華とハッタリ披露!@新人公演『仮面の男』
2011年9月23日 タカラヅカ 『DARK SOULS』に夢中になるあまり、ますます更新が遅れていますが(笑)、新人公演『仮面の男』のキャスト感想行きます。
煌羽レオが、スターだ。
びっくりした。
『仮面の男』初日を観たとき、あまりのことに新公を憂いた。
コレを、舞台人スキルの低い下級生たちが演じるのか……。
特に、看守長役。
初日の観客のドン引きっぷりはすごかった。さぁーっと血の気が引き、温度が下がる。だけど舞台の上でがんばっているジェンヌさんへの愛情は有り余っているから、引いちゃいけない、それじゃジェンヌさんが可哀想だ、でもコレは無理、心が凍るのを止められない、でもダメ、がんばって観なきゃジェンヌさんが痛々しい……と、葛藤がそのまま劇場内に広がり、満ち、ますますサンマール@コマが大変なことになっていた。
新公でコレやるの、誰……?
コマくんでさえあんなことになっていたのに、下級生がコレやるの……?
初日はなんの先入観もないままだったので、客席が凍り付くのを誰も止められなかったけれど、「そーゆーもの」とわかってしまえば二度とあんな空気にはならなかった。
いやはや、貴重な体験をした。
空気って凍るんだよ、マジ(笑)。そして、それでも舞台で歌い踊るジェンヌさんへの愛情ゆえに葛藤する、そのとまどいも空気には現れる。
タカラヅカってすごいね。舞台も、そして観客も。
本公演は3回観れば慣れるので、コアな観客はもう監獄場面で引かない。
そーゆーもの、とわかって観ている。
だから本公演初日のコマくんほどの大きなハードルは、新公にはない。
観客はみんな味方だからだ。
しかし、サンマールが大変な役なのは、確か。
観客がドン引きして当たり前、の場面を牽引しなければならない。
これは歌や芝居の技術や実力「以外」の能力が試される。
つまり、タカラヅカ力。
華とか輝きとか、ハッタリとか、そーゆー部分。
本役のコマくんは、華のあるスターだ。だからこそ力技で持っていった。支えきった。
どんだけ実力があろうと、ハッタリの利かない地味な人は無理。さらに痛々しくなって、観客がつらくなる。
ある意味、この場面をこなせるかどうかで、そのジェンヌが真ん中向きかどうかわかる。
技術よりも華とハッタリを試されるのだから。
そして。
煌羽レオは、やってのけた。
ちょ……マジやってのけた! こなした、乗り切った、盛り上げた!
しかも演出が替わり、本公演よりサンマールは派手になっている。
銀橋に出てきたときはどーしたことかと(笑)。新公ではサンマールが3番手役なのか?
観客を味方に付け、レオくんサンマールは銀橋で歌い踊った。
手拍子を力にしているのがわかる。後押しされているのがわかる。
彼がどんどん「前」に出てくるのがわかる。
物理的な前方という意味の前ではなくて、キモチの上での「前」。
この子、スターなんだ。
スターとしての素質を持った子なんだ。
それは技術や後天的な努力でどうにかなる部分じゃない、持って生まれたモノ。
過去の「華」だけで存在していたスターたちに比べるとあまり華やかな力ではないんだけど、質実剛健が売りの雪組では、レオくんの華は十分あざやかだ。
うわ、おもしれぇ。
シンプルに、そう思った。
この子、やっぱ面白いわー。
それに、成長度合いが半端ナイ。
『ロジェ』新公のオンナノコゴエ棒読みっぷりっから、毎公演成長し続けている。
本公演のボール係にしろ、ショーでの姿にしろ、今ここで、というところできちんと注目を集めている。
こんだけ毎公演成長してくれたら、観ている方は楽しいよなあ。応援しがいがあるよなあ。
観客の手拍子で、応援のキモチで、「前」へ出てくるなんて、堪らないよなー、「うわ、今わたしたちがこの子を育ててる?!」みたいな錯覚を与えてくれるよなー。そーゆーキモチを与えてくれる子は強いよ、だって応援したくなるじゃん。
最初から技術点の高い同期のあすくんと好対照。
あすくんとコンビ売りしたら売れると思うんだけどなー。雪組って新人の売り方ヘタすぎるから無理なんだろうか。
もったいない、じれったい。
監獄場面でスターとしてのハッタリを見せたあとは、「黒い役」としてちょーカッコつけて舞台にいるのがニクい(笑)。
大階段立ち回り場面とか、黙って立っている姿、ナニあれカッコつけすぎ。
こいつ、絶対自分をカッコイイと思ってるわー、やだー、かっこいー(笑)。
そして、最後の最後に笑わせてくれたのが、幕が下りたあと。
この大変な芝居が終わり、緞帳が下りました。本公演では何故か下りない幕が下りた。(本公演は暗転で終了、何故か幕を下ろさない)
再び幕が開くと出演者全員が並んでご挨拶になる。
そこでは好きな衣装を着ていいらしい。着替える時間のない人は仕方ないにしても、自分で選べるのだと聞いた。
『麗しのサブリナ』新公で、アーサーが場違いな総スパン衣装を着ていたよーに、どの衣装を選ぶかでそのジェンヌの性格や思い入れが見えたりする。
レオくんは幕が下りる直前まで舞台にいたので、ふつーに最後の場面に着ていた銃士隊の赤い軍服姿だろう。アレかっこいいし、十分だよね……と、思っていたら。
サンマールのキンキラ衣装に着替えてきやがった(笑)。
まさかの早変わり!(白目)
時間ほとんどなかったろうに、早変わりしてまでその衣装!!
そうまでしてその衣装!!
ロココな世界観の中に、突然キンキラショー衣装。たったひとりでキンキラ衣装。
そりゃ、水戸黄門もいるけどさー。そっちも十分変だけど、とりあえずあのひとたちは地味だからさー。
キラキラスパン衣装は、ひとりだけ浮きまくってる(笑)。
ウケました。
その自己顕示欲っちゅーか、やる気っぷりに。
スターたるもの、空気なんか読んでちゃダメだよねー。主役より派手な衣装で挨拶するくらいの勢いがなきゃ。(立ち位置は学年順だから端の方・笑)
面白いなあ、レオくん。
劇団様、この子にすぱっと新公主演させてみてくださいよ。調子に乗らせた方が面白いタイプだと思うので、勢いづいてるままに抜擢して欲しい。
1観客として、そう思う。
煌羽レオが、スターだ。
びっくりした。
『仮面の男』初日を観たとき、あまりのことに新公を憂いた。
コレを、舞台人スキルの低い下級生たちが演じるのか……。
特に、看守長役。
初日の観客のドン引きっぷりはすごかった。さぁーっと血の気が引き、温度が下がる。だけど舞台の上でがんばっているジェンヌさんへの愛情は有り余っているから、引いちゃいけない、それじゃジェンヌさんが可哀想だ、でもコレは無理、心が凍るのを止められない、でもダメ、がんばって観なきゃジェンヌさんが痛々しい……と、葛藤がそのまま劇場内に広がり、満ち、ますますサンマール@コマが大変なことになっていた。
新公でコレやるの、誰……?
コマくんでさえあんなことになっていたのに、下級生がコレやるの……?
初日はなんの先入観もないままだったので、客席が凍り付くのを誰も止められなかったけれど、「そーゆーもの」とわかってしまえば二度とあんな空気にはならなかった。
いやはや、貴重な体験をした。
空気って凍るんだよ、マジ(笑)。そして、それでも舞台で歌い踊るジェンヌさんへの愛情ゆえに葛藤する、そのとまどいも空気には現れる。
タカラヅカってすごいね。舞台も、そして観客も。
本公演は3回観れば慣れるので、コアな観客はもう監獄場面で引かない。
そーゆーもの、とわかって観ている。
だから本公演初日のコマくんほどの大きなハードルは、新公にはない。
観客はみんな味方だからだ。
しかし、サンマールが大変な役なのは、確か。
観客がドン引きして当たり前、の場面を牽引しなければならない。
これは歌や芝居の技術や実力「以外」の能力が試される。
つまり、タカラヅカ力。
華とか輝きとか、ハッタリとか、そーゆー部分。
本役のコマくんは、華のあるスターだ。だからこそ力技で持っていった。支えきった。
どんだけ実力があろうと、ハッタリの利かない地味な人は無理。さらに痛々しくなって、観客がつらくなる。
ある意味、この場面をこなせるかどうかで、そのジェンヌが真ん中向きかどうかわかる。
技術よりも華とハッタリを試されるのだから。
そして。
煌羽レオは、やってのけた。
ちょ……マジやってのけた! こなした、乗り切った、盛り上げた!
しかも演出が替わり、本公演よりサンマールは派手になっている。
銀橋に出てきたときはどーしたことかと(笑)。新公ではサンマールが3番手役なのか?
観客を味方に付け、レオくんサンマールは銀橋で歌い踊った。
手拍子を力にしているのがわかる。後押しされているのがわかる。
彼がどんどん「前」に出てくるのがわかる。
物理的な前方という意味の前ではなくて、キモチの上での「前」。
この子、スターなんだ。
スターとしての素質を持った子なんだ。
それは技術や後天的な努力でどうにかなる部分じゃない、持って生まれたモノ。
過去の「華」だけで存在していたスターたちに比べるとあまり華やかな力ではないんだけど、質実剛健が売りの雪組では、レオくんの華は十分あざやかだ。
うわ、おもしれぇ。
シンプルに、そう思った。
この子、やっぱ面白いわー。
それに、成長度合いが半端ナイ。
『ロジェ』新公のオンナノコゴエ棒読みっぷりっから、毎公演成長し続けている。
本公演のボール係にしろ、ショーでの姿にしろ、今ここで、というところできちんと注目を集めている。
こんだけ毎公演成長してくれたら、観ている方は楽しいよなあ。応援しがいがあるよなあ。
観客の手拍子で、応援のキモチで、「前」へ出てくるなんて、堪らないよなー、「うわ、今わたしたちがこの子を育ててる?!」みたいな錯覚を与えてくれるよなー。そーゆーキモチを与えてくれる子は強いよ、だって応援したくなるじゃん。
最初から技術点の高い同期のあすくんと好対照。
あすくんとコンビ売りしたら売れると思うんだけどなー。雪組って新人の売り方ヘタすぎるから無理なんだろうか。
もったいない、じれったい。
監獄場面でスターとしてのハッタリを見せたあとは、「黒い役」としてちょーカッコつけて舞台にいるのがニクい(笑)。
大階段立ち回り場面とか、黙って立っている姿、ナニあれカッコつけすぎ。
こいつ、絶対自分をカッコイイと思ってるわー、やだー、かっこいー(笑)。
そして、最後の最後に笑わせてくれたのが、幕が下りたあと。
この大変な芝居が終わり、緞帳が下りました。本公演では何故か下りない幕が下りた。(本公演は暗転で終了、何故か幕を下ろさない)
再び幕が開くと出演者全員が並んでご挨拶になる。
そこでは好きな衣装を着ていいらしい。着替える時間のない人は仕方ないにしても、自分で選べるのだと聞いた。
『麗しのサブリナ』新公で、アーサーが場違いな総スパン衣装を着ていたよーに、どの衣装を選ぶかでそのジェンヌの性格や思い入れが見えたりする。
レオくんは幕が下りる直前まで舞台にいたので、ふつーに最後の場面に着ていた銃士隊の赤い軍服姿だろう。アレかっこいいし、十分だよね……と、思っていたら。
サンマールのキンキラ衣装に着替えてきやがった(笑)。
まさかの早変わり!(白目)
時間ほとんどなかったろうに、早変わりしてまでその衣装!!
そうまでしてその衣装!!
ロココな世界観の中に、突然キンキラショー衣装。たったひとりでキンキラ衣装。
そりゃ、水戸黄門もいるけどさー。そっちも十分変だけど、とりあえずあのひとたちは地味だからさー。
キラキラスパン衣装は、ひとりだけ浮きまくってる(笑)。
ウケました。
その自己顕示欲っちゅーか、やる気っぷりに。
スターたるもの、空気なんか読んでちゃダメだよねー。主役より派手な衣装で挨拶するくらいの勢いがなきゃ。(立ち位置は学年順だから端の方・笑)
面白いなあ、レオくん。
劇団様、この子にすぱっと新公主演させてみてくださいよ。調子に乗らせた方が面白いタイプだと思うので、勢いづいてるままに抜擢して欲しい。
1観客として、そう思う。
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