『タカラヅカ・ドリーム・キングダム』の感想、続き。

 
 たしかに、Part1の薔薇収集家×薔薇の美少年には萌えた。見たかったコムを見ることができた、と感激した。
 しかし。

 しかし、わたし的にいちばん萌えたのは。

 じつは盲目の王子@かしげかもしれない。

 「Part3 夢の城〜夢は消えるのではない、ただ人が忘れるだけ〜」演出・三木章雄。

 怒濤のトド×コムで強引に幕を下ろしたPart2が終わったあと。
 これでもかっとデコラティヴな王子様コスプレのかしげが登場。なんか知らんがヘタレムード満載。
 そこへ現れる黒尽くめの少年キム。どーやら王子のラヴァーらしい。

 あとで知ったんだが、これって童話の『幸福の王子』のことなんだね。
 あのホモ純愛泣かせます童話の、『幸福の王子』。頑固一徹王子と、彼を愛し、愛に殉じたツバメのせつない恋物語。

 見るからに「王子様」然としたお人形のように美しいかっしーと、彼にかしずく少年キム。
 そのビジュアルだけでもたのしかったというのに。

 王子、盲目ですがなっ。
 キムの手を握らないと、歩けないの!!

 主従萌え。

 いいよ。いいよいいよ、ヘタレ王子@かしげ!!
 憂いの王子、涙の王子。傷ついてますオーラ全開で、キムに手を引かれ、守られている様がもお。
 おいしゅうございました。ごちそうさま。

 キムくんは幼くても小柄でも、絶対攻キャラだから、たのしーなー。いい男だー。

 
 3人演出家のトリを飾る三木パートは、やたらめったら重厚です。
 舞台美術が不思議と美しい。

 なんで不思議かというと、「らしく」ないんだな。
 タカラヅカってもっと、平板でダサくて陳腐でしょ? なんでこんなに重厚なの?

 答えは、あとで知りました。
 横尾忠則氏が、やってたんだよ、舞台美術。
 なるほど、それであんなに底上げされてたんだ。

 なんせよ、ダークな世界観とテーマがいい感じ。
 ここで勘弁して欲しいのは、トド様のかぶりものだけだ(笑)。

 
 トドコム基本の公演だから、とにかくホモくさくて男濃度が高い。
 トドにコムにかしげにキムと、どどんと来るからなー。
 そこに射す一条のすずやかな光。
 まーちゃんの、正当派の美しさがあざやかに心に残る。
 ああ……まーちゃんきれー。しなやかで端正。タカラヅカの娘役を見た! って気がするよ。
 となみちゃんは正当派というより、今回は色濃い存在だったな。まーちゃんとの対比がよいわ。

 ところでいっぽくんの扱いは、アレでいいんですか……?
 キムと逆転したのかと、本気で心配したわ。

 
 意外なほど、ツボ満載なショーでした。
 たのしかった。
 も、すげーたのしかった。

 
 それにしても、今回本気でトド様がトップスターだった。
 いいのか、それは?

 なんか、タイムスリップしたよーな気がしたぞ?
 3年前?だかに。

 ああ、そーいやトド様は雪組のトップだったんだよなあ、と。

 花組に出演したときは、ショーではトップの扱いを受けていなかったんで、棲み分けというか、アタマの切り替えができたんだけど。
 今回は、デジャヴに襲われるほどの、トップぶり。

 …………いい加減ソレは、まずいんじゃないかと、ファンのわたしでも思うんだがなあ。
 劇団はどうするんだろうなあ。

 
 愉快だったこの作品で、唯一理解できないのが、愛耀子だ。

 なんで歌手でもないし若くも美しくもないのに、エトワールまでやってんの??
 センターで踊るまちかめぐるより、理解できないよ。

 
 最後に。
 緒月は、イロものキャラ認定ですか?(笑)

       

コメント

日記内を検索