体温の上がる作品。@炎にくちづけを
2005年8月8日 タカラヅカ 宙組公演『炎にくちづけを』、わたしが観たのは初日1回だけ。
星組を中心に、関西で行われる全公演全組観ているわけわたしは、ついうっかり星の温度と濃度を基準にしてしまいがちだ。星はタカラヅカのラテン組だからなあ。とにかくやたらとテンション高いとこで。
舞台が熱いとファンも熱くなるのか。
ワタさんファンが熱いのは周知のことだと思うし(開演アナウンスで拍手しつづけるFCを他に知らない)、トウコちゃんファンもこれまたものすっげーアツいんだなー(コンサート会場系のアツさとノリは、特異なほどだ)。
相乗効果なんだろーな。熱い人が作る熱い舞台を好きな熱い人たちが集まって、舞台と客席でどんどん体温を上げていくんだろー。
だから他組を観ると、その温度の差に愕然とする。
えっ、スタンディングするの? こんなに温度低いのに?? とか、びびることはしょっちゅー。
もちろん、高温だからよい、低温だから悪い、というわけじゃない。高温暴走して盛大な内輪受けのマスタベ舞台になる場合だってあるわけだから。
客観的なクオリティの話ではなく、要は好き嫌い、嗜好の問題でしかない。
わたしはたんに、高温な方が好みなんだ。もちろん、すべての場合においてそれだけが好みってわけじゃないけど。
星の温度を基準にすると、他組はみんな低温になってしまう(笑)。それが悪いわけじゃなくて、温度の差に生理的におどろくのね。
宙組は総じて温度の高くない組だ。
いつもさわやかな風が吹いている。
それが心地いい組。
なのに。
今回の『炎にくちづけを』を観て、おどろいた。
温度が上がっていく。
いつもの宙組じゃない。
どこまで行くの?
舞台も、そして観客も。
体温が上昇する。
この濃度はどうだ。
発熱し、やたら濃いものがうねりをあげている。
そーゆー舞台だった。
あーもー、やたらヘヴィで疲れる作品でね。
役者もあれだけのテンションを必要とするわけだから相当キツイだろーけど、観客もしんどいよ。
すげーおもしろいし、好きだけど、リピートはきついなあ。
と、初日に観たときは思った。率直に。
贔屓でもいれば別だけど、誰もいないんじゃー、何度も観るのは精神的につらいよなあ。重すぎるもんよー。
ショーがおもしろければまた別だが(笑)、まあその、むにゃむにゃ。
なのに。
気がつくと、うずうずしている。
あの芝居が、観たい。
あの奔流のなかで、号泣したい。
ふつーに生きていたらまず感じない、ありえないほどの精神の波を味わいたい。
予備知識もない舞台背景も知らない、プログラムも機関誌も買ってないから解説もなにも知らない、そんな無知丸出しであの巨大な劇場のいちばん後ろ、立ち見位置から観たという、そんな人間をも奔流に巻き込む力を持った作品。
発熱している。
舞台が、キャストが。
そして、観客が。
そんな空間に身を置くことのできる快感。
身を……心をゆだねることのできる快感。
それは、得難いことだよ。
だからこそ、必要だ。
あの舞台、あの作品。
温度の低いさわやかな宙組が、あそこまでの温度とテンションで演じきった歌いきった作品。
クールな方がかっこいい、とされるこの現代で、体温を上げてたのしみたい。
熱い物語を。
星組を中心に、関西で行われる全公演全組観ているわけわたしは、ついうっかり星の温度と濃度を基準にしてしまいがちだ。星はタカラヅカのラテン組だからなあ。とにかくやたらとテンション高いとこで。
舞台が熱いとファンも熱くなるのか。
ワタさんファンが熱いのは周知のことだと思うし(開演アナウンスで拍手しつづけるFCを他に知らない)、トウコちゃんファンもこれまたものすっげーアツいんだなー(コンサート会場系のアツさとノリは、特異なほどだ)。
相乗効果なんだろーな。熱い人が作る熱い舞台を好きな熱い人たちが集まって、舞台と客席でどんどん体温を上げていくんだろー。
だから他組を観ると、その温度の差に愕然とする。
えっ、スタンディングするの? こんなに温度低いのに?? とか、びびることはしょっちゅー。
もちろん、高温だからよい、低温だから悪い、というわけじゃない。高温暴走して盛大な内輪受けのマスタベ舞台になる場合だってあるわけだから。
客観的なクオリティの話ではなく、要は好き嫌い、嗜好の問題でしかない。
わたしはたんに、高温な方が好みなんだ。もちろん、すべての場合においてそれだけが好みってわけじゃないけど。
星の温度を基準にすると、他組はみんな低温になってしまう(笑)。それが悪いわけじゃなくて、温度の差に生理的におどろくのね。
宙組は総じて温度の高くない組だ。
いつもさわやかな風が吹いている。
それが心地いい組。
なのに。
今回の『炎にくちづけを』を観て、おどろいた。
温度が上がっていく。
いつもの宙組じゃない。
どこまで行くの?
舞台も、そして観客も。
体温が上昇する。
この濃度はどうだ。
発熱し、やたら濃いものがうねりをあげている。
そーゆー舞台だった。
あーもー、やたらヘヴィで疲れる作品でね。
役者もあれだけのテンションを必要とするわけだから相当キツイだろーけど、観客もしんどいよ。
すげーおもしろいし、好きだけど、リピートはきついなあ。
と、初日に観たときは思った。率直に。
贔屓でもいれば別だけど、誰もいないんじゃー、何度も観るのは精神的につらいよなあ。重すぎるもんよー。
ショーがおもしろければまた別だが(笑)、まあその、むにゃむにゃ。
なのに。
気がつくと、うずうずしている。
あの芝居が、観たい。
あの奔流のなかで、号泣したい。
ふつーに生きていたらまず感じない、ありえないほどの精神の波を味わいたい。
予備知識もない舞台背景も知らない、プログラムも機関誌も買ってないから解説もなにも知らない、そんな無知丸出しであの巨大な劇場のいちばん後ろ、立ち見位置から観たという、そんな人間をも奔流に巻き込む力を持った作品。
発熱している。
舞台が、キャストが。
そして、観客が。
そんな空間に身を置くことのできる快感。
身を……心をゆだねることのできる快感。
それは、得難いことだよ。
だからこそ、必要だ。
あの舞台、あの作品。
温度の低いさわやかな宙組が、あそこまでの温度とテンションで演じきった歌いきった作品。
クールな方がかっこいい、とされるこの現代で、体温を上げてたのしみたい。
熱い物語を。
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