とーとつだがわたしは、まっつを美形男役だと思っている。

 えーと、「基本設定」の話。
 舞台姿が美しい人。舞台人である以上、メイクして衣装着て舞台に立ってこその勝負。(素顔も美人だとは思ってるけど、それはまた別の話)

 そもそもわたしが最初にまっつに対して思ったことは、「カオが好み」ってことだ。
 成瀬こうきファンだったわたしは、あのテのカオに弱いのだ。ポイントは鼻。鷲鼻とか、ちょっとクセのある鼻が好き。

 まっつは、美しい。
 でもそれだけなら、ここまでファンになっていない。
 美しい男役はいっぱいいるし、好みのカオの男役だって他にたくさんいる。
 わたしがまっつを好きな理由は。

 英国紳士といった風情の美しい男が、ヘタレているのが、最高にツボなのだ。

 好みの美しさ。
 端正さとヘタレのギャップ。
 そこがイイのだ。

 バーナードくんとかウラジミールとかクリフォードとか。美しいのにヘタレキャラ。クールビューティかと思ったアズにしろ、やっぱりほんとはヘタレテイスト。

 キザりまくってキメる投げキスが盛大にスベっていたり、小柄で華奢なのにフェアリーな衣装が羞恥プレイだったりするのがたまらないのだ。

 似合いもしないかわいこちゃんを演じた博多版・ひな鳥たちロケットの、兄鳥なんて悶絶モノのいたたまれなさ。
 あああ、まっつかわいー!!

 「まっつは美しい」という基本設定を忘却するくらい、ヘタレキャラとして愛でている。
 「まっつって美形だよね?」と言われると「はあ?」と返すくらいには、どーも認識が歪んできている。

 
 とまあ、そーゆーふーに、「基本設定」よりも「ヘタレキャラ」としての色を強く愛しているもんだから。

 花組『エンカレッジコンサート』第1幕を、どう消化していいかとまどった。

 マジ、かっこいいんですけど。

 黒燕尾の着こなしも美しく、派手で濃い表現力でキザりまくる、余裕の二枚目。

 えー?
 誰ソレ?

 歌声の美しさと押し出しの良さ、視覚的な美しさにとまどう。
 どうしよう? ワタシノシラナイヒトダ。

 結局のところわたしは、「かっこいいまっつ」に芯からは慣れないまま終わってしまいました。
 なまじ2幕がいつもの地味なまっつだったもんでね……1幕だけ3日間ぢゃ、無理だよ慣れられないよ……。

 あの気恥ずかしさはなんだろう。
 まっつがかっこいいと、美しいと、オトコマエだと、なんか、恥ずかしくて正視できないんですよ。
 美しい人だと思っているのに。ステキだと思っているのに。なのに何故、あんなに恥ずかしいんだ……。

 あの流し目はナニ?
 振り返り際のセクシーな目つきはナニ?
 挑戦的な姿はなんなの?
 挑発的な仕草はなんなの?
 まっつのくせにーっ。「山寺の和尚さん」でキザってる方が似合ってるくせにーっ。
 見ていて恥ずかしいぢゃないのっ。正視できないぢゃないのっ。
 カオを手で覆い隠し、指の間からのぞいていたいよーな、落ち着かなさ。
 なんかすごく、こまる。こまっているのよ、あたし。

 それでも、まっつの登場を心待ちにしている。
 何度も何度も、心の中でアタマの中で、まっつの姿と歌声を反芻している。

 …………病が、重くなってるんでしょーか、ひょっとして…………。

 素直にとろけることもできず、恥ずかしくて正視できない。
 でもどーやら、自分で意識している以上に、たのしんでいるらしい。

 わたしの「まっつ大好き病」はさらに深刻になっているのでしょうか。
 おろおろ。

 
 あんなに地味で「寿美礼サマへの愛はいいから、もっと自分をかっこよく見せる歌を歌ってくれよ」と溜息をついていた2幕も、千秋楽にはずいぶんかっこよくなってました。
 スターっぽくなっていたよ。はあ、一時はどーなることかと。

 
 しかし。

 まっつをガン見するつもりで、実際そうしていたんだけど。

 ラストシーンとか、だいもんが視界の端でちょろちょろしているのが、すっげー気になった。

 ……隣じゃないんだよ。まっつの、隣の隣なの。それでも、視界に入るの、だいもん。
 だってめちゃ濃いんだもんよ……。すっげーアピールしまくってんだもんよ……。
 めぐむとまっつのアピールの弱さが、これまた引き立つんだわ……(笑)。

 研4になったばかりのだいもんの濃さに負ける、そんなまっつがとってもまっつらしくて、さらにステキです。

 ちょっとヘタレているまっつが、安心してガン見できるわ……。

 まっつ、あんまりステキにならないでね。

 (やはり、病が重くなっているらしい)


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