『花舞う長安』は駄作で、これをまともな作品にするためには、一から書き直さないと不可能だ。

 だがせめて、最低限手を入れるだけで、もー少しマシにできるとは思う。駄作は駄作で、物語として成立していないにしろ、せめて、少しだけでも。

 それはよーするに、主人公・玄宗をまともな人間にする、という方法だ。

 今のままじゃ玄宗、あまりにバカ人としてまちがってるからな。
 マイナス地点からせめて、「ゼロ」の位置にまで玄宗の人格を矯正してみよう(笑)。

 
1・玄宗に、仕事をさせる。

 玄宗というキャラクタが壊れている一因は、「国のために愛する女を見殺しにするしかなかった」のに、国のためにまったく働いていないことにある。

 彼が芝居中でやっていることといえば、息子の嫁を奪って高笑いしていたり、仕事放り出して楊貴妃とデートしてみたり、ただひたすらいちゃいちゃエンドレス。

 遊んでいる印象しかないのに、最後で突然国を語られても、

「お前が言うな!!」

 としか、思えない(笑)。

 楊貴妃を愛しすぎたがために国事がおろそかになった、というより、もともとバカだったから、どのみち反乱は起こった、と思えてしまう。

 バカな男が女に狂ってバカなことをし、女を犠牲にして自分だけ助かった。……てな、今の玄宗は最悪。

 せめて、「女に狂う前はまともだった」ことにしなきゃ。仕事しろ、仕事!!

 
2・玄宗に、愚痴を言わさない。

 玄宗は、仕事をしていない。彼はただわがままこいて遊びほうけているだけ。
 なのに「仕事をしなさい」と言われると、必ず愚痴をたれる。
 さもいつも仕事をしているよーな、不当に傷つけられたよーな言動を取る。

 なにも義務を果たしていないのに、注意されると逆ギレしたり、被害者ぶる。

「お前が言うな!!」

 としか、思えない(笑)。

 愚痴というのはだ、努力している者がこぼすから同情を引くのであって、遊んでいるだけだったり、仕事をしてもミスばかりでなんの役にも立っていない無能者が言っても、軽蔑されるだけなんだよ?

 玄宗に愚痴を言わせるのをやめよう。言っていいとすれば、それはただ一度、それも愛する女の前でだけ、だ。
 のべつまくなし誰にでも、部下の前でも女の前でも愚痴しか言わない人間なんて、最悪。

 皇帝という立場が大変であることを示したいんだろうけど、それを「本人の愚痴」でしか表現できない作者はほんっとーに基本的なことすらわからずに脚本書いてるんだろーなー。嘆息。

 
3・責任転嫁をやめさせる。

 言わずとしれた、「黙れ! このたびの事件、お前たちにも責任があろう」ですな(笑)。

 今まで仕事らしい仕事もせず、愚痴ばかりを垂れ流し、被害者ぶってすべての怠惰とわがままを正当化していた最低男が、最後にカマす大花火。
 全部全部、他人のせい。悪いことはひとのせい。ボクはなーんにも悪くない。

「お前が言うな!!」

 としか、思えない(笑)。

 この台詞をわざわざ言わせた作者は、いったいなにを表現したかったんだろう。
 一般的に考えて、責任転嫁する人がマイナスイメージを与えることはわかっているだろうに。だから昔のドラマでは、清く正しい主人公は、たとえライバルの罠で失敗させられたとしても「悪いのはわたしです」としおらしく頭を下げたもんなのに。

 楊貴妃にふぬけになったため、こんなバカな台詞を言うようになった、とするにも、無理がある。
 いい男が愛に壊れて、卑怯者になった、つーのは、ラヴラヴ恋愛モノとして思いっきりNGですがな。
 女房ラヴ家庭いちばん、で、残業も出張も拒否して家に飛んで帰るよーになったサラリーマンが、仕事ができなくなったから左遷されました、てのはアリだけど、仕事ができないことを後輩のせいにしました、ではイカンやろ。
 人格を貶めたらダメ。観客はそんなものをのぞんでいない。

 
 さて。
 これらのことを総合的に、作品の改稿に取り入れてみます。

 テーマは、「必要最低限の改稿」で「玄宗の人格を矯正する」です。

 一から書き直した方がまともになることはわかったうえで、あくまでも、「最低限」の書き直しで、どこまで矯正できるかにチャレンジ!
(笑)

 玄宗を「まともに国のことを考え、生きてきた男」としなければ、最後の「国のために愛する女を見殺しにするしかなかった」が活きないわけだから。
 さあ、玄宗をまともに「悲劇のヒーロー」らしく、「矯正」してみよう!(笑)

 つーことで、
 続く!
 
       

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