日付はあってるんだかいないんだか、で日記書いているもんで。実際の日付はもー、ぐちゃぐちゃですわ。
 

 「宝塚友の会」から、チケット会員先行販売のお知らせ52号が、送られてきた。

 表紙は、ゆーひくんだった。

 
 トップスターになるのって、こーゆーことなんだ。

 今さら、そんなことを思う。

 
 たしかに、ゆーひくんはすでにトップスターだ。
 スカステでもゆーひくんはトップとして緞帳披露していたり、制作発表していたり、「はじまりの時」なんて番組を作ってもらったりしている。
 博多座でちゃんと「宙組の大空祐飛です」からはじまって、立派に主演を務めている。大きな羽根を背負って、最後に階段を降りてくる。

 アタマではわかっている。
 ゆーひくんが、トップスター。
 そのことに、心からの喜びを感じ、祝福している。

 しかし。

 イベント出演だとか製作発表だとか、舞台の最後に登場して挨拶とか、ふつーに別ハコで主演するクラスのスターならやっていることだ。
 トップだから、とわかっていても、実感はいまひとつ伴わない。今までのゆーひくんでも、これくらいアリそうだし、と。

 やっぱ本拠地、宝塚大劇場でお披露目してはじめて、実感できるのかもしれない。
 そう思っていたんだけど。

 いやあ、どこで実感がわくもんなのか、わかんないもんだねえ。
 友会のチケット案内冊子なんぞでさぁ。

 友会に入会して、何年だ?
 年に4回くらい発行されるんだっけ、この冊子。それがもう、52号?

 今の友会になって長年、このチケット案内冊子を眺めて来たわけだよ。望むと望まざるとに関係なく、必要に駆られて手にしてきたわけだよ。
 そこにはいつも、トップスターが載っていて。
 トップスターしか、載らなくて。

 この冊子を並べれば、そこには歴代のトップスターたちがそうそうたる顔ぶれで並ぶわけで。

 そこに、我らがゆーひくん。
 ゆーひくんが、そこに。

 ああ、ほんとうに、トップスターなんだ。
 あの、ゆーひくんが。

 スポットライトの微妙に外側で、路線未満スターだった彼が。

 なんだか、不思議だ。
 ゆーひくんを眺めて来て早……何年だっけ、風花ちゃんのサヨナラバウ以来。
 ケロと共に『血と砂』やって以来。

 どんどんどんどん、変わり続けた。
 あまりに変わり続けるので、とまどってサヨナラしかけて(笑)、それでも「やっぱり好き」と戻ってきた(笑)。

 脇へ追いやられていたのに、その人気っぷりで劇団を動かし、ついには真ん中へ立った人。
 劇団は保守的というか、最初に「この人は路線」「この人は脇」と決めたら、なかなか覆さないのに、頭の固い劇団を動かすに至った、その力。
 新公主演していないコムちゃんが、役替わり公演やってトップ争いに躍り出た、あの逆転劇を再度目にするとは。
 20年ばかしヅカファンやって、コム姫とゆーひくん、ふたりだけだもん、人気ゆえに劇団の敷いたレールを脱線させたのは。
 ネット上の書き込みだとか評論家たちの文章だとかではなく、他でもない劇場で、実際にその場にいて、風がひとりのスターに向かって吹いているあの感覚を味わうのは。

 そうやって、トップスターになった、ゆーひくん。

 博多座の彼より、友会冊子にしみじみするって、なんだそりゃ(笑)。

 
 とゆーことで、ゆーひくんのプレお披露目公演『大江山花伝』『Apasionado!!II』の話。

 いろいろ力尽きていたので、初日は駆けつけられませんでした。
 なにがなかったって、単純に「元気」がなかった、わたしに。なにもする気力がわかない、日常を消費するだけでもう限界。そんな状態だった、7月後半から8月はじめ。

 このままじゃきっと、博多には行けないで終わってしまう。たぶんきっと、8月いっぱいくらい、わたし元気ない。
 という予感があったので、nanaタンと一緒に博多へ行きました。……ひとりだと行けないけれど、連れがいればなんとかなる。予定のない日は飲まず食わず(食事する気力もない)でダラダラしていたりするけど、人と会う予定があれば、力が出ないのは不快だからちゃんと食事もする。
 ああ、ひとりでは生きていけない。
 
 チケットないまま、それでもnanaタンとふたりして夜行バスに乗り、懐かしの博多座へ。

 きりやんトップ決定のモバタカメールは、博多座でサバキ待ちしているときに受け取った。
 タニちゃんのあとをゆーひくんが受け継ぎ、ゆーひくんのトップお披露目公演中にきりやんのトップ決定を知る。
 ケロファンでシューマッハファンだった身としては、なんとも運命的。

 昼夜と、4列目とか5列目とか、なんとかGETして観劇。最近サバキ運なかったんだが、ゆーひくん舞台への渇望が前方席を引き寄せたのか。

 
 わたしはゆーひくんが花組からいなくなってしまったことが、寂しいのだ。
 されど、ほっとしている面もあるのだ。

 花組は現在のわたしのホームであり、いちばん多く観る。そして花組には、ご贔屓がいる。

 いちばんよく観る組にゆーひくんがいてくれるのは、ありがたい。うれしい。
 全組観劇してはいるが、びんぼーなのでどの組も同じ回数観るわけにいかない以上、好きな人が固まってくれていた方が、コスパがいい。
 ゆーひくん目当てで観劇していた月組を減らし、その分花組に当てられるわ、と、最初は思った。 
 ところがどっこい。

 贔屓と同じ組になる、とゆーのは、決してコスパいいわけじゃ、なかった。

 贔屓中心の視界に、ゆーひくんへのキモチも加わって、ジレンマが生じる(笑)。
 別の組だったら、思い存分視界の中心に出来たのに! 一緒に出られたら両方見られないじゃん!!

 現在の贔屓と、ずっとトクベツなゆーひくんが同じ舞台に立ってくれるのはうれしい。複雑な感覚もあるが、それでもうれしい。
 しかし実際問題、困った。
 別の組にいたときより、贔屓組にいる方が、ゆーひくんに飢えてしまう。ゆーひくんが足りなくなってしまう。

 贔屓組にいて欲しい。贔屓と一緒の舞台に立っていて欲しい。
 だけど、それではフラストレーションが溜まる。ああジレンマ。

 つーことで。
 宙組さんたちと一緒に舞台に立つゆーひくんを見て、「寂しい」と思い、また以前のように躊躇なくゆーひくんだけを見ることが出来、ほっとしたりも、している。

 ほんとうに、もう花組生じゃなくなっちゃったんだなあ。
 ほんとうに、もうトップスターなんだなあ。

 てゆーかゆーひくん、また変わった気がする。
 どんどん変わっていく。ほんとに不思議な人だ。

 おーぞらゆーひは、どこへ行くんだろう。どこまで行くんだろう。

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