記憶の迷宮。出口はどこ?
2004年5月4日 その他 人生は、謎に満ちている。
部屋の中に、聞き慣れない音楽が響いた。
なんだろう、知っている曲だ。
携帯電話の着メロ。
電話の相手は、待ち人のBe-Puちゃんだった。え、今から家を出るの? ……えーと、今ごろはわたしの家に着いてなきゃいけなかったんじゃ……? まあ、いいや。クリスティーナさんには少し待ってもらおう。
電話で話しながらも、頭の隅でさっき聞いた着メロを反芻していた。
えーと、なんだっけ、あの曲。
家まで迎えに来てくれたBe-Puちゃんの車の助手席で、思い至りました。
「そーだ、『エスパー魔美』の“テレポテーション”だっ」
アニメ『エスパー魔美』の主題歌。
どーりで知ってるわけだ。
ただ問題は。
「なんで『エスパー魔美』??」
ハンドルを握るBe-Puちゃんも、悲鳴のよーに言う。
なんででしょう?
なんだってわたしは、Be-Puちゃんからの着メロを、わざわざ『エスパー魔美』にしていたんでしょう。
おぼえてない。
ぜんっぜん、おぼえてない。
携帯電話をトイレに流してクラッシュ、全メモリ消失のBe-Puちゃんは、ずいぶん長い期間、だれにも電話ができなかったらしい。つまり、わたしの携帯に電話をしてくることも、まったくなかった(自宅にはかかってきたけど)。
ほんとにひさしぶりだったんだよね、Be-Puちゃんから携帯に電話が入ったの。
だから、Be-Puちゃん専用の着メロをなにに設定していたかなんて、すっかり忘却の彼方。
『エスパー魔美』だったんだ……。
何故。
「名前がかぶってるとかならまだしも……ぜんぜんかぶってないじゃない」
と、Be-Puちゃん。
はい、まったくその通りです。
「あたしゃ、どんな曲かも知らないよ。そんなマンガ、見たことないし」
と、Be-Puちゃん。
あなたが好きだから設定した、というわけではないわけですねー。
わたしはいったい何故、あなたの着メロを『エスパー魔美』にしたんでしょうねえ。
さーっぱりわかりません。
人生は、謎に満ちている。
クリスティーナさんは、悲鳴を上げた。
「アタシが朝海ひかるを好き? なにそれ。ありえない」
ええっ?!
だってあなた、昔わたしにそう言ったじゃない。
『君に恋してラビリンス』のとき、「花組でみーさん(ガイチのこと)の次に好きなのが、この朝海ひかるって子なの。見てやってね」って。
そのあとにあったTCAで、トド様と踊っている謎の女装男役のことも、「あれは朝海ひかる」ってわたしに教えてくれたじゃない。宙組誕生のときも、なにかとコムちゃんのこと話していたじゃない。ここんとこヅカなんてまったく観に行ってないのに、コムちゃんのお披露目公演だけは観に行っていたじゃない。
会話とシチュエーションをひとつひとつ再現しても、クリスティーナさんは完全否定。
「そんな会話をしたおぼえはない」
えええ?
会話自体、存在しないって?
けっこうな数の話なんですけど?
「アタシが朝海ひかるを好きだったことなんて、アタシの人生でただの一度も存在しない。絶対にあり得ない」
そ、そうなのか……。
てゆーか、そこまで否定しなくても……。
まあ、ただの一度も興味すら持ったことのない人の名前を挙げられて、「あなたこの人のこと、好きなんだよね」と言われたら、びっくりして否定するだろうけど。
クリスティーナさんの否定の仕方はそんな感じだった。最初はわたしの言葉さえ理解できていないふうだったし。それくらい、なんの脈絡もない話だったんだろう。
ひとと記憶のマジック。
人生は、謎に満ちている。
てか、たんにわたしがカンチガイしていることが多いってだけか。
部屋の中に、聞き慣れない音楽が響いた。
なんだろう、知っている曲だ。
携帯電話の着メロ。
電話の相手は、待ち人のBe-Puちゃんだった。え、今から家を出るの? ……えーと、今ごろはわたしの家に着いてなきゃいけなかったんじゃ……? まあ、いいや。クリスティーナさんには少し待ってもらおう。
電話で話しながらも、頭の隅でさっき聞いた着メロを反芻していた。
えーと、なんだっけ、あの曲。
家まで迎えに来てくれたBe-Puちゃんの車の助手席で、思い至りました。
「そーだ、『エスパー魔美』の“テレポテーション”だっ」
アニメ『エスパー魔美』の主題歌。
どーりで知ってるわけだ。
ただ問題は。
「なんで『エスパー魔美』??」
ハンドルを握るBe-Puちゃんも、悲鳴のよーに言う。
なんででしょう?
なんだってわたしは、Be-Puちゃんからの着メロを、わざわざ『エスパー魔美』にしていたんでしょう。
おぼえてない。
ぜんっぜん、おぼえてない。
携帯電話をトイレに流してクラッシュ、全メモリ消失のBe-Puちゃんは、ずいぶん長い期間、だれにも電話ができなかったらしい。つまり、わたしの携帯に電話をしてくることも、まったくなかった(自宅にはかかってきたけど)。
ほんとにひさしぶりだったんだよね、Be-Puちゃんから携帯に電話が入ったの。
だから、Be-Puちゃん専用の着メロをなにに設定していたかなんて、すっかり忘却の彼方。
『エスパー魔美』だったんだ……。
何故。
「名前がかぶってるとかならまだしも……ぜんぜんかぶってないじゃない」
と、Be-Puちゃん。
はい、まったくその通りです。
「あたしゃ、どんな曲かも知らないよ。そんなマンガ、見たことないし」
と、Be-Puちゃん。
あなたが好きだから設定した、というわけではないわけですねー。
わたしはいったい何故、あなたの着メロを『エスパー魔美』にしたんでしょうねえ。
さーっぱりわかりません。
人生は、謎に満ちている。
クリスティーナさんは、悲鳴を上げた。
「アタシが朝海ひかるを好き? なにそれ。ありえない」
ええっ?!
だってあなた、昔わたしにそう言ったじゃない。
『君に恋してラビリンス』のとき、「花組でみーさん(ガイチのこと)の次に好きなのが、この朝海ひかるって子なの。見てやってね」って。
そのあとにあったTCAで、トド様と踊っている謎の女装男役のことも、「あれは朝海ひかる」ってわたしに教えてくれたじゃない。宙組誕生のときも、なにかとコムちゃんのこと話していたじゃない。ここんとこヅカなんてまったく観に行ってないのに、コムちゃんのお披露目公演だけは観に行っていたじゃない。
会話とシチュエーションをひとつひとつ再現しても、クリスティーナさんは完全否定。
「そんな会話をしたおぼえはない」
えええ?
会話自体、存在しないって?
けっこうな数の話なんですけど?
「アタシが朝海ひかるを好きだったことなんて、アタシの人生でただの一度も存在しない。絶対にあり得ない」
そ、そうなのか……。
てゆーか、そこまで否定しなくても……。
まあ、ただの一度も興味すら持ったことのない人の名前を挙げられて、「あなたこの人のこと、好きなんだよね」と言われたら、びっくりして否定するだろうけど。
クリスティーナさんの否定の仕方はそんな感じだった。最初はわたしの言葉さえ理解できていないふうだったし。それくらい、なんの脈絡もない話だったんだろう。
ひとと記憶のマジック。
人生は、謎に満ちている。
てか、たんにわたしがカンチガイしていることが多いってだけか。
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