ラヴストーリー、彼と彼。−腐女子注意報?−@想夫恋
2006年2月3日 タカラヅカ キムタク様映画の制作発表のおかげで、ウチのよーな辺境にも「檀れい」で検索がやたら来てます。
しかし、その検索がほぼ100%、2005-01-07の「檀れい様の太股話」にたどりついているんですが。……さめざめ。
さて、本日は月組バウ『想夫恋』初日に行って来ました。
いつものよーに予備知識なし。知っているのは、ポスターがものすごいことと、演出家がこだまっちだということ。
いやはや。
あのポスターで、なにを思えというの。なにを想像し、なにを感じろと?
ポスターのおかげで思考ストップしておりましたが。
実際に観てみて。
まず、断言しましょう。
とても、美しい舞台です。
あのポスターなのに。美しさと対極にあるのに。なのになのに、じつは美しい作品なのですよ。
えーと。
最初に、カップリング明記しておきますか。
ほっくん × みりお でした。
……どーしよーかと思った。
この作品のヒロイン、ひょっとしてみりお? えとえと、2番手もみりお? えとえと、もりえちゃんは?
こだまっちの萌えは、わかりやすい。ヲタク女の思考回路として、とてもわかりやすいんだわ。
もりえには萌えなかったのね……。
ついでに、ソルーナさん × ほっくんでしたよ……こちらもどうしようどうしよう、絵面がアレなんでうろたえた(笑)。
物語の説明をしておきましょー。
藤原隆季@ソルーナさんは、妻を亡くしたばかりで、寂しかった。ちょーどそのとき、笛の芸と身を売っていた少年が、複数の男に乱暴されているのを見つけ、助けた。天涯孤独で行くあてのない少年を、隆季は家に連れ帰り、妻の代わりにかわいがることにした。
それが、知家@ほっくんだ。
隆季にはすでに息子、隆房@みりおがいたんだがな。息子と大して歳の変わらない男の子を愛人にするなんて、なかなか非道だよな。まあ、時代的に許されてるんだろうけど。
つっても、表向きには妻でも愛人でもなく「養子」だ。隆房の義兄だ。知家は、「自分は所詮愛人」と分をわきまえ、勉強もスポーツも、なんでも隆房に遠慮して、一歩下がった人生を送る。
隆房は、貴族のぼんぼんらしく天真爛漫に育ち、知家にも非常になついている。ふたりはカストルとポルックスのように心を許しあって成人したわけだ。
いくら兄弟同然に育ったとはいえ、知家は所詮隆季の愛人。藤原家を継げるはずもなく。
嫁取りをして家督を継ぐのは、年下の隆房だ。
隆房は、都一の美女で琴の名手、小督@あいあいと結婚することになった。なにしろ政略結婚だから、実際に嫁取りする段にならなきゃ顔も知らない。
宴の日にそれぞれがそれぞれに一目惚れし、隆房→小督→知家、そしてさらに、知家→小督という関係になった。知家と小督は両思いだが、なにしろ小督の結婚相手は隆房と決まっている。絶望的な三角関係だ。
しかし、この三角関係が実はややこしい。
知家と小督は両思い、だと思うじゃん。小督という美女を、兄弟で取り合うのかと思うじゃん。
実は、チガウのだ。
隆房が平清盛@立さんの陰謀により、謀殺されることになった。
生死の狭間で、真実がわかる。
えーと、主人公の知家、君がほんとに愛してるのは、隆房だね? 小督に惹かれたのは、彼女が隆房の妻になる女だからだね?
隆房、君が小督に惹かれたのは、知家が彼女に惹かれていることを知っていたからだね?
1幕最後は、えらいことになってます。
知家と隆房が、ドラマティック・ラヴを繰り広げています。
そして、知家の腕の中で隆房が事切れ、小督はよそで拉致られて、幕。
……な、なんか、ものすごいもの見たよーな?(首傾げ)
1幕が終わって、考える。
それで、ポスターに出ていたもりえちゃん、なにしてた?
出番、なかったなー……。
真のヒロイン、隆房は、あわれにも1幕で死んでしまった。
じゃあ2幕はどうなるのかというと。
主人公・知家は、隆房のためだけに生きていた。
隆房が「小督を頼む」と言い残したから、小督を見守る人生。
隆房はもう、舞台には現れないけれど、すべてが彼の遺言で動いていく。
知家は小督を愛さない。少なくとも、血肉を持った生身の男の愛ではない。高貴なものを捧げ守る感じ?
そりゃーなー、小督の存在は、「隆房との絆」を表す最後のサンクチュアリなんだもの。
小督は生身の女だから、知家に「愛してるのよ、あなたはどうなの?」と詰め寄りもするのだけど、知家は指一本触れない。
究極のプラトニックラヴだということにして、知家は小督を遠ざける。
あきらめた小督は、高倉天皇@もりえと結ばれる。……が、政変いろいろで、結局天皇は夭逝し、小督は出家することに。
ラストは、隆房の墓の前。
桜散る美しい春の終わり、知家は尼になった小督に、人生すべてを清算してすっきりする。
小督を愛し見守ること、それが隆房への愛の証。
小督とのことを清算することで、よーやく知家は隆房との約束を果たしたのだ。
知家はずっと、自分を抑え、なにもかもあきらめて生きてきた。隆季に拾われ、彼の庇護の元で長らえた命だ。欲しいモノを欲しいと言わず、一歩下がり続けた人生だった。
隆季や、彼の息子の隆房の顔色をうかがい、生きてきた。もしも彼が、思いのままに生きていたら、どうなっていたのか。
隆季の愛人であるという負い目がなかったら。
素直に隆房を愛していると言えたなら。
……すべては、過ぎたことだ。
そうやってすべてが終わり、ゼロになったときに、彼は「彼自身の影」に人生の応報を受けることになる……。
という、物語でした。
壮大でかなしい、知家という男の愛の放浪。
『天の鼓』『龍星』ときて、さらに萌えツボを整理してきたな、という感じ。
こーゆー物語だから。
もりえちゃんの役は、いてもいなくてもあんまし関係なかったっす。
ポスターに出てるのにね……。そんな扱いなんだ……。こだまっち……。
ポスターとは、まったく別の物語でした。
美しさも、内容も。
知家@ほっくんと、小督@あいあいと、隆房@みりおの物語だった。
薄墨の桜をイメージとする、暗く美しい画面。
やるせない「人の業」を描いた作品。
さいとーくんもそうだけど、ヲタクは脇キャラを複数描くのに血道を上げるよね。この『想夫恋』も、たくさんの脇キャラの「業」を盛り込んである。
帝@もりえも、そのなかのひとり。……なかのひとり、でしかないんだよなあ。
もりえちゃん以外は、お化粧姿もきれいだった。(すまん、もりえちゃんに含みはないんだが、その、どーしてもな……もちろん、演技はよかったんだけどな)
とくにあいあい。きれーだよー、よかったよー。ポスター見たときは、どーなることかと。
ほっくんも、オトコマエ。顔の色以外は。……なんであんなものすごい色なんだ……死人のように白いぞ……。
知家@ほっくんを見ていて、誰かに似てる誰かに似てる、と喉につかえた小骨のようだったんだけど。
途中で、気づいた。
松岡昌宏に似てるんだ。や、その、わたしの印象では。
プログラム(買ってない)の稽古場写真とか、ほっくんマジでかっこいー。
表情の使い方をおぼえたんだなあ。
きっとこれからもっともっと、かっこよくなるよね。
たのしみだ。
しかし、その検索がほぼ100%、2005-01-07の「檀れい様の太股話」にたどりついているんですが。……さめざめ。
さて、本日は月組バウ『想夫恋』初日に行って来ました。
いつものよーに予備知識なし。知っているのは、ポスターがものすごいことと、演出家がこだまっちだということ。
いやはや。
あのポスターで、なにを思えというの。なにを想像し、なにを感じろと?
ポスターのおかげで思考ストップしておりましたが。
実際に観てみて。
まず、断言しましょう。
とても、美しい舞台です。
あのポスターなのに。美しさと対極にあるのに。なのになのに、じつは美しい作品なのですよ。
えーと。
最初に、カップリング明記しておきますか。
ほっくん × みりお でした。
……どーしよーかと思った。
この作品のヒロイン、ひょっとしてみりお? えとえと、2番手もみりお? えとえと、もりえちゃんは?
こだまっちの萌えは、わかりやすい。ヲタク女の思考回路として、とてもわかりやすいんだわ。
もりえには萌えなかったのね……。
ついでに、ソルーナさん × ほっくんでしたよ……こちらもどうしようどうしよう、絵面がアレなんでうろたえた(笑)。
物語の説明をしておきましょー。
藤原隆季@ソルーナさんは、妻を亡くしたばかりで、寂しかった。ちょーどそのとき、笛の芸と身を売っていた少年が、複数の男に乱暴されているのを見つけ、助けた。天涯孤独で行くあてのない少年を、隆季は家に連れ帰り、妻の代わりにかわいがることにした。
それが、知家@ほっくんだ。
隆季にはすでに息子、隆房@みりおがいたんだがな。息子と大して歳の変わらない男の子を愛人にするなんて、なかなか非道だよな。まあ、時代的に許されてるんだろうけど。
つっても、表向きには妻でも愛人でもなく「養子」だ。隆房の義兄だ。知家は、「自分は所詮愛人」と分をわきまえ、勉強もスポーツも、なんでも隆房に遠慮して、一歩下がった人生を送る。
隆房は、貴族のぼんぼんらしく天真爛漫に育ち、知家にも非常になついている。ふたりはカストルとポルックスのように心を許しあって成人したわけだ。
いくら兄弟同然に育ったとはいえ、知家は所詮隆季の愛人。藤原家を継げるはずもなく。
嫁取りをして家督を継ぐのは、年下の隆房だ。
隆房は、都一の美女で琴の名手、小督@あいあいと結婚することになった。なにしろ政略結婚だから、実際に嫁取りする段にならなきゃ顔も知らない。
宴の日にそれぞれがそれぞれに一目惚れし、隆房→小督→知家、そしてさらに、知家→小督という関係になった。知家と小督は両思いだが、なにしろ小督の結婚相手は隆房と決まっている。絶望的な三角関係だ。
しかし、この三角関係が実はややこしい。
知家と小督は両思い、だと思うじゃん。小督という美女を、兄弟で取り合うのかと思うじゃん。
実は、チガウのだ。
隆房が平清盛@立さんの陰謀により、謀殺されることになった。
生死の狭間で、真実がわかる。
えーと、主人公の知家、君がほんとに愛してるのは、隆房だね? 小督に惹かれたのは、彼女が隆房の妻になる女だからだね?
隆房、君が小督に惹かれたのは、知家が彼女に惹かれていることを知っていたからだね?
1幕最後は、えらいことになってます。
知家と隆房が、ドラマティック・ラヴを繰り広げています。
そして、知家の腕の中で隆房が事切れ、小督はよそで拉致られて、幕。
……な、なんか、ものすごいもの見たよーな?(首傾げ)
1幕が終わって、考える。
それで、ポスターに出ていたもりえちゃん、なにしてた?
出番、なかったなー……。
真のヒロイン、隆房は、あわれにも1幕で死んでしまった。
じゃあ2幕はどうなるのかというと。
主人公・知家は、隆房のためだけに生きていた。
隆房が「小督を頼む」と言い残したから、小督を見守る人生。
隆房はもう、舞台には現れないけれど、すべてが彼の遺言で動いていく。
知家は小督を愛さない。少なくとも、血肉を持った生身の男の愛ではない。高貴なものを捧げ守る感じ?
そりゃーなー、小督の存在は、「隆房との絆」を表す最後のサンクチュアリなんだもの。
小督は生身の女だから、知家に「愛してるのよ、あなたはどうなの?」と詰め寄りもするのだけど、知家は指一本触れない。
究極のプラトニックラヴだということにして、知家は小督を遠ざける。
あきらめた小督は、高倉天皇@もりえと結ばれる。……が、政変いろいろで、結局天皇は夭逝し、小督は出家することに。
ラストは、隆房の墓の前。
桜散る美しい春の終わり、知家は尼になった小督に、人生すべてを清算してすっきりする。
小督を愛し見守ること、それが隆房への愛の証。
小督とのことを清算することで、よーやく知家は隆房との約束を果たしたのだ。
知家はずっと、自分を抑え、なにもかもあきらめて生きてきた。隆季に拾われ、彼の庇護の元で長らえた命だ。欲しいモノを欲しいと言わず、一歩下がり続けた人生だった。
隆季や、彼の息子の隆房の顔色をうかがい、生きてきた。もしも彼が、思いのままに生きていたら、どうなっていたのか。
隆季の愛人であるという負い目がなかったら。
素直に隆房を愛していると言えたなら。
……すべては、過ぎたことだ。
そうやってすべてが終わり、ゼロになったときに、彼は「彼自身の影」に人生の応報を受けることになる……。
という、物語でした。
壮大でかなしい、知家という男の愛の放浪。
『天の鼓』『龍星』ときて、さらに萌えツボを整理してきたな、という感じ。
こーゆー物語だから。
もりえちゃんの役は、いてもいなくてもあんまし関係なかったっす。
ポスターに出てるのにね……。そんな扱いなんだ……。こだまっち……。
ポスターとは、まったく別の物語でした。
美しさも、内容も。
知家@ほっくんと、小督@あいあいと、隆房@みりおの物語だった。
薄墨の桜をイメージとする、暗く美しい画面。
やるせない「人の業」を描いた作品。
さいとーくんもそうだけど、ヲタクは脇キャラを複数描くのに血道を上げるよね。この『想夫恋』も、たくさんの脇キャラの「業」を盛り込んである。
帝@もりえも、そのなかのひとり。……なかのひとり、でしかないんだよなあ。
もりえちゃん以外は、お化粧姿もきれいだった。(すまん、もりえちゃんに含みはないんだが、その、どーしてもな……もちろん、演技はよかったんだけどな)
とくにあいあい。きれーだよー、よかったよー。ポスター見たときは、どーなることかと。
ほっくんも、オトコマエ。顔の色以外は。……なんであんなものすごい色なんだ……死人のように白いぞ……。
知家@ほっくんを見ていて、誰かに似てる誰かに似てる、と喉につかえた小骨のようだったんだけど。
途中で、気づいた。
松岡昌宏に似てるんだ。や、その、わたしの印象では。
プログラム(買ってない)の稽古場写真とか、ほっくんマジでかっこいー。
表情の使い方をおぼえたんだなあ。
きっとこれからもっともっと、かっこよくなるよね。
たのしみだ。
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