男と誘惑者。@雪組初日/タカラヅカ・ドリーム・キングダム
2004年11月12日 タカラヅカ キャトレでパーソナルカレンダーを買った。
「小分け用の袋はいりますか?」
と、店のおねーさんに言われた。
いりません。
てゆーか。
全部、わたしひとりの分です。6種類も買っちゃったけどっ!
ごめんね、ひとりで6種類。ごめんね、気が多くて。
すでにもう、部屋に貼る場所ないよ……どうしてくれよう。
誰のカレンダーを買ったのかは、内緒です。
☆
雪組公演『青い鳥を捜して』『タカラヅカ・ドリーム・キングダム』初日に行ってきました。
まだアタマの中が『ドルチェ・ヴィータ!』なので、なんだか混乱。
もう雪組初日なんだ……そんでもって明日は月バウ初日かよ……でもって明後日はディナーショーかよ……くらくら。
さて。
芝居の感想は、置いておく。
わたしが石田昌也作品に好感を持つわけもないしな(笑)。
なんつっても、ショー『タカラヅカ・ドリーム・キングダム』だ!!
なんかすっげーツボったんですけどっ(笑)。
ナチュラルにホモな作品らしい、ことは小耳に挟んでいたさ。
通いまくった星組公演、ロビーで流れるスカステ映像では、えんえんえんえん、トドコムがラブシーンもどきをやっていたしな。
あー、ホモだわ……ホモがじゃれてるよ……。
ぼーっと画面を見るわたしに、
「でもここの演出、藤井くんらしいですよ」
と、デイジーちゃんがささやいた。
藤井かよっ!
耽美を描く才能のない、あの藤井大介?!
抱き合う素顔のトドコムを眺めながら、わたしの祈りはひとつだった。
頼む。このシーンは地毛でやってくれ。阿呆なカツラはいらん。
ヅカの男役ってのは、存在自体がファンタジーでドリームで耽美なんだよ。
オスカル様カツラはいらん。心からいらん。そんなもんがあった方が、耽美よりお笑いに近くなるんだ。
ついこの間見た、ゼウス様@寿美礼ちゃんの「涙で前が見えません」てなものすげー「藤井流耽美姿」だとか、体育会系筋肉男がニューハーフ・ショーのノリで披露した水仙ダンスとかの悪夢が、脳裏によみがえる。
びくびくしながら、本日初日。
カツラじゃなかったっ!!
「Part1 ROSE〜深紅に染まる夢」演出・藤井大介。
タイトル通りの真っ赤っかの世界。
コム姫、魅力爆発。
紅薔薇のドレスのよーな燕尾服姿に、まず、くらり。
燕尾部分が行きすぎてて、後ろ姿だとドレスのよーです。
次に出てきたときも、やはり薔薇の蕾を連想させる衣装。際立つ美少年ぶり。
その美少年が、気だるげに美女たちをはべらせる……。
しどけなくソファーに坐った美少年に、妖艶な女が「札束」をばらまく……。
か、買うんですかっ、その美しい少年をっ?!
ちなみにこのシーンの設定は、“伝説のタトゥーを持つダンサー”ROSSO@コム姫で、札ビラきる女が、伯爵夫人@まーちゃん。
なんなの、この配役はっ。
他のどんなトップコンビでも、ありえないキャラ立てだぞ(笑)。
美少年とパトロンかよ……。
それとも、男娼と客……? ゲフンゲフン。
この女たちをはべらせる「魔性の男」コムちゃんもすばらしいのですが。
さらに愉快なのは、そこに薔薇収集家@トド様が現れること!!
薔薇収集家がトドで、薔薇がコムって!!
なんなの、その妄想配役じみた世界は。
コム姫、トド様に「収集」されちゃうのっ?!
と、思いきや。
逆でした。
薔薇収集家が、魔性の薔薇の「虜」になる物語でした。
う・わー……。
なにがすばらしいって、ナチュラルなトド様の美中年ぶりと、コム姫の美少年ぶりですよ!!
ふたりの年齢差、キャラの差がいい感じ。
トド様、なんてふつーにおっさんなの……青臭い青年が道を踏み外すんじゃなく、世慣れた壮年の男が堕ちるからこそ、際立つ背徳感!
いやあ、美しい。
いいもん見せてもらいました。
なんだよ藤井、やればできるんじゃないか。
ってゆーか、役者のキャラ勝ちってだけな気が、しないでもないが(笑)。
トドロキの正しい使い方だよなあ……。
タカラヅカは、トップスターを中心としたピラミッドを形成し、成り立っている。
トドロキ降臨は、そのシステムを否定するものであり、どーしたって軋轢を生む。
んじゃ、そこで生まれる齟齬をどーやって緩和するか。
俗に「2番手はオイシイ」という言い方をする。
主役というものは大抵、善で白で没個性だ。それに対峙する役こそが、悪で黒で個性的、客観的に見るととても魅力的な役回りだったりする。
トド様降臨するなら、そうするしかないだろう。
トップになってしまったあとは、毒にも薬にもならないどーでもいいハンサムの役しか当たらない、そこで一発、そのどーでもいいハンサム役をトドにやらせて、トップスターは色濃いオイシイ役をやる。
でなきゃ、トドを使う意味がない。
だからこその、薔薇収集家と薔薇の美少年。
真ん中に立つ男を誘惑する美少年なんて、本来のヅカなら、トップスター様がやる役じゃない。コレクターがトップで、誘惑者は若手男役だろーよ。
されどコム姫は本来、この誘惑者がハマる美少年キャラ。
トップになってしまった以上、しかも2番手があのヘタレのかしげである以上、見ることはできないと思っていたシーンが、現実に。
ありがたいねえ。
ふたたび、魔性のコム姫を堪能できるとは。
それに、どれだけトド様が出張っていても、ちゃんとコム姫がトップスターだってわかるよ。
成長したんだね。かっこいいよ、コムちゃん。
「Part2 白昼夢−IMITATION DREAM−」演出・齋藤吉正。
「白」昼夢、だからですか? 白、でした。真っ白カラー。
てゆーか。
今度は狼かよ、齋藤吉正!!
脚線美をさらしたかわいこちゃんたちが、白耳つけてました……。
どこまでマニアックなんだ、齋藤吉正。
もうすでに、狙ってるだろ? 齋藤とくれば、耳キャラだって。観客が「次はなに耳かしら」と期待すると思ってるだろ。その域にまで達してるだろ(笑)。
しかも、ロリータだのナースだの婦人警官だの、力一杯行き過ぎてますがな。
齋藤くんの趣味全開で、笑いが止まらなかった。
どこを見たらいいのかわからないバラエティぶり。みんなかわいい。みんな愉快。
和風というか中国というか、そっちテイストのごった煮風。かわいい、も、かっこいい、も、なんでもアリ。とにかく齋藤色全開。齋藤ファンならたのしめるだろう。
しかしこの物語も、トド×コムなんすね?
恋人同士のコムまーを、白狼S@トドが引き裂いちゃうわけっすか?
そして、最後にコムが選ぶのが、白狼って……。
続く
「小分け用の袋はいりますか?」
と、店のおねーさんに言われた。
いりません。
てゆーか。
全部、わたしひとりの分です。6種類も買っちゃったけどっ!
ごめんね、ひとりで6種類。ごめんね、気が多くて。
すでにもう、部屋に貼る場所ないよ……どうしてくれよう。
誰のカレンダーを買ったのかは、内緒です。
☆
雪組公演『青い鳥を捜して』『タカラヅカ・ドリーム・キングダム』初日に行ってきました。
まだアタマの中が『ドルチェ・ヴィータ!』なので、なんだか混乱。
もう雪組初日なんだ……そんでもって明日は月バウ初日かよ……でもって明後日はディナーショーかよ……くらくら。
さて。
芝居の感想は、置いておく。
わたしが石田昌也作品に好感を持つわけもないしな(笑)。
なんつっても、ショー『タカラヅカ・ドリーム・キングダム』だ!!
なんかすっげーツボったんですけどっ(笑)。
ナチュラルにホモな作品らしい、ことは小耳に挟んでいたさ。
通いまくった星組公演、ロビーで流れるスカステ映像では、えんえんえんえん、トドコムがラブシーンもどきをやっていたしな。
あー、ホモだわ……ホモがじゃれてるよ……。
ぼーっと画面を見るわたしに、
「でもここの演出、藤井くんらしいですよ」
と、デイジーちゃんがささやいた。
藤井かよっ!
耽美を描く才能のない、あの藤井大介?!
抱き合う素顔のトドコムを眺めながら、わたしの祈りはひとつだった。
頼む。このシーンは地毛でやってくれ。阿呆なカツラはいらん。
ヅカの男役ってのは、存在自体がファンタジーでドリームで耽美なんだよ。
オスカル様カツラはいらん。心からいらん。そんなもんがあった方が、耽美よりお笑いに近くなるんだ。
ついこの間見た、ゼウス様@寿美礼ちゃんの「涙で前が見えません」てなものすげー「藤井流耽美姿」だとか、体育会系筋肉男がニューハーフ・ショーのノリで披露した水仙ダンスとかの悪夢が、脳裏によみがえる。
びくびくしながら、本日初日。
カツラじゃなかったっ!!
「Part1 ROSE〜深紅に染まる夢」演出・藤井大介。
タイトル通りの真っ赤っかの世界。
コム姫、魅力爆発。
紅薔薇のドレスのよーな燕尾服姿に、まず、くらり。
燕尾部分が行きすぎてて、後ろ姿だとドレスのよーです。
次に出てきたときも、やはり薔薇の蕾を連想させる衣装。際立つ美少年ぶり。
その美少年が、気だるげに美女たちをはべらせる……。
しどけなくソファーに坐った美少年に、妖艶な女が「札束」をばらまく……。
か、買うんですかっ、その美しい少年をっ?!
ちなみにこのシーンの設定は、“伝説のタトゥーを持つダンサー”ROSSO@コム姫で、札ビラきる女が、伯爵夫人@まーちゃん。
なんなの、この配役はっ。
他のどんなトップコンビでも、ありえないキャラ立てだぞ(笑)。
美少年とパトロンかよ……。
それとも、男娼と客……? ゲフンゲフン。
この女たちをはべらせる「魔性の男」コムちゃんもすばらしいのですが。
さらに愉快なのは、そこに薔薇収集家@トド様が現れること!!
薔薇収集家がトドで、薔薇がコムって!!
なんなの、その妄想配役じみた世界は。
コム姫、トド様に「収集」されちゃうのっ?!
と、思いきや。
逆でした。
薔薇収集家が、魔性の薔薇の「虜」になる物語でした。
う・わー……。
なにがすばらしいって、ナチュラルなトド様の美中年ぶりと、コム姫の美少年ぶりですよ!!
ふたりの年齢差、キャラの差がいい感じ。
トド様、なんてふつーにおっさんなの……青臭い青年が道を踏み外すんじゃなく、世慣れた壮年の男が堕ちるからこそ、際立つ背徳感!
いやあ、美しい。
いいもん見せてもらいました。
なんだよ藤井、やればできるんじゃないか。
ってゆーか、役者のキャラ勝ちってだけな気が、しないでもないが(笑)。
トドロキの正しい使い方だよなあ……。
タカラヅカは、トップスターを中心としたピラミッドを形成し、成り立っている。
トドロキ降臨は、そのシステムを否定するものであり、どーしたって軋轢を生む。
んじゃ、そこで生まれる齟齬をどーやって緩和するか。
俗に「2番手はオイシイ」という言い方をする。
主役というものは大抵、善で白で没個性だ。それに対峙する役こそが、悪で黒で個性的、客観的に見るととても魅力的な役回りだったりする。
トド様降臨するなら、そうするしかないだろう。
トップになってしまったあとは、毒にも薬にもならないどーでもいいハンサムの役しか当たらない、そこで一発、そのどーでもいいハンサム役をトドにやらせて、トップスターは色濃いオイシイ役をやる。
でなきゃ、トドを使う意味がない。
だからこその、薔薇収集家と薔薇の美少年。
真ん中に立つ男を誘惑する美少年なんて、本来のヅカなら、トップスター様がやる役じゃない。コレクターがトップで、誘惑者は若手男役だろーよ。
されどコム姫は本来、この誘惑者がハマる美少年キャラ。
トップになってしまった以上、しかも2番手があのヘタレのかしげである以上、見ることはできないと思っていたシーンが、現実に。
ありがたいねえ。
ふたたび、魔性のコム姫を堪能できるとは。
それに、どれだけトド様が出張っていても、ちゃんとコム姫がトップスターだってわかるよ。
成長したんだね。かっこいいよ、コムちゃん。
「Part2 白昼夢−IMITATION DREAM−」演出・齋藤吉正。
「白」昼夢、だからですか? 白、でした。真っ白カラー。
てゆーか。
今度は狼かよ、齋藤吉正!!
脚線美をさらしたかわいこちゃんたちが、白耳つけてました……。
どこまでマニアックなんだ、齋藤吉正。
もうすでに、狙ってるだろ? 齋藤とくれば、耳キャラだって。観客が「次はなに耳かしら」と期待すると思ってるだろ。その域にまで達してるだろ(笑)。
しかも、ロリータだのナースだの婦人警官だの、力一杯行き過ぎてますがな。
齋藤くんの趣味全開で、笑いが止まらなかった。
どこを見たらいいのかわからないバラエティぶり。みんなかわいい。みんな愉快。
和風というか中国というか、そっちテイストのごった煮風。かわいい、も、かっこいい、も、なんでもアリ。とにかく齋藤色全開。齋藤ファンならたのしめるだろう。
しかしこの物語も、トド×コムなんすね?
恋人同士のコムまーを、白狼S@トドが引き裂いちゃうわけっすか?
そして、最後にコムが選ぶのが、白狼って……。
続く
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