星東宝チケット取れなかったよ、玉砕メールばかりが次々舞い込むよ、いったいチケットってのはどこにあるんだ、お星様のバカ☆

 とゆーことで、安禄山×玄宗、ラヴラヴ話行きまーす。
 アホ話でもしてなきゃ、やってらんねーよ。

 
 玄宗ってほんと、チョロい男だよな。

 安禄山はわかりやすくいやらしい男で、顔に大きく「すけべ男」と書いてある。
 言ってること、嘘ばっか! 口ではおべっか言って、腹の中では反対のことを考えている。そーゆー「いやらしい男」。

 なのに、この安禄山の実にうさんくさいおべっかに、玄宗ってばいちいち目尻下げてんのよ!
 うれしそーに、愛しそーに、安禄山を見ているのよ。

 安禄山はべつに、楊貴妃のことなんてなんとも思ってない。
 楊貴妃を褒めると、玄宗がよろこぶから、褒めている。

 安禄山はあんな顔だけの女、興味ないでしょう。道具としか見ていないでしょう。
 最初に玄宗@暴れん坊皇帝が、寿王から玉環(楊貴妃)をかっさらって行ったとき、安禄山は黒い笑いを浮かべているよ。あー、たくらんでるたくらんでる、なにかろくでもないことを! てな顔。
 だってもともと、安禄山が玉環のことを玄宗に教えたわけだもんねえ。たくらんでるよねえ。
 そっからあとは、ひたすら楊貴妃を褒めまくる。嘘くさいフレンドリーな笑顔。
 それはひとえに、玄宗ヨイショが目的。
 現に彼は、玄宗のいるときしか、楊貴妃を褒めない。唯一楊貴妃とふたりっきりになったときは、侮蔑の眼で襲いかかるという徹底ぶり。

 玄宗はいつも安禄山にはあまえた口調で話すけど、とくに「ヲイヲイ」と思うのは、安禄山のもっとも見え透いたお世辞に対しての、玄宗のとろけっぷり。

「お妃様はワタシにとりまして、母親同然でございますから!」

 どっから母親っ?! アンタいくつよ、楊貴妃はいくつよ?!
 という、観客の総ツッコミをさらりとかわして、安禄山はしたり顔。

 玄宗、よろこんでんぢゃねーよ。

 そうなのよ、ここで皇帝陛下ってば、とってもとってもたのしそうで、うれしそうなのよ。

 だってさ、「楊貴妃を母と呼ぶ」ってことはさ。それはつまり、玄宗を父のように思っている。ということでしょ?
 最大級の愛と尊敬の言葉なわけよ。
 それを安禄山は、ライバル@清らか青年・皇甫惟明の心からの言葉の尻馬に乗って、しれっと言っちゃうのよ。
 あわれ皇甫惟明の誠実な言葉は、安禄山のスタンドプレイに踏みにじられたさ。ま、惟明くんはそーゆー汚い宮廷陰謀劇とは無縁そうな男の子だから、ぜんぜんわかってない風で、楊貴妃LOVEしてたけど(しあわせな男だ)。

 お気に入りの部下に、「あなたを愛しています」と堂々と言われ、ご機嫌な皇帝陛下。
 チョロい……チョロいわ、玄宗……。
 安禄山からしてみれば、ほんとにいつでも手折ることが出来たんじゃないか?

 しかも、そのあとがまた愉快。

 宰相・李林甫に「さあ、仕事の時間ですよ」と言われ、玄宗ってばふくれちゃうのさ。

 安禄山と会うのは、仕事じゃないんだ。

 安禄山が歌をうたう鳥を持ってきたときも、そう。安禄山が皇帝の謁見の間に入ってくるのは、仕事じゃないの。玄宗にとっては、プライベートなのよ。
 だから毎回、安禄山と会ったあとに李林甫に「仕事です」と言われ、ふくれるのね。

 そうか玄宗、そんなに安禄山が好きか……。

 おべっか安禄山が、「ワタシが興を添えましょう」とか言って、赤い布きれ持って踊ってみせたときもさ。
 玄宗、ほんとに安禄山見てるし……。他にいくらでもプロのダンサーたちが、若くてきれーな子たちが踊っているのに、玄宗が見ているのは安禄山。
 安禄山がくるくるこちょこちょ回っているところ、玄宗を見てあげて。愛のこもったやさしい目が、安禄山の姿を追いかけて左右に動いているから。

 
 玄宗はとにかく浅慮な男なので、「愛=女に対して」としかのーみそが働いていない。
 いや君、十分安禄山のこと好きだって。めためたに惚れてるって。
 肩を叩いて教えてあげたい。

 楊貴妃を愛しているのは事実だけど、その反面、安禄山にも惚れてるって。
 だけどバカだから気づかないのね……。

 そして安禄山は、もちろん全部気づいている。
 玄宗が自分にめろめろなのも、ちゃーんとわかっている。
 わかったうえで、てきとーに遊んでいる。楊貴妃だけに惚れていると思わせておいた方が楽だから、あえてそうさせている。
 なんて「いやらしい男」、安禄山(笑)。

 
 続く

        

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