あああ、次郎さん!!
 なんて素敵なの次郎さん、なんてぷりちーなの次郎さん!!

 と、わたしのハートを直撃、興奮しまくりでした、映画『死に花』

 監督・犬童一心、出演・山崎努、青島幸男、谷啓、宇津井健。

 老人老人老人ばかりの映画。
 高級老人ホームで余生を過ごす仲良しじーさん5人組だったが、そのうちのひとりが先に死んでしまった。彼の遺品に「死に花」というタイトルのノートがあり、そこにはなんと銀行の地下金庫襲撃計画が詳細に記されていた!
 死んだ友の意志を継いで、老人たちが挑む金庫破り!!
 愛と友情と人生と、夢とロマンの物語。

 
 じじい好きにはたまらない映画です。『世界の中心で…』を見なくても、『死に花』はなにがなんでも見ますわよ!(笑)
 山崎努ファンのわたしは、わくわくと見に行きましたとも。……映画館、ヒト少ねぇ。つか、若者いねぇ(笑)。
 出てくるのはたしかにじじいばかりだけど、映画自体はふつーに「ファンタジー」なのになあ。

 物語はそりゃーもー、あっけらかんと「ファンタジー」です。「あ、ありえねえ(笑)」が満載。
 金庫破りの最後のオチの派手さは、痛快です。

 
 人間はいつになっても、「夢」を忘れられない生き物なんだと思う。
 いくつになっても「居場所」を探している生き物なんだと思う。

 わたしはなんで生まれてきたの?
 わたしはなんのために生きているの?
 わたしらしいってなに? わたしは誰? わたしはなに?
 わたしはここにいていいの? 
 誰かわたしを肯定して。わたしを好きだと言って、わたしに価値があると言って、ここにいていいんだと言って。

 思春期になれば誰もがぶつかる壁。抱く悩み。

 これはもうエンドレス。
 いくつになってもなにを得ても、一生ぐるぐる抱えたままなんだな。

 誰がなにを言おうとも、結局ひとは自分で答えを出すしかない。

 自分で、自分を好きにならなきゃいけない。自分を赦さなきゃいけない。

 ああどーして人間は、こんなに面倒くさい生き物なんだろうね。お金があっても自由があっても、それだけじゃしあわせにはなれないなんて。

 中学生の男の子も、そして70歳を過ぎた老人も、同じコトでぐるぐる傷つき、悩んでいる。

 ボクはほんとうに、ここにいていいの?
 今のボクでいいの?
 ボクに意味はあるの?

 永遠の、自分探し。

 
 さて。
 この普遍のテーマを胸に、老人たちが立ち上がる。
 夢に向かって進む姿に、「意味」を見つける。

 老人だからこそのせつなさと、かっこよさを見せつけて。

 荒唐無稽なクライム・ストーリー(笑)であり、男たちの友情物語であり、夢を追う冒険物語でもある。
 明るいユーモアに満ち、元気にテンポ良く笑わせながら、画面の端々にあるやさしいウエットさがときおり胸を突く。
 がんばれ男たち。永遠の少年たち。
 青臭い悩みと傷みを抱え、前に向かって走り続けてくれ。そんな男たちに、女は恋をするんだ。

 人生が愛しくなる物語。愉快で少しせつない物語。

 
 主演俳優たちはそれぞれいい味を出して、いい仕事をしておりました。
 そして、脇にちらりと出てくるボケ老人@森繁久彌が、これまたすばらしい。ラストシーンは号泣しました。

 
 ああそして、次郎さん……!!

 わたしのもっとも愛するじじい俳優、高橋昌也様が出演されておったのですよ!!
 しかもしーかーもー、超絶プリチーなお姿で!!

 高橋昌也扮するじじいには、台詞のひとつもありません。老人ホームのシーン限定、画面の端にちょろちょろ映るのみ。
 しかしそのかわいらしさときたら!

 サッカー好きのベッカム好き、という設定なんでしょう。
 いついかなるときにも、ベッカムのユニフォーム着用、サッカーボールと友だちというじじいなのです。
 葬式のときは、黒いユニフォームですよ。なにがあってもベッカムなんですよ。ボール持ってんですよ。

 かーわーいーいー。

 抱腹絶倒ツッコミ嵐ドラマ『年下の男』において、年下の恋人・高橋克典に対し、「ワシとあの女とどっちが大切なんじゃ?!」「ワシを捨てるのか?!」などなど、どこまでも爆走怒濤愛を繰り広げてくれた次郎さん役でfall in LOVE したわたしは、以来彼のことを「次郎さん」と呼び続け、愛でつづけています……。

 次郎さんファン必見!!
 かわいすぎですよ。ハァハァですよ。

 他のすべてが吹っ飛ぶくらい、次郎さんが素敵でした(笑)。

       

コメント

日記内を検索