前へ向かって、全力で。@新人公演『外伝 ベルサイユのばら-アンドレ編-』
2009年9月25日 タカラヅカ 新人公演『外伝 ベルサイユのばら-アンドレ編-』の感想、続き。
新人公演は1回限り。
だから拍手がアツい。拍手が多い。開演アナウンスで拍手して、主役登場時に拍手して。
舞台の上もだが、客席もまたアツいのだ。
それが心地いい。
これは本公演でもそうなんだけど、衛兵隊登場時の拍手のすごいことったら(笑)。
みんなみんな、待ってたんだね。待ちわびていたんだね。この「作品」に辟易しているがゆえに。
単調な紙芝居演出と無意味な真正面向いてひとりずつ説明台詞のオンパレード、歌もダンスもないまま少人数棒立ち場面の連続に、我慢の限界も近いなってときだからね。
威勢のいい音楽と、威勢のいいイケメンズたち登場に、観客が心から拍手を送っている。
てゆーか、瀬戸くんかっこいい。
花組新公学年イケメンを代表するひとり。前回の新公に続き、なんてオトコマエぶり!
本公演の衛兵隊でも、実は彼の顔をぼーっと眺めていたりする(笑)。だってかっこいいんだもん。
顔も整っているけど、わたし的にはあの体格ですな、胸にずきゅんとクる(笑)のは。
肩とか胸板とかが好きです。ラインが好みです。
瀬戸くんの役が目立つのは、衛兵隊登場時の歌とダンスのみ、あとはみんなアランに役割を託してしまうので、他の衛兵隊のみんなと一緒に「1列に並んで説明台詞を順番に話す」だけの存在になる。
瀬戸くんは健康的なオトコマエだなと思う。
だから真っ正直に「オトコマエ勝負」をする衛兵隊でキラキラしている。
「武器を持って闘う強い男」という点では前回の新公チョロ@『太王四神記』も同じなんだけど、チョロ役は本役がめお様だったために瀬戸くんでは耽美度と「変な人度」が下がり、「ふつーにハンサム」あたりへ落ち着いてしまった。
チョロが変で耽美なヒトである必要があるかないかは置いておいて(星組版はふつーの人だったし。めおくんならではのチョロでしょアレは)、インパクトという点ではかなり落ちていたのはたしか。
しかし今回は、みょーな特色ナシに、自分の持ち味で真っ向勝負が出来る。まっすぐに「前へ」オーラを発散していい役。
オラオラと漢っぽく舞台センターで歌い踊る瀬戸くんは、そりゃーもー安心できるかっこよさでした。
もっとまともに演技している彼を見てみたいなあ……。植爺の『ベルばら』じゃ主役級か専科さん以外は演技やキャラクタを堪能するところまで書き込まれないし、出番もないもんなあ。「1列に並んで説明台詞を順番に話す」だけだもんなあ。
酒場のおかみさん@くまくまちゃんを除いて、いちばん鼻息が荒くこの新公に臨んでいたのは、オスカル@がりんくんだと思う。くまちゃんの鼻息が荒いのはいつものことなので置くとして(笑)、研3のがりんくんのオスカルは大役、抜擢だ、あれくらい鼻息荒くてナンボでしょう。
オスカルの白パンツは男役泣かせの難しい衣装、ラインがまんま出てしまうので女らしい丸々した桃尻ぶりだとか、太股の肉感が隠せないんだよね。新公学年でオスカル・パンツを着こなすのは至難の業だと思う。
さらに金髪巻き毛も膨張色でフェイスラインが膨れて見える。よっぽど細面でないと丸顔に見えてしまう罠。
……とゆーことで、外見的には難易度の高い役だ。
が、中身はというと、実はけっこー難易度が低い。
「男装した女の子」でいいので、まだ男役になっていない発展途上の女の子がそのまま演じればなんとかなるんだ。女の子の声、女の子の立ち居振る舞いでも、まかり通る。
極端な意見になるが、「オスカル」という役の意義は、「劇団が期待している生徒」ということと、「外見の美しさ」にある……と思う。
もちろんそれだけでないことは重々承知だが、大雑把にまとめるとそんな感じ。
外見はともかく、新公オスカルで芝居ができてなかったのって、宙組のあいりくんぐらいしか思い出せない。ふつーに数年間路線スターとして注目されてきた若手男役なら、オスカルの芝居自体はできる。男装した女の子、ならば素のまんまでも大丈夫なんだから。
学年的ふつーレベルの芝居さえできればそれでOK、あとはひたすら「外見の美しさ」勝負。
そーゆー意味でもオスカル役ってのは、たしかに「タカラヅカ」を象徴する役だ。
がりんくんは、十分うまかった。
男装の麗人というよりは、「女の子」を全面に出したオスカル。外見はやはり丸さとの戦い。丸く見えて当然のオスカル衣装やカツラとの戦い。
女の子としてきれいな声でクリアに話し、女らしいかわいらしい仕草でラヴシーンに臨む。
膨張必至のカツラや白パンツのおかげでスレンダーには見えないものの、十分きれいなオスカルだったと思う。
愉快だったのは、植爺オスカルらしい女々しさに満ちた独白シーンのあと、「誰だ!」と叫ぶ声の唐突な男らしさ(笑)。
衛兵隊との場面があったりしたら、この凛々しい声ももっと聞けたのかも……と思わせる。
今回は男としての芝居ではないので、男役としてどの程度うまいのかはよくわからない。若い女の子役(娘役は別スキルだから、娘役としてぢゃないぞ)ならば、十分演技できるんだとわかった。
前回の新公も子役寄りの役作りだったし、大人の男は演じられるんだろうか、今後はソレを知りたい。(前回の新公の本役と新公役のふたりで、今回はオスアンやって愛し合ってるのね・笑)
臆するよりも挑んでいく感じの舞台姿がイイなあ。
や、挑むよーに「女らしく、しなだれかかる」演技っぷりもステキ(笑)。
アンドレに告白するとこは少女マンガ的にかわいーぞー。お目々うるうる、星が飛ぶ勢いで。
がりんくんも歌ウマさんだから、ちゃんと歌のあるミュージカルでだいもんとのコンビを見てみたかったなあ……。
本公演の子アンドレ役でも、方言で観客に笑われつつも、歌い出すと「あ、ここはヨシモトぢゃなくてタカラヅカだったんだ!」というきれいな歌声を披露してるもんなー。
本公演は一見さんも多いので、最初の子役たちの唐突な方言に日々失笑がわき続けているが、ファンが客席のほとんどを占める新公では笑いが起こらなかった。みんなもう、あきらめているもの。本人たちの責任ではないところで笑ったら、役者が気の毒だもの。
主要キャラ初登場場面や銀橋ソロの位置もわかっているから、確実に大きな拍手が入る。なんて通な空間。
……だからこそ、主要キャラの中で唯一「拍手が起こらなかった」ヒトがいたのはびっくりだ……。タイミング的に入れにくいことと、みんながそろってオペラグラスをのぞいていたせいかもしれないけど、東宝では無事拍手が入ることを祈る。ナイとさみしい。(わたしはオペラのぞいていて、拍手できなかった人だ・笑)
新人公演は1回限り。
だから拍手がアツい。拍手が多い。開演アナウンスで拍手して、主役登場時に拍手して。
舞台の上もだが、客席もまたアツいのだ。
それが心地いい。
これは本公演でもそうなんだけど、衛兵隊登場時の拍手のすごいことったら(笑)。
みんなみんな、待ってたんだね。待ちわびていたんだね。この「作品」に辟易しているがゆえに。
単調な紙芝居演出と無意味な真正面向いてひとりずつ説明台詞のオンパレード、歌もダンスもないまま少人数棒立ち場面の連続に、我慢の限界も近いなってときだからね。
威勢のいい音楽と、威勢のいいイケメンズたち登場に、観客が心から拍手を送っている。
てゆーか、瀬戸くんかっこいい。
花組新公学年イケメンを代表するひとり。前回の新公に続き、なんてオトコマエぶり!
本公演の衛兵隊でも、実は彼の顔をぼーっと眺めていたりする(笑)。だってかっこいいんだもん。
顔も整っているけど、わたし的にはあの体格ですな、胸にずきゅんとクる(笑)のは。
肩とか胸板とかが好きです。ラインが好みです。
瀬戸くんの役が目立つのは、衛兵隊登場時の歌とダンスのみ、あとはみんなアランに役割を託してしまうので、他の衛兵隊のみんなと一緒に「1列に並んで説明台詞を順番に話す」だけの存在になる。
瀬戸くんは健康的なオトコマエだなと思う。
だから真っ正直に「オトコマエ勝負」をする衛兵隊でキラキラしている。
「武器を持って闘う強い男」という点では前回の新公チョロ@『太王四神記』も同じなんだけど、チョロ役は本役がめお様だったために瀬戸くんでは耽美度と「変な人度」が下がり、「ふつーにハンサム」あたりへ落ち着いてしまった。
チョロが変で耽美なヒトである必要があるかないかは置いておいて(星組版はふつーの人だったし。めおくんならではのチョロでしょアレは)、インパクトという点ではかなり落ちていたのはたしか。
しかし今回は、みょーな特色ナシに、自分の持ち味で真っ向勝負が出来る。まっすぐに「前へ」オーラを発散していい役。
オラオラと漢っぽく舞台センターで歌い踊る瀬戸くんは、そりゃーもー安心できるかっこよさでした。
もっとまともに演技している彼を見てみたいなあ……。植爺の『ベルばら』じゃ主役級か専科さん以外は演技やキャラクタを堪能するところまで書き込まれないし、出番もないもんなあ。「1列に並んで説明台詞を順番に話す」だけだもんなあ。
酒場のおかみさん@くまくまちゃんを除いて、いちばん鼻息が荒くこの新公に臨んでいたのは、オスカル@がりんくんだと思う。くまちゃんの鼻息が荒いのはいつものことなので置くとして(笑)、研3のがりんくんのオスカルは大役、抜擢だ、あれくらい鼻息荒くてナンボでしょう。
オスカルの白パンツは男役泣かせの難しい衣装、ラインがまんま出てしまうので女らしい丸々した桃尻ぶりだとか、太股の肉感が隠せないんだよね。新公学年でオスカル・パンツを着こなすのは至難の業だと思う。
さらに金髪巻き毛も膨張色でフェイスラインが膨れて見える。よっぽど細面でないと丸顔に見えてしまう罠。
……とゆーことで、外見的には難易度の高い役だ。
が、中身はというと、実はけっこー難易度が低い。
「男装した女の子」でいいので、まだ男役になっていない発展途上の女の子がそのまま演じればなんとかなるんだ。女の子の声、女の子の立ち居振る舞いでも、まかり通る。
極端な意見になるが、「オスカル」という役の意義は、「劇団が期待している生徒」ということと、「外見の美しさ」にある……と思う。
もちろんそれだけでないことは重々承知だが、大雑把にまとめるとそんな感じ。
外見はともかく、新公オスカルで芝居ができてなかったのって、宙組のあいりくんぐらいしか思い出せない。ふつーに数年間路線スターとして注目されてきた若手男役なら、オスカルの芝居自体はできる。男装した女の子、ならば素のまんまでも大丈夫なんだから。
学年的ふつーレベルの芝居さえできればそれでOK、あとはひたすら「外見の美しさ」勝負。
そーゆー意味でもオスカル役ってのは、たしかに「タカラヅカ」を象徴する役だ。
がりんくんは、十分うまかった。
男装の麗人というよりは、「女の子」を全面に出したオスカル。外見はやはり丸さとの戦い。丸く見えて当然のオスカル衣装やカツラとの戦い。
女の子としてきれいな声でクリアに話し、女らしいかわいらしい仕草でラヴシーンに臨む。
膨張必至のカツラや白パンツのおかげでスレンダーには見えないものの、十分きれいなオスカルだったと思う。
愉快だったのは、植爺オスカルらしい女々しさに満ちた独白シーンのあと、「誰だ!」と叫ぶ声の唐突な男らしさ(笑)。
衛兵隊との場面があったりしたら、この凛々しい声ももっと聞けたのかも……と思わせる。
今回は男としての芝居ではないので、男役としてどの程度うまいのかはよくわからない。若い女の子役(娘役は別スキルだから、娘役としてぢゃないぞ)ならば、十分演技できるんだとわかった。
前回の新公も子役寄りの役作りだったし、大人の男は演じられるんだろうか、今後はソレを知りたい。(前回の新公の本役と新公役のふたりで、今回はオスアンやって愛し合ってるのね・笑)
臆するよりも挑んでいく感じの舞台姿がイイなあ。
や、挑むよーに「女らしく、しなだれかかる」演技っぷりもステキ(笑)。
アンドレに告白するとこは少女マンガ的にかわいーぞー。お目々うるうる、星が飛ぶ勢いで。
がりんくんも歌ウマさんだから、ちゃんと歌のあるミュージカルでだいもんとのコンビを見てみたかったなあ……。
本公演の子アンドレ役でも、方言で観客に笑われつつも、歌い出すと「あ、ここはヨシモトぢゃなくてタカラヅカだったんだ!」というきれいな歌声を披露してるもんなー。
本公演は一見さんも多いので、最初の子役たちの唐突な方言に日々失笑がわき続けているが、ファンが客席のほとんどを占める新公では笑いが起こらなかった。みんなもう、あきらめているもの。本人たちの責任ではないところで笑ったら、役者が気の毒だもの。
主要キャラ初登場場面や銀橋ソロの位置もわかっているから、確実に大きな拍手が入る。なんて通な空間。
……だからこそ、主要キャラの中で唯一「拍手が起こらなかった」ヒトがいたのはびっくりだ……。タイミング的に入れにくいことと、みんながそろってオペラグラスをのぞいていたせいかもしれないけど、東宝では無事拍手が入ることを祈る。ナイとさみしい。(わたしはオペラのぞいていて、拍手できなかった人だ・笑)
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