安禄山@トウコちゃんは、陳玄礼@ケロの、恋敵です。

 断言。
 腐女子センサーがそう言うてます。

 回を重ねるごとに、どんどんどんどん濃くなっていくキャラクタたち。
 安禄山はその筆頭です。
 愉快に濃い、すけべ笑いなおやぢキャラです。

 星組に行って受姫として華開いたトウコちゃん。
 なのにどーしたことでしょう、安禄山って、攻だよね?!
 ランブルーズ@白昼の稲妻ですら瞳うるうるの受キャラにしてしまったトウコなのに、何故安禄山は玄宗@ワタル相手に攻やってんのよ?! 驚愕。

 えー、最近悟りの境地に達し、駄作は駄作なりにたのしもうとしている緑野です。つーことで、『花舞う長安』腐女子語り。

 ホモ萌えでもしなけりゃ、やってられません、こんな駄作。
 玄宗はあの通りの、バカヘタレ自己中視野針の穴の、色ボケ皇帝。しかし外見はピカイチ、男前。
 受と女は、バカな方がかわいい。と、世の攻男たちは考えるわけですよ。
 つーことで、玄宗の周りではいろーんな攻男たちがその華を競っています。

 攻その1。陳玄礼@ケロ。言わずとしれたアンドレ。お前は光、俺は影。一生配下として尽くし抜く覚悟。いろいろ悶々していそう。
 攻その2。楊国忠@しいちゃん。天真爛漫、裏表なく腹の底から陛下LOVE。ちょっとは隠せ、というか、のーみそまで筋肉なのは『王家』のときから健在、人の善さ全開。こんな男に国事を任せるのはやめましょう。
 攻その3。李林甫@みっこちゃん。厳格な年上の男。日本のおとーさん。「仕事第一」で受や女には理解されにくい、忍の字の男。おヒゲがチャームポイント。玄宗には「口を開けば仕事仕事! アナタ、アタシと仕事、どっちが大事なのよ?!」と逆ギレされてますね、本編で。

 そして、攻その4にして本命、安禄山@トウコ。
 エキゾチックな転校生、有能で強引で自信家、生徒会長のハートをゲッチュ! てな感じですな、学園モノBLで言えば。

 高力士@星原さんはあえて攻からはずす。好みの問題っす。皇甫惟明@まとぶんも、あまりに清らかなので除外。

 なにしろ玄宗と安禄山、どっから見ても、両想いです。

 仲良しですよ、こいつら。
 玄宗はあたりまえのよーに安禄山にあまえた口調で話すし、アイコンタクトでふたりだけ意思の疎通を図っている。
 玄宗は安禄山のこと、大好きだよね。彼を見つめるとき顔に「お気に入り」って書いてある。
 一方安禄山は、玄宗と話すのがたのしそうだ。ええ、安禄山の場合、「たのしそう」なのであって「好き」だとはあまり思えないあたりが、すばらしい。

 実際、安禄山のような利口な男からすれば、玄宗のような「姿は抜群だけど、アタマの弱い受」と話すのはたのしいのだろう。大抵の男が、「のーみそ軽めだけど美人で巨乳の女の子」と話すのがたのしいように。
 好き嫌いは別として、巨乳美人ちゃんと話したり、いちゃいちゃじゃれるのはたのしい。しかも相手はプリンセスだ。アクセサリとしてこれ以上ない存在。
 そーやって百戦錬磨のすけべ男・安禄山は玄宗のハートを手にしていたのだ。
 楊貴妃だろうと「歌を歌う鳥」だろうと、玄宗のよろこびそうなものはなんでもプレゼントしちゃうよ。
 こんな底の浅い男、いくらでも利用できる、手のひらで転がせる。……てなもんで。

 安禄山が、玄宗を好きなのは事実だと思う。嫌ってはいない。玄宗といて、たのしそうなのはほんとう。
 玄宗を見つめる目は、ちゃんと微笑んでいる。

 でも。
 安禄山は、ただの好意に溺れる男じゃない。はじめから利用する相手には、壁を作っている。

 わかる相手には、わかるんだよ。
 安禄山の愛情が、見せかけのものであると。

 少なくとも、陳玄礼と、高力士は、気づいている。

 見守る男・陳玄礼はイライラ。安禄山のやさしさはマガイモノ。受を手に入れるための手管に過ぎない。なのに陛下のバカっ、どーしてそう簡単に騙されるんだ! そこがかわいいんだけどっ! ……とか、思っていそうだ。

 安禄山はもちろん、陳玄礼の気持ちには気づいている。だからこそ余計に余裕の笑み。玄宗が陳玄礼を「恋愛の対象」にしないことをわかっているから。
 火花ばちばち、同期の桜、共に濃い攻男(笑)。

 好色な安禄山、いっそ陳玄礼に手を出してくれてもぜんぜんかまわないんだけどな。陳玄礼なら、「陛下から手を引く」とか条件つければ簡単にモノにできると思うけど。トウコ攻のケロ受?(笑)

 まあともかく。
 クライマックス、安禄山はついに牙を剥く。
 楊貴妃を襲うのは、彼女自身が欲しかったわけではない。だってそんな様子、それまでまったくなかったでしょ?
 安禄山にしてみれば、楊貴妃もオウムも同じなのよ。どっちも「モノ」。どっちも「受の気を惹くための献上物」。オウムを平気で殺すのも、楊貴妃をレ*プするのも同じハート。だってはじめから俺のモノ、はじめからただの道具、なにしてもかまわない。

 安禄山の目的は、玄宗と、彼の地位だ。

 謀反を起こし、玄宗の権力を地に落とし、さらに彼の最愛の女・楊貴妃をも奪う。殺す。
 なにもかも失った玄宗を、いただくのです、合法的に。
 史実なんぞ無視して、玄宗に鎖でも首輪でもつけて、安禄山の足元に転がして欲しいですな。緊縛プレイでもなんでもOK、仕込みに何年もかけたぶん、たっぷり回収して欲しいです、安禄山。傷だらけで屈辱に震える玄宗とか、いいですな。

 それを陳玄礼が助けに来たりなんだりと、BLのなんちゃって歴史物風に、ホモの愛憎関係だけで歴史が動いちゃったりする壮大に傍迷惑な物語にすれば、きっとスペクタクルでたのしいですわ。

 責められているうちに安禄山への愛が華開いちゃったり、あるいは助けに来た陳玄礼の献身的な愛に心を開いたり、さあ玄宗が選ぶのはどっちの男だ?!

 
 と、すでにもう、別物として、たのしんでいます、『花舞う長安』。

 それもこれも、トウコちゃんが、大変濃くいやらしくなっているからです。
 初日から比べて、なんて素敵にすけべなの、安禄山!!
 楊貴妃を押し倒すところ、さらに激しくなってますぜ。無理矢理脱がした檀ちゃんの、生の鎖骨あたりに顔をうずめるって、なにやってんですかトウコさん。大劇場ですよ、バウじゃないですよ、すみれコードはいいんですか?(笑)
 さすがに、生肌見せられると、びびったわ(笑)。はじめはそこまで脱がさなかったのに……公演がすすむと、こんなえらいことに。

 トウコの持ち味は、エロいこと。
 それをちゃーんと実践してくれる。拍手。

 だからこそ、玄宗相手にも同じことをして欲しいです。楊貴妃を押し倒すシーン、そのまま玄宗にスライドして萌えておこう(笑)。最後まで完遂できるかどうかは謎だがな(がんばれ・笑)。

 そして陳玄礼。愛する陛下を、安禄山の魔の手から守れっ。ついでにお前もナニかしろっ! アンドレだって1回はブチ切れてオスカル押し倒してるんだから大丈夫だ!

 …………なーんてね。フフ。

     

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