんだってなもんだが。

 まっつオチして8年目。
 まさか今さら、彼を「少年」だとか「フェアリー」だとか思って、ハクハクする日が来ようとは。

 いやもおとにかく、まっつさんが美しくて、びびりました。
 自然な髪型が少年っぽくて、またアタマの小ささがさらによくわかって、目の大きさを強調してて、でもって、耳がぴょこっと立っているのが、めちゃ目立つ(笑)。

 ストレートな金髪の間から、両耳がぴょこっとのぞいてるわけです。
 まっつって、耳が大きいというか立っているというか付き方がチガウというか、耳に特徴あるよね?
 その耳が、髪の毛に収まりきらず、怪物くんみたいに飛び出してるの。
 それがまた、妖精っぽいっていうか。

 あの耳、触りたい……っ!(変態発言はやめなさい)

 彼のこのビジュアルを見られただけで、夜行バスに揺られて東京まで来た甲斐があるっつーもんです。ええ、夜行バス車中二拍日帰りですよ、オトナの組む日程ぢゃない、金のない学生並ですよ、だってびんぼーなんだもん。

 でもってまつださん。

 なんか、とっても楽しそうでした。

 最初、まっつが登場するなり、歓声があがるわけですよ。「きゃーーっ!!」って黄色い声が。
 それにちょっとキョドった感じで。黄色い悲鳴に慣れてないのか、この人(笑)。
 ステージに上がるまでの間、「前髪」「美少年」「全寮制の」とか客席ざわざわ勝手に囁き声があがってて。

 んで、ステージに上がった彼に、参加者全員で万歳三唱、サプライズを仕掛けるわけです。

 全員起立、「フェリペ二世国王陛下」「ばんざーい」×3。
 数百人の人々が、一斉にやるわけですよ。
 わたしは相変わらず後方にいるので、客席の人々込みで壇上のまっつまで見渡せます。

 相当、変な光景です。どこのアヤシイ教団集会?って感じです。

 前もってわたしたち観客は、練習させられてました。起立して、万歳三唱するの。
 練習の段階で、無人の舞台に向かって万歳三唱するのはかなりへんてこな姿で、やりながら笑えてしょうがなかった。
 クールなまっつがこんなことされて、どんな反応を見せるか、……ええっと、今までの彼の対応から見て、かなり低温なリアクションが期待できて、とても楽しみでした。

 で、まっつは。

 登場からしばらく、「はい」しか言いませんでした。

「フェリペ二世陛下を讃え、万歳三唱したいと思います」
「はい」(無表情)
「ばんざーい」
「…………」(無表情)
「ばんざーい」
「…………」(無表情)
「ばんざーい」
「はい」(無表情)
「ではまっつさん、乾杯の音頭と、ご挨拶を」
「はい」(無表情)

「本日はお忙しい中、未涼亜希お茶会にお越しいただき……」(無表情)

 ええ。サプライズの万歳三唱を、われらが国王陛下は、完スルーされました。

 なかったこととして、進めましたよこの人!!(笑)

 いやふつー、なんかリアクション返すだろ。ウケるとかつっこむとか、ナニかあるだろ。

 完全に、無視。

 しょっぱなから、おもしろすぎる。

 狙ってスルーしているわけじゃなく、こーゆー人だよね?
 もー、客席はにやにやが治まってませんよ、陛下。

 最初がこんなで、「はい」しか言わないもんだから、機嫌悪いのかな、テンション低いのかな、って感じだったけど。
 いやいやいや、んなこたぁーない。

 なんか、ご機嫌さんでした。

 なにがどう、じゃないんだけど。
 返事の仕方や、ひとりごとっぽい声とかが、やたら、かわいい。
 声はあの声なんで、かわいこぶったところで黄色い声にもアニメ声にもならないんだけど、やたらかわいい声だった。

 なまじ、舞台のエエ声や、意識して挨拶するときのアルトの魅力全開ぶりを知っているだけに、無防備な甘さの混ざった声に、腰が砕ける思いっす……ハァハァハァ。

 ちょ……っ、ナニこの人。
 かわいいんですけど?
 めちゃくちゃかわいいんですけどっ?!
 まっつなのに?←

 質問の受け答えとか、相変わらずばっさりクールだったりするんだけど、たぶん他のジェンヌさんならもっとハイテンションだったりアツかったりするんだろうけど、まっつはあくまでもまっつで。
 なのに、なーんか楽しそう。機嫌よさそう。

 ここにいて、みんなのまっつ、でいることを、楽しんでいるっぽい。

 それがなんかすごく、うれしい。
 彼の意識がわたしたち……ファンに向かっている、ということが。

 まっつが楽しそうにしている。
 それが、わたしたちにとっていちばんのプレゼントなんだなあ、と思う。

 生き生きしているまっつが、すごくかわいい。


 ムラお茶会では、「かっこいい」「素敵」という声ばかりがあちこちで上がり続けていたのに、東宝お茶会では「かわいい」ばっかだったのが、愉快。
 どうしたんだまっつ(笑)。

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