まだやるか、しつこくつづく、『愛しき人よ』感想その4。

 さて、いい加減キャストについての感想いきましょう。

 フェチ齋藤により、軍服だのチャイナドレスだの、いろいろ萌え〜なコスチュームに身を固めた美男美女が乱舞するこの舞台。

 わたしの胸を直撃した色男は、よりによって

 オリバー・ヒッツフェルト@ソルーナさんでした……。

 目がっ、目が合ったのよっ、ソルーナさんと!
 一瞬だけど!
 たしかにあの方は、舞台の上からわたしを見たのよ〜〜!!

 と、錯覚でもなんでも、目が合ったと思った瞬間、ハートを撃ち抜かれました……。
 うわーん、ソルーナさんかっこよすぎー。
 ナチスの将校、冷酷無比な鬼畜美中年。
 あの軍服がっ、ロングコートがっ。
 はぁっはぁっ。

 もともとオヤジ好き大人の男性が好きなわたしは、専科のおじさまたちが大好きなのですが、ソルーナさんにここまでときめいたのは、はじめてです。
 うおおおお、くぅわぁっこい〜〜。
 ケツの青い小僧どもには出せん色気だよなっ。

 
 物語の構造上、「ナチス側の話は全削除が妥当」だと思っていますが、ソレはソレとして、やっぱりナチスのみなさんはかっこよかったっす。

 ケビン・ヒルデブラント@さららんの美しいこと!!
 うわー、SSの軍服似合い過ぎだよー。きれー、かっこいー、すてき〜〜。
 さららんは美貌の男役だと認識してはおりますが、それ以上にわたしはさららん演じるヘタレ男が好きなのです。さららんの泣きの演技が好き。萌え。さららんは泣かせてなんぼの男。やっぱ齋藤せんせはわかってらっしゃるのでしょーか。さららん、またしても盛大にヘタレて、盛大に泣いてたね……ふふふ。
 
 主人公とまったく絡まないどーでもいい役だったのが、心から惜しいです。
 ケビンの物語を書きたいなら、ケビン主人公で別に書くべきだったね。それくらい、別の話だった。

 
 イチ押しの龍真咲くんは、なんともキュートなバカキャラ。
 どーでもいい役なのに、目立ってたねえ。きらきらしてたねえ。

 わたしの友人、キティちゃんはとてもニュートラルな感性を持った人。
 わたしがこの通りヲタクの腐女子で理屈っぽ過ぎるので、キティちゃんの「ふつーの感覚」というものを、わたしは普段からとても神妙に聞くことにしている。
 なんせキティちゃんは正しいタカラヅカファン。作品の善し悪しなんか興味ナシ、ご贔屓が出ていれば名作、出ていなければ駄作、谷正純作品を「泣けるから」と愛し、植田紳爾作品でもクライマックスは涙する。
 彼女が好きな生徒さんは、「男役スター」。
 路線のきらきらした人ばかりが好き。脇役に惚れることはありえないし、娘役にも興味がない。彼女のファン歴は、「ずんこ→りか→オサ」だ。真ん中に立つ人が好き。
 たぶん、歌劇団が念頭に置いている「ファン」の姿に近いと思う。

 その彼女が、1幕目が終わるなり、わたしに言った。

「あのピンクのスーツの男役、なんて名前?」

 そうきますか、キティちゃん。
 ほんとに、王道を行くきらきらした生徒さんが好きだねえ(笑)。

 
 ミシェル・バルデス@のぞみちゃんは、ここ数年、加速ついて「いい男」になってるよなあ。
 ミシェルはなんともまー、しどころがないっちゅーか人格がないっていうか、ひどい描かれ方をした役なんだが。
 いちおー、「二枚目」で「いい人」なんだよね? 和実からの手紙を隠匿しちゃったのも、ジョセフィーヌへの愛ゆえってことで、彼の「白い二枚目ぶり」に傷はつかないんだよね?
 しかし、わたしはずーっと、勘ぐっていたよ。いったいいつ、ミシェルは善人の顔をかなぐり捨てて、変質者だとか腹黒すぎる悪人とかになるんだろう?って。
 まさか、最後まで「白い二枚目」だとは……。
 のぞみちゃんが演じているんだから、絶対アクの強い男だと思ってたよ……。
 わたしがのぞみちゃんに求めている色男ぶりは、どーやらマニアック路線であるらしい……。

 
 凜麗河@みっぽーちゃんが、美しい。
 るいるいと並ぶと、「うわ、ちっちぇえ(笑)」と思うんだけど、その小ささも美しい(笑)。
 硬質な美女ぶりがいいよなー。

 この芝居、女同士のキスシーンが多いんだが(齋藤くん、トバしてるなぁ)、美しくてエロくて眼福ですわん。
 そこに愛がなさそうなところも萌え(笑)。

 
 川島芳子@るいるいは、ものすげー、のひとこと。
 舞台より映画より、アニメに出ていそうなキャラ。
 あんまりかっとんでいるからでしょうか、WHITEちゃんは彼女を「実在の人物」だとは気づかずに観ていたそうです。わたしも、イメージものすげーちがった(笑)。フィクションだからそんなのどーでもいいんだけど。
 怪演だよね、まったく。このるいちゃん観るだけでも、値打ちはあると思う。
 せっかくおもしろいキャラなのに、うまく使えていなくて残念。つくづく、齋藤くんに物語を作る才能が欠如していることが悔やまれるわ。ヲタク的観点はいいのに。

 
 川島がものすげーので、印象が薄くて仕方のないヒロイン、ジョセフィーヌ・ド・ハーグリーブ@あいちゃん。
 貴族出身のお嬢様なのが納得の、気品ある美しさ。そして、貫禄。
 ……若く見えないのは、彼女の課題でしょうか……。マダム役の方が似合う個性だよねえ……。
 スタイル良くて好きなんだけど。

 
 最後に、主役の遠藤和実@きりやん。
 病み上がりのせいか薬のせいか、顔がまるまるしていて、美貌はかなりマイナス。
 しかしそのぶん、自然に「大人の男」の外見だったと思う。輪郭が男の人っぽいっていうか。
 個人的に「小柄な受」が弱々しい乙女だと苦手なので、きりやんの骨太さは大変ツボでした。和実ってばたしかに背は低いけど、強そうな軍人なんだもーん。顔の輪郭もしっかり厚みがあるし、横幅もそれに似合うくらいあるし、存在感があっていいわ。
 彼の体調がいいのか悪いのかまでわたしは知りようがないけれど、ちと精彩に欠ける、アンニュイな和実が魅力的でした。
 つかわたし、きりやんは攻キャラとして大変愛しておるのですが……受きりやんもイケそうです、はい(笑)。
 やほひパロ書くなら、和実一人称で書きたいかなあ……。攻視点が好きなわたしとしては、めずらしく受萌えしてますわん。

 あー、なんかきりやんへの愛がふつふつとわきあがり、パーソナルブックを引っ張り出し、うっとり眺めなおしてしまいました。やっぱいいよなあ、この子。「愛すべき」キャラクタだと思う。舞台人・霧矢大夢に、心からエールを送る。健康第一、でも、あなたの舞台がずっと見ていたいっす。
 ちなみに、パーソナルブックでいちばん好きなポートは「無造作に女を抱き寄せている少年」ではなく、「鼻の穴くっきりの板前さん」だったりします……ははは。いや、女を抱いているポートもものすげー好きなんだけど……こんな男の子がいたら、マジ惚れるけど。ああでも、「きりやん」ならやっぱり、あの「板前さん」がいいのー。きゅーん。

 それにしても、遠藤和実と大門誠って、ナチュラルにBLに出てきそうな名前だなあ。そして名前だけで、受攻の判別もつくよなあ。(BLの受キャラって、なんであんなに女性名が多いんだろー)

         

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