とんでもねーノリではじまった、和央ようかライブショー『W-WING-』

 エセアイドル路線は、本物のエセアイドルHANACHANGの登場で本格化する。

 HANACHANG、かわいー!!

 お花様ファンにはたまりません!(笑) 演出がさいとーくんだから、絶対あるだろうとは思っていたけど、やっぱりあったか、アイドルHANACHANG!!

 わたしは花ちゃん大好きだし、じょしこうせえ役でもじょしちゅうがくせえ役でもぜんぜん問題なし! だと思っているんだけど。
 アイドルHANACHANGも大好きで、見られてよかった! とは思うけど。

 それと同じ勢いで、引いてもいます。

 吉本系の笑いには、ツボがなくてな……。
 え? 吉本じゃないの? 変な格好させて、それを笑うっていうのは。

 花ちゃんはフェアリーだから、エセアイドルも似合うよ。似合っちゃうとこがすごいよ。
 でも、それと同じだけ、「ここまで捨て身にならなくても……」というかなしい気持ちにもなるんだ。

 そこへ、巨大アイドルTAKACHANG登場。
 HANACHANGと同じ格好で、マイク操作で声をキンキンに甲高くしたたかちゃん登場。(腹話術みたいな声@HANACHANG談)

 そしてふたりのエセアイドルは、そのままコントをはじめる。

 たしかに、おもしろい。
 客席も爆笑している。
 わたしも力一杯笑った。

 が。

 ドン引きしている自分も、たしかにいるんだ。

 
 お次に現れるのは、ヨン様もどきだ。

 運動会のときにあまりの悪趣味さにドン引きした、あのままの姿。

 正直、なにがおもしろいのかわからない。
 フライングも爆笑したし、アイドルノリもTAKACHANGも、引きつつそれでも笑ったけれど、ヨン様もどきはなにがおもしろいのか、さっぱりわからなかった。
 かっこよくないし、きれいでもない。
 一発芸としてすぐに引っ込むならまだ理解の範疇だったんだが。

 長いよ、ヨン様!

 このコントはいつまでつづくんだろう、と遠い目をした。

 てゆーかわたし、コントを観に来たつもりはなかったからさ。
 あまりに笑えないコントが続くと、途方に暮れる。

 眼鏡にロングコートのたかこは、萌えだ。
 そうさ、たかこの男役人生に、めがねっこがないことが悔やまれる。
 今からでもいい、キザな眼鏡男を演じてくれ!!
 と、ありもしない妄想を心に描きながら、この長いコントを乗り越えた。

 
 そうこうしているうちに、アニメ&ヲタク全開メドレーになった。

 ……なんでこんなことに。

 タイムボカンなんて、今の若い子は知ってるのか?? どーしてよりによってタイムボカン?? ん? ヤッターマンか?
 わたしですら記憶の彼方でしかない超古いアニメのキャラクタがあったりまえのカオで登場してきて、おどろいた。やらされてる下級生、元ネタ知らんやろーに……。

 続いて、ヲタクならではの特撮&萌えキャラコスプレシーン。これもみんな下級生たちな。
 戦隊モノのトホホ感には打ちのめされたが、魔女っこモノには萌えた(笑)。

 なにがやりたいのかさっぱりわからんが、メイドコス魔女っこたち、かわええ〜〜!!

 でもさっ、メイド服があまりにぺらっぺらの安物でさっ。ソレが不満だいっ。
 学園祭の出し物のために裏地で作ったよーな、ひどい衣装でさ。今どきコミケにもいないよ、あんなひどいコス。
 萌えキャラ出すならさ、ちゃんと衣装もがんばってよ。メイド服ならいくらでもストックがあるでしょ? 予算がないの丸見えの素人服じゃ、萎えるよ。

 せっかく美少女たちなのにさ……ぶつぶつ。

 と、ちがったとこに不満を感じていると、よーやく真打ち登場、ルパン三世@たかこ。

 真っ赤なジャケット、派手派手ネクタイ、そして謎のヅラ。

 あー……ケロちゃんも歌ったなあ、この歌……なんでジェンヌは、この歌好きなんだろう。ベタベタで恥ずかしい歌詞なのに……。たしか、一般公募で選ばれた歌詞なんだよね? 「男には自分の世界がある。喩えるなら、空を駆ける一筋の流れ星♪」とか、演歌並みのセンスなのに。

 ルパンがたかこなら、とーぜん不二子ちゃんが花ちゃん。……が、がんばれ花ちゃん、色気だ色気!

 でも、お花様の太ももに拳銃てのは、萌えです(笑)。
 深いスリットのドレス、太もも丈のシーム入りストッキングに、拳銃挟むんですよ! 花ちゃんの太もも! 拳銃!! きゃー!

 ニュースサイトで写真を見たとき、ただの一発芸だと思ったのね。ルパン三世。
 TCAとかでやっちゃうよーな、1回限り、一瞬だからおかしい、みたいな。

 長いよ、ルパン三世!!

 いつまでやるんだよ?
 たかこ、いつまでヅラかぶってんの?!!

 ルパンってさあ、ヅラなくてもやれるよねえ? 壮くんがいつもやってる髪型でOKじゃん。……暴言?

 たかちゃんは、ヅラだとわかる、宴会の余興のよーな変なヅラをかぶってルパンやってるの。
 客席降りもあるの。
 目の前を、ルパンが通っていったわ。モミアゲがものすげーことになっていて、「ソレはすでにモミアゲではないだろう」というものになっていたわ。

 
 このライブショーは、いったいなんなんだろう。

 爆笑ではじまり、ドン引きしつつもさらに笑う。
 コントでつなぐお笑いショー。

 最初にノリ損ねたわたしは、ずーっととまどっていた。
 おかしいし、たのしいけど、それと同時に引いている。
 その状態がずっとつづいたの。

 必要なのは、精神力と忍耐力。
 そして、出演者への愛。

 そう。

 わたしはたかちゃんが好きで、どれだけ趣味に合わなくてもドン引きしよーとも、愛ゆえに乗り越える覚悟があった。
 寒いモノが胸を走るたびに、自分を叱咤し、前向きに受け止めようと努力した。
 引くなわたし! たのしめ! たのしむんだ!! これは、たのしいんだっ。

 そう。
 たかちゃんが、たのしそーに笑っている。
 それだけで、いいじゃないか。

 どれだけ悪趣味な格好と演出でも、たかちゃんはかっこいいんだから。

 
 変なヅラかぶったままの、ルパン三世がかっこよく見えたら、末期症状だ。

 たかちゃんかっこいー! 素敵ー!

 たしかに引いた。わたしの趣味からいちばん遠いところにある世界観で、貫かれた演出だった。
 だけど、それすら、どーでもよくなった。

 たのしんだよ。
 ほんとに。

 続く〜〜。


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