あのひとをめぐる、長い1日・1。@汐美真帆トークショー・その5。
2005年1月11日 タカラヅカ さて、しつこくケロちゃんトークショーの話、その5。
1月8日、長い長い1日。
ほとんど眠らないままバスを降りて、一路銀座へ。
三越なんぞ行ったことナイので、地図を頼りにてくてく歩く。てゆーか、小走り(笑)。最近わたしはよく走ってるなあ。
目標がでかいのでまちがえることはないが、なにしろでかいので、無駄足を一歩たりとも踏みたくなかった。
つまり「最後尾はどこか」っすよ。
大きな建物の「1カ所」である最後尾を探して、逆回りして無駄な労力と時間を使いたくない。ので、三越が見えた段階で先に並んでいるドリーさんにTEL、誘導してもらう(他力本願)。
わたしがたどりつくとほぼ同時に行列は係員に誘導され、冷風吹きすさぶ屋外から、地下へ移動した。
ありゃりゃ。
屋外で4時間並ぶ覚悟で、使い捨てカイロを買い込み、着ぶくれし、膝掛けも用意し、折りたたみ椅子と熱いお茶のポットを担いで夜行バスに乗ってきたんだけど……なんか、寒くない……。
わたしの位置はちょーど階段があったので、椅子もいらなかった。みんな階段に坐ってるし。せっかくだから椅子に坐り、お茶は飲んだけど、カイロは結局封を切らなかった。
あわよくば2度並びして、2回ともトークショーを見るつもりだったけど、もう無理だ。
こんなに人気があったとは、ごめん、マジで知らなかった。
真っ暗な冬の朝、百貨店前にずらずらっと並んでいた、寝袋の数。
ここがいったいどこなのか、わからなくなるよーな姿。
みんな本気だ……。
うれしいんだかせつないんだか。
知った顔があちこちにある。
なんとなく挨拶して、世間話して。
みんな本気。
愛に手加減なし。
うれしいんだかせつないんだか。
ここにいる人たち、みんなみんな、片想いなんだよねえ。
一方通行上等! で、真冬に暗いうちから並んでるんだねえ。
ただ、会いたくて。
早々に定員に達したため、整理券配布予定時刻よりずっと早く、整理券の配布がはじまった。
先に整理券をGETしたドリーさんが血相変えてやってくる。
「2回目の分、手に入らないかもしれませんよ?!」
並んでいた人のほとんどが、2回目の回を希望しているというんだ。
ケロちゃんと会える、最後の回を。
1回の定員が100名、わたしは120番くらいに並んでいた。
20人以上が1回目の回を希望してくれないと、2回目に入れない。
なにがなんでも千秋楽にこだわる人だけじゃないはずだ。2回目の後方席より、1回目の前方席を選ぶ人だっているはず。
立ち見だってなんだっていい。
いちばん後ろでもいいんだ。
2回目の回を、見られるなら。
願いは届き、わたしは最後から2番目の着席券を手に入れた。
最後から2番目か。
なんだかわたしらしい。
ぎりぎりに、引っかかるの、いつも、なんとか。
ありがたいことに、友人のダイコが駆けつけてくれていた。
「とにかくケロちゃんに会えればそれでいいや」
と思っていたのに、前日になってやはりわたしは、焦りだした(笑)。
「やっぱりたくさんケロちゃんに会いたい!!」
つーことで、東京在住のダイコにSOSメールを出したのだわ。
「お願い、並んで!!」
って。
ダイコはヅカのヅの字も知らない・興味ない子なのにねえ。
それくらい、追いつめられていた(笑)。
もう二度とこんなことは言わない。
人生、最初で最後だから。
朝9時前くらいに、銀座に来て。1時間から2時間くらい、並んで。
なんで9時前かというと。
2回見たいだけだったので、1回目の回の立ち見券が手に入ればいい、そしてそれは9時前でも手に入ると思っていた。すまん、ナメてた。
相手の立場からすれば、金曜の夜に突然メールが来て、休日の朝から寒空の下なんの興味もないチケットのために並べだなんて、とんでもないと思うよなー。
なまじ「この程度のこと断ったら友だち甲斐ないよね。でも“この程度”のわりにきつい要求だよなあ」という微妙なラインの頼みだけに……したくなかった。
ダイコ、嫌でもきっと断れない……そんな選択肢のない頼みを友だちに強いるなんて、最悪。
最悪だが、つい、してしまった……。
追いつめられていたのよ。
直前になってケツに火がついちゃったのよ。めそめそ。
6時の段階で「こりゃダメだ」と思ったので、ダイコに断りのメールを入れた(まだ寝てると思うから、電話は控えた)んだが、わたしの携帯とDoCoMo携帯は相性が悪いらしく、よくメールに時差が生じる。
ダイコはわたしのメールを受け取らずに、真面目に並びに来てくれたんだ。
来てもらっても、もう無駄なのに。
ううう。
ありがとーダイコ。
キミがSOS出したときにはわたし、絶対駆けつけるから。恩は返すから。
1回目の整理券を手に入れたサトリちゃんと、わたしとダイコの3人で朝ごはん食べて、ダイコとはそこで別れる。入れ替わりにドレスアップしたドリーさん(整理券を手に入れたあと、着替えに自宅へ戻っていた)と合流。
「タカラヅカ展」なんか、ほとんど見なかった。
ただの通路でしかなかった。
まともに見たのは、星組の集合写真だけだ。
ああ、売店だけはちらりと見たなあ。
それほど熱意をもって見る気はなかったし、実際ほとんど見てなかったんだけど。
「なんで『ホップスコッチ』がっ!!」
というサトリちゃんの悲鳴で、そのコーナーだけまともに見ちゃったよ(笑)。
大劇場公演のプログラムを売っていたんだけど、何故かそこに、バウホール公演『ホップスコッチ』のプログラムが!
「なんで? なんでなんですかーっ!!」
サトリちゃん惑乱。愛するしいちゃんの唯一の主演作品のプログラムが何故、こんなところで売られているの?!
大劇プログラムしか置かない売り場に、バウプロ。うーん、奇妙な光景だねえ。
そりゃあーた、大量に売れ残っていたせいでしょ……? ゲフンゲフン。
「わかりました。きっと、キム仕様です」
へこたれないサトリちゃんはそう結論付けた。キムくんのトークショーが先日開催されていたから、キムくん主演作品、という意味でわざわざ販売しているのだと。
えーとそれじゃあ、ケロ仕様に『血と砂』や『巖流』のプログラムも売ってなきゃおかしいってことになるよ……?(笑)
「キム仕様です。そう決めました」
……決めたのか。強いぞサトリちゃん。
売店をのぞいただけで、展示はスルーして、目的はひたすらトークショー会場。
どの程度中の音が聞けるか。どの場所にいればいいか。
2回目の整理券をGETした、始発かそれ以上前から並んでいた「本気のファン」が続々集まってくる。
目的はみな同じ。
1回目のトークショーの、音を聴くこと。
サトリちゃんを含め、1回目の参加者たちが席に着き、立ち見の人たちもそれぞれ立ち位置を決めたあと。
わたしたちは「イメージトレーニング」のため、入口に群がって中を覗いていた。
座席の並びはあんなふう、立ち見の場所はあんなふう。それじゃどこの席がいちばん見やすい?
みんな必死だよ。
そうこうしているうちに。
ふと視線を泳がせたわたしの目に、ケロちゃんが飛び込んできた。
目的の人は、会いたかったMyダーリンは、なんかふつーに、通路を歩いていた。
続く。
1月8日、長い長い1日。
ほとんど眠らないままバスを降りて、一路銀座へ。
三越なんぞ行ったことナイので、地図を頼りにてくてく歩く。てゆーか、小走り(笑)。最近わたしはよく走ってるなあ。
目標がでかいのでまちがえることはないが、なにしろでかいので、無駄足を一歩たりとも踏みたくなかった。
つまり「最後尾はどこか」っすよ。
大きな建物の「1カ所」である最後尾を探して、逆回りして無駄な労力と時間を使いたくない。ので、三越が見えた段階で先に並んでいるドリーさんにTEL、誘導してもらう(他力本願)。
わたしがたどりつくとほぼ同時に行列は係員に誘導され、冷風吹きすさぶ屋外から、地下へ移動した。
ありゃりゃ。
屋外で4時間並ぶ覚悟で、使い捨てカイロを買い込み、着ぶくれし、膝掛けも用意し、折りたたみ椅子と熱いお茶のポットを担いで夜行バスに乗ってきたんだけど……なんか、寒くない……。
わたしの位置はちょーど階段があったので、椅子もいらなかった。みんな階段に坐ってるし。せっかくだから椅子に坐り、お茶は飲んだけど、カイロは結局封を切らなかった。
あわよくば2度並びして、2回ともトークショーを見るつもりだったけど、もう無理だ。
こんなに人気があったとは、ごめん、マジで知らなかった。
真っ暗な冬の朝、百貨店前にずらずらっと並んでいた、寝袋の数。
ここがいったいどこなのか、わからなくなるよーな姿。
みんな本気だ……。
うれしいんだかせつないんだか。
知った顔があちこちにある。
なんとなく挨拶して、世間話して。
みんな本気。
愛に手加減なし。
うれしいんだかせつないんだか。
ここにいる人たち、みんなみんな、片想いなんだよねえ。
一方通行上等! で、真冬に暗いうちから並んでるんだねえ。
ただ、会いたくて。
早々に定員に達したため、整理券配布予定時刻よりずっと早く、整理券の配布がはじまった。
先に整理券をGETしたドリーさんが血相変えてやってくる。
「2回目の分、手に入らないかもしれませんよ?!」
並んでいた人のほとんどが、2回目の回を希望しているというんだ。
ケロちゃんと会える、最後の回を。
1回の定員が100名、わたしは120番くらいに並んでいた。
20人以上が1回目の回を希望してくれないと、2回目に入れない。
なにがなんでも千秋楽にこだわる人だけじゃないはずだ。2回目の後方席より、1回目の前方席を選ぶ人だっているはず。
立ち見だってなんだっていい。
いちばん後ろでもいいんだ。
2回目の回を、見られるなら。
願いは届き、わたしは最後から2番目の着席券を手に入れた。
最後から2番目か。
なんだかわたしらしい。
ぎりぎりに、引っかかるの、いつも、なんとか。
ありがたいことに、友人のダイコが駆けつけてくれていた。
「とにかくケロちゃんに会えればそれでいいや」
と思っていたのに、前日になってやはりわたしは、焦りだした(笑)。
「やっぱりたくさんケロちゃんに会いたい!!」
つーことで、東京在住のダイコにSOSメールを出したのだわ。
「お願い、並んで!!」
って。
ダイコはヅカのヅの字も知らない・興味ない子なのにねえ。
それくらい、追いつめられていた(笑)。
もう二度とこんなことは言わない。
人生、最初で最後だから。
朝9時前くらいに、銀座に来て。1時間から2時間くらい、並んで。
なんで9時前かというと。
2回見たいだけだったので、1回目の回の立ち見券が手に入ればいい、そしてそれは9時前でも手に入ると思っていた。すまん、ナメてた。
相手の立場からすれば、金曜の夜に突然メールが来て、休日の朝から寒空の下なんの興味もないチケットのために並べだなんて、とんでもないと思うよなー。
なまじ「この程度のこと断ったら友だち甲斐ないよね。でも“この程度”のわりにきつい要求だよなあ」という微妙なラインの頼みだけに……したくなかった。
ダイコ、嫌でもきっと断れない……そんな選択肢のない頼みを友だちに強いるなんて、最悪。
最悪だが、つい、してしまった……。
追いつめられていたのよ。
直前になってケツに火がついちゃったのよ。めそめそ。
6時の段階で「こりゃダメだ」と思ったので、ダイコに断りのメールを入れた(まだ寝てると思うから、電話は控えた)んだが、わたしの携帯とDoCoMo携帯は相性が悪いらしく、よくメールに時差が生じる。
ダイコはわたしのメールを受け取らずに、真面目に並びに来てくれたんだ。
来てもらっても、もう無駄なのに。
ううう。
ありがとーダイコ。
キミがSOS出したときにはわたし、絶対駆けつけるから。恩は返すから。
1回目の整理券を手に入れたサトリちゃんと、わたしとダイコの3人で朝ごはん食べて、ダイコとはそこで別れる。入れ替わりにドレスアップしたドリーさん(整理券を手に入れたあと、着替えに自宅へ戻っていた)と合流。
「タカラヅカ展」なんか、ほとんど見なかった。
ただの通路でしかなかった。
まともに見たのは、星組の集合写真だけだ。
ああ、売店だけはちらりと見たなあ。
それほど熱意をもって見る気はなかったし、実際ほとんど見てなかったんだけど。
「なんで『ホップスコッチ』がっ!!」
というサトリちゃんの悲鳴で、そのコーナーだけまともに見ちゃったよ(笑)。
大劇場公演のプログラムを売っていたんだけど、何故かそこに、バウホール公演『ホップスコッチ』のプログラムが!
「なんで? なんでなんですかーっ!!」
サトリちゃん惑乱。愛するしいちゃんの唯一の主演作品のプログラムが何故、こんなところで売られているの?!
大劇プログラムしか置かない売り場に、バウプロ。うーん、奇妙な光景だねえ。
そりゃあーた、大量に売れ残っていたせいでしょ……? ゲフンゲフン。
「わかりました。きっと、キム仕様です」
へこたれないサトリちゃんはそう結論付けた。キムくんのトークショーが先日開催されていたから、キムくん主演作品、という意味でわざわざ販売しているのだと。
えーとそれじゃあ、ケロ仕様に『血と砂』や『巖流』のプログラムも売ってなきゃおかしいってことになるよ……?(笑)
「キム仕様です。そう決めました」
……決めたのか。強いぞサトリちゃん。
売店をのぞいただけで、展示はスルーして、目的はひたすらトークショー会場。
どの程度中の音が聞けるか。どの場所にいればいいか。
2回目の整理券をGETした、始発かそれ以上前から並んでいた「本気のファン」が続々集まってくる。
目的はみな同じ。
1回目のトークショーの、音を聴くこと。
サトリちゃんを含め、1回目の参加者たちが席に着き、立ち見の人たちもそれぞれ立ち位置を決めたあと。
わたしたちは「イメージトレーニング」のため、入口に群がって中を覗いていた。
座席の並びはあんなふう、立ち見の場所はあんなふう。それじゃどこの席がいちばん見やすい?
みんな必死だよ。
そうこうしているうちに。
ふと視線を泳がせたわたしの目に、ケロちゃんが飛び込んできた。
目的の人は、会いたかったMyダーリンは、なんかふつーに、通路を歩いていた。
続く。
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