聖地巡礼、しなかった。
2005年5月24日 タカラヅカ 出勤するなり、
「昨日は、聖地巡礼しに行ってたんですか?」
と、言われた。
わたしはどこでも平気でカミングアウトしていて、「タカラヅカファンです、チケットあったらよろしく、どっかにツテあったらよろしく!」と触れ回ってます(笑)。
今のバイト先でも、早々に「ヅカファンですんで! 来週ヅカ観に行くために休みます、すんません」と言っていた。
そしてなんでかなあ、ムラに行くことを「聖地巡礼」という表現をするようになったのだよ。
わたしが言い出したおぼえはないんだが。
バイト仲間の誰かが言ったのかな。
おかげで、
「緑野さん、明日、飲み会なんだけど」
「ごめん、明日は聖地巡礼なんで無理」
てな会話が、ふつーに成立している。
で、火曜日に出勤して。
月曜定休、週4日勤務のバイト仲間がわたしの顔を見るなり「昨日は、聖地巡礼しに行ってたんですか?」と聞いてきた。
は? 昨日の月曜日はわたしふつーに、ここで働いてましたよ?
「昨日の新聞に、なんとかいう人が退団したって出てたから。緑野さん、行ってたのかなと思って」
あー……なるほど。
月曜日の新聞に退団記事が載っているわけだから、退団したのはその前日の日曜日ですよ。
だから、「昨日、聖地巡礼」てのはおかしい。
それにその記事の場所は、東京宝塚劇場であって、ムラではない。
ヅカになんの興味もない一般人は、新聞記事ひとつでこれだけぽーんと誤認するんだなー。
と、新鮮でした。
「なんとかいう人@バイト仲間の表現」が退団した。
そう、彩輝直、さえちゃん。
もう会えないんだなあ、と、しみじみ思う。
結局退団公演はろくに観ることが出来なかった。
とても残念だ。
ナマモノの常で、公演はあとになればなるほどヒートアップし、レベルアップしていっていただろうから。
だけどわたしは精神的に余裕がなくて、故意に『エリザベート』を避けていた。
わたしにとっての『エリザベート』は、ムラ初日のままだ。
あの緊張感。
そして、手の届きそうな目の前を、厚みのあるリアルな身体で歩いていった、トート閣下。
がけっぷちのギリギリ感で異様な空気に包まれていた、あの「生まれたばかりのトート」が、わたしにとってのさえちゃんトートだ。
ムラでは大楽も観たけれど、それよりやはり、最前列で観た初日の方が印象が強い。
それでいいのかもなと思ってる。
わたしにはわたしの思い出と、見送り方があっていいだろう。
あの緊張感は、心に封印するにふさわしいものだった。
ありがとう、さえちゃん。
「退団したなんとかさんは、彩輝直っていって、とてもきれいな人だったのよ」
新聞記事を見て、わたしのことを思い出してくれたバイト仲間に、わたしは説明する。
もちろん彼女は興味がないので「ふーん」と言って聞き流しておしまいでしたが。
「昨日は、聖地巡礼しに行ってたんですか?」
と、言われた。
わたしはどこでも平気でカミングアウトしていて、「タカラヅカファンです、チケットあったらよろしく、どっかにツテあったらよろしく!」と触れ回ってます(笑)。
今のバイト先でも、早々に「ヅカファンですんで! 来週ヅカ観に行くために休みます、すんません」と言っていた。
そしてなんでかなあ、ムラに行くことを「聖地巡礼」という表現をするようになったのだよ。
わたしが言い出したおぼえはないんだが。
バイト仲間の誰かが言ったのかな。
おかげで、
「緑野さん、明日、飲み会なんだけど」
「ごめん、明日は聖地巡礼なんで無理」
てな会話が、ふつーに成立している。
で、火曜日に出勤して。
月曜定休、週4日勤務のバイト仲間がわたしの顔を見るなり「昨日は、聖地巡礼しに行ってたんですか?」と聞いてきた。
は? 昨日の月曜日はわたしふつーに、ここで働いてましたよ?
「昨日の新聞に、なんとかいう人が退団したって出てたから。緑野さん、行ってたのかなと思って」
あー……なるほど。
月曜日の新聞に退団記事が載っているわけだから、退団したのはその前日の日曜日ですよ。
だから、「昨日、聖地巡礼」てのはおかしい。
それにその記事の場所は、東京宝塚劇場であって、ムラではない。
ヅカになんの興味もない一般人は、新聞記事ひとつでこれだけぽーんと誤認するんだなー。
と、新鮮でした。
「なんとかいう人@バイト仲間の表現」が退団した。
そう、彩輝直、さえちゃん。
もう会えないんだなあ、と、しみじみ思う。
結局退団公演はろくに観ることが出来なかった。
とても残念だ。
ナマモノの常で、公演はあとになればなるほどヒートアップし、レベルアップしていっていただろうから。
だけどわたしは精神的に余裕がなくて、故意に『エリザベート』を避けていた。
わたしにとっての『エリザベート』は、ムラ初日のままだ。
あの緊張感。
そして、手の届きそうな目の前を、厚みのあるリアルな身体で歩いていった、トート閣下。
がけっぷちのギリギリ感で異様な空気に包まれていた、あの「生まれたばかりのトート」が、わたしにとってのさえちゃんトートだ。
ムラでは大楽も観たけれど、それよりやはり、最前列で観た初日の方が印象が強い。
それでいいのかもなと思ってる。
わたしにはわたしの思い出と、見送り方があっていいだろう。
あの緊張感は、心に封印するにふさわしいものだった。
ありがとう、さえちゃん。
「退団したなんとかさんは、彩輝直っていって、とてもきれいな人だったのよ」
新聞記事を見て、わたしのことを思い出してくれたバイト仲間に、わたしは説明する。
もちろん彼女は興味がないので「ふーん」と言って聞き流しておしまいでしたが。
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