友人から頼まれて、はじめてのおつかいをしてへろへろになったあと。

 わたしは、タカラヅカ・サークルをのぞきにいった。
 コミケぐらいしか、ヅカの同人サークルは見あたらないもんなー。ほんとにマイナーなジャンルだ。

 そこでわたしは、すばらしーモノを見つけた。

 や、同人誌じゃなくて。

 齋藤吉正Tシャツを着ている人がいた。

 まず気がついたのは、後ろ姿。
 白いシャツの背中に、「齋藤吉正」の文字を見つけ、わたしゃ瞠目したね。

 さいとーよしまさ?
 マジっすか。

 ふらふらと魅せられるままに、その人の元へ行っておりました。

 バックプリントの文字は小さかったけど、正面のプリントはものすごかった。

 でかでかと中央に「齋藤吉正」とあり、その周囲をさいとーくんの名台詞で囲んであった。

 ええ。
 名台詞ですよ。
 『血と砂』とか『巖流』とかの正気では口にできないよーなこっ恥ずかしい台詞のオンパレード!!

 ええ、「くらり〜んフラッシュ!」までありましたよ、齋藤名台詞。

 緑野、一目惚れ。

 すばらしいです。
 なんですか、そのすばらしーセンスは。

 一目惚れしたら、そりゃ声をかけるでしょう。
 あたしゃふらふらと、そのTシャツを着たお嬢さんに話しかけてました。

 そのTシャツは、そのお嬢さんのオリジナルだそうです。お手製のアイロンプリントだそうです。
 齋藤FCの会服ってわけじゃないそうです。わざわざ今日のこの舞踏会のために作ったそうです。
 しかも、大野ファンだけど、インパクト優先で齋藤にしたとのこと。

 ハレルヤ。

 そりゃ、インパクトなら大野より齋藤でしょう!
 わたしも着たいです。
 吉正LOVEです。
 てゆーか、さいとーファンみんなでぞろりと着て歩いたら、すごいだろうなあ……ジェンヌFCの会服はよく見かけるけど、演出家、しかもさいとーかよ……いいなー、さいとーっていうだけで、なんかネタとして完成するよねー。

 その恥ずかしい台詞のチョイスぶりも、デザインのセンスの良さも素敵ですよ、お嬢さん。なにより、そんな素敵ドレスで舞踏会へやってくる心意気がすばらしいです。

 人生は一期一会。感動をありがとう、見知らぬ方。
 この出会いは、わたしの胸に深く刻み、語り継いでいきましょう。

 
 って、……ネタにしちゃったけど、まずいかしら。個人特定できちゃったりするかな。通りすがりのぜんぜん知らない人の話なんだが。
 ああしかし、ほんとうに素晴らしかったのよ……語らずにはいられないくらい。
 1ヶ月近く経ったから、まだ大丈夫かな……? 失礼な内容だったらこっそり教えてください、削除します。

 
 ところで、そのさいとーくんだけど。

「さいとーくんてさ、生で見るとふつーにかわいいそのへんのにーちゃんなのに、テレビではものすげーヲタクな人に見えるのは、なんでかなあ」

 とわたしが言うと、友人たちからは速攻返答されました。

「そりゃヲタクだからでしょ」

 みんな、容赦ない。


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