6月26日。
 まっつの誕生日は、星組と月組の退団者の発表で、ぶっとんでしまった、わたし的に。

 星組の方は、覚悟していた感があった。
 ムラの集合日だからな。
 『巖流』のときからずーっと、なにかっちゃーみらんくんの演技について、ツボったとここで語り続けていただけに、彼の退団を惜しむ。心から惜しむ。

 が。

 それ以上にショックだったのは、のぞみちゃんの退団発表だ。

 月組は、油断していた。
 ムラではなく、東宝集合日だったから。ゆらさんとたまこちゃんのことは、ムラでちゃんと見送った。自分の中で、そう整理をつけていた。

 だから。

 のぞみちゃんの退団は、寝耳に水だ。
 はあ? なにソレ。
 のぞみちゃんクラスの人が、ムラで階段降りないなんて、そんな馬鹿な。

 まだまだぜんぜん、語り足りていない『暁のローマ』
 足りてない。足りてないんだよ。
 まだまだ、語りたいことがやまほどある。

 1列目の隅に坐ったとき、ブルータスたちを追うローマ市民が、どれほどこわかったかとか。

 「悪いのはいつも、自分以外の誰か」……その確固たる意識のもと、正義の市民たちは弱き者たちを狩る。ジプシーを迫害した善良なるキリスト教徒たちのように@炎にくちづけを。
 逃げまどう暗殺者たちが、わたしの真横だった。
 銀橋を駆け抜けて、下手花道にたどり着いた男たちは、ものすっげー慟哭芝居をしていた。
 や、実際、こわいだろアレ。
 関係ない、客席にいるわたしですら、マジ泣き寸前だった。あまりにこわくて。

 その暗殺者たちのなかでも、もっとも濃い演技をしていたのが、のぞみちゃんだ。

 この人、どこまで行くんだろう。
 震撼した。

 わたしの真横にいる彼が、熱を発しているのがわかるの。
 や、マジ。
 温度がチガウの。温度計あったらわかるよきっと。
 彼を振り返らなくても、そこで空気が動いていることがわかるの。

 役者、楠恵華は、どこまで行くのだろう。どの高みまで、どの地平まで。
 演技に答えなんかないし、舞台に正解なんてない。
 だけど。

 この人はやはり、得難い「役者」である。
 そう、再確認した一瞬だった。

 そして、安心したのに。
 これほどの役者がいる、月組に。タカラヅカに。
 このアツさに。安定した実力に。

 だから。

 本日、月組東宝集合日。

 ……本気で、うろたえた。
 どうしようどうしようどうしよう。

 星組集合日ばかり気にしていたの。
 みらんくん辞めちゃやだーっ、て、そればっか気に病んでいたから。

 ノーマークだったのぞみちゃんの退団を知り、動物園のシロクマみたいにうろたえた。あっちうろうろこっちうろうろ。
 どうしよう。
 そんなの聞いてないよ。
 スケジュール帳出して、「東宝月組、観れるとしたらいつだ?」とか、本気で悩んでみたり。
 うおーっ、なんでコミケの日は6時半公演ないんだよ、コミケとヅカとコンボ決めたいのにーっ。

 カルメンちゃんが辞めて、ガラベエトオが辞めるなんて、そんなのナイよ。ひどいよ。
 ムラでお見送りも出来なかったなんて、ひどいよおおお。

 
 チーム『血と砂』は特別で。
 特別すぎるもので。

 『血と砂』を形成する重要なファクタであった楠恵華がいなくなることなんか、考えたくもないんだ。

 本気で愛していたんだよ、ガラベエトオ。
 だからだから、行っちゃ嫌だ。

 幸福で、幸福すぎて苦しかったあの時間ごと記憶ごと、欠けてしまうのが辛すぎる。

 うろたえて。
 現実を受け止めかねて。

 そして気がついたら、12時過ぎてたんだ。

 

 あ。
 別館のまっつスレ、眺めに行きそびれた……。(お誕生日は、スレッドの色が変わるから、ソレを眺める予定だった)


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