書きましょうとも、ワタル兄貴の漢らしい赤フンドシの話を!!

 『宝塚舞踊会』、わたしはフィナーレでめためたになり、終了するなりたまたま後ろの席にいた、今日はじめて会って挨拶をしただけの、つまりは「初対面の方」の前で号泣したりしてたんですが(すみません。彼女がこの日記を読んでないことを祈る)。

 でも友人たちに会って最初の話題は、「ワタさんの赤フン」ですよ。
 どんなに泣こうが、とりあえず語るのは、ワタさんの漢らしさについてですよ。

 てゆーかさ。
 「み」さん、kineさん、「緑野さんの日記のネタは赤フンにちがいない」って、なんで口をそろえて言うのよ??
 もちろん、そのつもりだけどさ。

 ネタをありがとう、ワタルくん。君こそ漢の中の漢。

 『宝塚舞踊会』。
 どんな催しなのかは、噂で聞くばかり。

「眠い」
「長い」
「最悪」
「苦痛」

 ……悪い噂しか聞かなかったさ。
 贔屓の出る数分を見るためだけに安くない金額を払い、残りの数時間を眠気と戦う。
 誰に聞いても、そんな感じだった。

 だからわたしも、覚悟して行ったよ。そーゆーもんなんだって。所詮、ストイックに発表会のノリで、興行として成り立つほどのサービス精神はないんだろうって。

 そう思ってたからさー。
 プログラムがもらえないことに、まず愕然。
 ええっ?! プログラム有料なの?!
 新公のときみたいな、出演者の名前だけ書かれた紙が入口で配られるんだと思ってた。
 釈然としないまま、プログラム購入。通常公演とちがい、プログラムがないとなにもわからないんだもの。

 このプログラムがすごい。
 B5版、厚さ6mm、114p。もちろんつるっつるの上質紙。
 凶器になりそうな厚さと硬さ、重さ。

 114pもあるっちゅーに、広告のないpは、9pだけだった……。
 114分の9。
 すごい。
 もしも12pの冊子だったら、表紙裏表紙あわせて1pしか、広告のない本文だけのページはないっちゅーこったな。

 そして114pのうち、63pは広告だった。

 残りの50pほどは、広告混じりの本文pだった。

 そりゃまあ、ふつー芝居やなんかのプログラムは広告だらけだよ。そのくせものすげー高いさ。それはわかってるけど、これはいくらなんでもはしたないんじゃないか?と思ったわ(笑)。

 てゆーか、厚さ6mmもあるなら背表紙をつけろ。同人誌かよ……。

 広告が多すぎてめちゃくちゃ読みにくいプログラムを片手に、いざ舞踊会初体験。
 わたしには「日舞」なんてものはさーっぱりわかりません。
 わたしの目的はただひとつ、ケロゆーひを見ること!

 どんなに長くて眠くて苦痛でも、ケロとゆうひくんが同じ舞台に立つ、その数分のためなら、なにも惜しくない。

 苦行を覚悟して行ってみたら。

 たのしかったんですけど。

 ええっ、舞踊会ってこんなんなん?
 おもしろいじゃんよー。

 たしかに、専科のおねーさま方の「真面目に日舞」なシーンはつらい。
 わたしには善し悪しも、そこでなにが行われているのかもわからないんだ。
 しかし、それだけじゃないっつーか、それはほんの一部でしかないというか。

 ほとんどは、ふつーに日本物ショーだった。

 人数少ない、下級生メインの日本物ショー。
 下級生ファンにはたのしいだろコレ。
 大劇のあの広大な舞台に、下級生がたった数人で立つのよ? 見せ場もらっちゃうのよ?
 日舞は日舞でも、衣装きらきら、セットもそれなり、の、ちゃんとした日本物ショーよ? 生演奏よ?
 えええ、おもしろいじゃん。下級生チェックするなら今だ〜、あの子かわいー、あの子は誰? あの子愉快。目移りするわ。
 勉強になるだろうなあ。日舞だけでなく、「舞台に立つ」という勉強。数人であの空間に立ち、自分の色を出す、存在感を出す勉強。
 わたしはオペラグラスがなくてもこまらない程度の席だったんで、とても愉快に過ごせました。

 わたしがオペラグラス使ったのは、ユズ長の男役@ちょびヒゲ付きを見るときだけだ(笑)。

 日舞といっても、ほんといろいろだよな。なんせ着ぐるみまで出てくるし。
 雷様@鈴鹿照さん。ほんとに着ぐるみ……乳首までついてるよ……。
 小柄で等身がマンガチックな方なので、似合うのなんのって。ユーモラスで、愛らしい。

 萬ケイ兄貴はしぶく、チャルおじさまはなんとも味をしたたらせ。
 おねーさま方は美しく、そしてやっぱり松本悠里姐さん……すげえや。この人ほんと、フェアリーだ……わたしが子どものころからまったく年取ってない。

 ああ、そして。
 ワタル兄貴!!

 ストーリーや背景はまったくわからないものの。
 船と一緒に櫂を持って登場、オトコマエな海の男だ!!

 ああ、ワタル兄貴!
 なんてかっこいいの、素敵なの!
 月代が青々しいだけじゃないぞ、顎の下もが青い、ぴかぴかの野郎ぶりだ!
 出てくるだけで舞台の雰囲気が変わる。「スター」の登場に空気が変わる。
 潔く開いた脚、割れた裾からすねが見える。あら、ちらりと見える赤い色はまさかフンドシ?!
 と言ってる間に、ねじり鉢巻き。その仕草の男らしいこと。
 すげえなあ。

 だが、これだけでは終わらなかった。
 なんとワタル兄貴はこのうえ、尻絡げして、大盤振る舞い!!
 尻絡げですよ、着物の裾をまくりあげて、帯に挟んじゃうのよ。

 超ミニスカ、太股見せちゃいます状態!!

 しかも前側は裾が全開、赤フン全開!!

 フンガー!! なんですかソレっ?!

 赤フン? 腰巻きじゃなくて、わざわざフンドシ?!
 ええ、たしかにフンドシでしたとも。フンドシの前垂れでしたわよ。
 本物じゃないにしろ、そう見えるものをわざわざ身につけておりましたとも。

 いいのか。わたしはよく知らないけど、ワタルくんだってたぶんきっと、ひょっとしたら女の子なんでしょう?
 風聞に過ぎないから、ほんとのとこはわかんないけど。たぶん女性なんじゃないですか? 昔極楽鳥とかやってたから、あのころは女の子かなとも思ってたけど、最近はとみにわかんなくなってるんだけど……ひょっとしたら、今もまだ女性だったりするかもしれないのに。

 フンドシしめてていいの?!

 じゃなくて。

 赤いフンドシが、そんなに似合ってていいのっ?!

 オトコマエだ、ワタル兄貴!!
 も、「一生ついていきます!」なオトコマエさだ。
 わたしはツボにジャストミートして、笑いを抑えるのに苦労した。

 とにかく潔い見せっぷりでねえ。後ろは腰が隠れるだけの長さまでまくってあるのよ。そんな姿で踊って、しゃがんだりするわけだからさ。

 しゃがんだ内股に、釘付けですよ!!

 ビバ前方席!! ビバ客席の低さ!! わたしに兄貴のフンドシの奥をのぞかせるための席なのね!!

 堪能しました。合掌して言いましょう、「ごちそうさま」。
 大変愉快な、興味深いモノを見せていただきました。

 続く(笑)。

     

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